新たなパーティーメンバー"めぐみん"を入れたカズマ一行は、ギルドに寄る前に砂埃や汗わー拭うために大浴場へと向かうことにした。
その途中でクリスの姉のアスタと偶然にも出会い、四人で一風呂浴びることになった。
《めぐみんside》
私はめぐみん!紅魔族随一のアークウィザードにして爆裂魔法を極めし者!そして私は今、パーティーのリーダーであるカズマの計らいによって大浴場に来ました。
「こうしてお姉ちゃんと一緒にお風呂入るの、久しぶりだね」
私が服を脱いでいると、横で一緒に服を脱いでいるクリスが私の横で服を脱いでいるアスタに声を掛けました。
「……確かに。一緒のお風呂って、いつ以来かしらね」
アスタが服を脱ぐと、下着に包まれた豊満な"モノ"が私の視界に入ってきた。
「……めぐみん?なんか視線が痛いんだけど…?」
「……いえ、なんでもありません」
私は自分の体を見る。……うん、小ぶりながらもちゃんとある。私もいつかは彼女のような……。
「めぐみん?早く来ないと体冷えるわよ?」
「今行きます」
私はこれ以上考えないようにして、二人の後を追いました。
《めぐみんside end》
…
……
………
「ルナさん、お疲れさまです。クエストの報告に来ました」
「カズマさんお疲れさまです。ではカードをこちらに翳してください」
カズマはあらかじめ受け取っていためぐみんのカードと自分のカードを認証機に翳した。
「……はい、カズマさんとめぐみんさん三匹ずつで、計六匹ですね。確認いたしました、これが報酬になります。お疲れさまでした」
カズマはカードと報酬を受け取ってめぐみんたちがいる所へ戻ろうとすると
「あっ、カズマさん。ちょっとお待ちいただけますか?」
ルナさんから"待った"が入った。
「実はパーティーメンバー募集の張り紙を見て、加入したいと仰った方がいまして…」
「その方はどちらに?」
「ごめんなさい、カズマさんたちがクエストに行ってると伝えたら、出直すと言われまして…」
ルナさんはバツが悪そうな顔をする。そしてカズマはルナさんから加入希望者の特徴を聞いてめぐみんたちの下へ向かった。
「あら、遅かったわね」
「遅れてごめん。実はパーティー加入希望者がいたとルナさんから聞いてね」
カズマはアスタたちに合流が遅れた理由を話す。
「それで、その方はどちらに?」
「それが、俺たちがクエストに行ってることを聞くと、出直すって言ってギルドを出たそうなんだ。とりあえずルナさんからその人の特徴を聞いたから、明日ギルドに来れば会えると思うぞ?」
めぐみんの質問にカズマは答え、明日ギルドに集合と予定を決めた後、めぐみんのパーティー加入を祝した小規模な宴会をしてその日は解散となった。
…
……
………
ギルドの前で偶然にもカズマ、めぐみん、アスタ・クリス姉妹のカズマパーティーが全員合流し、ギルドに入った。
「あっ、カズマさん!こちらです!」
ルナさんに呼ばれ、カズマ一行は彼女の下へ行くと、彼女の横には鎧を着たオレンジの髪の女性がいた。
「あれ?"ダクネス"じゃん」
「本当だわ。ダクネス、久しぶりね」
クリスは彼女の名前を言うと、アスタも思い出したかのように挨拶する。
「うむ、アスタ、クリス。久しぶりだな」
「なあ、お前ら彼女と知り合いなのか?」
カズマは親しそうに話す彼女たちに質問をする。
「そうだよ。紹介するね、あたしの親友のダクネス」
「ダクネスだ、職業は"ナイト"の上級職"クルセイダー"。よろしい頼む」
ダクネスはカズマに手を差し出す。
「俺はカズマ、職業は冒険者。アスタとクリスの"友達"だ。そして彼女はめぐみん、俺のパーティーのメンバーだ。こちらこそよろしく」
カズマはダクネスの手を握り、握手をした。
『緊急クエストですっ!冒険者の各員は至急冒険者ギルドに集まってください!繰り返します…』
「なんだなんだ!?」
その時、街から放送案内が響き、カズマは狼狽える。
「ん……、多分"キャベツ"だろうな」
「そろそろ収穫の時期ですしね」
そんな中、ダクネスとめぐみんは落ち着いて現状を予想していた。
「は……っ?キャベツ?」
「皆さんっ!今年もキャベツの収穫時期が来ました!今年は出来が良く、1玉につき一万エリスになります!皆さん、いっぱい収穫して下さいね!」
「よっしゃー!いっぱい捕まえるぞ!」
「網持ってこい網!」
カズマが呆然とする中、他の冒険者は次々にギルドの外へ向かって行った。
