クラス転移した俺のスキルが【マスター◯ーション】だった件   作:スイーツ阿修羅

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三十八発目「ハッピーエンドへの唯一解」

 

 オレの名は、フィリアという。

 両親は不明だ。気づいたらオレは、あるお爺さんに育てられていた。

 オレは、戦争孤児だったそうだ。 お爺さんはそんなオレを拾って、育ててくれていた。

 でも、そのお爺さんは病気で死んじゃって、

 オレは6才くらいの時から、山の中で一人ぼっちだった。

 そしてオレも、病気にかかった。

 身体がドンドンと痛くなって、死に一歩一歩近づいている感覚が、怖くてたまらなかった。 

 病院に行くことは出来なかった。

 オレは獣族だから、人間に見つかれば、捕まってしまうのだ。

 

 もう駄目だ。と思った時。

 人間の小桑原啓介(こくわばらけいすけ)と、彼の妻が、オレを見つけてくれたのだ。

 

 オレの病気は、いとも簡単に治療されて、

 オレは、二人についていくことにした。

 久しぶりの話し相手が出来て、嬉しかったのだ。

 

 二人は、オレを、娘として受け入れてくれた。

 

 オレ達三人は、獣族独立自治区へとたどり着いた。

 独立自治区は、人間であるお父さんを歓迎しなかった。

 でも、さまざまな病気を治して、畑を開墾し、知恵を授けて、

 父さんは、貧しくて餓死者が多い独立自治区を、みるみる内に豊かにした。

 父さんは、誰からも尊敬されるようになり。

 オレは、医者としての父さんに、憧れるようになった。

 

 

 

 

 ★★

 

 

 

 さて、どうする。

 オレは、浅尾(あさお)さんの身体を前に、必死で頭を回転させていた。

 浅尾(あさお)さんの状況は、想像の何倍も深刻だった。

 

 オレの心の中は、ぐちゃぐちゃだった。

 

 調べれば調べるほど、治療不可能、という答えに近づいている絶望感があった。

 

 魔力が体内のモンスターに吸収されるため、魔法の類がいっさい使えないというのが、

 治療の選択肢を大きく減らした。

 

 俺は補聴器で、浅尾(あさお)さんの腹の中を覗いた。

 耳を覆いたくなるほどの、気持ち悪い音がした。

 浅尾(あさお)さんの腹の中で、何かが蠢いていたのだ。

 

 

 

 ジルクと母さんが、二階から駆け下りてきた。

 ジルクは二冊の本を抱えながら。

 お母さんは、魔導石と魔吸石を持って来てくれた。

 

 ジルクは、興奮気味に、獣族語で叫んだ。

 

『フィリア! 【天ぷらうどん】の記述があった! ヴァルファルキア大洞窟の最深層、八十四層で一年前に確認されたモンスターだ! "英雄バーン・ブラッド"率いる攻略隊が、壊滅した事件だ! 覚えてるか?』

 

「あぁ……思い出した」

 

 オレは思わず声を漏らした。

 ジルクが持ってきた本は二冊。

 

「~六人目の英雄~ バーン・ブラッド」

「モンスター図鑑 ヴァルファルキア大洞窟 第7巻」

 

 の、二冊である。

 どちらも、六か月ほど前に、アキバハラ公国から発売された本であった。

 内容もだいたいは覚えている。

 

 去年の9月に起きた事件。

 生きる英雄バーンブラッドの率いる、世界最強の探索隊が全滅したのだ。

 その元凶となった、強力なモンスターの名前こそ。

 【天ぷらうどん】

 であった。

 

 オレは頭が真っ白になりながら、モンスター図鑑のページをめくった。

 

 

 

―――――――――――

【天ぷらうどん】 

 

 温泉のような外見をしており、中に入った人間を引きずり込む。

 人間を体内で生かし、その排泄物を主食とする。

 

 六人目の英雄、ダンジョン攻略の鬼といわれた「バーン・ブラッド」のパーティを壊滅させている。

 討伐方法は不明。極力戦闘は避けるべし。

 

―――――――――――

 

 【天ぷらうどん】の特徴は、行宗(ゆきむね)がした説明と、一致していた。

 じゃあまさか本当に、浅尾(あさお)さんに寄生しているのはコイツなのか? 

