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マシュの特訓回【前編】です。
『それじゃあ、貴方はこの冬木市で起きた聖杯戦争の生存者なのですね?』
「
来太たちは移動しながら、キャスターから冬木市で起きた異常について聞かされていた。カルデアの記録によると、来太たちが居る2004年の冬木市では聖杯戦争が行われていた事が確認されている。
だがキャスターの言う通り、
「けど、マスターが居ないとサーヴァントって消えるんじゃないの?」
「そうなんだが……今の俺とセイバーは別の何かに繋ぎ止められているって感じだな」
疑問を抱く立香にキャスターが答える。
「そんな中、真っ先に聖杯戦争を再開したのはセイバーだ。奴さん、水を得た魚みてえに暴れ出してよ。次々とサーヴァントを倒して行きやがった。しかも、セイバーに倒されたサーヴァントは皆、真っ黒い泥に汚染されて奴の手駒になった。さっきライダーが倒したランサーもその1人。泥で形をなんとか保ってるだけの骸だな」
「キャスターさん、他にセイバーの手駒になっているサーヴァントは居ますか?」
「ライダーとアサシンはオレが倒した。残ってるのはアーチャーとバーサーカーだが……アーチャーはセイバーの傍を離れねえ。バーサーカーはこっちから仕掛けない限り襲って来ねえよ」
「それじゃあ、セイバーを倒せば……」
「この聖杯戦争は終わる。その為に動いてんだが、戦力が足りなくてな。そこでお前さん方がランサーと戦ってんのを観てな。是非協力して欲しい訳だ。そっちとしても利害は一致するんじゃあねえか?気の強そうな姉ちゃんよ」
キャスターに問われたオルガマリーは不本意ながらも納得した様子だった。
「良いわ。此方としてもこの特異点を止めない限り元の時代に戻る事も出来ない。貴方も聖杯戦争を終わらせたい。確かに利害は一致します。一時的ですが、同盟を許可するわ」
「良いね、話が早いのは好きだぜ。よろしく頼む」
不敵に笑うキャスターはコンッと杖で地面を小突く。
「お前さんたちには期待してるぜ、盾のお嬢ちゃんにライダー。しかし、お前さんの宝具は変わってんな。ライダー」
「まあ、神秘の時代を生きたキャスターさんから見たら、俺の宝具は変に思いますよね」
ランサー戦で見せた変身の事で、来太は苦笑する。すると、キャスターは来太の肩を叩きながら笑う。
「だが戦力としてはかなりのもんだ。お前さんが居たらセイバー相手でも真正面でやり合える」
「此方こそ。魔術に関しては素人ですが、貴方がかなりの実力をお持ちなのは何となく分かります。よろしくお願いします、キャスターさん」
「応よ!ま、大船に乗ったつもりで居てくれや。オレはサーヴァント1.5騎分の腕前はあるからよ!」
来太たちが互いを鼓舞している光景を、後ろでマシュが少し落ち込んだ表情で見つめていた。そんなマシュの様子を見て、立香が訊く。
「マシュ?どうかした?」
「ッ!い、いえ、特に変化はありません、私は平常運転です、マスター!」
そう答えるも、マシュは直ぐに暗い表情をする。
「ですが……変化がない、と言うのが問題で……。私は先輩の指示の元、試運転には十分な経験を積みました……」
マシュは盾を不安そうに見る。
「しかし……私はまだ宝具が使えません。使い方すら解らない、欠陥サーヴァントの様なものです」
「マシュ……」
「フォウ……」
そんなマシュを立香とフォウが心配そうに見つめる。するとロマニがマシュに言う。
『ああ。そこを気にしてたのか、マシュは責任感が強いからなあ。でもそこは一朝一夕で出来る様なものじゃないと思うよ?だって宝具だし。英霊の奥の手を1日2日で使える様になったら、それこそサーヴァントの面子が立たないと言うか』
ロマニの言葉に来太が首を傾げる。
「え?けどキリエライトさんは基本的なサーヴァントの力は使えるんですよね?なら宝具も使えるんじゃないですか?」
「ライダーの言う通りだな。英霊と宝具は同じ様なもんだ。サーヴァントの力を使えてる時点で宝具も使える状態なんだよ。それでも使えないのは、嬢ちゃんの魔力が詰まってんだろ。なんつうか、やる気?いや弾け具合か?大声を出す練習をしてねえだけって事だろ」
「そうなんですか?あ、そーなーんーでーすーかー!?」