「あれ?カズマ君は知らないの?」
クリスの疑問にカズマは首を横に振った。
「じゃあ教えてあげるね、キャベツは"飛ぶ"んだよ。芳醇にして濃厚、シャキシャキと歯ざわりのいい繊維質はクセになり、その魅惑的な味に酔いしれる者は数多いけど、強い魔力と生命力で羽ばたき、大陸を渡り海を越え、人知れぬ秘境の奥地でその生涯を終えるの。簡単に食べられてたまるかって」
「……俺の異世界概念が崩れ去ったぞ今」
クリスの説明にカズマはドン引きしたのだった。
…
……
………
「納得いかねぇ、何でただのキャベツ炒めがこんなに旨いんだ」
「生きていますからね、食べるだけでも経験値が貰えるのですよ」
キャベツ収穫のクエストを終え、不機嫌そうな表情のままキャベツ炒めを食べていたカズマにめぐみんが説明をする。
「それにしてもダクネス、中々の活躍だったじゃない。その身一つでキャベツの体当たりを受けていたのだから」
「うむ!あれはあれで中々気持ちよかった!」
アスタがダクネスを褒めると、ダクネスは頬を紅くしていた。
「……なあクリス、ダクネスってもしかして"ドM"か?」
「……ハッキリ言うね…」
カズマはダクネスの性癖を見破り、クリスは苦笑いしていた。
「まあダクネスは優秀なクルセイダーだから、何かと役に立つと思うよ?」
「……まあな」
カズマはダクネスをチラ見する。
「…んっ?どうした」
「別に」
カズマの視線に気づいたダクネスはカズマに質問をするが、カズマはそっぽを向く。
「それはそうとカズマ、アンタも中々の活躍だったじゃない!」
「うむ!私たちだけで無く、他の冒険者たちにも指示を出していたからな!」
そう、カズマはダクネスたちだけで無く、他の冒険者たちにも指示を出していたのだ。そのおかげなのか、冒険者たちの懐も大いに潤い、カズマを称賛し、『今回の功労者は誰か?』と聞けば、全員が"カズマ"の名を上げるほどだった。
「私もカズマには感謝しています。爆裂魔法を撃つタイミングを作ってくれましたから」
めぐみんの言う通り、カズマは烈風を使いキャベツを射抜くだけでは無く、わざと外したり、ディスクアニマルの"
「それに、ダクネスがキャベツに襲われている時に、クリスと一緒に"窃盗"で収穫してたし、この中じゃ一番経験値を稼いだんじゃない?」
「経験値を稼げばスキルポイントも貰えます。それで魔法やスキルを習得するのも一つの手です。私としては爆裂魔法を覚えてもらい、一緒に撃ってみたいものですね」
「それはごめん被る。パーティーメンバーは俺とめぐみん、そして"ダクネスの三人"だけだ。二人とも爆裂魔法でぶっ倒れたら誰が守ったり運んだりするんだ?」
カズマの正論にめぐみんはぐうの音も出なかった。
「……んっ?"三人"…ですか?」
「そう、"三人"。俺とめぐみんとダクネス。アスタとクリスはパーティーに入ってもらいたいが、二人とも外せない用事とかあるから俺たちのせいで束縛はしたくない」
カズマはアスタとクリスの二人を見ながら自身の考えを口にする。
「私は別に入ってもいいけど?カズマと一緒なら面白そうな予感がするのよね」
「あたしもお姉ちゃんに同意。ってことで、お姉ちゃん共々よろしくね?"リーダー"」
クリスはちゃっかりカズマのことをリーダーと呼んだ。
「おいおい、リーダーって…「私は異論ありませんよ」ってめぐみん」
「カズマなら私たちの長所を生かし、短所を補う戦略を立ててくれると信じています」
「それって、『爆裂魔法を組み込んでください』って言ってるものじゃない」
アスタに言われ、めぐみんは舌をちろっと出したのだった。
「……わかったよ。サトウカズマ、このパーティーのリーダーを勤めさせていただきます!すみませーん、シュワシュワ3つとオレンジジュース2つ!」
カズマはウェイトレスに注文をし、届いたシュワシュワをアスタとダクネス、ジュースをめぐみんとクリスに渡した。
「それでは新たに加入したダクネスとアスタとクリス、そして俺たちのパーティー結成を祝して、乾杯!」
「「「「かんぱーい!!」」」」
カズマたちは飲み物を一気に煽った、そしてカズマの言葉を聞いたのか、他の冒険者たちもカズマたちをお祝いし、ギルド内は大宴会さながらの空気になり、どんちゃん騒ぎが明け方まで続いた。
もちろん、カズマ、アスタ、ダクネスの三人は二日酔いになりその日一日は静かに過ごす結果になったのは言うまでもない。