真・女神転生オタクくんサマナー外伝~エピソードオブドリフターズ~ 作:ジントニック123
「………はい? いやちょっと何言ってるの!?」
「どうしたのユウカ?」
「いえその、今ミレニアムから連絡があったんですが……。
“外”からの侵入者と警備が交戦して、全滅したって報告が」
「確か、今日はネル以外のC&Cと特別課外活動部の子たちが担当だったよね」
「はい。ですので俄かには信じがたくて。
あちらも混乱しているのか正確な情報もよく分からないんです
4つの銃を使う全身サイボーグに蹂躙されたとか、
「――――4つの銃を使う、全身サイボーグ?」
「はい。ひょっとするとメシア教のターミネイターかもしれません。
最近は須摩留に干渉して来る事もなかったんですが―――」
「悪いんだけど近くにいる生徒に声をかけて来るよ。
ユウカはそのまま連絡を続けて」
「え……先生?」
「ひょっとすると……かなりまずい相手かもしれない」
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| 「コミュニケーション・プレイヤー」*1 | 通称「COMP」 生徒や教師、関係者に貸与される現実拡張ツール。 形状としてはスマートフォンに近い。 ⇒戦闘用アプリが4つインストール済み。 |
| 《スキルハック》*2 | 倒した敵からスキルを奪取するアプリケーション。 事前にセットしたものを1つ使用可能。 本来不可能な専用スキルの獲得・登録も出来る、美甘ネル専用アプリ。 ⇒《神速の寄せ》をセット。*3 |
裂帛の気魄と共に、生身の初動が機械のそれを大きく上回った。
須摩留の常軌を逸した科学技術によるスキル再現。
そして彼女自身の
例えるなら軽自動車でスポーツカーに挑むようなものだ。
軽量化を突き詰めたかのようなボディと桁外れの馬力を叩き出すエンジンの差。
時代遅れの屑鉄では、最先端を行く少女に到底敵わない。
同時に、ネルから沸き上がる膨大な
それを感知し、残るCOMPアプリの自動起動が視覚情報として映り込む。*4
準備は整った―――此処に圧倒的理不尽が顕現する。
| 《 | 常時3回行動となる。 悪魔人間の肉体だからこそ耐えられる高速機動。 C&Cの中でもネルにしか使用が許されていない特殊アプリ。 というか彼女以外が使うと数日は寝込むほどの反動がある。 |
| 《烈光の秘法・改》*6 | 行動時、《タル・カジャ》*7が自動発動する。 攻撃性能に特化調整された美甘ネル専用アプリ。 これ一つ開発するのに洒落にならない予算がかかっている。 太ももが特徴的な会計の少女は申請書を見てブチ切れた。 |
| 《ギボアイズ》*8 | 手番を消費せずアナライズする。 相性かBS1種を指定し、効くかどうかを知る事ができる。 これは汎用装備として一部の学生に配布予定。 【 【相性耐性及び隠し耐性:魅了無効を確認】 【《至高の魔弾コピー》含めた万能物理スキルの反射を確認】 |
「この間合いであたしに勝てる奴なんざ須摩留全体でもそうは――――いや」
C&C最強、メイド番長、リトルタイラント、チビメイド先輩、出席日数ギリギリの女。
そして―――約束された勝利の象徴。
数多の異名を持つ須摩留最強候補は不敵な笑みを一層深め、厳然たる事実告げた。
「一人もいねぇっ!!」
眼前のアダムと監視カメラを通して見守る生徒たち。
―――この2つの知覚を振り切った。
| 「ツイン・ドラゴン」 *9 | 美甘ネルの専用銃。複数のカスタマイズが施されている。 銃身に刻まれた龍の紋様は自費で付けた。 【まだ改造の余地が存在する】 《装弾数増加》*10 ⇒必要【体】を+2する。装弾数を2倍にする ⇒攻撃回数:3~5回⇒6~10回に増加(裁定) 《強装弾Ⅱ》*11 ⇒銃器の威力を+20する。 ⇒「ハッピーショット」装填。*12 |
| 「カラミティスーツ」 *13 | 全対応の女性用防具。 万能にも耐性を持つ高級品。 急いで飛ばされたので下着を付ける暇がなかった。 |
| 《八塩折之酒》 *14 | 自分よりもレベルが高い相手に対して、状態異常付与率が上昇する。 ⇒自身の方がレベルが高いため不発。 |
意識と身体の加速により、何もかもがスローモーションとなった世界。
粘りつくタールのように重い空気を掻き分けながら、ネルは敵へと疾走する。
先ほどまで自分のいた場所を見据える赤い義眼、その視界から外れると同時に照準。
―――躊躇いなく愛銃の引き金を引き絞る。
怒涛の勢いで吐き出される猛獣の牙。
無視相性の弾丸は耐性に関係無く喰らい付く。
仲間たちが全滅すると引き換えに残した敵の情報は全て把握済みだ。
物理攻撃は全て反射する、多彩な銃火器を使いこなす
特に反撃時の火力は常軌を逸し、アビ・エシュフに搭乗したトキが1撃で落ちるほど。
考え無しに突撃すればハチの巣になるしかないだろう。
(けどよ、反射状態ならそうはいかねぇだろ!)
