魔法少女ほむら☆マギカ TS憑依転生人間性ガン無視ルート   作:伊勢村誠三

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皆様お待たせしました。
Bパートです。
ps.変わり者さん、誤字報告ありがとうございました。


第一話 残念ながら夢じゃないわ Bパート

(お願いします!キュウベぇを止めに行ってください!

このままだと鹿目さんが契約してしまうんです!)

 

(……まどか)

 

まどかがCDショップを飛び出したのとほぼ同じころ。

暁美ほむらは今日の夕飯の具材を買いに、まどか達が立ち寄ったCDショップもテナントとして入っている大型商業施設に寄っていた。

目当ての物は買えたようだが、その眉間には深いしわが刻まれており、心底ウンザリ、とでも言いたげな表情だ。

無理もない。

退院したあの日から、頭の片隅で叫び続ける自分のと瓜二つの声は煩わしいことこの上ないのだ。

派手に動き回っても苦しくならない体になったのは結構だが、魔力による身体強化?が上手くいってないせいで視力矯正は全然上手くいかないし、肉体はブレーキとアクセルが極端にしかかからないし、神経まで強化されるのか、触覚、痛覚が鋭敏になってるせいで味の感じ方が変だったり、手先が器用になったんだか不器用になったんだか分からないなど、不便なことの方が多い。

 

(お願いです!どうしても鹿目さんえお契約させるわけには!)

 

「あーもう!鹿目さん鹿目さんうるさい!」

 

「鹿目さん!?アンタ今鹿目さんって言った!?」

 

彼女から見たら、自分は肩を掴まれたにしては大げさすぎなぐらいに驚い矢風に見えたことだろう。

実際普段だったらもう少し大人しい反応をしたと思う。

さっきも述べたが、身体強化が上手くいってないせいで感覚が鋭敏になっているせいなのだ。

 

「えーっと、美樹さん、でよかったかしら?」

 

「そんなことはいいよ!それよりまどかを見たの!?見てないの!?」

 

「……彼女に何か?」

 

「ちょっと行ってくるって言ってどこかに行っちゃったのよ!見て無いの?」

 

「探してもいないんだったら、普通探さない様なとこにでもいるんじゃない?」

 

「普通探さないって……」

 

「例えばあっちの改装中の方とか」

 

「いやいくらなんでも……」

 

なんて話していると、ぞくり、とほむらの背筋を気味の悪い感覚が走り抜けた。

 

「最悪」

 

「え?急にどうしたの?」

 

「……オレが見てくるからそこにいて」

 

「お、俺!?」

 

ほむらはポケットから紫に金のレリーフの付いた卵型の宝石を取り出し、ながら恐らく鹿目まどかも使ったであろう隙間を通って中に入る。

 

「鹿目さん!鹿目まどかさん!いないの!?どこ!?」

 

(もう遅いわ)

 

右に比べてあんまり喋らない左側からの声に驚く間もなく、空間が趣味の悪い子供のらくがきのような模様に覆われた。

 

「最悪」

 

ほむらは手にした宝石、ソウルジェムに力を意識する。

すると一瞬だけ彼女の姿が紫色の光に包まれ、白い学生制服のようなコスチューム姿に変わる。

同時に装着された左手の盾からスミスアンドウェッソン回転式拳銃を引き抜き、周囲を警戒しながら進む。

 

「……」

 

異空間、魔女結界に入るのは二度目のほむらだが、やはりこの気持ち悪い世界は好きになれない。

別にVRゴーグルを装着した時みたいに酔うとか、ドブみたいな悪臭がするわけではないのだが、いや、臭いについては前言撤回。

前の芸術世界とでも呼ぶべき結界内は乾いたインクのにおいがまあまあした。

兎に角、理由はないが生理的嫌悪とでもいうべきものを感じて嫌な場所だ。

心筋をじかにぬるま湯に浸した使い古しの雑巾で撫でられてるような錯覚を覚える。

 

「ッ!」

 

「うわっ!ちょ、たんま!」

 

そんな一秒だって居たくない結界内で気配を感じて銃を向ければ、今さっき置き去りにしたばかりの姿があった。

 

「……待ってろって言ったよね?」

 

引き金から指を放し、銃口を上に向けながらほむらはため息をついた。

 

「なんの説明もなかったし、まさかこんなことになるとは思わなかったのよ!

