伝説至上主義の神様の祝福が呪いでしかない   作:Negima -{}@{}@{}-

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1話

「..い、...い、..ろ。..か..きろ」

 

 

 

なんだか騒がしい。

まだ眠いんだから静かにして欲しい。

 

 

 

「起きろと言うとるであろうが!!」

 

 

 

あー、もう!うるさい!

って…ここどこだ?

 

 

 

「はあ、やっと起きよったか。ここは訳ありの魂が死後に来る世界の狭間じゃよ」

 

 

 

!?

この爺さん、心を読んでるのか?

 

 

 

 

「あたりまえじゃ。おぬし、今は身体が無いからの。あと、儂は爺さんではない!」

 

 

 

 

そう言われてみれば確かにさっきから手足の感覚がない。

ん?...スルーしたけど、さっきこのジジイ何て言った?

 

 

 

「おぬしはゲームを買った帰りにトラックに吹き飛ばされて死亡したのじゃよ。あと、儂はジジイでもない!」

 

 

 

は、はぁ。

言われてみれば、最後の記憶は背後からものすごい速さで何かがぶつかってきて宙に浮いたことだな。

 

 

 

「そして、おぬしがこの空間にいる理由わけなんじゃがの、儂の部下が間違っておぬしの生命の書を捨ててしまったのじゃ。」

 

 

 

ほーん、セイメイノショ?そんで?

 

 

 

「そこで、部下の責任は儂の責任でもあるのでおぬしに救済処置をしようと考えたのじゃ!」

 

 

 

ところで今更だけどあんた誰なんだ?

話を聞いてる限りだと相当な立場なんだろうけど、あいにく目がないからはっきりとは見えてないんだよ。

 

 

「おっと、言っておらんかったな。儂はおぬしらでいうとこの神じゃ。これでも最高神様の右腕的な存在ゆえにこういったイレギュラーに対応することになっておる。敬語を使ってくれても構わぬぞ。」

 

 

うん、まあなんとなくわかってたけどやっぱりそうなんだな。

敬語は自分で敬うべきと判断した奴にしか使わん。

 

しかしまあ、なんとも最近よくある展開だな、作者よ、なんて安直な。

 

 

「なんの話をしておる?まあ、敬語は期待しとらんからよい。…話をもどすのじゃが、儂はおぬしに救済処置として生き返らせてやろうと思うておるがどうしたい?」

 

 

そりゃもちろん生き返るよ。

まあ、どうせ元の世界には戻れないんだろ。

で、どこ?

 

 

「ポケモンの世界じゃ。おぬし死ぬ直前に新作のポケモンを買っておったじゃろ。殺してしまったお詫びじゃ。」

 

 

 

何!ポケモン!?

それは嬉しい…が、アニポケか?ゲーム版か?

まあ、どっちでもいいんだが、ポケモンの世界ってことは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アニポケだったら電撃浴びて死なない体じゃないと生きていけなくない!?

 

ゲームでも手持ちのポケモンが強くないとカツアゲされる(目が合っただけで強制的にバトルして、負けると金を取られる)世界!?

 

スーパーマサラ人で強ポケパーティーじゃないと平穏な生活送れないじゃん!

 

 

 

「ゴタゴタうるさいわ!神の祝福は与えてやるから感謝せい!」

 

 

祝福?何それ、内容は?

 

 

「そうじゃの…ポケモンの技にある程度耐えられる丈夫な体とポケモンと言葉をかわせる能力、ポケモンの状態を把握出来る能力。そして、なんと言っても…」

 

 

なんと言っても?

 

 

 

「伝説・幻のポケモンが必ず仲間になる!これに限るじゃろ!」

 

 

あっ、伝説・幻至上主義…

まあ、考え方は相容れないがレアポケが手に入るってことを考えるといい祝福だ。

4つとも頼む。

 

 

「最初からそう言っておるじゃろうが。

〝汝に神の祝福あれ〟」

 

 

おー、なんか体が温かい。

これが祝福か…

 

 

「言い忘れておったが、その祝福は伝説・幻のポケモンが必ず仲間になるのじゃが、逆にそうじゃないポケモン達は絶対に仲間にならないから気をつけるのじゃぞ。」

 

 

…はあ!?

何そのクソ設定!

伝説・幻って遭遇率低いから伝説・幻なんですけど!

最初の一体に会うまでパートナーとかどうするつもり?

10歳で貰えるポケモンは!?

 

 

「落ち着くのじゃ。仲間にはなれないだけで、言葉を交わして友達になることは可能じゃ。最初のポケモンは期待して待っておれ。裏切りはせん。」

 

 

 

そういうことなら、しょうがないな。

もう祝福を貰ってる以上何言ってもしょうがないしな。

 

…あ、そうだ。

地方は?

