このあとやりたい展開が出来たのでそれに向けてちょっと書いてみました。
「それで二人とも何か言い訳はありますか?」
呆れとイライラが混じった声の主は、茶髪のポニーテールにモノクルをつけた女性、シャズ・ドミノである
そしてその声の主の前で正座をさせられているのはグレミィとグエナリエである。ちなみに正座が精一杯の謝罪の形であることはユーハバッハから聞いていた
「えーと、相手の人が鬱陶しくてつい…」
「わかるわグレミィ」
言い訳をするグレミィに同意するグエナリエの反応は飛廉脚並みに早かった
「だからと言って、人の原型を留めていないほど力を使う理由にはならないはずですけど?」
シャズが指差した方向には、およそ四名分の肉片の山と二十リットルほどの血溜まりがあった。なおグレミィの居た廊下でも似たような光景があったそうだ
「陛下からの要望は生け捕り、この程度の仕事もまともにできないから親衛隊に任命されないんですよ?」
「それ僕が本当に落ち込む話だからやめてくれない?」
グレミィとグエナリエの仕事はとにかく雑だった。世界の法則である力の向きのベクトルの変更が出来たグエナリエと、自分の想像したことならなんであろうと具現化できてしまうグレミィは、ディアボロスの腕の力を取り込み星十字騎士団の力が上がる前から強すぎて加減をしてもこの有様になるので、ユーハバッハもどうしたものかと考えていたが結果として、親衛隊という別の枠組みを作りグレミィとグエナリエを外すことで、直してもらおうと画策していた…結果はあまり変わらなかったが
「シャズが居るから大丈夫かな?_と…」
「やりすぎるあなた達のお目付役で、私も親衛隊に選ばれなかったこと、今言ってもいいの?」
「ごめんなさい…」
結果、グエナリエとグレミィはめちゃくちゃ謝ったが、似たようなことはこれで三回ほどなのでまた続くのだろう
「はぁ、だから私がついていないとダメなんですよ…」
シャズは指をパチンと鳴らすと、肉片だったシャドウガーデンを名乗るテロリストの男たちは一人ずつ死ぬ前の状態に戻った
『
仮に人が一人死んだとする。その人物の出来事から死亡したという事象を拒絶すると、死んだという出来事がなくなり生きているという結果だけが残る。そして他の人からすると見た目だけなら死者の蘇生をしたように映る
シャズ・ドミノの能力は生物にしか効果を発揮しないが、効果範囲は自分にも適用でき、自分が死んだ後でもオートで能力が発動する。事実上の不老不死であった
「テロリストの死を私は"拒絶する"…私の能力は、かなり体力を使うから…息切れ…しやすいんですよ…」
見るからにぐったりとするシャズを申し訳なさそうにグレミィとグエナリエは支えると、とりあえず捕えたテロリストを見えざる帝国に送り、学園のテロリストを探しながら一ヶ所に集まっている大講堂に向かうのであった
◆◆◆
テロリストから盛大に体を斬られたが、モブ式奥義『10分間のハートブレイク』により、蘇生に成功した後、人質が大講堂に一塊にされているのを確認した僕は、屋上から意味深に見下ろす陰の実力者ムーブに徹していた。学校の占拠、警備の騎士団の全滅、隠れている生徒がいないかの巡回、どれもこれもテンプレで素晴らしいのだけど…気になることがある
「アイツらTPOをまるで弁えてない!真昼間からあんな目立つ黒い服でウロウロして!黒い服を着るなら夜って相場が決まってるのに!」
やはりことを起こすとしたら夜だろうと言うことから、校舎にいるテロリストをチマチマと狙撃していく
「あまり人を殺さないでくださいよ、僕らの仕事が無くなっちゃうので」
僕自身テロリストの狙撃に夢中になって警戒を怠っていたわけではない、気がついたら背後にその人物がいた
振り返ると、長身で銀髪の長い髪で褐色のエルフの女性、その服装は白色が主体のタイトスカートで僕が知る星十字騎士団の制服と同じものだった
「やだなー殺す殺さないって物騒なこと言わないでくださいよ、僕はただテロリストから逃げていたら、たまたまこの場所に来ちゃっただけなんですから」
「ふふっ隠さなくてもいいですよ、僕らはシャドウガーデンの構成員とか色々知っていますので…ねぇ、シャドウガーデンのシャドウさん?」
僕の正体がバレてる…何故バレた?僕の変装は完璧だったはず。考えたくないが七陰の誰かか?_まさか………僕がただの厨二病患者とか吹聴してないよね?一応身内同士のごっこ遊びだと思ってたのに裏切ることなんてないよね?
