真・女神転生オタクくんサマナー外伝~エピソードオブドリフターズ~   作:ジントニック123

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過去周回のお話。

今回は外伝として「真・女神転生オタクくんサマナー外伝 -アナザーキリギリス-」よりとあるキャラをお借りしています。


Fleur-de-lis:Vendetta -前篇-

 

 

――― 過去周回〈200x/xx/xx 湾岸都市横浜〉―――

 

 

 ―――その日、世界は終わりへと転げ落ちた。

 

 否、正確に言えばもっと昔からそうだった。

 数十年以上前、人類の発展が停滞し世界から戦争という言葉が消えていた時代。

 人類が次のブレイクスルーを求める最中、ヒュージという人食いの怪物が現れた頃から。

 

 突発的に幕を開けた人外との闘争は、予定調和の如く人類が一方的に劣勢へ追い込まれる結果となった。

 

 理由は複数存在する。

 

 通常火器では対応しきれない大型個体の出現。

 身を削る焦土作戦と核兵器の多用による国土放棄。

 そして()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 つまるところ理外の存在に対する知識、経験、装備の不足である。

 人類が積み重ねて来た戦争の歴史は全て対人を前提とした物であり、訳の分からないバケモノを相手取る事など想定されていない。

 各国で程度の差はあれど、軍隊という生き物は往々にして想定外の事態に弱いのだ。

 

 ―――仕方のない話である。

 

 偽典の王、血塗れの簒奪者、魔人王の最高傑作たる傀儡。

 この世界はそう呼ばれた男のコトワリが拓いた悪魔無き日常―――その亜流である故に。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 だから人類はゼロから積み重ねるしかなかった。

 宇宙開発断絶により凍結されたデモニカスーツの解禁。

 なりふり構わぬ技術開発と幾つもの犠牲を重ねた人体実験。

 文字通り血を流して確立した対ヒュージへの基本戦術(メソッド)

 

 やがて時が流れるにつれて現れた覚醒者と呼ばれる者たち。

 人類が克服したとされる()()()()()()()()()()一握りの人間。 

 その中でも全体の8割を占める少女英雄―――通称“リリィ”の投入。

 

 そこまでやって、まともに戦えるようになったのは世界人口が十分の一まで減少してから。

 護る範囲を絞り、若い少女や()()()()()()を前線に押し出してようやくという有様。

 それでもヒュージとは存在強度(レベル)も数も差があり過ぎた。

 

 じわじわ真綿で絞められるかのように削られる生存域。

 陥落した地に作られるヒュージの巣(ネスト)と心狂わせる赤き空。

 希望はすり潰され、ただただ絶望だけが広がっていく日々。

 

 だから、何もなくてもこの世界は―――数あるループの一つはいつも通り終わっていただろう。

 

 ヒュージの圧倒的物量に抗い切れず圧死するか。

 魔女狩りや迫害の果てに起きた内乱で自滅するか。

 飢えた獣の軍勢(デヴァローガ)の侵略により喰い殺されるか。

 

 地面に落ちたリンゴのように。

 太陽が東から昇って西に沈むように。

 力も特別も無い、悪魔が存在を許されぬ世界の末路へと至る。

 

 

 ――――そのはずだった。

 

 

 「ひひゃひゃひゃっ、あっはっははははあああぁぁっ――!」

 

 

 しかし、何事にも例外というものは存在する……良くも悪くも。

 

 今や人類最後の生存域と化した神奈川県。

 その中心地にして心臓部とも言える湾岸都市横浜はまさに地獄の様相を呈していた。

 

 連発する無数の爆発音と銃声。

 風に乗り届く幾つもの断末魔。

 飛び散る血と涙と臓物の混物。

 

 ヒュージが最終防衛ラインを突破し都市が蹂躙されているのではない。

 人間が人間同士で、何の躊躇いもなく殺し合っているのだ。

 

「死ね! 死ね! 死ねぇっ!!」

 

「邪魔ヨ塵共ガァッ! 私ニ近寄るンじャあナい!!!!」

 

「失せろ病人共ぶち殺してやるぅううううう!!!!!!!」

 

 老若男女区別なく誰も彼もが血に酔っていた。

 目に付いた相手がいれば誰であろうと一切の加減なく暴力を振るう。

 

 例え親であろうが変わらない。

 例え子であろうが変わらない。

 例え恋人であろうが変わらない。

 例え親友であろうが変わらない。

 

 中には火達磨になったまま他人を殴り続ける者までいた。

 喜び、怒り、泣き、笑って自分含めた命を散らせていく。

 

 とうとう絶望に駆られた民衆が暴動を起こしたのか?

 これは断じてそんな生易しい物ではない。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「どうなってるんですかこれ!?

 集団ヒステリーなんてもんじゃないですよ!」

 

「泣き言言ってないで手を動かすの! 正気の人たちの安全確保を優先して!!」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめェエエアアアアアアア!!!!!