アローラでは11歳からしか島巡りできないし、イッシュ地方に至ってはジム戦すら15歳ぐらいからだよな?

 

「ん、そうじゃな…どこか希望はあるか?」

 

えー、じゃあ、シンオウ地方。

 

「うむ、ではそのようにしよう。」

 

はあ、ほんと色々上手くやってくれよ。

じゃなけりゃポケモンの世界で引きこもりになってやる。

 

「じゃあ、早速転生させるかの。(ガン無視)0歳から記憶があるのはさすがに辛いじゃろうから、10歳の誕生日になったら思い出すようにしておくぞ。」

 

 

こいつ無視しやがった…ま、ありがとう、じっちゃん。

もしまた会えたら沢山話そうな、じいや。

 

 

「じっちゃんでもじいやでもないわい!もう良い。では……またの。」

 

 

そして、俺は転生を果たした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はカンナギタウンのシンバ。夢は伝説・幻のポケモンに囲まれること!

こいつは俺の相棒のたまご!

 

 

とまあサトシのように挨拶したわけなんだけど、この世界で生活していた10年分の記憶に加えて、さっき前世の記憶も思い出したわけですよ。

そんで、いくつか気付いたことがある。

 

 

まず、ここはアニポケの世界だった。

なんでわかったかって?

お隣さんがね、ポケモンハンターJを追ってるんだってさ。

聞いた時懐かしさを覚えたよ。

覚えてる?あのUMAトリオ捕まえるのに躍起になってた人。

 

お隣の人の日常がマジでブラックなんだよ。

公務、研究、バトル、各地の訪問、ポケモンの育成、etc…

え?その人の職業?

ここ、カンナギタウンなんだよ。

勘のいい人はわかるだろ?

隣の人の職業はチャンピオン、名前はシロナ。

 

 

凄いやろ?(疑問)

凄いやろ!?(圧)

凄いやろ!(確信)

 

 

話逸れちゃったんだけど、2つ目。

俺、別に旅に出る必要なくない!?

ポケモンいなきゃ生きていけないわけじゃないし、10歳で1匹は貰えるし、危ない渡る必要ってないと思うんだけど。

まあ、でもポケモンって旅が醍醐味だし、さすがに行くことにしたよ。

シロナさんが図鑑とマップ用意しやがっ…してくださったからじゃないから。

 

 

 

そして、3つ目。

最初のポケモンを貰うって言っても研究所があるわけじゃないから、普通に考えればどこか別の街まで行かなきゃ行けないんだけど、シロナさんがたまごを見つけて育てる余裕がないってことだから貰って最初のポケモンにした。

どうせ、どんな行動しても伝説・幻のポケモンが仲間になるんだからいいだろ。

 

 

 

最後に4つ目。

これは気付いたことって言うより調べてわかったことなんだけど、サトシもう旅始めてたわ。

いや、この間のセキエイ大会のベスト16にサトシの名前があったんだよね。

多分サトシの方が年上で、先にポケモン貰っているとはいえ、もうリザードンっていうかアニメで81話まで行ってると思わなかった。

サトシって年齢不詳でアニポケ進んでるからどういう時間軸なんだかよくわかんないけど、せっかくなら1回ぐらい会って話して旅とかしてみたいよね。

 

 

んじゃまあ、話すこともないし卵が孵るまではポケモンなしのトレーナーとして活動していきますか。

 

 

 

 

 

 

誕生日から3日が経った。

今何してるかって聞かれると一言では言い表せないんだけど、シロナさんの付き人って言うのが1番的を得てるかな。

 

 

あの人の仕事に付いて町を飛び回りながら、毎食家事能力皆無のシロナさんのためにご飯用意して、資料まとめを手伝ってる。

まじ疲れる。3日でこれってなんなの。

でも、こんな事してるのは理由があって、その対価にポケモンバトルを教えて貰ってる。

 

 

 

ポケモンは貸してもらいながらだけど、ポケモンと気持ちをひとつにするっていうのは意外と楽しかったりする。

言葉がわかるわからない以前にシロナさんのポケモン達とは仲良いからかな?

でも、俺はゲームもアニメも人並みにしか知らないし、個体値とか努力値とかさわりだけでよくわかってないし、だからといって交互に技を出すわけじゃないバトルは慣れてないしで連戦連敗。

いやー、毎回貸してもらった子たちが負けるのは申し訳ないんだよな。

 

 

「シロナさん、今日もよろしくお願いします。」

 

「ええ、よろしくね。」

 

 

シロナさん相手にはもちろん敬語だよ?

