真・女神転生オタクくんサマナー外伝~エピソードオブドリフターズ~   作:ジントニック123

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Colosseum

《レルム》という街がある。

 全国で止まらないGPの上昇、それに伴う悪魔の維持コスト軽減。

 激動たる時代のうねりに呼応し覚醒へと至る者の増加。

 そして魔境と化しつつある地方よりも安全な、GPの低い都心部という需要。

 

 それらの要素を下地に様々な利権、思惑、利益が重なり生まれた覚醒者向けの経済特区。

 武装した者たちが談笑しながら食事し、その横を堂々と悪魔が歩く。

 そんな数年前なら冗談としか考えられない、まるで世紀末のような光景が広がる街である。

 

 よって───当然とも言える話だが───後ろ暗い部分は山のようにある。

 代表されるのは人身売買、および闘技場。

 

 前者はセプテントリオンの騒動における火事場泥棒、いまだに活動を続けるマンハント。

 京都などの関連組織が売り出した凡人(ロバ)たちが中心だ。

 各地の自警組織に対悪が対処しているものの、根絶するには手が届かないのが現状である。

 

 後者は読んで字のごとく、そのままの意味だ。

《王雅》に《拳願会》などの格闘団体が出資して開催される闘技場(デビルコロシアム)

 己の名を売り込むため、鍛え上げた悪魔・造魔の力を試すため。

 あらゆる環境設定(シチェーション)を準備し興行を行っている。

 

 ───これはそんな“表”の闘技場での一幕。

 現環境では力不足としか言えない戦士たちの戦いだ。

 

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 

『レディイイイスアンド野郎共!!

 今宵のG30クラス、エキシビジョンマッチを開始するぜえええええ!!』

 

 

 マイクに向かって叫ぶのは白と赤のスーツを着た男。

 この表の闘技場における全試合の解説を行う司会(MC)であった。

 天井や壁面に設置されたスピーカーにより増幅された“熱”の籠った開幕の合図。

 それに反応するように広がる歓声、絶叫、熱狂。

 

 会場に居る人間──―観客たち(オーディエンス)のボルテージも天井知らずに跳ね上がっていく。

 

 これは本来ならそう考えられない事だ。

 G30──―即ちレベル30代クラス。

 数年前ならいざ知らず、今では足切りラインにさえ大きく届かない者たちの試合である。

 身も蓋も無く言えばG50、G40クラス以上の闘技者たちの前座でしかない。

 それが何故ここまでの歓声を受けるのかと言えば。

 

『赤コーナー! 唸る鉄拳は全てを砕くぅっ!! 

 あれは人じゃない、人を殴るだけのマシン!! 

 全自動人間粉砕機ぃいいいいいっ!!!!』

 

 会場東側のゲート、赤色で彩られた登場口から白いスモークがたちこめる。

 やがて、煙をかき分けるようにして中から現れたのは

 全身を分厚い筋肉と防具で覆った堀の深い顔立ちの偉丈夫。

 

 

格闘家ボン・クーラLv44破魔無効、剣・衝撃に強い

 

G()4()0()()3()()、ボン・クーラァアアアアッ!!』

 

 オオオオオ、と一際大きな声が観客席から上がる。

 レベル40代(G40 )クラス3位、“ボン・クーラ”。

 表の闘技場における有望株、レベル50代(G50)への昇格も違いなしとされている剛腕の拳士。

 寡黙かつストイックなそのスタイルが逆に人気の闘技者である。

 

「ボンー! 今日も派手にぶん殴ってくれぇっ!」

「生意気な野郎に現実見せてやってくれよ!!」

「いつも通り有り金全部お前にかけたんだから勝てよ絶対!!!!!!」

 

 そう、これは特別試合(エキシビジョン)

 下の階級の()()()が上の階級の闘士に挑むという、

 本当の意味で見世物的な興業として行われる催しであった。

 

 そのような浮ついた試合(もの)、いつものボンであれば辞退するのが常だ。

 だが、今回に限って彼は何故かオファーを受けた。

 理由は不明───しかしそれが話題を呼ぶ。

 人気がそこそこであるこの手の試合で観客席が埋まっているのはその為だ。

 

『対するは青コーナー! 

 最近話題のニューカマー!! 