 

「チッ! また発狂したのが……取り押さえるぞ!!」

 

 数少ない正気の者たち―――リリィ含めた覚醒者―――が対処に当たるがどうしようもない。

 鎮圧するには単純に手が足りていないし、原因を探るにも時間が無い。

 激減したとはいえ、戦えない人間(非覚醒者)の数は彼らよりも遥かに多いままだ。

 中には一般人同様狂気に感染し暴走する覚醒者さえもいる。

 よってこの滅びの景色は止められない、止まらない。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「いぃねぇええええ、ぶ、ぷっ、キヒヒッ、ヒャハハハッ!!」

 

 これぞまさに終末の日(ドゥームズデイ)

 

 圧死でも自滅でも喰殺でもない。

 都内最大級の建造物たる横浜ランドマークタワー、その屋上にて狂笑する怪物の手によって鏖殺されようとしていた。

 

《アスラローガ》*1全体に狂気を付着する。

このスキルを使える異次元存在(悪魔)の情報を降ろしている。

「状態異常:狂気」*2操作不能となり、敵味方1体を無差別に通常攻撃で攻撃する。

更にダメージが2倍に上昇する。

付着後、4ターンで自動回復する。

この状態異常は耐性スキルや、悪魔固有の耐性での無効化が不可能。

「アムリタ」、「メシアライザー」での解消のみ可能。

⇒感情を克服したと思い込む者たちに抗う術など無い。

 

 

 この終末を引き起こしている原因は精神汚染。

 テレビ、ラジオ、PC、スマートフォン。

 あらゆる情報媒体を介して無差別に振り撒かれる形無き猛毒によるもの。

 文明とは切って離せない生活必需品が牙を剥いているのだ。

 

 普通であればこのような大掛かりな蛮行が成功するはずもない。

 途中で誰かに気付かれ、阻止されるのが目に見えている。

 しかし、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()―――事実上の指導者(トップ)が黒幕であれば話は別だ。

 

 騙し、脅し、支配下に置いて。

 己にとって都合よく状況を動かせば事は成る。

 ()は全人類を欺いてこの“個人的事業”を成し遂げたのだ。

 

 無論、やれると実際に実行するのは訳が違う。

 ここまで社会が致命的なダメージを負ってしまえばもう立て直せない。

 自身も数日とせずヒュージに殺される未来しか待っていない。

 

 ―――ではこれは全てを巻き込んだ自殺なのか?

 

「おっと―――誤解するなよ。ボクがいなくたって最後には大体こんな感じになってたさ。

 人間なんて本当はそんなもんだ。そもそも仕組み自体とっくに終わってるし」

 

 不意に、凪いだ湖面のように落ち着いた男は平坦な声で言う。

 

 自分がやったのは秒針を進めただけ。

 薄っぺらな外面を引き剥がし、人間の本質を暴き立てただけ。

 最初から歪な機構で回して来たからどうしようもない。

 

 だから自分は悪くない。

 責任どころ罪さえ存在しない。

 恨むならこんな世界を作ったやつを恨め。

 

 男は言外にそう告げていた。

 あまりに身勝手な暴論。

 自己の価値観が全てと言わんばかりの宣言。

 

 

「だからさぁ、そんなカッカしなくてもいいんじゃないの?

 視界からゴミが消えるのを喜ぼうよ」

 

「―――言いたい事はそれだけか」

 

 

 殺意に満ちた声が返って来た。

 

 男は眼下の惨状に背を向けて、ここまでたどり着いた相手を視界に写す。

 そこにいたのは30代半ばほどの大柄な成人男性だ。

 片手に剣型の魔導器(CHARM)を携え、装着したデモニカスーツは血の色に染まっている。

 

 間違いなくほぼ全てが返り血だ。

 ここに辿り着くまで、暴走する者たちをやむなく手にかけたのだろう。

 どれだけの数を斬ったのかは―――ヘルメットの中で歪む顔を見ればすぐに察せる。

 

「何でだ……何でこんな事しやがった!?」

 

「具体的にはどれさ? 悪いけど心当たりがあり過ぎてねぇ」

 

 そのふざけた返しに、彼の口元からバキンと音がした。

 怒りのあまり噛みしめ過ぎた歯が砕けた音だった。

 

 彼は男の事を友だと思っていた。

 数少ない覚醒者の男同士で士官学校時代のルームメイト。

 過酷な訓練課程で助けた事も助けられた事も両手の指で数え切れないほどある。

 

 後に配属された部署は違ったが、プライベートでは頻繁に連絡を取り合っていた。

 男が上の立場に立ってからは、何度も無茶な願いを聞いて貰った事だってあった。

 自分の端末に男のアドレスで事の詳細と座標が送られて来た時は己の目を疑った。

 

 ―――正直に言えば、今でも信じられない気持ちが心の中にある。

 

「んー、ちょっと待ってくれよ。今考えるから……ええっと」

 

 人当たりの良い穏やかな思案顔。

 顎に手をやって考え込む普段の仕草

 見慣れた姿だ。10代の頃から何一つ変わらないままだ。

 

 それなのに。

 それほど長い付き合いだというのに。

 

 

「君の初恋の人がヒュージに食われるように誘導した事?