「わ!?」
「ファーーーーー!?」
突然のマシュの大声に立香とフォウが驚いた。
「ちょっと、いきなり大声出さないで!鼓膜が破れかけたわよ、本気で!」
オルガマリーは耳を塞ぎながらマシュに注意すると、マシュは落ち込む。
「あ………申し訳ありません、所長。ですが大声を挙げれば良いとキャスターさんが……」
「いや、モノの例えだったんだが……まあ、ともあれやる気があるのは結構だ」
するとキャスターは立香に視線を移す。
「藤丸、お嬢ちゃんがこう言ってるんだ。少しばかり寄り道しても構わねえな?」
「寄り道って、どんな?」
不思議そうに首を傾げる立香に、キャスターは笑って答える。
「なに、唯の特訓だ。直ぐに終わる。今のオレはキャスターだぜ?治療なら任せな」
キャスターはそう言ってオルガマリーの後ろに回り込むのを見て、来太はマシュに話し掛ける。
「キリエライトさん、少し良い?」
「はい、何でしょう来太さん」
来太はマシュに幾つか質問をする。
「キリエライトさんは、盾が何の為に造られたか知ってる?」
「え?あ、はい。盾は古代ギリシャ時代の頃から使用された記録が残っていて、主に敵からの攻撃を防ぐ為に造られました」
「そうだね、正解。盾は敵を攻撃する為の道具じゃなく、敵の攻撃を防ぐ為の道具だ。それじゃあ、キリエライトさんの盾も
「はい……あの、それが何か?」
「それじゃあ、キリエライトさん。君はその盾で
「それは……」
来太の問い掛けに、マシュはどう答えれば良いのか言葉を詰まられる。来太はそんなマシュに
「それが解れば、キリエライトさんは
「え?プルス……?」
マシュは来太が何を言っているのか理解出来ないのを他所に、キャスターは準備を終える。
「ちょい、ちょいっと。
「分かりました。それじゃあ、特訓頑張ってね」
「あの、来太さん?」
そう言って来太はキャスターの方へ移動する。
「え?何してるの貴方?何で私のコートにルーンを刻んでいるの?」
理解が追いつかないオルガマリーにキャスターはケラケラ笑いながら答える。
「アンタなら狙われても自分で何とか出来るだろ?ほら、来たぜ」
キャスターがそう言った途端、周りから
「Grrrrrr……Zuaaaaaaaaa……!」
「意味が分からないんですけどーーー!?」
襲い掛かる
「しょ、所長、私の後ろに!先輩も、戦闘準備お願いします!」
「わ、分かった!」
「フォフォーーウ!?」
立香とフォウもマシュの後ろに回って後方支援に移る。その様子を見て、キャスターはニヤリと笑う。
「よしよし、こんなだけ集まれば十分だ。つまるところ、宝具ってのは英霊の本能だ。なまじ理性があると出にくいんだよ。なーんで、お嬢ちゃんにはまず精も根も使い果たして貰うって寸法さ!冴えてるな、オレ!」
「もしかしてバカなんですかーーー!?」
まさかのキャスターによるトンデモ特訓に立香が思わず叫んだ。こうして、立香たちを巻き込んだマシュの特訓が始まった。
◾️◾️◾️◾️
「おい、ライダー。お前さんさっきお嬢ちゃんに助言してたろ。あんまヒントあげ過ぎるなよ」
襲い掛かる
「そうですね。けど……彼女はまだ
「だから助言したと?」
「俺はあくまで
そんな来太を見て、キャスターは苦笑する。
「お前さん、厳しいのか過保護なのかよく分からねえな」
「そうですね、自分でもそう思います」
来太も苦笑しながら奮闘する立香たちを見守るのであった。
次回、「マシュの特訓回【後編】」です。
特異点F終了後、カルデアに召喚されるサーヴァントは……(投票の多い2騎までとします)
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アルトリア・ペンドラゴン
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エミヤ
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クー・フーリン
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メドゥーサ
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佐々木小次郎