「ああ、自己紹介がまだでした。僕は
さてどうしたものか…相手は僕の正体を知っているけど、わざわざ手を出そうと言うことはなく最初に会話から入ってきたところから考えると、戦闘する気はなさそうだし…うーん………まぁ夜まで暇だったしお喋りするか
「その陛下の最高傑作ってなに?すごいの?」
「めちゃくちゃすごいですよ!なんてったって、最初に陛下から能力を賜ったのも僕ですし、その能力もどんな防御も貫通するし、どんな攻撃も無効化しちゃうんですよ!陛下と初めて会った時だって___」
うーん、見た目はクール系だったのに、好きなことになると早口になっちゃう系のオタクっぽい人だな…残念美女って感じだ
◆◆◆
「リジェはシャドウの監視についてくれてるけど、ちゃんと仕事をこなしてくれてるでしょうか………なんだか戦闘音がするわね?」
校舎を散策しているのは長く黒い髪と黒いマスクに目のハイライトが消えた顔が特徴的なエス・ノトである。彼女は校舎のある一室の近くを通ると戦闘音を聞きつけ、飛廉脚で近づく。すると桃色髪の女の子がテロリストに襲われているところを、騎士が庇っている光景を目撃した
「む、新手か」
「ギャハハ、丁度雑魚の相手に嫌気がしていたところだ!見ればわかる。お前、俺に匹敵するくらいの使い手だろ?このレックス様のなあ!」
「アイリス王女が立ち上げた騎士団…確か紅の騎士団だったかしら、その二人がテロリストから女の子を守るために交戦状態、とりあえず片付ける問題としては…テロリストかしら_」
「なに戦場でぶつぶつ喋ってんだッ!」
レックスと名乗ったテロリストは持っていた刀でエス・ノトに斬りかかるが『
「なんだこれ…鉄か?_魔力で防御したとしても素肌の硬度がおかしいだろ、そもそも今は魔力の働きを阻害してるはず…」
「恐怖しましたか?…それともこの状況下で、魔力がちゃんと機能しているところが気になります?」
「へっ、恐怖だぁ?んなもん俺様にあるわけねぇだろ!」
「未知とは恐怖です。しかし知らないというのは考え方によっては幸福でしょう_『
そうエス・ノトが口にすると、周囲の吸収されようとしていた魔力が逆にエス・ノトに集まり取り込まれると、可視化される程の魔力の迸りを発現させる
「嘘…だろ…周囲の魔力の収束__いや違う!魔力の完全隷属だと!?んなもん人の域を超えてんだろ!」
「恐怖しましたね?」
目元しか表情が見えないエス・ノトだが、誰が見てもわかるようにその顔をニヤリと歪ませた
「ひぃ…た、助け」
窓から逃げようとしていたレックスと、それに続こうとしていたテロリストはエス・ノトが周囲で発生させ発射した楔のような形の魔力で出来た矢に射抜かれるとガクリと膝を落とし倒れ伏す
「出力は調整しておきました。死ぬことはないでしょう、トラウマは残るかもしれませんが…」
お疲れ様でした。
長くなりそうだったので限りました。この章の和数が長く…
アニメBLEACHでキャンディスが聖隷を使ってたので多分使わなかっただけで、実は星十字騎士団は標準技能みたいに使えるんじゃないんですかね?
ちなみに織姫とウルキオラの絡み好きでした