 妹分のリリィが殿になって死ぬまで戦うような状況に追い込んだ事?

 指導した部隊(レギオン)がどこも全滅するよう戦略を組んだ事?

 他にも一杯あるけどまだ聞きたいかい」

 

 

 男がその身に有していた狂気を。

 柔和な仮面の下で渦巻いていたどす黒い感情を。

 今の今まで気づけなかった己への不甲斐なさが爆発する。

 

 

「大沢一光ォオオオオオオオオオッ!!!!!!!」

 

 

\カカカッ/

戦士雨柳巧Lv40備考:最古参兵にして最高戦力の一人

 

 

「聞こえてるぜ雨柳巧ぃいいいいいいっ!!!!」

 

\カカカッ/

狂人大沢一光Lv20備考:最高指導者にして最悪の怪物

 

 

 彼―――雨柳巧は絶叫と共に踏み込んで刃を振り下ろす。

 眼前の()は微動だにしない。

 最前線で戦い続けて来た雨柳の動きに反応出来ないのは当然の話だ。

 

(これ以上馬鹿な真似は―――!)

 

 この数時間でヒュージではなく人を斬り続けた感触は消えていない。

 介錯、無力化などと都合の良い事を宣い、護るべき市民や未来ある若者たちの命を奪った事実は変わらない。

 

 許されるべきではないし許される気も毛頭ない。

 命を以て償わなければならないだろう。

 だがその前に、この地獄を作り出したケジメだけはつけさせねばならない。

 

「ヒ、ハハハハハッ、ヒョッァアアアハッハハ!!」

 

 その前に―――怪物の嘲笑が再び爆発する。

 

空間転移(縮地)*3経路がないエリアへ、通常の速度で移動できる。

リリィの持つレアスキルを解析しある程度再現した劣化機能。

―――しかしどういう訳かこれの性能はオリジナルを上回る。

 

 

突如として雨柳と大沢の間に黒い壁が立ち塞がった。

 

「なっ!?」

 

 壁の正体は“腕”だ。

 黒鉄と歯車と電子回路で作られた巨大な“腕”だ。

 空間を捻じ曲げて開いた穴から致死の斬撃を弾いてみせたのだ。

 

 そして―――雨柳は最大の好機を失った。

 

「おいおい危ないじゃないか親友。

 君と違ってボクはデスクワーク派なんだぜ。

 ハンデの1つくらいは許してくれよ」

 

 大沢が左腕を突き出す。

 装着された機械腕(マシンアーム)が露わとなり、そこへ埋め込まれたターコイズグリーンの結晶が輝いた。

 浮かび上がるのは【START】のアルファベット5文字。 

 

「下劣畜生、邪見即正の道理ィィ――機兵起動!!」

 

―――《マシン搭乗Ⅲ》―――

 

 黒鉄の腕に抱かれながら、世界も法も踏み躙る極大の呪詛(ウタ)が流れ出す。

 声紋認証に応じて穴より飛び出すのは黒の人型兵器。

 デモニカスーツをベースとして製造され()()()()()()を加えた咲いてはならぬ徒花。

 この世ならざる存在を機械の器へと降ろし、超常の力を発揮させる機構。

 後の周回におけるマシンと悪魔の融合技術―――その原型。

 

「さあ、何も出来ず成し遂げられず……無力を噛みしめて死んでくれよォッ!」

 

\カカカッ/

超力機兵マーラ・パーピーヤスLv70

 

 搭乗と同時に血のように赤いマグネタイト(マギ)の奔流が雨柳へと襲い掛かる。

 まるで燃え盛る超熱量の業火。宇宙を指し示す嘲弄の曼陀羅。

 それはどこか三つ目の異形めいていて―――。

 

「人の最期(オワリ)を―――勝手に決めつけるな!!」

 

 滅びへと向かう世界の中心で、破滅の権化たる怪物との決戦の火蓋が切られた。

 

 

 

 

 

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 ある日、気が付いた時から不快だった。

 

 大沢一光という男の原点はその一言に尽きる。

 生まれや環境に問題があった訳ではない。

 戦時下の世界にしては比較的恵まれているとさえ言えた。

 

 ただ、肌の上を害虫が這いずり回るような嫌悪感を自我が目覚めた時から感じていた。

 

 どうやっても消える事のない自分でも原因不明の不快感。

 やがて不快感は苛立ちに変わり、苛立ちは周囲への八つ当たりとなる。

 初等教育の年齢にも満たない幼子であればごくごく当たり前の生理的反応で、人であれば当然であるはずの姿。

 

 最後は泣いて喚いて助けを求めて―――しかしそれを異常だと断じられた。

 