だが物理型である以上、銃による攻撃ではこちらの反射状態を貫けない。
仮に万能による攻撃が来ても、今の装備なら耐性がある。
そもそも、何かされる前にスクラップにすればいいだけの話だ。
「そうか、良かったな」
そして、アダムは軽く半歩ほど横へと踏み出した。
それだけで、弾丸の殆どか標的を見失いあらぬ方向へと逸れて行く。
精々1発が肩口を掠め装甲を抉る程度、致命傷には程遠い。
「ところで―――動きが丸分かりだが?」
予想を超えたアダムの回避能力にネルが目を見開いた瞬間。
まるでコマ落ちのように、銃口が一瞬でネルへ向けられる。
視線はまだ前へと向いたままだというのに、寸分たがわず。
―――轟音。
| 「ナイチンゲーラー」*15 | 応急投薬システム。 予め指定したBS対策薬を自動的に使用する。 本来は1個だけだが、サイボーグにはいくらでも仕込む場所がある。 ⇒「茶色の子瓶」セット済み。*16 |
| 《猛反撃》*17 | 物理型攻撃を受けた際、中確率で発動。 2倍の威力で通常攻撃による反撃を行う。 ⇒鍛錬により高確率で発動するようになった。*18 |
| 《クイック・ロードⅢ》*19 | 手番を消費せず銃器や銃弾を交換する。 ⇒「万能弾」装填。*20 |
| 「バブル・ゴム・クライシス」*21 | 巨大なチューインガムのような弾丸を打ち込む。 相手を物理的に束縛する⇒「束縛」状態。(裁定)*22 |
「んなぁ……っ!?」
数少ない生肉の部分へ気付け薬が自動注入。
至福感を一瞬で洗い流し、反撃で進路上に
加速した勢いのまま、何度も撥ねて転がって行った。
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(これで一時的に無力化出来た……今なら逃げれるか?)
遥か後ろへ転がって行く少女に目もくれず、アダムがまず考えたのは追撃ではなく逃走だった。
そもそも無理に戦う必要は無い。目的はあくまで情報の奪取である。
ここから離脱すればすぐさま包囲網が敷かれるだろうが、自分の足なら突破する自信があった。
都市の外縁部にさえ出れば、あとはまあ何とかなるだろう。
そして何より……これ以上の消耗はまずい。
| 「キャプスロック」*23 | COMP用ソフトウェアの1つ。戦闘補助装備。 銃器支援システム。銃器の命中判定に+5%の補正。 残弾数警告を自動表示する。 |
ビルへの潜入と研究所の発見は
入る方法自体が存在しない
『お、やっと来たね侵入者さん! 何となく来ると思ってたの!!』
しかし、途中でやけに勘の良いメイドと遭遇してから頻繁に戦闘を繰り返す羽目になった。
当然だが銃弾もアイテムも使えばなくなる。敵地のど真ん中である以上、補給も絶望的。
ハリボテだけでどうにか出来るなど甘い考えを口にするつもりはない。
だからここは、迅速にこの場を離れるのが最良であり――――。
「くっそ……イライラさせやがって!!」
| 《激怒》*24 | 状態異常を付与された時、高確率で発動する。 攻撃力・回避率・命中率が一段階上昇し、防御力が一段階低下する。 さらに状態異常を「激怒」*25に上書きする。 |
残念ながら、そう上手くいかないのが世の常だ。
薄々そうなるだろうなと分かっていたが、確認のため振り返る。
視線の先には怒りに染まった目でこちらを睨む少女の姿があった。
拘束はされていない、外れている。
スカジャンが破けている事から、無理矢理抜け出したのだろうか。
俄かには信じ難いが、とんでもない力業だ。
「まさか激昂で解除―――いや、上書きか?
