なので、何時もより短いです。ここの文も投稿してから書きました。
ある日のSTARRY、俺とひとりは店長やPAさんといったスタッフ、アルバイトである結束バンドの面々が何時ものように働きながらチラチラと視線を向けられていた。
「きょ、きょ、きょきょきょキョーくん!!」
「あ、ああ、どどどどうした?ひとり」
羞恥心に全身を真っ赤に染めて、目をグルグルと回しながら、それでも何とか言葉を絞り出した後藤ひとりと、そのただならぬ様子に色々な想像をしてしまい自分熱に浮かされて真っ赤になって頭から湯気を出しながら何とか応える俺。
こ、これはまさか、俗に聞く告白!?そ、そりゃあ、俺はひとりのことを愛してるし、こんな日が来ることを何時も何時も夢に見てきたけど、でも俺はまだまだ未熟で最近やっと売れ出したとはいえ、ひとりに相応しい男になれたとは言い難い。でも、それでも、いいなら、俺で良ければ結婚して下さい!!
「こ、これ、し、新曲の歌詞なんだけど・・・・・・・・・」
「こ、これは・・・・・・///」
ひとりが手渡したノートを開いて中を見てみると、ますます顔が熱くなってきて・・・・・・・・・・気がつけば、俺は幸せな夢の世界にいた。
後で聞いた話だが、俺は気を失っていたら後、ライブのチケットを買おうとして店長に売り切れを突きつけられる事件が多発したらしい。
ライブ当日、外には嵐が吹き荒れて一歩外に出ると風雨に見舞われる最悪の天気だった。
大きな傘を雨合羽でしっかりとひとりが濡れないようにガードしながらSTARRYへの道を歩く途中、折角のライブ当日が酷い天気になって落ち込むひとりに何と声をかければ良いか?俺はずっと考えて居た。
「だ、大丈夫だ。文化祭も路上ライブも大成功だっただろ?」
「で、でも、文化祭も路上ライブも天気は良かったし・・・・・・・・・お父さんとお母さんも来れないって言ってたし・・・・・・・・・みんなライブ楽しみにしてたのに・・・・・・・・・」
六苦ヒーローだけでなく結束バンドのライブも今日なのが大きいのだろう。
ひとりは優しい子だし、六苦ヒーローも結束バンドも大切にしていたから、両バンドのライブが台無しになってしまうかもしれないという事実が心に来るのだと思う。ひとりにとってそれだけ大切なものが出来たのが嬉しいやら、もう俺1人のひとりではないことを実感してしまって妬ましいやら、ひとりにこんな顔をさせた台風が憎いやら、複雑な気持ちだ。心が幾つもある。
しかし、本当に何と言葉をかけたらいいだろうか?悲しんでいるひとりも最高に可愛いことに変わりは無いけど、やっぱり、笑っている姿が1番奇麗だ。というか、このままだと俺の心が●ぬ。
「どんなに人が出来ていても万人に好かれるなんてことはない。俺たち業界人にとってはアンチから理不尽な攻撃をされるのは日常茶飯事。番組側の方針に従ったらドラマが駄作になって叩かれたり、本人達は納得しているような軽い事故を周りが大きく責め立てたり・・・・・・・・・俺はそこまで売れたこと無いが、芸能界に居れば山ほど聞く話だ」
「きゅ、急にどうしたの?」
「世の中上手くいくことの方が少ない。どんなに上手くいかなくても、陰口叩かれても、評価してくれる人が少なくても・・・・・・・・・それでも全てが無駄になることは無い」
俺は上手く言葉を紡げているだろうか?変なことを言ってないだろうか?
不思議だ、演劇部の舞台で演者の1人が台詞全部ド忘れしやがった時よりも緊張するし不安になる。演技は俺にとって魂の半分ではあるけれど、もう半分であるひとりの為に話す言葉だろうか?今まで口にして来たどんな台詞よりも気合いが入るし、胸が高鳴って心臓がバクバクする。
「どんなに惨めでも
「歩き続けていれば・・・・・・・・・」
「なぁ、ひとり。俺がずっとエキストラと稽古ばっかりやってた頃・・・・・・・・・といってもつい最近の話だが、その時の俺は惨めで見ていられなかったか?」
・・・・・・・・・自分で聞いておいて何だが、これで惨めだったと言われたら俺は●ぬ。ショックで身体が灰に成なって風に舞って散り散りになり、2度と元の身体に戻ることは無いだろう。いや、灰どころでは済まないかもしれない。無念がその場に留まって怨霊化するか、肉体と一緒に魂も砕け散るか・・・・・・・・・あ、考えただけで身体が崩壊してきた。
「ううん、惨めなんかじゃなかった。何度エキストラに回されても、絶対に諦めないキョーくんは・・・・・・・・・私の憧れだった」
俺が憧れ?俺がひとりの?・・・・・・・・・その瞬間、俺の脳内に浮かび上がる存在しない記憶!
ひとりとデートする俺、少しづつ近づいていく距離、そしてお互いの想いを伝え合い重なる唇・・・・・・・・・ああ、ああ!!何て幸せな未来!何て幸せな記憶!人生は素晴らしい!世界は彩りに満ちている!
「ひとり・・・・・・しゅき・・・・・・(嬉死)」
「キョーくん!?魂出てるよキョーくん!?」
はっ!ひとりの声!!いかんいかん、あまりの多幸感で昇天することろだった。
ひとりの為にも今現世を離れる訳にはいかない。そう、俺はひとりの『憧れ』だからな!!
「だ、大丈夫?」
「ひとり大天使過ぎる」
「えっ!?」
やばい、魂が戻ってきたばかりで本音の演技が混同した。
幾ら、ひとりが大天使超えて女神レベルに慈悲深くても、年頃の女の子相手に「大天使」は流石に気持ち悪すぎる。もし万が一、ひとりに気持ち悪いなんて言われてしまったら・・・・・・・・・不味い、身体が液状化する!!耐えろ!どれだけ苦しくてもひとりの前では最高にカッコイイ俺でいるんだ!!
「大丈夫だ、気にするほどのことじゃない」
「そ、そう・・・・・・・・・何かあったら直ぐに言ってね?ライブも大切だけど、キョーくん方が大切・・・・・・・・・だから」
「(嬉死、再び)」
「キョーくんっ!?」
キョーくんのキャラこんなんだっけ?(おい、作者)