 親や医者と呼ばれる連中は自分を病人だと宣う。

 人がとうの昔に克服した感情()を抱えた欠陥品。

 脅威(ヒュージ)と戦う力はあるから生かす価値のある消耗品だと。

 

 ―――何を言っているのかこいつらは。

 

 ―――スカスカの空っぽ人形の癖にどうしてこう煩いのか。

 

 ―――本能の働きがなければ生きる事も出来なくなった塵の分際で。

 

 おかしいのは自分ではなくそれ以外。

 感情(イロ)の無い、あるいは薄い仮面(カオ)を被った人モドキの群れ。

 烏滸がましくも己を人間だと言い張る塵共とそれらを生み出す世界そのもの。

 

 放り込まれた隔離部屋の中で、誰に教えられるまでもなく大沢はそう直感した。

 単純に人を殺すだけの敵であるヒュージの方がマシとさえ思えた。

 時が経つにつれてその想いは膨らみ―――やがて掃除の必要があると考えた。

 塵を生み出す仕組み自体を壊さなければならないと悟った。

 

 以降、彼は穏やかな人格の子供である事を演じ始める。

 訳の分からない癇癪が収まり、人々の為に戦わんとする優秀で実直な子供になったと装った。

 常に感じ続ける不快感と腹の底で煮詰め続けられる漆黒の決意を徹底的に隠しながら。

 

 いずれ権力を握り、塵共を効率よく動かして掃除出来るように。

 こんな誤った世界はさっさと滅ぼさなければならないという使命感さえ抱いて。

 己と同じ覚醒者も、世界のおかしさに気付けない時点で掃除の対象であると見なしていた。

 

 幸運な事に―――あるいは不幸な事に―――それを可能とするだけの才覚が彼にはあった。

 人口が激減したとはいえ覚醒者(病人)かつ30代の()()が最高権力者の座に座れたのは決して消去法だけではない。

 周囲に有無を言わせない実績と民衆()纏め上げる確かなカリスマ性(欺き都合よく操る力)を有していたからだ。

 

 故に、どうしようもない。

 既に滅びの運命は確定している。

 誰も気付けず止められなかったから。

 

 バッドエンドでさえないデッドエンド。

 何も残せず、何も遺らず蹂躙されて終わるだけ。

 刻まれた因果により、今後似たような世界線(ルート)に入れば速やかに終わる事となるだろう。

 

 ()()()()()()

 

 この怪物に疵があるとすればただ一つ。

 

 

『お前がルームメイトか? これから3年間よろしくな』

 

 

 たまたま同室になっただけの同級生。

 初めて出会った同世代かつ男の覚醒者。

 自分と同じように塵に囲まれて育ったくせに利他の炎を瞳に宿した忌々しい間抜け。

 ぐちゃぐちゃにして徹底的に蹂躙したくなった唯一無二。

 

 今まさに殺し合わんとする親友―――雨柳巧の存在であった。

 

 

 

 

 

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Real Time Strategy Battle  Real Time Strategy Battle  Real Time Strategy Battle  Real Time Strategy Battle  


 

 

―――【 両者は戦闘方式を選択! 】―――

 

―――【 超過音速での殺し合い(リアルタイムストラテジーバトル)を始める!! 】―――

 

 


Real Time Strategy Battle  Real Time Strategy Battle  Real Time Strategy Battle  Real Time Strategy Battle  


 

 

「死んでいった連中に詫びやがれこの大馬鹿!」

 

《速攻戦型》*4オートコマンダースキル。

発動ターンは味方全体が敵より先に行動できる。

幾つもの屍を積み重ねて完成したサブアプリ。

 

【 デモニカスーツが装着者の動きを支援する! 】

【 肉体への負荷を無視して敵の速度を凌駕した! 】

●●●

 

 

 幕を開けるのは自由乱戦(スピードバトル)を上回る神速の戦い。

 速度差が明確に行動回数(手数)となって現れる戦闘方式(スタイル)

 間違いなく寿命を縮める負荷を無視し、雨柳は迷う事なくて手札を切る。

 

《物反鏡》*5味方1体に物理攻撃を1回反射するバリアを張る。

《突撃指令》*6味方全体の攻撃ダメージが上昇する。

幽鬼召喚*7敵全体に斬属性大ダメージを与える。
 

《斬ブースター》*8斬属性のダメージが20%上昇する。

「クリューサオール」*9巨人系へのダメージが50%上昇。

 

【 雨柳は物理反射状態となる! 】

【 魔力を行使し、彼方の誰かから力を借り受ける! 】

【 黒鉄の巨人目掛けて漆黒の斬閃が放たれる! 】

 

 人類の英知、ヒュージの能力を解析して作成された使い捨ての物理反射バリアを展開。

 その上でデモニカによるサポートを受けながら巨大な敵を想定した大剣を構える。

 先ほどの怒りに任せた雑な攻撃ではない、幾度の戦場にて磨き抜いた処刑の刃。

 背後に一瞬だけ現れた骸骨の幻影(ヴィジョン)と共に、闇よりもなお暗い漆黒のオーラを纏った理外の斬閃が放たれる。

 

(さっきの感触からして生半可は通じない……!)