精神系のBSで身体系まで外すなんてふざけた真似が出来るなんてな……」
「驚いてる暇あんのかよ!!」
声を張り上げながら銃を突きつけ―――
「―――――――」
「チッ―――!」
命中数はアダム、威力はネル。
―――競り勝ったのは後者。
最大強化された弾丸はアダムの人工骨格に亀裂を入れ、回線も幾つかショートさせた。
普通の人間であれば内臓が幾つか破裂したに等しい
それでも、僅かに後退るだけで両足で立っている。
一方でネルが舌打ちをしたのは、思ったより当たらなかった事への苛立ちだ。
仮に全弾命中していれば、確実に粉微塵になって終わっていただろう。
怒りと科学を組み合わせた猛獣には、噛み砕けぬ獲物など存在しない。
この動きでの決着は出来なかったが、次こそ仕留めてみせる。
そう気焔を上げて――――。
「なるほど―――大体わかった」
彼女にとって最大にして最後のチャンスが終わってしまった。
「その速さ、
| 《 | 行動回数を3回増やす。 【シナリオ中3回しか使えない加速機構】 彼が初めて もっとも、須摩留からすれば型落ちの道具でしかないが。 |
| 「デカジャの石」*27 | 敵全体の能力強化を解除する。 |
手番が回り、アダムが動き出す。
脊髄部分のパーツが発光し、先ほどの意趣返しと言わんばかりの超加速による突貫。
瞬きの間にネルの眼前へと踏み込んでいた。
「ッてめえもサンデヴィスタンを―――!?」
「そっちに比べれば骨董品もいい所だがな」
赤い義眼が一層輝きを増した。
視線が交差、否。相手は見ていない。
間近に来て、その目がサイバーアイではなく
| 「ゴッドアイ」*28 | 破壊光線を発射するサイバー装備。 両目に装備している。⇒《アンティクトン》搭載。 |
| 《アンティクトン》*29 | 敵全体に万能属性で特大ダメージ。 攻撃力・防御力・命中・回避率を一段階低下させる。 本来は魔法攻撃だが物理型攻撃となっている。 眼球を使い捨てる形で使用する。【シナリオ中2度まで】 とある地下闘技場にいた選手が持っていたスキルの再現。 開発者たちは鼻血を垂れ流しながら完成させた。 |
本来なら人が持つはずの無い、存在否定の波動。
零距離で喰らい、踏ん張りきれずネルの両足が宙に浮く。
防具で威力を半減させながらも―――そのまま外壁を突き破りビルの外へ放り出された。
「~~~~~ッ!?」
ジッグラド・タワーはピラミッド型のビルだ。
つまり、壁は垂直ではなく傾斜を描いている。
咄嗟の反応で両足を壁面に叩き込み
「ほらよ、チキンレースと行こうぜ」
地上600メートルの高さから滑落しながら、ネルは見た。
上方で自らが空けた穴から飛び出した、
| 「物反鏡」*30 | 1Tの間、物理型攻撃を反射する。 |
| 《ラク・カジャストーン》*31 | 特定の魔法を封じ込めた石。 《ラク・カジャ》*32が込められている。 安い物でも最低200万円はするので多くは持っていない。*33 |
アダムが守りを固めながら滑落を開始。
遮蔽物の一切存在しない、地上へと落ちながらの戦闘。
終点に辿り着く頃には決着がつく、まさにチキンレース。
どちらもブレーキをかけているので、先に力尽きた方が負けであるが。
「舐めんなぁっ!!!!」
| 「スピードローダー」*34 | アポーツ能力を再現した自動装填装置。 ミレニアムの武器庫から弾倉へと最適な弾丸が送られる。 C&Cの全員に配布されている特殊装備。 ⇒《クイック・ロード:万能弾装填》 |
| 《背水の陣》*35 | 自分のHPが減少しているほどクリティカル率が上昇する。 |
己を文字通り見下してくる相手に、ネルは怒りのまま銃を向ける。
自動的に万能弾が装填。これで事故死は防いだ。
能力値の上昇が元に戻り、防御力も減少しているのはネックだが構わない。