 我が一刀に斬れぬもの無ぁあああしっ!!!!』

 

 やがて反対側、西側のゲートからも人影が現れる。

 背面から照らされるライトをバックに、ゆっくりと歩んでくる人影。

 やがて観客たちが目にするのは光沢のある黒と銀のコスチューム。

 黒染めのマントに騎士のような全頭兜(フルヘルム)

 そう、その姿は───。

 

『G30第1位、ザ・ナイトォオオオオオ!!!!』

 

剣士ザ・ナイトLv39破魔・呪殺無効、全体的にやや強い

 

 20年ほど前の特撮、仮面ライダー龍騎に登場するライダーの1人にそっくりだった。

 というよりも───パクリであった。

 

「待ってましたライダー!」

「出たなパチモンヤロー!!」

「子供のヒーローがこんなとこ出ていいんですかぁー!?」

「何で武器は刀なんだよちゃんとダークバイザー持って来い半端野郎が……っ!!」

 

 こちらに上がるのは純粋な応援だけではなくヤジも含まれたもの。

 どちらに人気が───オッズが高いのかも─── 一目で分かるほどの差。

 自称玄人たちからすれば、ヒーローのコスプレをした闘技者などいわゆるガチではないとの判断なのだろう。

 

 だが周囲から浴びせられる罵詈雑言を気にした様子も無く。

 ザ・ナイトは颯爽と会場中央のリングへ駆けあがり、観客席を見渡しながら大声で叫ぶ。

 

「───ここかァ、祭りの場所は……っ!」

 

 思い切り悪役ライダーの台詞だった。

 

『王蛇じゃねぇかキャラがちがぁあああう!!?』

 

 思わずツッコミを入れる司会。彼は龍騎の世代である。

 

 斯くして、リングに相対するのは2人の武人。

 挑まれる側───ボン・クーラは相手を見据える。

 

 こちらに向けてヒラヒラと手を振るザ・ナイト。

 そのふざけた格好に言動が特徴である剣士。

 顔を売る事も目的の一つとされる闘技場において、本名含めた全てのプロフィールを隠している変わり者の闘技者。

 登録直後のレベルと知識不足が目立つ白黒入り混じった戦績から、おそらく地方出身の覚醒者と推測されているがそれだけ。

 分かっているのはここ最近勝率を上げ続け、今ではG30のトップまで上り詰めたという事だ。

 

(……なるほど)

 

 リング周囲の装置(ギミック)が起動し、四方が電流の流れる鉄網で覆われる。

 単なる玩具ではなく、触れれば覚醒者であろうとダメージを負うほどの出力だろう。

 実際、場外で司会が派手なマイクパフォーマンス交えた解説を行っている。

 会場を盛り上げる仕込みの一環であろうが、しかしボンの意識はそこにはない。

 

 試合開始のゴングが鳴るまであと僅か。

 脳裏を過るのは事前に確認したこれまでの試合記録、使うスキルの傾向。

 そして映像の中で閃く白刃の軌跡──―自分が彼と戦う事を決めた理由。

 

(舐めたら喰われる───否、斬られる)

 

 ───これは刃だ。

 触れれば全てを断ち切る妖刀、そういった類のものだ。

 映像越しに感じた印象を、直接相見えて確信する。

 表面だけを見ていては絶対に気付かない、衣装の下に隠されたレベルとは異なる在り方(つよさ)

 

 所詮格下でしかない、などといった感覚は既に捨てて久しいが。

 想定していた脅威度を大幅に上昇させる。

 余裕など欠片もない、持てる全てを使わねばならぬ己が“挑むべき”相手。

 

(……あの“赤目のクイッカ使い”に負けて良かったな)

 

 数年前。こことは違う場所、違う舞台。

 そこで力に驕っていた己を打ち負かした男を一瞬思い出して。

 だからこそ負けてなるものかと、闘志という炎に薪をくべる。

 敵が万物を断ち切ると言うのなら、この拳はそれ事打ち砕くのみ。

 

 

 ゴングはまだ鳴らない───視界から色が消える。

 ゴングはまだ鳴らない───味覚・嗅覚はこの場に不要。

 ゴングはまだ鳴らない───戦いに不要な内蔵機能を停止。

 

攻撃の心得*1自動効果戦闘開始時にタルカジャが発動する

 

 極限の集中力により肉体を戦闘へと適した状態に()()()()()

 長時間は持たないが、元より長引かせる気など欠片もありはしない。

 

 

『それでは────試合開始ぃいいいいいっ!!』

 

 