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()宿()()()()()であるが威力はお墨付きだ。

 これまでスモール級はおろかラージ級であろうと一撃で屠って来た。

 如何に最新技術で編まれた鋼鉄の塊だとしても致命的損傷は免れない。

 仮に反射されたとしてもバリアが事故を防いでくれる。

 

 ―――だが。

 

「あっれれ~? 何かしたのかなぁっ」

 

―――《■■の者》―――

 

 怪物にそのような常識的理屈は通じない。

 必殺を期した剣は無防備な巨体へと吸い込まれ、()()()()()()()()()()()()()()

 半減でも無効でも吸収でも、ましてや反射でもなく―――単純に効いていない。 

 

「っ……!」

 

 まるで巨大な山を叩いたかのような手応えに、雨柳は思わず息をのんだ。

 間違いなく渾身の一撃であった。

 加減や躊躇いなど一切無かった。

 

 それがまるで通じていない事実に戦慄が走り―――手番が回る。

 

 

                                                                   

 

\EMEMY TURN/

【ターン が 切り替わる !】

 

                                             

 

 

「ほ~ら気張れよ巧。ボクを殺すんだろぉおっ!?」

 

《Sデカジャ》*10敵味方の能力上昇/低下及び結界系魔法を破壊する。手番ごとに自動発動。

《Sランダマイザ》*11敵全体の全能力を1段階低下する。手番ごとに自動発動。 

 

【 黒の機兵から必滅の波動が放たれる! 】

【 全ての強化/低下・反射結界が破壊される! 】

【 敵の全能力値が1段階低下する! 】

 

 

 嘲りの声と同時に、何もかもを消し飛ばさんばかりの波動が零距離で雨柳へと浴びせられる。

 物理反射の結界が消え失せ、手足は枷を付けられたかのように重くなった。

 すなわち護りを剥ぎ取り力を削る妨害(デバフ)行為。

 

 だが、これは大沢が能動的に動いた結果ではない。

 こんなものはただの廃棄熱に過ぎず、あくまで余波。

 その程度で崩れ落ちそうになる膝に雨柳は活を入れ―――機兵の右腕が掲げられる。

 

 

「じゃなきゃ―――ここで死んじゃうぜぇええっ!!」

 

 

《龍眼》*12命中率が大きく上昇する。

《混沌の波動》*13このターンの攻撃対象を全体に変更する。

射程距離が3マス(300m)まで拡張する。

攻撃の威力に【レベル】分を加える。

戦闘終了時まで速度が半減する。

本来は邪神の専用スキルである。

《通常攻撃》*14敵単体に物理攻撃を1回行う。

 

 

 ―――鉄腕が振り下ろされた。

 

 大沢がやったのはただそれだけ。

 何の技能(スキル)を使った訳でもない凡庸極まりない単発攻撃。

 それだけで―――地上70階建て、高さ約300mを誇る超高層複合ビル(ランドマークタワー)が粉砕された。

 

 人類最後の軍事司令部。

 ヒュージからの攻撃でも耐えられるよう設計・改修された最新最強の砦。

 それが飴細工のように砕かれるのは傍目からすれば冗談にしか見えない。

 鉄筋とコンクリートの雨が狂乱する民衆へと降り注ぐ光景もどこか現実味を欠いてる。

 

「ガッ、ァアアアアアアアアアアアア!?!?」

 

 そんな中で雨柳が直撃を回避出来たのはひとえに幸運のおかげだ。

 これまで積み重ねて来た戦闘経験が警報を鳴らしたのも大きい。

 攻撃の直前、自ら前方に転げ回るようにしてビルから飛び降りる事に成功していた。

 判断が一瞬でも遅れていれば今頃瓦礫の下敷きになって死んでいただろう。

 

 同時に―――幸運が続いたのはそこまでだった。

 

「ア――ッ、グ――ァッ!」

 

 全身を叩く衝撃によって雨柳は錐もみ回転しながら空を舞う。

 さながらカタパルトによって射出された投石弾。 

 様々なベクトルから重力(G)に晒される死の空中遊泳。

 雨柳が覚醒者でなければ良くて失神、悪くて内側から破裂している。

 

 そして残念ながら、雨柳に自力で止まる術はない。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 敵を討つ力はあっても空を自在に駆ける事など不可能だ。

 

 よって全身をミキサーにかけられるかのように蹂躙されながら―――手番が回る。

 

 

                                                    

 

\PLAYER TURN/

【ターン が 切り替わる !】

 

                                                    

 

 

「―――、~~~っ!」

 

 回転する視界に映ったのは別の高層ビル。

 まだ自分の方が高い位置にいて、このままでは通り過ぎる軌道だ。

 だがこれを逃せば超高速で大地へと叩きつけられる事になる。

 

「来……いっ!!」

 

《女神召喚》*15味方単体のHPを全回復する。

 

