予約投稿を1週分飛ばしていたことに気がつかなかったバカは俺です。
遅れてしまい申し訳ありませんでした。
今回はあの大人気インディーズバンドのライブシーンがあります。
ぼっちちゃんと見に行ったあのバンドです。
何かに熱中していると、時間が過ぎていくのはあっという間だ。
積み重ねても、積み重ねても、遥か遠くに見える理想の美しさと現実の自分の惨めさに身を焦がされるなんてのは、全ての夢追い人が必ず一度は通る道だろう。
今の俺にとって、自分のもっとも惨めな部分はベースの腕だ。ひとりのギターの旋律はただ美しいだけではなく、ギターそのものが叫んでいるかのような魂を震わせるビートがある。俺の歌も少しづつではあるが自分の個性を獲得し、演じるような歌がひとりの好評を得ている。
対して、俺のベースは悪くはないのだが何処か味気ない。
別に音程を外しまくっているだとか、ペースが早くなるとついていけないだとか、そんな分かりやすい欠点がある訳では無いのだが、ひとりのギターと比べてみると何か薄味な気がする
愛するひとりの脚を引っ張りたくないし、単純に1ベーシストとしてもこのまま終わりたくない。だが、何が足りないのか全く分からなない。そうして、何とかしなければという焦りだけが募っていく。
自称天才ベーシスト廣井きくりと出逢ったのは、そんな焦燥感に追われていた時のことだった。
昼飯の材料を買う為にスーパーを目指す道中、道の真ん中で日本酒の酒瓶を抱きながら「うへへ〜」とだらしの無い笑みを浮かべて眠る女がいた。
大きめのリボンで編み込んだ髪をまとめてあり、ともすれば同年代の少女のようなあどけない寝顔は酒臭ささえなければ素直に可愛いと思えただろ。キャミワンピースにスカジャンだけなら兎も角、足には下駄とかなり珍しい格好をしていた。
「大丈夫か?外で寝たら風邪をひくぞ。」
それに酒の匂いは兎も角、見た目は可愛らしいのだから、こんなに無防備では悪い人の餌食にされかねない。そうなる前に、失礼を承知で女性の頬をぺちぺち叩く。
「………んにゃ…あう……んんう…う?」
数分ほど声をかけて叩いていると、女性が少しづつ意識を取り戻し始めた。酒の所為だろうか?ぐるぐる渦を巻いたような瞳がトロンとした寝惚け眼でこちらを見つめてくる。が、そんなことよりも女性の息から匂ってくる酒臭さの方が気になった。一体、どれだけ酒を飲めばこんな風になるのだろう?
「あれぇ〜〜〜?知らない男の子が居るぅ〜〜〜?」
「道端で寝てたから起こした。こんな場所で寝ていたら風邪を引くし、酒臭いが見た目は美人なのだなら悪い人に狙われてしまうぞ。幾ら、日本が平和だからといって全ての人が善人では無いのだ。少しでも我が身が可愛いならもっと自衛をしろ。それに酒は少量なら鎮静剤としての効果が期待出来ると言うが、基本的には依存性が強くて身体に害のある麻薬のようなものだ。貴女に何があったのかは知らないが頼り過ぎるのはよくない。少しずつでいいから自制をだな………」
余計なお世話だとは思うが、余りにも危なっかしい光景だったので少々小言を言わせて貰う。
女性は最初、知らない男子学生からの説教に面食らっていたが、道の真ん中で歳下の異性に叱られるのは流石に答えたらしく、バツの悪そうな顔をしだした。
「はい、ごめんなしゃい………」
「まったく………ほら、立てるか?」
女性を立たせる為、右腕を伸ばして貸してやる。
酔いが残っているらしく、立たせても千鳥脚でふらふらしてて見ていられなかったので、近場の公園まで支えて連れて行ってやり、ベンチに座らせる。女性は座ってもふらふら揺れていた。
「君も悪い子だねぇ?お姉さんを誘惑する気かにゃ?」
「残念、幼馴染でバンド仲間の子に初恋中だ。」
「だったら、他の女の子にこんなことしたらダメだよぉ〜?」
「こんな危なっかしい女が居なかったら、俺も世話を焼かずに済んだんだがなぁ………」
確かに、よくよく考えると妙な誤解されそうな場面だ。
だが、目の前で無防備な姿を晒してグースカ眠っている女性を放っておくのは何だか良心の呵責を感じる。俺が放っておいたから変なのに襲われてしまうのではないか?とか考えてしまうのだ。そんな俺の心配を裏切るように、女性は抱えていた一升瓶をラッパ呑みしようとするが、既に呑み尽くした後だったらしく不満気に顔を歪めた。
「説教聞いてなかったのか酒クズ」
「お酒とベースは命よりも大切だからぁ〜〜〜」
「じゃあ、何で酒しか持ってないんだよ………」
「ありぇ?」
どうやら酔っ払って命より大切なベースを何処かに忘れてきてしまったらしい。それはベーシストとしてもダメだろう。俺は呆れたが、女性をこのまま放っておくのも心配だったので一緒に探してやることにした。ベースは居酒屋にあった。
それから数日後、俺は新宿のライブハウス「FOLT」に来ていた。
道端で酔い潰れて寝ていた女性改め廣井きくりから介抱とベース探しの礼にとライブチケットを貰ったので、バンド仲間でもあるひとりを誘って聴きに来たのだ。
「本物のバンドのライブか………」
先立に学ぶことは有効だ。もしかしたらスランプを打破するヒントが見つかるかも知れない。そんな期待を抱きつつも、酒クズ女もとい廣井さんのバンドだと思うと不安も感じる。
廣井さんのポケットでくしゃくしゃになったチケットを確認してみた。「SICK-HACK」………一体どんな演奏をするバンドなのだろう?