 ゴングは鳴った────駆け出した。

 

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 

 マットを陥没させる勢いで踏み出す。

 たわめられた足の筋力が爆発し前方への推進力に変換される。

 彼我の距離は10メートルにも満たない。

 覚醒者であれば半秒も掛からず詰められる距離。

 様子見などしない、観客の事など端からどうでもいい。

 先手必殺で終わらせるべし。

 

 ───その刹那。

 

 

 ─── 《敏速》*2 ───

 ─── 《先手》*3 ───

 

 既に、ザ・ナイトは刀を上段に構え攻撃態勢に入っていた。

 純粋な速力によるものではない。

 反応の良さから来る素早さと、脱力と重心移動を用いた身体操作による初動の違い。

 この男はスペックの差を、達人の技術で埋めてみせたのだ。

 

「ッ───!」

 

 加速する意識の中、ボンは己が遅れを取った事に気付く。

 先手を取った敵は何をしてくるか? 

 決まっている、これまでの試合で多くの闘技者を屠ったあの“魔剣”だ。

 

 攻撃から守りへと意識を切り替える。

 全身の筋肉を固め、続けて腕を交差させ防御態勢に。

 回避は不可能、勢いの乗った体を止められるはずも無い

 無理にしたとしても死に体。致命的な隙を晒すだけである。

 

 砕けんばかりに歯を食いしばり、目を見開く。

 これより来るのはまともに受ければ敗北必死の一刀。

 耐えられるか否かで勝負の行方は変わる

 

 そして、全てがスローモーションに映る視界の中で。

 ボンの瞳に映るザ・ナイトから“それ”は放たれた。

 

「───“雲耀”」

 

 

 

─────斬!! 

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()

 

「ぁ────」

 

 その軌跡を捉える事さえ不可能な神速の一刀。

 防御する事さえもまるでかなわない。

 灼けるような熱さだけが、自分が斬られたことを伝える証だった。

 

 一歩遅れて、斬撃で肉ごと断たれた大気が破壊の衝撃となって全身を蹂躙する。

 ボンを伝わってリングを粉砕し、鉄網を砕き、観客席にまでうねる大気が届く。

 剣と風による二重奏、人の身に耐えられるはずも無い必殺。

 やがて血まみれの巨体がゆっくりと傾いていき、

 

 

 

「ォ……雄雄雄ォオオオオッ!!!!」

 

 

 

防御Ⅲ*4防御判定に失敗した場合でも物理防御点に12点加えることが出来る

物理耐性*5自動効果物理防御点にさらに体の能力値を加える

「メタルターバン」*6頭部防具物理に強い*7

「テトラジャマー」*8胴体防具装備している間、即死にならない

「力王の篭手」*9腕部防具衝撃(風)に強い。*10

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 そう、事前の情報から相手が何をしてくるのかは予想出来ていた。

 だから防具を始めとした対策は取っている。

 一番怖い即死はテトラジャマーで防ぎ、物理と風はそれぞれの耐性防具を用意。

 こうして先手を取られた場合も当然シミュレーション済みだ。

 

 ボンが再び踏み込む、距離を詰める。

 大技を使った後のザ・ナイトでは咄嗟に反応は出来ない。

 よって、彼我の距離は零へと───超接近戦へと持ち込まれた。

 

(この間合いでは刀は振れないだろう!*11

 

震脚Ⅱ*12補助素手による格闘攻撃の威力に【力×2】

正拳Ⅲ*13格闘攻撃敵1体に剣相性ダメージ。クリティカル時威力3倍。

 クリティカル率・威力上昇。3分割攻撃

 

 距離を潰し、反撃を封じた上で必殺の鉄拳が3連続で撃ち込まれる。

 

 1発目───驚異的な反応速度で回避。*14

 2発目───刀で受けて防御、しかし姿勢が大きく崩れる。

 3発目───。

 

「破ァアアアアッ!!」

 

 掛け声とともにがら空きとなった胸部へと命中。

 肉がひしゃげ、骨が砕ける感触が鎧越しに伝わってくる。

 ───会心の一撃(クリティカル)

 

「がっ……!」

 

 そのまま、ザ・ナイトは破壊された鉄網と勢いよく叩き付けられた。

 

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 

 一連の流れを追えていた観客はごく僅か。

 殆どの者は何が起きたのかさえ理解していないだろう。 

 覚醒者同士の試合に慣れているはずの司会ですら、何も言葉を発することが出来ない。

 