【 癒しのベールが雨柳を覆う! 】

【 傷付いた肉体が完全回復する! 】

●●●●●

 

 反射の域で力を行使―――選択するのは回復魔法。

 顕現するのは金髪の美女の幻影。

 正体こそ分からないがこれまで幾度も己や仲間の命を救ってきた癒しの女神。

 

(すまない)

 

 内心で謝りながら―――彼女をクッションとして利用する。

 

 背中から突っ込み、何か柔らかい物に衝突した感触と共に減速へ成功。

 軌道を変えつつ、決して放さなかった大剣をビルの屋上に突き立てブレーキを掛ける。

 果たして、屋上の落下防止用フェンスにめり込むようにして雨柳はようやく停止した。

 

「ハッ、ハッ……クソ!」

 

 荒い息を整えてから飛び出して来たのは安堵ではなく悪態だった。

 九死に一生を得た喜びなど微塵も存在しない。

 

(一光のやつ……間違いなく()()()()()()

 その気になってたら躱せるはずもなかった)

 

 強さを測る目(アナライズ)など持たなくとも分かる。

 相手は間違いなくギガント級……否。アルトラ級ですら単騎で屠れる力を持つ。

 こうして己が生きているのは乗り手(パイロット)がまるで本気でなかったからに過ぎない。

 先ほどの一撃とて防具で軽減していなければもっと深手を負っていた。*16

 

 あまりにも絶望的状況。

 単純な力押しでは話にもならない。

 もはや大人と子供の差どころではなく―――だからこそ疑問が浮かぶ。

 

()()()()()。絶対に何かタネがある。

 そこを見抜け、じゃなきゃ話にならない)

 

 ベテランの兵士である雨柳にとって機兵は未知の存在ではない。

 乗り手の少なさやコストの問題から廃れた現在でも、部下に運用する者がいるので性能面含めて把握している。

 なんなら無鉄砲に戦っていた若い頃、試しに乗ってみた事だってあった。

 

 だから分かる。 

 例えワンオフ品であったとしても、あれだけの性能は有り得ない。

 明らかなオーバーテクノロジーで、あんなものを作れる技術があるなら人類はここまで追い込まれてなどいない。

 

(外観自体は第2世代の機兵とさほど変わらない。

 なのにあの出鱈目な出力と耐久性。そしてレアスキル並みの転移機能。

 あと俺が使う力と同じ気配も―――)

 

 

「おいおい、こんな所で考え事かよ寂しいじゃないか」

 

 

 思考の海に潜れたのはそこまで。

 空間を捻じ曲げ再び黒の機兵が姿を現す。

 あれほどの大規模攻撃を行ったというのに、消耗した気配は微塵も感じられない。

 むしろ際限なく力が高まり続けているようにさえ雨柳には感じられた。

 

「……男には一人になりたい時があるんだよ。それくらい分かるだろ」

 

 軽口を吐いてゆっくりと体を起こす。

 明かな隙だが、こちらを舐め腐っているのか仕掛けて来る気配はない。

 しかし、自棄になって斬りかかった所で先が無いのも事実。

 少しでも情報を引き出す為に、今は会話に応じるより選択肢はなかった。

 

「ああ分かるよ。ボクも塵共に囲まれる生活なんて心底嫌だったし。

 さっさと掃除したくて掃除したくてたまらなかった」

 

「だから士官学校時代は必要以上に部屋の掃除してたのか」

 

「いや同室の君がズボラ過ぎたのもあるよ。

 特にほら、発禁本をベッドの下なんてベタな場所に隠してた件とか。

 あれ見つかった時はボクまで巻き添えで罰則喰らったの忘れてないから」

 

「元々持ち込んだのはお前の方だったと思うんだが」

 

「人気者は辛くてね。周りから色々融通されてたおかげだよ」

 

「じゃあ自業自得だな……」

 

 大沢もそれを見透かしてか、楽しげに若き日の出来事を返して来る。

 内容はともかくとして、長年の友人同士の気軽さがそこには確かにあった。

 互いに殺し合っている状況でさえなければ、思い出話に花を咲かせているようにも見えた。

 

 

 

 

 

 

 

「―――実はこの機兵なんだけど、制御コアにリリィの脳髄使ってるんだよね。

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「……………………………は?」

 

 

 

 

 

 

 そして気軽いまま。

 求めていた真実の一端が、己の耳を疑う音の羅列が告げられた。

 

 脳が理解を拒む。

 正しく認識する事を拒絶する。

 空白となった思考への書き込みを否定する。

 

 ―――こいつは今なんと言った?

 

「リリィの中には戦傷が酷くて後方に下がったのが結構いるだろ?