だって爺さんは爺さんだけど、シロナさんはシロナさんだからね。

 

 

今日はシロナさんがロズレイド、俺がルカリオでバトルをする。

シロナさんのポケモン達って強いんだけど積み技とか言う概念がないんだよね…。

正確に言うとこの世界に積み技をちゃんと積むって考え方があんまりないから、基本的には実質上限のない努力値と高火力と戦術で倒しきる。

 

 

ちゃんとルカリオ育成するんだったら剣舞か悪巧みは入れて特殊か物理に振るんだろうな、いや、バトルガチ勢じゃないから知らんけど。

 

 

「ルカリオ、今日もよろしく。」

 

「ルォガゥ(おう、よろしくな)」

 

 

話してみても、やる気に溢れていることが分かる。

 

ちなみに、ルカリオの覚えてる技は

はどうだん

りゅうのはどう

じしん

サイコキネシス

 

 

相手のロズレイドは

じんつうりき

シャドーボール

ヘドロばくだん

エナジーボール

 

 

「じゃあ、行きますよ!」

 

 

いつも俺に、先制させてくれるので断りを入れて技の指示を出す。

 

 

「ルカリオ、〝りゅうのはどう〟!」

 

「ルォァ(はぁっ)」

 

 

先ずは、〝じしん〟や〝サイコキネシス〟のようなタメと集中の必要な技は避けて、シロナさんが基本的に牽制に使っている〝りゅうのはどう〟から入る。

慣れているためか、ルカリオは〝りゅうn〟ぐらいのタイミングで既に準備を始めており、ルカリオの手が紫色のオーラで包まれる

 

 

そして1秒もせずにそのオーラを球体にまとめ上げ、ロズレイドに向けて〝りゅうのはどう〟を打ち出した。

 

 

「ロズレイド、かわして〝エナジーボール〟よ。」

 

「ルカリオ、かわせ。そのまま〝はどうだん〟!」

 

 

この世界で本当に慣れなかったのはこの躱せコマンド。

まじ最強…という訳でもない。

ポケモンは技を出すのは息をするようにできるのに、相手の技を見て引き付けて、躱すという行為には集中力が必要らしく、その後は反応がどんどん遅くなっていく。

 

 

「〝じんつうりき〟で相殺して。……〝シャドーボール〟。」

 

「…あ、不味っ!ルカリオかわせ!」

 

 

次の技をどう当てるか数秒考え込んだことが命取りとなる。

ルカリオが体をひねったことで体の中心を狙った〝シャドーボール〟は右足の足首に当たる。

 

 

「オルっ(気にするなよ)」

 

「ありがとな、ルカリオ。反撃だ、〝じしん〟!」

 

「ロズレイド、〝シャドーボール〟!」

 

 

お互いが攻撃をモロに受けて大きなダメージが入る。

先に当たった〝シャドーボール〟を含めて、同じぐらいのダメージだろう。

 

 

「ロズレイド、〝エナジーボール〟」

 

 

ルカリオに対して草技は半減だ。

いくらCS振りのロズレイドのタイプ一致だとしても

耐えられるだろう。

この世界でのダメージ計算の方法なんて知らないし、そもそも努力値が正確にはどうなっているかなんて知らないけれど、この3日でなんとなく感覚が掴めてきていた。

 

 

「ルカリオ、ロズレイドに〝サイコキネシス〟!」

 

「ガルっ!ルガァーーー!」

 

 

が、今回はその感覚が外れた。

〝エナジーボール〟を耐えて〝サイコキネシス〟を打つつもりが、ほぼ瀕死の状態までHPを削られた。

 

 

「なんで…あっ!〝シャドーボール〟の特防1段階低下の効果か!」

 

「ちょ、ちょっと待って、シンバ君。〝シャドーボール〟にそんな効果があるの?」

 

 

シロナさんがバトルを止めたことで一時中断する。

今日のバトルはここまでになるだろう。

 

 

「はい、ポケモンの技は技によって物理攻撃か特殊攻撃に分かれていて、技を受けるポケモンもその耐久は物理防御と特殊防御の対応した方の能力で左右されているという話は3日前に話しましたよね?」

 

「ええ。」

 

 

そう、なんと、この世界は未だ特攻と特防と言う概念が浸透しておらず、ポケモン研究の第一人者でもない限り知らない概念だったのだ。

 

 

「シャドーボールという技は命中すると低確率で特防を下げる効果があって、さっきの場合は一回目のシャドーボールで特防を下げられていたので二回目のシャドーボールで大ダメージを負ったということです。」

 

「なるほど…このぐらいの事ならすぐにでもバトルに生かせるかも」

 

 

こんな感じでバトルの対価に払っているのは労働力としてだけでなく、知識もだ。

シロナさんは、まあ流石シロナさんと言うべきか、教えたことはその場で理解し、自分のバトルスタイルに組み込むセンスがあった。

 

 

「中断させちゃったし、今日はここまでにしましょうか。」

 

「はい。ありがとうございました!」

 

「こちらこそ、勉強になったわ。」

 

 

その後はいつも通り昼食を食べて、シロナさんの仕事を手伝った。

 

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