また再開していきたいと思います。
夜の町に銃声が響いた。
狂三は宗次郎を殺ったと確信し目を開けた。
しかし、
宗次郎は目の前に居なかった
「!?どういうことですの!一体何処に!?」
狂三は瞬間背後に猛烈な気配を感じた。
すると後ろには低く構えて抜刀する宗次郎の姿があった。
更に宗次郎の目は鋭く確実に獲物を刈る目だった。
宗次郎は刀を抜いた。
「くっ!」
しかし狂三は素早く1歩下がり銃を構えて又しても発射した。
次は確実に宗次郎に当たる筈だ。何故なら今の宗次郎は刀を振ったばかりで弾は見えても体は100%動かせない。
(今度こそやりましたわね……)
狂三はくすりと笑い、弾が宗次郎に当たる瞬間を見届けた。
が、弾は宗次郎を貫通した。
貫通したとは宗次郎を撃ち抜いたのではない。通り抜けたのだ。
「なっ!?」
狂三は目をカッと開いた。
(どういうことですの?そこに居るのに当たらなかった?)
そんな事を考えていると又しても後ろには宗次郎がいた。
同じく抜刀の構えをして。
(まずいですわ……!さっきの回り込まれたときに神経の殆どを使ってしまった。体が追い付きませんわ……!)
その間にも宗次郎は刀を抜き始めている。
すると宗次郎は
「これで終わりだよ…君の…」
「負けだ」
狂三を斬りつけてからそう言った。
先程狂三が宙に浮いたのは宗次郎が剣の峰で攻撃したからである。
しかし先程の攻撃は刃の方だった。
狂三は背中から大量の血を拭きだし崩れた。
宗次郎は倒れた狂三の元へ駆け寄った。
すると
「…ぁ…ぅぅ…」
狂三は泣いていた。
それが宗次郎には痛みからなのか負けたからなのかは分からない。
狂三は閉ざされていく視界の中で最後に見たのは
狂三と同じく泣いていた宗次郎の顔だった。
~ラタトスクside~
琴里達はその場で唖然としていた。
なんせ最重要警戒対象である精霊〈ナイトメア〉が人間に手も足も出ず背後から斬りつけられて負けたのだから…
「なんなのよこれ…」
琴里は震えていた。
剣心と同じ昔から来た奴なのはわかる。剣といい服装といい剣心と同じだ。
それには何も驚かない。
しかし、琴里達が驚いていたのは狂三が発射した弾が宗次郎をすり抜けたことだった。
確かに幻の物体、妖怪などの霊は弾が貫通するのは分かる。しかし宗次郎はこの世界の人間では無いとは言えど過去の人間だ。未来なら科学なりなんなりだが決まっている過去の世界から来たのだ。不思議すぎる…
「令音」
琴里は横にいる令音に声を掛けた。
「ん?なんだい琴里?」
令音も琴里に振り向く。
「剣心と左之助を連れてきて」
~宗次郎・狂三side~
狂三は視界が明るくなるのが分かった。
(あれ?私は何故生きてるのでしょう?後ろから切られた筈…)
「あ?起きた?」
ふと横から声が聞こえた。
声の主は分かる。瀬田宗次郎。狂三を倒した人間だ。
「宗次郎さん…何故助けたのです?」
狂三は宗次郎のいる方を向いた。
「何故か……そうだね強いて言うなら……」
宗次郎は一拍置いて言った。
「狂三。君には生きて欲しかったんだ」
「え?」
狂三は笑っている宗次郎を見つめる。
「君の理論が合ってるとか間違ってるとかそんな事ははっきり言って僕には関係ない。けどね、それでも僕は君にこの世界を好きでいて幸せになって欲しいんだ」
「何が言いたいんですの?」
狂三は少し素っ気なく聞いた。
「君には幸せになって貰いたい。けど君は自分では自分を幸せには出来ないんでしょ?だから僕が幸せにしてあげるよ。いや、してあげるなんて偉そうだね…幸せにするよ」
宗次郎は照れくさそうにしている…
「だから結局何なんですの?」
狂三は怒りぎみに又しても聞く。
けど狂三だってもう宗次郎が何を言いたいかは予想はついていた。
もしその予想が合っていたならどうしようか…
宗次郎への気持ちはそもそも戦っているときから少しずつ変わっていってるのは分かっていた。でも認めたくなかったのだろう。必死になって抵抗した。
だが、今はもう自分は宗次郎より弱いのだ。この命を預ける事が出来るほど頼れる存在なのだ。
一度この人に掛けてみよう…この人と幸せを感じよう…
えぇ…これでいいのですわ…
宗次郎は狂三に言った。
「僕とこれからずっと居ないか?夫婦として…これから…」
宗次郎は顔を真っ赤にしながら告げた。
そして、
「はい…」
狂三も顔を真っ赤にしながら頷いた…
はい。この狂三と宗次郎の関係はこうしようとずっと前から決めてました。
気に食わない方もいるかもしれませんがお許し下さい。
勿論これから先も宗次郎と狂三は登場するので宜しくお願いします