 そういうのに目を付けたリリィ脅威論ほざいてたマッドがいてさ。

 捕まえて、生きたままバラして、レアスキル使う為のパーツに改造してたんだって。

 もっとも、使い物になったのはほんの一部だけど……バッカみたいでウケル」

 

 ヒュージとの戦いが始まって以降、非人道的な研究は幾度も行われてきた。

 例えば、構成員がほぼ死亡し事実上消滅した研究機関“G.E.H.E.N.A.”がその筆頭だろう。

 無論綺麗事など言っていられる状況ではないし、必要に駆られての結果だ。

 その果てに人類が戦う力を得たのも事実である。

 でなければスキルの解析や模倣どころか魔導器(CHARM)の開発さえ間に合っていなかったはずだ。

 

 しかし、だからといって許される訳ではない。

 

 家族を、友を、恋人を。

 故郷を、家を、他人を。

 守るべき存在の為に、戦い血を流す少女たちを冒涜する外道がまかり通る筈がない。

 自分たち大人が本来守らなければならない子供を犠牲とするならなおさらに。

 

「えっと、名前はなんていったかなぁ……。

 うん、転移能力持ちの、確か緑色の髪をしたメスガキだったはずなんだけど」

 

(―――転移を使える、緑髪のリリィ?)

 

 雨柳の脳裏を過るのは底抜けに明るかったムードメーカーの部下。

 激化する戦いの中で重傷を負い後方へ下がるように自ら命じた彼女。

 あの優秀さであれば戦えずとも()()の搭乗員に選抜されると確信していた少女。

 

「そうそう! ()()()の音声データも見つけたから聞いてみなよ。

 たぶん一発で分かるからさぁっ!!」

 

『―――ア゛、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!』

 

 

 魂を裂くような絶叫がスピーカーから雨柳へと届く。

 

 それは聞き覚えがあるのに知らない声だった。

 そんな声を上げている姿は見た事が無かった。

 そんな目に遭わないように皆体を張っていた。

 

 それでも護り切れず、駄々をこねられたが説得し後方へ異動になって。

 いつか必ず戻って来る、大好きな部隊の皆とまた一緒に戦うと誓って。

 きっともう会う事は無いと思いながら、涙を堪えてその背を見送った。

 

「――――――――――――――――――!!」

 

 

 やがて理解が追い付き―――ぶつり、と脳の血管が切れる音が聞こえた。

 

 

「ヒ、ヒョッ、ヒヒッ! ヒ、ハハァ、……勘違いするなよ巧ぃ。

 この件に関しちゃボクは本気でノータッチだぜ。

 塵が勝手に作ったのを拾ってリサイクルしてるだけなんだから」

 

 その言葉に嘘はない。

 つまらない虚構で雨柳を苦しめる気など大沢には存在しない。

 

 信じて後方に送った部下が、自らの手の届かない所で徹底的に凌辱されたという真実。

 眼前の怪物とは全く無関係に、護ろうとした銃後の者たちがそれを成したという事実。 

 ―――それこそ彼の心を最も抉るのだから。

 

 色々と破裂寸前の雨柳へ見せつけるように、機兵が自らの胸の部分を軽く叩く。

 ゴンゴン、と重量のある金属同士がぶつかる音が響く。

 

 

「ところで感動の再会だけど言葉はあるかい?」

 

「ッその子を離せぇえええええええっ!!!!」

 

 

《鬼神召喚》*17敵1体に雷属性の魔法攻撃で中ダメージを2~4回与える。

ジンテーゼと呼ばれる英雄の合体奥義、それを無理矢理単独で成す。

《個人目標:信念》*18敵味方すべての相性特性を与える一時的な効果を解除する。

⇒貫通(D2仕様)を付与する(回数制限あり)。

 

【 残された行動権を全て使用! 】

【 雷を纏いし鉄槌が振り下ろされる! 】

 

 

 デモニカの全リミッターを解除。

 背後に現れる幻影は仮面とマントを身に着けた鉄槌の鬼神。

 行使の代償に継戦時間を大幅に削るもう1つの切り札。

 それを怒りが一周回って冷静になったおかげで見つけ出した耐性の隙間へと捻じ込む。

 

 

「だーかーらー無駄なんだよぉっ!」

 

―――《■■の者》―――

 

 ―――()()()()()()()()

 

 僅かに装甲を焦がす程度に終わる。

 中身である大沢には静電気ほどの刺激さえ伝わっていないだろう。

 やはり耐性や頑強性といった話ではない。

 もっと別の何かがある。

 

「――――っ」

 

 しかしこれで駄目ならもはや雨柳には打つ手がない。

 

 

                                                                   

 

【ターン が 切り替わり 続ける !】

 

                                             

 

 

 

「ヒョオアアアアアアアアアッ!!!!」

 

 そこからはもう一方的な蹂躙劇であった。

 

 

―――《通常攻撃》―――

―――「■■■■」―――

 

【 黒の機兵が加減を辞めて全力で動き出す! 】

【 目にも止まらぬ高速機動で攻撃が始まる! 】

●●●●●●●

 

 ―――機兵が腕を振るえば雨柳の肉が潰れる。

 ―――機兵が腕を振るえば雨柳の骨が砕ける。

 ―――機兵が腕を振るえば雨柳の腸が零れる。

 

