この素晴らしい世界に祝福の音色を   作:レイファルクス

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第12話

 

 

リッチーのキールから多額の財産を受け取ったカズマとアスタは、その翌日に換金をし、懐が潤った。

 

 

「…と、言うことで、これから武器を買おうと思う」

 

 

カズマはめぐみんと一緒に街へ繰り出し、武器を調達すると言った。

 

 

「ですがカズマは既に魔剣の勇者に引けを取らないほどの武器を三つも持っているではないですか、これ以上必要ですか?」

 

 

「武器を調達するのは俺じゃ無い、めぐみんだ」

 

 

めぐみんの質問にカズマはあっけらかんと答えた。

 

 

「私の…?」

 

 

「リーンから聞いたんだが、めぐみんはその杖に着けている宝玉で魔法の威力を上げているんだよな?」

 

 

「はい、杖があるのと無いのとでは、爆裂魔法の威力に差が出ます」

 

 

「そこで、めぐみんが使う杖を強くすれば、爆裂魔法の威力も上がると思ってな」

 

 

カズマは自身の考えをめぐみんに話すと、めぐみんは納得したように頷いた。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

カズマとめぐみんはテイラーたちに勧められた店に入店する。

 

 

「いらっしゃい、お客さん初めて見る顔だな」

 

 

「テイラーたちの紹介で来たんだ。今日はウィザード用の杖を見たくて…」

 

 

「ウィザードが使う杖なら向こうにある、じっくり選んで来な」

 

 

カズマたちは店長が指差した所へ向かった。

 

 

「へぇ…、杖って言っても色んな種類や大きさがあるんだな」

 

 

「それはそうですよ、威力を重視するなら私が使っている"スタッフ"タイプ、精密性を重視するならこの"ワンド"タイプがお勧めですね」

 

 

カズマは杖の種類に感心していると、めぐみんからの補足が入り、カズマは魔法の奥深さに驚いていた。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「はぁ~、この高級マナタイトの色、艶…。たまりません…!」

 

 

「それはそれは、買って良かったと思えるよ」

 

 

めぐみんが選んだ杖は高級マナタイトを使ったその名の通り高級品で、一本100万エリスする代物だった。めぐみんは最初カズマは値段を見て購入を渋ると思っていたが、カズマは値段など気にせずに購入を即決し、めぐみんにプレゼントしたのだった。

 

 

「さて、他にも回らないといけない所もあるから、早く行こうぜ!」

 

 

カズマはめぐみんに手を差し伸べ、めぐみんはカズマの手をしっかりと握った。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

その後カズマとめぐみんは服屋でお互いの服をチョイスしたり、宝石店でアクセサリーを選んだり、露店や喫茶店で飲食をしたりと、さながらデートと呼べる行動をした。

 

 

「めぐみん、最後に一ヶ所寄りたい所があるんだが、いいか?」

 

 

「何を今さら確認をするのですか?良いに決まってます」

 

 

カズマは最後に立ち寄った場所、そこは"教会"だった。カズマは教会の扉を開けると、中には誰もいなかった。

 

 

「カズマ、教会(ここ)に何の用が…」

 

 

めぐみんがカズマに質問をしようとした所で、目の前が光り、光の中からエリスが現れた。

 

 

「お疲れ、エリス」

 

 

「カズマさん、それにめぐみんさんも。今日は礼拝に来られたのですか?」

 

 

カズマはエリスに声を掛け、エリスはカズマに返事をしながら教会に訪れた理由を聞く。

 

 

「いや、今日はめぐみんとエリスの二人に言いたいことがあるんだ」

 

 

カズマは教会に訪れた理由は礼拝では無く、めぐみんとエリスの二人に言いたいことがあると言った。カズマは一回、深く深呼吸をすると

 

 

「めぐみん、エリス。俺はお前たち二人が好きだ。"仲間として"では無く、"一人の女性として"だ」

 

 

何とカズマはめぐみんとエリスの二人に告白をしたのだった。

 

 

「エリスは俺と最初に出会った時から色々手伝ってくれて、この世界でも一緒に冒険稼業を手伝ってくれて、めぐみんは最初の仲間で、ベルディアの時は要らぬ心配をさせて…」

 

 

「それからずっと思ってたんだ、『俺は皆のことをどう思っているのか?』って。アスタはエリス同様、色々世話になっているけど、仲間としての想いが強いし、ダクネスも同様だ。リーンは仲間になったばかりだし」

 

 

「けど、二人は違った。二人のことを考えると、胸が熱くなるのわ、抱き着かれると冷静を保つのに必死だわで、他の皆よりも想いが違ったんだ。それでめぐみんを連れてデートをしてみたんだが、ようやく分かった。『二人に抱いているこの想いは"恋愛"なんだな』って」

 

 

「優柔不断だとは思う、けど俺のこの想いに嘘は付きたくない。だから、めぐみん、エリス。俺と恋人になってください!」

 

 

カズマは二人に手を差し伸べながら頭を下げた。

 

 

「………」

 

 

「………」

 

 

めぐみんとエリスは互いの顔を見て、頷いた。

 

 

「カズマ、私はあなたに感謝しています。カズマの仲間になる前は荷物持ちばかりでしたし、戦力外通告もされていました」

 

 

「でも、カズマは私を戦力の一部に入れてくれました。それだけでも嬉しかったのに、そんなこと言われたらますます好きになってしまいますよ」

 

 

「あたしはカズマさんに最初に出会った時から惹かれていました。一緒にいればいるほど、この想いが強くなっていました。でも、めぐみんさんがあたしと同じ想いを抱いていると分かった時は身を引こうと思いました」

 

 

「でも、めぐみんさんに言われたんです。『もしカズマに同時に告白されたら、一緒にカズマを支えましょう』って」

 

 

「「だから、私(あたし)こそ、カズマの恋人にさせてください」」

 

 

めぐみんとエリスは同時にカズマの手を握った。

 

 

「……ありがとう。俺は二人の女神に誓う、"俺はめぐみんとエリスの二人を、この命全てを賭けて愛する"と」

 

 

カズマは二人を抱き寄せる。めぐみんはカズマに口付けをすると、エリスもめぐみん同様カズマに口付けをするのだった。

 

 

 

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