 俺は思わず尋ねた。

 

「お前ら本当に、【天ぷらうどん】に会ったのか? ヴァルファルキア大洞窟の最下層だぞ? お前らって滅茶苦茶強い冒険者なのか??」

 

 行宗(ゆきむね)が困ったような顔で黙ると、代わりにジルクが答えてくれた。

 

「こいつらはスゲェ強いんだ!! 強そうなモンスターを一瞬で消し飛ばし。 王国軍を、言葉だけで退けたんだからな!」

 

「なるほどな……」

 

 オレは、行宗(ゆきむね)たちが強いのだ、と知ると同時に、

 ジルクに対しても感心していた。

 

 ジルクが、オレの人間語が聞き取れた事に驚いたのだ。

 ジルクは人間語の勉強に苦心していた。

 オレが知っているジルクは、文字は読めても聞き取りは出来なかった筈なのだが。

 オレが村を空けている間に、聞き取りまで身に着けたのだろう。

 

 

 なんて、想いを巡らせていると。

 玄関のほうから、二つの足音が駆け込んできた。

 最初に入ってきたのは、黒い髪のお姉さんだった。

 行宗(ゆきむね)浅尾(あさお)さんの名前を呼んで、二人の元へと駆けつけてきた。

 

 そして、もう一つの足音も入ってきた。

 

 彼は、オレの方を見て、ピタリと足を止めた。

 オレは、心臓が止まりそうだった。

 

 そこには、オレの大好きな想い人。

 誠也(せいや)がいたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無理だ……

 オレは、絶望していた。

 誠也(せいや)や母さんに見守られながら、必死に手を動かす。

 でも、浅尾(あさお)さんの身体を調べれば調べるほど、容態の深刻さが浮き彫りになっていった。

 

 母さんが持ってきた、魔導石と魔吸石を使って回路を作り、浅尾(あさお)さんの体内を詳しく調べてみたけど、

 結果は絶望的だった。

 

 【天ぷらうどん】の幼体、小さな触手は、浅尾(あさお)さんに妊娠に似た方法で寄生していた。

 臓器の奥の奥まで、複雑に入り込んでいたのだ。

 

 攻撃魔法を使えば、おそらく浅尾(あさお)さんの命まで奪ってしまう。

 回復魔法も効かないのが痛い。

 三年前にマグダーラ山脈から調達した薬は、ほとんど使いきってしまった。

 手持ちの薬では、とてもじゃないが太刀打ち出来ない。

 

 それに【天ぷらうどん】は、討伐方法が判明していない未知のモンスターである。

 

 オレは、ついに、手が止まってしまった。

 

 あ……あ……

 

 何も出来ない。

 全身が震える。

 絶望。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いや……諦めるな。

 何か方法がある筈だ。

 思い出せ。オレが憧れた父さんは、最後まで諦めなかった。

 方法は、必ず、きっと、ある。

 

 

 

 

 

 

 

「フィリア、無駄な事をするな。その娘はもう助からん」

 

 は??

 聞きなれた図太い声が、背中から聞こえて、

 オレは自分の耳を疑った。

 いつの間にか、オレの後ろには父さんがいた。

 小桑原啓介(こくわばらけいすけ)

 独立自治区を豊かにしていった男。世界一の医者。

 あごに髭を蓄えていて、目に隈があり、避魔病を患い衰弱しているものの。

 その眼光は鋭く、名医としての威厳があった。

 

「体内のモンスターが、臓器に複雑に絡みあっている。 手持ちの道具じゃ取り除けない。

 効く薬もない。魔法も逆効果。打つ手なしだ」

 

 父さんは淡々と、冷たい声でそう告げた。

 父さんは、一目見ただけで患者の症状を把握するという力がある。

 特殊スキルである。

 

 

 

「え……は?」

 

「はぁ? ど、どういうこと?」

 

 直穂(なおほ)浅尾(あさお)さんが、同時に震えた声を漏らした。

 

 オレは激怒した。

 

「どういう意味だよ。クソ親父……?」

 

「そのままの意味だ。そこに寝ている女は三日で死ぬ。せいぜい体内の魔力を抜いて、延命させることだな」

 

 オレは、父さんをぶん殴った。

 

 ドゴッ!!