追い込まれれば追い込まれるほど有利になるのはこちらの方。
相手も万能に耐性はあるが、火力ではこちらが大きく上回る。
どれだけ回避が上手かろうが、先ほどの幸運は早々続かない。
「この
(―――その
心の中で呟いた声は当然ながら誰にも届かない。
ここに至るまでネルは終ぞ気付けなかった。
アダムに対し攻撃があまり当たらなかった理由を。
もちろん、彼の回避能力優れているというのもあるだろう。
装備によって補正が掛かっているのもある。
だがしかし、何よりも大きい点が1つ。
| 「SH1におけるカジャ・ンダの対象」 |
| ユニットではなくパーティー全体・場にかかる。 カジャを使用した状態で仲魔を召喚した場合、既にその補正を受けた状態となる。 ンダを使用した状態で敵の増援が来た場合、既にその補正を受けた状態となる。 この効果は死亡から復活しても継続する。 |
そのような事をしなくとも彼は百発百中の腕前である、必要ない。
では何故か―――ただの保険だ。
もし仮に。
ネルを送り込んだ
息継ぐ間も与えず増援で送るのではなく、少し間を置くという次善策を取らせていただろう。
そうしていれば―――ほぼ確実にアダムは負けていた。
「大体8割ってところか。随分と分の良い賭けだ」
不確定要素を織り込んで、勝率は大体そんなもの。
他のメイドたちが持っていた
誘導も兼ねて物反鏡を使ったが、無視相性の弾丸のままだと反撃射撃は不可能だった。*37
状態異常からの激怒で弾の命中率も上がっていたかもしれない。
そうひとりごちながら、ガシャンと音を立てて右肩の
背負っていた巨大な砲身が、怒り狂う少女へと向かられる。
| 「インパルサーX」*38 | 相性「-」のパルス・レーザーガン。 万能とは似て非なる相性の特殊兵器。 アダムが持つ最後の銃にして切り札。 |
| 《龍の反応》*39 | 命中・回避率を大きく上昇させる。 《スクカジャ》 |
万能ではない、しかしあらゆる相性と反射を無視出来る特殊兵器。
アダム・スマッシャーが今回の依頼で持ち込んだ最後の切り札。
「そっちの攻撃に俺は反撃でこいつを撃つ。
火力じゃあ敵わんが、当たらなきゃどうってことはない」
激怒した今、他の動きは出来ない。
ロクに当たらないと知らぬ銃でめくら撃ちするだけ。
そしてアダムは高確率でカウンターショットを行う。
「祈れよお嬢ちゃん、
「うぉおおおおおおおおっ!!!!」
そして雨が上から下へと落ちるように。
当たり前に、順当に、何のドラマもなく決着はつく。
地上に辿り着く頃、サイボーグは音もなく着地し、メイド服の少女は頭から地面と
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「次からは違和感を感じられるように努力しておけよ」
アスファルトの上で痙攣し横たわる少女に言い放ち、アダムは動き出す。
その足取りに異常は見られない。しかし、全くの無傷という訳でもない。
左腕の動きは鈍く、装甲が剥がれむき出しになった部分から火花が散る。
最後の最後まで諦めなかった。
敵の喉笛を噛み切ろうとした。
勝利を掴もうと足掻いていた。
美甘ネルの才能はアダムを大きく上回る。
今回勝てたのは相性と経験の差、そして運によるもの。
何か歯車が1つでも違えば結果は逆であった。
そんな当たり前の事実を頭の隅に押しやりつつ、逃走ルートを思い描く。
監視している相手も、これだけの実力者が負けると考えていない可能性が高い。
上も下も、僅かながらでも混乱または動揺しているだろう。
―――つまり包囲網を抜けるなら今。
ここさえ乗り越えてしまえば生存の目が多少は出て来る。
少し歩いて広場の端まで出ると―――。
「え!? 何この死屍累々の山!?!?」
「こいつら温泉開発部だ!!
