01
「なあ、
列の中心に近い位置を歩く
「うん。一番安全なルートを選んだから」
一度背後に振り返り、
だが一同は疑問をもう一つ抱えている。
「あの……情報交換の件は……?」
「正直に言ってどうでもよくなっちゃったから自分で確かめることにするよ」
この答えが全て。やはり信じ過ぎてはならない人間だと思い知ったプレイヤーたちなのであった。
02
地上を這う木の根と小さな草花に彩られた道をひたすら歩き続け、一行は遂に目的地に到着する。
「ここで一度止まって」
時刻にして午後5時30分頃、か・みと彼が引率するプレイヤーたちの姿は《ナゼの街》から2km程度離れた森の中 央付近にあった。日はすでに
「ほら、あれが見える?」
か・みが指差す先の
あんまろんと彼女のパーティメンバーは
「マジか……パソコンでやってた頃は何とも思わなかったが、
呟いたのはドワーフの《
「落ちついて。君と相手とのレベル差は50だから、冷静に急所を狙えば通常攻撃でも
甲冑越しに
膝を抱える女を見てか・みは仕方がないと溜め息を一つ吐き、彼女と向かい合うようにして立つもう一人の
「【アンネ】ちゃん、
アンネはいきなり指名されたことで困惑しつつ、運動による体温の上昇で少し頬が赤く染まったままこくこくと
自らの目の前に並び立つ二人に対し、両者の装備を見て指示を続ける。
「まずは、ぼくが手本を見せるからね」
目を閉じて深く息を吸い、“小太刀”〘
「〔飛び梅の術〕」
小さく呟いたその瞬間に姿が消え、モンスターの群れがいる
(嘘だろ!?コマンド操作無しで技が使えるってマジなのかよ!?)
その後一匹、更にまた一匹まさに流れるような彼の動作は、野獣の如く荒々しい。その荒々しく芝居掛かった蹂躙劇は、60秒と待たずにあっさりと終わった。
「…………いきなりあれをしろなんて無理難題は言わないよな?」
「目下の目標はモンスターと戦うことに慣れることだからね。ぼくの真似をするなんて無茶は許さないよ」
か・みは
しかし何故か恐怖心は薄れてゆく。隣を見ても少し顔を
「次のモンスターが現れる前にアドバイスを一つ教えるよ」
アンネと
「コマンド操作無しで技を使う時は、“
言葉を切ったか・みの目には、やはり溢れんばかりの自信が浮かんでいる。後ろを振り返ってモンスターがリスポーンしたのを確認すると、早速
「レベル差があるから大丈夫だと思うけど、ぼくが危ないと判断したら必ず助けるから」
「お……おうっ」
「……はい……頑張ります!」
答える二人の肩を力一杯叩き、喝を入れて送り出した。
アンネの装備
修道女の祈棍(ナンズメイス)
杉製の柄、錫と鉄の合金製の頭部からなる全長1m30cm程度の小さなメイス。
アンネが自作した製作級のアイテムであるため、特筆すべき性能や効果はない。