 

 ドゴッ! ドゴッ! ドゴッ!!

 

「ふざっけんなよっ!! なんだよその目は!! 避魔(ひま)病にかかって魂まで腐ったのかよ!! 

 治らないだと!? それでも諦めないのが医者だろうがっ!!」

 

 ドゴッ!! ドゴッ!!

 

 オレが父さんを殴った事は、はじめてだった。

 殴りそうになった時は、一度だけある。

 それは、一ヶ月前。

 父さんの避魔(ひま)病を治すために、マグダーラ山脈に行くと言ったら、全力で反対された時である。

 その時は本気でイライラしたが、手は出さなかった。

 

「お前なんかっ! 父さんじゃねぇ! 医者でもねぇっ!! 

 オレが憧れた小桑原啓介(こくわばらけいすけ)は、諦めの悪い男だ!!

 どんなに難しい治療でも、最後まで諦めずに苦しんで、苦しんで、苦しむ男だろうがっ!!」

 

 ガシッと、背中が掴まれて、

 オレはジルクに、背中を掴まえられた。

 

「やめろフィリア、落ち着けって!!」

 

 オレはジルクに抱え込まれて、怒りを堪えながら、

 ゆっくりと、呼吸を整えていった。

 少しづつ、冷静さを取り戻していく。

 頭が冴えていく。

 今の絶望的な状況を、俯瞰してみる事ができた

 

 ベッドの上で、浅尾(あさお)さんがパニックを起こしているのが見えた。

 行宗(ゆきむね)と黒髪のお姉さんが、恐怖に染まって泣きわめく浅尾さんを、抱きしめて、なだめていた。

 

 オレは、頬を腫らした父さんを見下ろした。

  

「なぁ? 嘘つくんじゃねぇよ。マグダーラ山脈にはあるんだろ? 浅尾(あさお)さんを治す薬が……?」

 

「お前、まだそんな事を……」

 

 オレは、たどり着いた。

 父さんの言葉が最後のピースだった。

 浅尾(あさお)さんの病を治す、唯一の方法にたどり着いた。

 

「安心しろっ! 浅尾(あさお)さんっ! 行宗(ゆきむね)っ! こんなヤブ医者の判断なんかに、耳を傾けるんじゃねぇ!

 浅尾(あさお)さんの病気を治す方法は、ある!!」

 

「なんだと??」

 

 オレのヤブ医者発言に、父さんはギロリと睨みつけてきた。

 

「ついでにお前の病気も治してやるよっ! ヤブ医者っ!! 人生諦めた顔をしてんじゃねぇ!   

 オレは小桑原啓介(こくわばらけいすけ)の弟子! フィリアだっ! どんな不可能だって可能にしてやる!!」

 

 オレは、希望に満ち溢れていた。

 全てのピースが、上手く揃った。

 これで、浅尾(あさお)さんと父さんの命を助ける事ができる!

 

「本当なのか? 浅尾(あさお)さんの命が助かるって……」

 

 行宗(ゆきむね)が、泣きそうな顔で歩みよってきた。

 

「あぁ、その代わりに、お前の手も借りるぞ? 行宗(ゆきむね)!」

 

 オレは、行宗(ゆきむね)に笑顔を返した!

 

「オレ達は、浅尾(あさお)さんと父さんの病気を治すために、マグダーラ山脈を目指す!!」

 

 オレは、高らかに宣言した。

 

 

 

 

 

 行宗(ゆきむね)達が、【天ぷらうどん】という強力なモンスターと戦うほど強いと知った時点で、考えてはいた。

 マグダーラ山脈に向かうという選択肢。

 行宗(ゆきむね)達は強いから、マグダーラ山脈に巣食う神獣達も、倒せてしまうかも知らない。

 そうすれば、可能性は広がる。

 

 マグダーラ山脈は、薬の大ダンジョンと呼ばれている。

 そこに行けば、神が作りしあらゆる薬材が揃っているというのだ。

 

 オレは昔、父さんに連れられて二回ほど、そこに行った。

 マグダーラ山脈に行けば、浅尾(あさお)さんの病を治す方法も、あるかもしれない。

 

 そしてそこには、オレの父さんの病を治す薬の材料もあるのだ。

 

 浅尾(あさお)さんの病気を治す、おそらく唯一の方法。

 同時に、父さんの病気も治して、ハッピーエンドである。

 