てか何ココ!?アンタの格好も何!?コスプレ!?その銃本物!?」

 

「わかったわかった!説明なら鹿目さんも交えてこころゆくまでしてやるから今は何も言わずにしたがって!」

 

「したがってって、アンタに?」

 

「少なくとも今の美樹さんよりここを、、安全に歩き回れるッ!」

 

そう言ってほむらは再びさやか、の左斜め後方に銃口を向け、引き金を引いた。

合計6発の派手な爆音が響き、さやかに襲い掛かろうとしていたこれまた子供のらくがきが黒い影に乗っ取られたみたいなのが倒れ伏した。

 

「え?嘘……なにこれ?」

 

「遠い昔、遥か彼方の銀河系のアレで言う所の白い兵隊。

黒マスクに黒マントのはもう少し奥に居るはずよ」

 

空薬莢を輩出し、予備弾を詰めながら淡々と答えた。

 

「いや、いやいやいや意味わかんない。夢?夢だよね?」

 

「残念ながら夢じゃないわ。

今は意味わからなくていいから立って。死にたくないでしょ?」

 

「アンタはなんでそんな平然としてんのよ!?いくら何でも……」

 

ほむらは躊躇なく引き金を引いた。

さやかの足元を。

 

「……え?ちょっと」

 

「選びなさい。銃弾とタンゴを踊るか、私に黙ってついてくるか、あの怪物どものおやつになるか。

三つに一つださあ早く!」

 

そこまで言われてさやかはようやくほむらの表情がかなり余裕がないことに気付いた。

苛立つと頭を掻きむしる癖があるのか、後頭部の髪が少し乱れている。

 

「……どこに行くの?」

 

「ここの主のところよ。もてなしのなってないホストには鉛玉(こちそう)を直接胃袋に叩きこんでやるわ」

 

そう言って無駄に撃った一発を補充し直しながらほむらは歩き出した。

それに付いて行くさやか。

 

「ねえ転校生」

 

「暁美よ」

 

「……暁美さんは、なんで戦えるの?」

 

「さあ?」

 

「さあって、、訓練とかしてるんじゃないの?」

 

「ほぼぶっつけ本番」

 

「それなのにあんなに当たるもんなの?

小学校の頃縁日で射的とかやった時全然当たらなかったんだけど」

 

「縁日の射的って、おまちゃの銃でしょ?」

 

「だから本物の方が難しいんじゃないかと思って」

 

「……あなた、意外と考えが回るのね」

 

「な!?し、失礼な!あんたこのさやかちゃんを何だと思ってるのよ!?」

 

「他人からの評価だけど、その、直情的で人の話聞かないお調子者?」

 

「マジで誰からの評価!?あんた今日一日クラスの奴とほとんどしゃべってないよね!?」

 

(……コロコロ表情かわって話してて楽しいわね)

 

「何その表情」

 

「いや、前評判より話しやすくて少し安心したわ」

 

「銃弾とタンゴ踊らせようとした相手によく言えるね」

 

「私、図太いかしら?」

 

「図太いていうか、変わってるっていうか、ていうか呼び方俺じゃないんだ」

 

「ああ。昔はオレだったんだけど、親に矯正されて。今でもたまにぽろっと」

 

なんて話していると、さやかにも感じれるほど、大きな気配がするのが分かった。

物陰に隠れながら進んでいくと

 

「げっ!」

 

そこに居たのは緑色の泥にバラの花をつけたような頭に蝶の羽を生やした怪物がいた。

 

「あれが……」

 

「あ、いた!まどか!」

 

見ると怪物のすぐ足元に目立つ桜色のツインテールが胸元に何かを抱えて縮こまる様に蹲っている。

 

「まずいわね」

 

最悪さやかにまどかを任せて自分が囮になるべきか?

と、思いかけたほむらだったが、その決断を済ませるより早く怪物の身体を、吊るし上げる様に無数の黄色いリボンが意志を得た様に動き回って縛り上げる。

 

「な!?」

 

(あれは、マミさんの……)

 

「あら、御同業?」

 

ふり返ると、ほむらは左右の声から聴いていた通りの容姿の少女がいた。

茶色いベレー帽にコルセットなど、ほむらに比べてクラシカルな意匠のコスチュームを身に纏い、手にする武器も白いマスケット銃と、これまたほむらと対照的だ。

 

「……今奴の足元にこの子の友達がいるの。

援護するから人命救助優先でお願いできる?」

 

ほむらは武器をモーゼルM98ライフルに持ち替えながら言った。

 

「いいわ。腕前は、期待していいの?」

 

「いくら何でも化物と人影を間違えたりはしないわ」

 

軽口もそこそこに二人の魔法少女は魔女の前に躍り出た。




本作でほむらが使ってる重火器は原作とは異なります。
基本的に筆者の趣味のルパン三世シリーズ、ターミネーターシリーズ、バイオハザードシリーズからの物が多くなると思います。
自分はがっつりミリオタなどではないので、もしかしたら弾数などの描写で矛盾が生まれるかもしれません。
その時は遠慮なく誤字報告やコメントなどでお申し付けください。
ちなみに今回登場した二丁はそれぞれ

・スミスアンドウェッソン回転式拳銃
…ターミネータージェネシスにてカイル・リースがT-1000に

・モーゼルM98ライフル
…これの原型となった銃を次元大介の墓標にて次元大介がヤエル奥崎に

それぞれ使った銃になります。
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