 リング上で起きた交錯を理解している者───腕の立つDBや闘技者───は思う。

 

 ───終わったな、と。

 

 彼らはボン・クーラという闘技者の強さをよく知っている。

 最新式戦車の正面装甲でさえ容易く貫き粉砕しうる、魔剣ならぬ“魔拳”使い。

 かつて行われた特別試合(エキシビジョン)において、G50の闘技者に土を付けた事もある。

 その正拳は下手に直撃すれば、それだけで終わりかねない威力を秘めているのだ。

 

 そういった点では雲耀の使い手であるザ・ナイトも同じだが、

 しかし今回軍配が上がるのはボンの方だろう。

 

 必殺を凌がれ、距離を潰された上で会心の一撃を受けた。

 自身の攻撃の影響で鉄網に電流が流れなくなっていたのは幸運と言えるがそれだけ。

 例えまだ動けたとしても逆転の可能性はほぼ無い。

 

 多少の距離は空いたとはいえ、まだ十分に剣を振れる距離ではないのだ。

 更に距離を取ろうとした所で、そのような足掻きをする前にボンが動く。

 おそらく数秒後には追撃の一撃が叩き込まれ、この試合は彼の勝利で終わる。

 

 反応は様々だった。

 

 ある者は最後まで見届けようと視線を逸らさない。

 ある者はすでに決着はついたと手元のスマートフォンを弄る。

 ある者は壊れたリングの修繕費が幾らかと頭を悩ませる。

 ある者はザ・ナイトの衣装が何処で売っているのか気になった。

 

 ────だが、それでも。

 

「うわ、マジであいつの言う通りになった」

 

 1人だけ、人目を避けるように会場の端で観戦する銀髪の少女だけは違った。

 呆れの納得の混じった様な口調で、誰にも聞こえないほど小さく呟く。

 

「ってことは───()()()()()()()()

 

 その視線の先、少女の言葉に反応するかのように。

 ───ザ・ナイトが詰みに入った。

 

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 

 ボン・クーラは見た。

 己の正拳を受け、しかし両の足で立ち続ける目前の剣士を。

 手応えは十分、いなされた感触は無い。

 例え全対応*15の防具を装備していようとそれごと打ち抜けるはずだった。

 しかし現実として相手は倒れていない。

 であるならば───。

 

(アクセサリー、おそらくは活泉系!)

 

 

「生気のリング」*16アクセサリー三分の活泉(最大HP30%増加)

 

 

 経験と知識からザ・ナイトの装備と効果を見抜く。

 コスプレ衣装の下に装着していた為、見た目からでは分からなかった。

 あの格好は正体を隠すだけでなくそういった目的もあったらしい。

 

 だがそれでも1発耐えられただけだ、次はもう無い。

 この距離と鉄網を背後にした地形では攻撃も移動もままならず、

 そもそも消耗した状態では《雲耀の剣》含めた大技を放つ力は残っていないだろう。

 

 詰み────まさしくその通りで……だというのに。

 

(なんだこの……胸騒ぎは!?)

 

 理性ではなく本能が叫んでいる。

 闘技者としての勘が警報を鳴らしているのだ。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……ッ!」

 

 一切の逡巡なく肉体は本能の奴隷と化す。

 この場において最も信頼できるのは頭ではなく体の感覚だ。

 促されるままに拳を固く握りしめトドメを刺そうとして、

 

「───()()()()()()()()()()()()

 

 それよりも早く───ザ・ナイトの手が霞む様な速さで閃く。

 

小太刀*17格闘攻撃割込み行動。相手の剣を受けたり、相手が剣で攻撃を受けたり、

あるいは()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()使()()

防御不能、回避-20%の必殺技。

 

 逆腕で引き抜かれた小太刀がボンの腹部、防具と生身の隙間に潜り込み()()()()()

 

「~~~~~~!」

 

 想定外の反撃―――否、奇襲。

 喉から込み上げる血反吐と再びの灼熱。

 しかし耐える、耐えきった、耐えてみせた。

 物理攻撃である以上今の自分には効きが悪い。

 加えて精々内臓が零れる程度、そのくらいで動きが鈍るほどヤワな鍛え方はしていない。

 

「おまけでもう一発な」

 

「切れた電線」*18このアイテムによる攻撃は電撃相性となる。SHOCK率100%

 

 だが残念な事に―――電撃への対策は皆無であった。

 気付けば最初の攻撃で破壊された電気鉄網、そこに繋がっていた電線ケーブルが体に押し付けられていた。*19

 全身に走る電流が肉体を蹂躙し、主の意思を無視して行動不能(SHOCK)となる。

 

(───まさか、最初から……っ!!)