 しかし、この方法には、致命的な欠陥があった。

 時間である。

 マグダーラ山脈までの往復に、少なくとも一週間は必要である。

 対して、浅尾(あさお)さんの命は、もって三日ほど。

 とてもじゃないが、間に合わない。

 

 オレの頭では、浅尾(あさお)さんを一週間以上延命させる手段が分からなかった。

 

 魔法が効かないから、薬に頼るしかないと考えたが、

 手持ちの薬では、三日の余命を一週間に伸ばすのは、不可能だった。

 三年前に収穫してきた、マグダーラ山脈で手に入れた、優秀な薬は、

 ほとんど使いきってしまっていた。

 

 そこで、父さんの言葉が手助けになった。

 

(せいぜい体内の魔力を抜いて、延命させることだな)

 

 つまりそういう事だ。 

 回復魔法を使うと、体内の【天ぷらうどん】に魔力吸収されてしまい逆効果なのだから。

 逆に、魔力を吸収すれば、体内のモンスターは弱体化するはずだ。  

 もちろん、浅尾(あさお)さんの身体にも、大きな負担をかけてしまう。

 体内の魔力濃度が大きく減れば、人はやがて死ぬ。

 ただし、一週間程度なら、命に別状はないはずだ。

  

浅尾(あさお)さんの病気の進行を遅らせて、速やかに薬を調達し、父さんと浅尾(あさお)さんを治療する」

 

 これが、オレの思いつく、ハッピーエンドへの唯一解だった。

 

 

 

「狂ってる………本当に出来るとでも?」

 

 全てを説明し終わった後で、

 父さんが、呆れたように呟いた。

 

「そうだな。 オレはなんたってお前の娘だからな。 

 お前は、誰かの大切な人と自分の大切な人を、命をかけて助ける男だ。 

 こんな所で死んだ目をして、諦めるような奴じゃねぇんだよっ!!」

 

 興奮のあまり、大声で叫んだ。

 涙がボロボロと込み上げてきた。

 

「ダメだ。行けば死ぬぞ? マグダーラ山脈は危険な場所だ! お前なんかじゃ!」

 

「心配ねぇ、確かに一ヶ月前のアレは無謀だったけど、今のオレには仲間がいる。 誠也(せいや)がいる。

 そして行宗(ゆきむね)、お前たちもついて来てくれ。ダンジョンに潜るほど強いんだろう?」

 

 オレが行宗(ゆきむね)の方を見ると、間髪入れずに彼は答えた。

 

「当たり前だろっ! 浅尾(あさお)さんを助けられるなら、俺は何だってやる!」

 

 行宗(ゆきむね)は、浅尾(あさお)さんへと、向き直った。

 

浅尾(あさお)さん。

 俺たちは、浅尾(あさお)さんの薬を手に入れてくるから、

 それまで、待っていてくれ」

 

「うんっ、待ってる……」

 

 浅尾(あさお)さんは、潤んだ目で彼を見つめながら、コクンと頷いた。

 さらに、オレの母さんの言葉が重なる。

 

啓介(けいすけ)さん。フィリアはもう一人前の医者ですよっ。だから、行かせてあげませんか?

 あなたは死ぬ間際に、フィリアの、後悔と葛藤で苦しんでいる顔を見たいんですか? 

 私は違います。 

 フィリアが頑張って薬を持ってきて、フィリァが大好きな父親と一緒に、笑顔で医者をしている未来が見たいです」

 

 お母さんが、口を開いた。

 いつもは無口で、意見を言わずにニコニコしているお母さん。

 だけど今は、オレの事を思って、父さんを説得してくれていた。

 すごく嬉しかった。

  

「『もし患者を助けられなくても、ああしておけばこうしておけばという後悔はしたくない。 だから無茶も無理もするんだよ』って、あなたの口癖だったでしょう?

 フィリアも同じなんです。 

 命を危険に晒してでも、助けたい人がいるんです……」

 

「……分かった」

 父さんが、俯きながら口を開いた。

 

「フィリア。お前に頼む。俺の病気を治してくれ」

 

 父さんは、オレが待っていた言葉を言った。

 

「俺には、まだやり残した事が、たくさんあるんだっ! 