幕が上がり、前奏が始まると俺たちはSICK-HACKの世界に居た。ふと気がつくと見失いそうな変拍子を捉えて離さないドラムと論理的でありながら感情を有りの儘に伝えてくるギター、それらをベースの音が支えつつ、廣井きくりという一人のカリスマが引っ張っている。
数多くの現場で綺羅星のようなスターたちを見て来たから分る。廣井きくりは間違いなくスターの1人だ。道端に転がっていた酔っ払いとは思えないほどに格好良く美しい在り方を以て、ドラム・ギター・ベースの3つの音をSICK-HACKのロックにしているのはこの女だ。
「【間違い探しの 夜更かし あら楽しい】」
自分たちの領域を作り上げ、観客をテリトリーに引きずりこむ演奏
それは正しく、1つの世界を作り出す音楽に他ならない。
「【迷い子 手招く 夢の国へ】」
同じベース兼ボールとして、その在り方に憧れはするものの、同時に何処まで行ってもこうはなれないとも思う。これはきっと、SICK-HACKの廣井きくりだから出来ることだ。
練習の一環として模倣するのなら兎も角、最終的に目指すべき場所じゃない。
「【アッチハソッチ? コッチハドッチ?】」
「【電池切れ人生 たちまちLet's Party】」
多分、この曲の譜面を追うことだけなら・・・・・・・・・今は難しいが将来的には出来るだろう。だが、仮にそれが出来たとしても、このライブのようには絶対にならない。
廣井きくりがSICKHACKでしか出来ないロックを魅せているように、俺たちも俺たちのバンドにしか魅せることが出来ないロックの在り方を模索しなければならない。
芸能界と一緒だ、他に格上が居ても、それでもファンに必要とされる意味。それが1番重要なのだ。
「【博愛主義者の 皆々様 ご立派なことです】」
「【グールグルグル 踊りましょう データデタデタ 蔓延る脳】」
「【嘘だらけ 塗ったトースト お一ついかが?】」
それが出来なければ、俺たちのバンドは・・・・・・・・・
「【ワタシダケ ユウレイ】
永遠にSICKHACKに追いつくことは叶わない。
その日の晩、俺は自室でベースの練習をしながら、頭の中で廣井きくりの演奏を反芻していた。
SICKHACKのライブでやっと分かった。ひとりのギターに負けているベースはダメだ。
廣井が曲全体をベースで支えていたように、ひとりの本気のギター安心して暴れられるぐらいのベースになってやらないといけない。そこで初めて
「演技はやめない。歌もベースも俺のロックに進化させる。」
全部やらなきゃいけないのが辛いところだ。
だけど、やらななければならない。何故なら、俺は後藤ひとりの相棒だからだ。
覚悟なんてのはとっくに出来てる。ここから、本当のキョーくん・ざ・ろっくが始まるのだ。
利用規約見てJASRACで検索かけたけど、楽曲コードこれで合ってるよね?
推しの子要素どの位欲しい?
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仄めかす程度
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偶にゲストとしてキャラが出るくらい
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1人くらいはレギュラーに欲しい
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1回共演させるぐらいはしろ
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ガッツリ作品に組み込め