 

 ここに来てボンを最大の戦慄と驚愕が襲う。

 何処まで想定していたのか分からないが、これまでの流れは相手の計算の内だったのだ。

 

 最初に《雲耀の剣》を放ったのは自分ではなくリングを、電気鉄網を破壊する為。

 続いて超接近戦を挑んだ時点で攻撃しなかったのは、自分を誘い出しこの位置まで誘導する為。

 そして自分を感電させた理由は何か───確実に敵を仕留める為だ。

 

「お前さん本気で強かったぜ……搦手無しじゃ無理だったよ」

 

 動けない己への賛辞を聞きながらボンは静かに()()を見据える。

 ゆらりと再び上段に構えられた刀。

 そこに集束する身の毛もよだつ剣気。

 

《雲耀の剣》とはまた異なる“魔剣”の気配を前にして。

 ボンは仮面の向こう側へと視線を合わせ薄く微笑む。

 

「……貴様もな。またいつか戦ろう」

 

 返答の直後、“それ”は解き放たれた。

 

 

根性*20即時使用者のHPとMPをレベル分回復する。

兜割り*21格闘攻撃神速の剣気を命中の瞬間に集束し、固い防具も両断してしまう必殺剣。

防御不能、防具は一切無効となる(防具による耐性も無効と裁定)。

 

 ()()()()()()()()()。《雲耀の剣》に並ぶもう一つの絶技。

 

 食いしばりごと両断されたボンは宙を舞い、グチャリと咲く紅い花と化すのだった。

 

 

 

 

*1
※P5R

*2
TRPG誕生篇。割込行動。判定に成功すればイニシアティブのダイスが1つ、大成功なら2つ増える。

*3
TRPG誕生篇。補助行動。反射神経を鍛え上げ反応する。イニシアティブで振れるダイスを1ターンだけ2個増やす。

*4
※200X 《特定スキルの強化Ⅲ》適用済み

*5
※200X

*6
※真if

*7
対物理。剣相性に対して62.5%

*8
※200X

*9
※真if

*10
対衝撃。衝撃相性に対して50%

*11
誕生篇において、剣術は0距離に持ち込まれると攻撃系の特技は基本的に使用不能

*12
※200X

*13
※200X《特定スキルの強化Ⅲ》適用済み

*14
《追加回避》TRPG誕生篇。一般鍛錬の技能。格闘回避チェックに失敗した場合、再度このチェックを行うことが出来る

*15
万能以外75%

*16
※P5R

*17
※TRPG誕生篇

*18
※200X シネマティック・アイテム

*19
《小太刀》は割込み行動であり連続行動には数えない。シネマティック・アイテムの保持は補助行動として扱われる。

*20
※200X

*21
※TRPG誕生篇




◎登場人物紹介

・ザ・ナイト LV39
『レルム』にある闘技場で話題になって来た謎の剣士。
 仮面ライダーナイトのコスプレをした色物である事もそうなのだが、即死効果のある《雲耀の剣》を始めとした珍しい仕様のスキルを持つ。
 とは言え、次の対戦からはメタを張られるなどして初期は負ける事も多かった。
 最近では知識不足が解消されたのか勝率が上がり、G30の1位になる。
 試合前の賭博において有り金の殆どを自分に賭けていた。

・ボン・クーラ Lv44
 G50昇格間違いなしとされる剛腕の拳士。
 数年前までは己の才能に胡坐をかいていたが、とある“赤目のクイッカ使い”に敗れて以降、己を見つめ直し一から修業をし始めた。
 ボン・クーラという名は戒めの為に自分で付けたものである。
 今回の敗北を受け、自身の視野の狭さを痛感し更なる成長を誓う。
 最近、自分を変える切っ掛けとなった男の業を真似したモノを体得しつつある。

・銀髪の少女
 ザ・ナイトと繋がりのある美少女。
 しょっちゅうナンパされるし、マンハントにも襲われた事がある。
 悪党と外道に鉛玉をぶち込む事に躊躇いは無いらしい。
 試合前の賭博において有り金の半分をザ・ナイトに賭けていた。



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