 お前が大人になる姿を、もっと見ていたい。

 お前が好きな男を連れて、結婚して、幸せに暮らしているところをみていた

 もっとこの家族で一緒にいたい。

 死にたくないんだっ!!」

 

 父さんが、涙で顔を濡らしながら、子供みたいにみっともなく、泣き言を叫んでいた。

 お母さんもオレも、驚きすきてちょっと引いていた。

 父さんが泣いている所なんて、オレはほとんど見た事がない。

 一度だけ、手術で失敗をした時に、隠れながら泣いている所を見てしまった事はあるが。

 こんなに壊れたみたいに、号泣している父さんは、衝撃的だった。

 

 あの頑固で、一人でなんでもこなす父さんが、

 娘のオレに泣きついて、頼ってくれている。

 オレは可笑しくて、嬉しくて、ケラケラと笑ってしまった。

 目の前で嗚咽し、えずきながら涙をながす父さんの頭に、手を乗せてみた。

 

 なで、なで、なで、と、赤ちゃんをあやすように、

 父さんの頭を撫でた。

 自分の中にある、母性本能的な何かが、目覚めた気がした。

 

「任せとけ。オレは医者だ! 

 彼氏も連れてきてやるよ。実はオレ、今、気になってる人がいるんだ!」

 

 オレは、堂々と言い放った。

 父さんと母さんが、目を見開いて驚いていた。

 ジルクも驚いたようで、その手からポロリと、「~六人目の英雄~ バーン・ブラッド」が床に落ちた。

 当然だろう。

 オレは今まで、家族に、恋バナの一つも聞かせたことはない。

 好きな男なんて、今までできた事がなかったから。

 誠也(せいや)の表情は、恥ずかしくて確認できなかった。

 

 

 

 

 ★★★

 

 

 

 

「忘れものはないか?」

 

 誠也(せいや)に聞かれて、オレはもう一度、荷物の確認をした。

 防寒具にコンパス、地図。

 火魔砲に、ナイフ、魔石や魔導石。

 マグダーラ山脈まで往復するための必需品を、確認して、バッグの中へ戻していく。

 

 パーティーメンバーは、

 フィリア、誠也(せいや)万波行宗(まんなみゆきむね)新崎直穂(にいざきなおほ)

 男二人に女二人、まるでダブルデートみたいだが、そんなに呑気な旅ではない。

 全員の命がかかった。大冒険である。

 

「じゃあ、和奈。行ってくる」

 

「うん……いってらっしゃい、直穂(なおほ)行宗(ゆきむね)

 

 直穂(なおほ)行宗(ゆきむね)が、浅尾(あさお)さんに別れを告げた。

 

「娘さんは私が、必ず、無事に連れて帰ります。

 お父さんは、お身体を大事に待っていてください。

 浅尾(あさお)さんを頼みます」

 

「お前に父さんと呼ばれる筋合いはない。 ふん、フィリアにはまだ、手を出すなよ」

 

「わっ、分かっています」

 

 オレは、誠也(せいや)と父さんのやりとりに、ふき出しそうになった。

 何を言っているんだ父さん。

 手を出すって、そんなっ……

「よしっ! 最終確認完了っ! さっさと行くぞっ! 時間がないんだっ!」

 

 オレは大声で声をかけると、誠也を引っ張って、玄関を出た。

 行宗(ゆきむね)直穂(なおほ)も付いてきた

  

 オレ達四人は、マグダーラ山脈めがけて、歩きだした。

  

 

 

 

 

 

 

 

 





 せっかくなので、このタイミングで、キャラクター投票をしてみようと思います。
 投票してくださると嬉しいです。

好きなキャラクター教えてください!

  • 万波行宗《まんなみゆきむね》
  • 新崎直穂《にいざきなおほ》
  • 浅尾和奈《あさおかずな》
  • フィリア
  • 誠也《せいや》
  • リリィ
  • ユリィ
  • ジルク
  • 小桑原啓介《こくわばらけいすけ》
  • 岡野大吾《おかのだいご》
  • 竹田慎吾《たけだしんご》
  • ギャベル
  • シルヴァ様
  • 【スイーツ阿修羅】
  • 【天ぷらうどん】
  • ギルア
  • 【神獣マルハブシ】
  • その他
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