あぁ、僕の大切な人だ…
宗次郎は崩れいく狂三を前に立ち尽くしてしまった。
その間にも狂三は地面へ崩れていく
それから一拍置いて宗次郎は呟いた
「狂………三?」
虚ろになって狂三の名前を呟く宗次郎に狂三は微かに目を宗次郎に向けると少し微笑みながら弱々しく言った。
「あぁ…宗次郎さん無事でしたの…良かった…」
宗次郎は倒れている狂三を優しく抱いた。
「なんで…庇ったのさ………僕なら刺されても辛うじで避けたかもしれないのに…」
そう言う宗次郎の目からは大粒の涙が流れていた。
「何故でしょうかね…本能のままに動いたのかもしれませんわ…貴方を守りたいという本能が………」
狂三は微笑みを絶やさずに手を再び宗次郎の頬に当てた。
「狂三さっき言ったよね?二人で幸せになるなら一人が幸せになるために一人が汚れないでくれって…狂三は汚れたわけじゃないけど二人で幸せになるっていう目標がこれじゃあもう無理じゃないか………」
「えぇ…でもわたくしは十分幸せでしたわ…今この時も…」
狂三はそう告げると宗次郎と同じように涙を流し始めた
「そんなの…意味ないよ…これからずっとって思ってたのにこんな一瞬だけなんて…」
「もう…泣かないで下さいまし…元々沢山の人を殺めてきたわたくしが幸せになるのは駄目なのですわ…それでも一瞬でも…幸せになれた…わたくしにとってはこの一瞬が今まで生きてきた中で何よりも幸せな時間ですの…」
狂三は微笑んでいた顔を更に満開の笑みに変えてさっきまでとは明らかに違う強さで言った。
「もう…喋るのも辛いですわ…だからこれが最期ですわ。覚えていてくださいまし……わたくしがここに居たことを貴方の側に居たことを…死んだとしてもわたくしは貴方をずっと見守っていると…」
「…………うん…」
そして狂三は最期にふふっと笑うと瞼を閉じた。
エレンはこの間にチャンスを狙っていた。
それならばこの間に仕掛ければ良い話だがエレンとてそこまで野暮ではない。最期くらいは話をさしてあげるのが筋であると思っている。
(さて………そろそろいいですかね……?)
狂三の瞼は完全に閉じていて生気を感じない。
エレンは生気を感じないのを分かると瞬時に宗次郎に突撃した…
だがその瞬間宗次郎の気配がとてつもない程殺気を放っていてこのまま突撃すれば確実に殺されると思ったエレンはその場で止まり一歩さがった
(なんです今のは?殺気なんて物じゃ言い表せない程の気だった…………………少し不味いですねこれは…)
エレンは剣を構えて宗次郎の足を見続けた…
宗次郎も又動き出す…がエレンの目には宗次郎は歩いてる様にしか見えなかった。
「?どうしたのです…?そんなに遅いと此方から仕掛けますよ?」
エレンは未だに警戒は解かないがそれでも少し顔に笑みが表れた。
「…………………」
それでも宗次郎はゆっくりゆっくりとエレンに近づいている。
エレンは痺れを切らして宗次郎に突撃しようとした…
その時
エレンの左腕がその場に落ちた…
「え?」
エレンは何が起こったのか分からずに只斬られた自分の左腕を見つめていた。痛みは瞬時に随意領域で痛みを無くしたがそれでも痛々しい物は見える。
(今何が起きたのです?先程までそこにいた筈………!)
エレンはさっきまで宗次郎がいた場所に目を移すがそこに宗次郎は居なかった。
それと同時に後ろに気配を感じた。
後ろを振り向くと宗次郎がいた…そしてエレンは再び剣を右腕だけで構えて宗次郎に言った。
「何をしたのです?先程まで貴方はそこにいた筈…」
エレンは頭から流れてくる汗が目にはいり一瞬目を閉じてしまった…
そして目を開けると体がだんだん右斜めになっていく…
エレンは踏ん張ろうとするがそれでも右斜めへとずれていく…
何故か分からず下を見てみると
右足が無くなっていた…
「?!」
エレンは右手で地面に手を着き宗次郎を睨みつけるが又しても宗次郎はいない…
後ろを振り向いてもいない…
そして視線を前に戻した瞬間…
目の前には刀を向けた宗次郎がいた…
「一体…どうなっているんです…?あの瞬きの一瞬で足を切り落として消えてまた目の前に現れる…ましてや微かな音もない…瞬間移動でもここまで見えないものははじめてです…」
エレンは宗次郎にそう言うが宗次郎は顔色1つ変えずに淡々と告げた…
「僕は君を只普通に許さない。僕の大切な人を殺した君を…僕は許さない。君にも同じように罪を償ってもらうよ…?それが嫌なら抗ってみな…抗って抗って抗ってその剣で僕を斬って斬って斬って自分を守ってみな…
僕がしっかりと見えるのであればの話だけどね」
宗次郎はそう言い放つと又しても音もなく消えた。
(?!今瞬きも油断もしてなかったのに!何故見えないのです!)
エレンはそう考えると頭がパニックになったのか叫びながらその場で剣を振り回し出した。
宗次郎はそれをエレンの目の前で見てゆっくりと刀を上に挙げた。
エレンは目の前に居るのにも関わらず刀を振り回しているだけだった。
「君には死んでもらうよ…そして地獄でその罪を償うんだ…」
宗次郎は刀を持つ手に力をいれて最後に独り言を呟いた。
「もうこれで最後だ。これから先は守るために生きる…君を殺した罪を狂三を殺させた罪を償いながら生きていくよ。それが僕の使命だ…」
宗次郎は目をつぶり刀を降り下ろした…
~狂三side~
狂三は目を覚ました。
そして辺りを見渡すと暗い世界が広がっている。
「あぁ…わたくしは死んだのですね…そして今まで殺めてきた人達の分の罪をこの地獄で償わなければならないのですわねきっと…」
狂三はそれを理解すると歩き始めた。
そして歩き始めてから少しすると暗闇の世界に照らす炎があった…
狂三はそこに行くと辺りを見渡したが何もない
狂三は自分がどうやって今までの罪を償えば良いのか分からずにその場に立ち尽くした。
すると……
「おい……」
何者かに声をかけられた狂三は振り向くとそこには……
燃える刀を持って多数の屍の上に立つ男がいた
すいません ⤵⤵更新が遅れてしまいました…
訳ありで更新が出来なかったのですがまた始めていこうと思います。
さて、今回もラストに少し展開を作ってみました。
このキャラは大方予想はついてると思いますがそうです皆様からの多数の意見を頂いたので出しました。
これからこのキャラをどうするかは未定ですがなにか案があるなら教えて下さい。