 呼吸の隙間に回復を行うがとても追いつかない。

 治しきれない負傷が刻一刻と肉体に刻まれる。

 

―――《通常攻撃》―――

―――「■■■翠」―――

 

【 黒の機兵が加減を辞めて全力で動き出す! 】

【 目にも止まらぬ高速機動で攻撃が始まる! 】

●●●●●●●

 

 ―――機兵が雨柳を鈍器に使い辺り一面を破壊する。

 ―――機兵が雨柳をボールにしてドリブルを続ける。

 ―――機兵が雨柳を蹴り飛ばしビルを数棟貫通する。

 

 抵抗の為に剣を幾度も振るうが表面が傷付くだけ。

 中身には届かず、部下たる少女を救う事も出来ない。

 

―――《通常攻撃》―――

―――「■■■翠(■■■■■■■ン)」―――

 

【 黒の機兵が加減を辞めて全力で動き出す! 】

【 目にも止まらぬ高速機動で攻撃が始まる! 】

●●●●●●●

 

 ―――機兵が雨柳を叩き潰さんと腕を振り下ろす。

 

 歯を食いしばり、穴という穴から血を噴き出しながら、雨柳は剣で受け止める。

 

 

「―――どうだい親友、楽しんでくれたかい?」

 

「……く……た、ばれ」

 

 ほんの数瞬だけ天秤が釣り合う中、震える声で、光を失いつつある瞳で睨みながら。

 雨柳は最後の力を振り絞り悪態で返す。

 それくらいしかもう、出来る事がなかった。

 

 

「そっか……じゃあ死んでくれよぉおっ!!!」

 

 

《地獄突き》*19敵単体に大威力の物理属性攻撃。相性を無視して貫通する

 

【 相性を無視する貫通の一撃が放たれる! 】

 

 天秤が傾いて―――グシャリと音がした。

 

 雨柳の両腕が愛剣ごと潰された音だった。

 耐性など意に介さない、蠅を叩くかのような一発。

 抗う為の術を完全に無くし、死を待つ身となった姿。

 鉄腕はそのまま返す一撃にて、彼を潰れたトマトのように弾けさせるだろう。

 

 何も出来ず、果たせず―――雨柳巧という男はここで終わりを迎える。

 

 

 

 

 

 

「生憎とそうはいかないよ」

 

 

 

 

《ホールド》*20命中時、一切の物理的攻撃と防御が不可能となる。

また、回避やその他の行動にもペナルティが入る。

ホールドからの脱出には手番を1つ使用する必要がある。

「煙幕弾」*21戦闘から逃走する。

メガCD版ではボスからも逃走が可能。

 

【 幾重ものワイヤーが機兵の腕を拘束する! 】

【 大量の煙があらゆるセンサーを麻痺させる! 】

【 絶死の状況から雨柳が救出された! 】

 

「あん?」

 

 ほんの一瞬の早業だった。

 大沢の意識が雨柳だけに向けられた瞬間を狙った奇襲。

 拘束によって僅かに生じた時間で雨柳を救出するという出鱈目。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……おかしいなぁ、君たちは方舟の防衛に回してたはずなんだけど」

 

「おれらへの命令権は雨柳隊長にあるんですよ。

 最高司令官殿からの命令なんて聞いた覚えがないんで」

 

 まんまとしてやられた事に不機嫌さを隠そうともせず、大沢は晴れた煙の先を見る。

 そこにいたのはデモニカスーツを身に纏った数十人の兵士たち。

 胸に刻まれているのは“666”という数字で作られた部隊章。

 

 雨柳は見当たらない―――先に離脱したのか。

 

「ねえ、まさかボクに勝てると思ってるの―――君ら如きが?」

 

「おまえは負けるよ……おれの未来視(レアスキル)がそう言ってる」

 

 

\カカカッ/

戦士迅悠一Lv35備考:最古参兵にして雨柳の部下

 

\カカカッ/

軍勢666部隊Lv42備考:雨柳直属の部下たち

 

 

 666部隊―――対ヒュージに特化した精鋭部隊の参戦。

 

 デッドエンドは未だ確定していない。

 

 

*1
※DSJ

*2
※DSJ

*3
※NINE

*4
※DSJ

*5
※P4G

*6
※DSJ

*7
※メタファー ≪骨黒騎士召喚≫相当

*8
※メタファー

*9
※メタファー 「エクスキューショナー」相当

*10
※偽典&200X

*11
※真ⅤⅤ&200X

*12
※真ⅤⅤ

*13
※200X劣化

*14
※女神転生シリーズ全般

*15
※メタファー

*16
※デビサマ 「Aマックスアーム」全対応防具。万能含めて半減する。

一部の主力メンバーのみに配られた高級装備。

*17
※メタファー

*18
※200X

*19
※真ⅤⅤ

*20
※覚醒篇

*21
※真1 メガCD版




次回、なるべく早めに仕上げます。
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