部長の鬼怒川カスミは……ああっ! 全裸で棒に括りつけられてガチ泣きしてる!!?」
「ちょ、テロリストだからってやり過ぎ……でもないか」
「でも誰がやったの? 風紀委員にしては違和感があるわね」
「というか温泉開発用の爆薬がトラックごと持ってかれたって言ってるんだけど???」
| 《爆裂5連ドリフト》*40 | 100%属性でダメージ。術者は戦闘から逃亡する。 夜の須摩留に出没する噂悪魔と合体させて作った悪魔トラック。 温泉開発部の足にして移動する拠点だった。 残念ながら、今はもう彼女たちの管理下には無い。 悪魔トラックにも乗り手を選ぶ権利くらいあるのだ。 |
猛スピードで陸橋の上から突っ込んで来た巨大トラックがアダムに衝突。
ノーブレーキのまま正面広場まで押し戻されると同時に、荷台に満載された爆薬に着火。
何もかも吹き飛ばすかのような爆音と共に、ミレニアムの敷地内にキノコ雲が発生した。
「「「「…………え?」」」」
セミナーも、一般生徒も、そして先生も。
その光景をカメラ越しに見た者全員が、唖然とした表情を浮かべる他なかった。
極秘で覗いていた総生徒会長でさえ僅かに顔を引き攣らせたのは、誰も知る由もない事である。
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・
爆発により巨大なクレーターとなった広場の中心地。
未だに周囲を覆う煙の中、全身を軋ませながら立ち上がるアダムの体はボロボロだ。
衝突と爆発は決して小さくないダメージを彼に与えている。
特に元から損傷していた左腕は肩から千切れ飛び、何処に行ったか分からない。
仕込まれていたショットガンごと行方不明である。
「また追撃……にしても無茶苦茶過ぎるだろ」
可能性としてはあり得たが、
まるで
認識を改める。間違いなく真っ当な相手ではない。
学生だとしても相当な跳ねっ返りだろう。
「ニャァアアア!? 自殺する気かニャア!?!?」
「一歩間違えれば我々も消し炭だったぞ……!」
「火障石*41使ったし、無傷なら
その推測を証明するかのように。
アダムは立ち昇る煙の中から3つの影が歩んでくるのを見た。
人語を話す犬猫2匹、そして天輪を持たぬ銀髪の少女。
アダムは知らない―――彼女が何者なのか。
少女は学園都市では珍しい、外部から招かれた転入生。
今回の警備では非番であり、寮でいつものように勉強をしていた。
だが、後輩が医療センターへ搬送されたと聞いて堪らず飛び出してきたのだ。
そして目にしたのは重傷を負って眠り続ける彼女たちの姿。
―――気付けば2匹の仲間と共に走り出していた。
―――いつの間にかエンジニア部から装備を調達していた。*42
―――とっくにその目は据わっていた。
友人知人が見れば全力で逃げ出すか必死に宥める、所謂ブチギレ状態である。
なお、運悪く遭遇した温泉開発部は消えぬトラウマを刻まれた。
この日以降、彼女に遭遇する度に全力で命乞いをするのだがそれは関係のない話だ。
「スズミにレイサ、他の皆もあんたがやってくれたんだってね?
サイコメトリーで読んだから、言わなくても分かる」
名は尋ねない、名乗る気もない。目的も目標もどうでもいい。
COMPにひっきりなしに届く連絡通知には目もくれない。
胸の裡で沸き上がり続ける怒りをぶつける事しか考えていない。
美甘ネルを
切る事も、現れる事も想定していなかったイレギュラーが盤面に上がる。
| サイコメトラー | 若槻美野里 | Lv24 | 相性:破魔・呪殺無効、全体的に強い |
| サイボーグキャット | シャノワール | Lv24 | 相性:破魔・呪殺無効、全体的に強い |
| サイボーグドッグ | ブラッディ | Lv24 | 相性:破魔・呪殺無効、全体的に強い |
「弱点オート」※真Ⅳ の応用によるイメージ情報の反映。
機械化もせず自由に行える時点でSFにも程がある。
外の技術者たちは発狂してのたうち回った。
ぶっちゃけ洋酒。知り合いの
酒は酒は百薬の長、ガキには分からん。
雇い主の企業連が融通してくれたがそう多くはない。
複数対象の魔法の場合、200万×「呪文の覚醒段階の2乗」が材料費として必要。
次回もなるべく早めに書きます。