ドイツを愛するドイツ軍人(キャラ)魔法少女が世界一ィィィ!する話 作:柏木聖音
呆気なかった……私達が歯も立たなかったあのダークロウが一瞬で消滅させられた……
「んん〜♪流石我が国の最高知能の結晶!相変わらず素晴らしい威力ではないか!」
もはや私達のことが見えてないのか金髪の魔法少女は嬉しそうにダークロウを消滅させたマシンガンを掲げている
「どういうことだよ……なんで魔力も籠ってない武器でダークロウが……」
確かにそうだ……『ダークロウは魔力が籠った攻撃でしか傷を与えられない』それは私達ホーリーエンジェルズだけでなく世界中での共通認識だ、多分だけどダークナイトメア内でも例外ではないだろう
なのにさっきのダークロウはあの魔法少女の持つ全く魔力が籠ってないマシンガンに消滅させられた……『あのダークロウが例外だったのか?』多分違うだろうでなければあのダークロウはあんなことを言わないはずだ
『ただの兵器が俺達ダークロウに効く訳が!』そう”俺達ダークロウに”そう言ったのだ、つまりあのダークロウは他のダークロウと同じで魔力を込めた攻撃でしかダメージは与えられないはずなんだ
「どういうことですか……?世界はもうダークロウにダメージを与えられる武器の開発に成功したというのですか?」
可能性としてはそれだ、世界でダークロウにダメージを与えられる武器の開発に成功、そして保険として軍人などではなくダークロウと戦えるあの魔法少女が使うことになったのではないか?
「てことは……私達はもう戦わなくていいんだよね!」
イエローは嬉しそうに笑みを浮かべる
しかしそれは本当にそうだったらの話だ
「あの魔法少女があの武器に何かした可能性もある」
ホワイトが言う通りだった場合世界はまだダークロウに対する対抗手段を持ってないということで今まで通り私達が戦わないといけない
「えっと……だったらあの魔法少女に聞いてみるのは……?」
「素直に話してくれると思いますか?というよりピポルノ……現状私達以外に魔法少女はいないって話ではなかったですか?」
1番気になったのはそれだ、ピポルノは前に言っていた『まだ君たちの他に魔法少女はいないピポ!』って、だけどあの子は魔力を纏っていたことから魔法少女だと思うしみんなも同じ認識だろう
「わ、分からないピポ……僕はあんな魔法少女知らないピポ!」
「分からないって……マジかよ?」
「つまり敵か味方かすら分からないってことになる」
私達ではなくダークロウを倒したから世界の敵って訳じゃないとは思うけど……私達の味方って訳じゃないとは思う……
「……ふん、さっきからごちゃごちゃうるさいな雑音ども聞きたいことがあるなら聞けばいいだろう」
さっきと態度が違いすぎる……
「えーっと……まず助けてくれてありがとうな?正直あたしらじゃ勝てなかったs「御託はいい要件を話せ」あ、ああ悪ぃ……まず、アンタ何もんなんだ?ピポルノが言うにはあたしら以外に魔法少女はいないってって話だったんだが?」
レッドが話を切り込んだそれに対し金髪の魔法少女は
「わたしが何者かだと?見ればわかるだろ?わたしは誇り高きドイツ軍人だ」
「いや……見た感じアンタ14、5辺りだろ?軍人にはなれないと思うんだが……」
「まだそんな古い常識に囚われているとは……哀れだなホーリーレッド」
「古いってか普通の事じゃないか?」
驚いた……あのレッドが普通に話してる……いつもならめんどくさいくらいテンション高いのになんというかレッドがレッドじゃないみたいな……
「まあいい、それと貴様ら以外に魔法少女はいないって話だが……それこそ古いな、ピポルノとやら」
「な、何ピポか?」
金髪の魔法少女はピポルノ、いや他の魔法少女にとっても信じられないことを言った
「我々ドイツ人が人を魔法少女にする技術を作れないと思ってたのか?」
「え?」
それはつまりドイツが魔法少女を生み出す技術を作り上げたと言っているのだ
「あ、ありえないピポ!?魔法少女を生み出す技術は僕達でも作るのに100年近くかかったピポ!そしてこの世界で魔法少女が認知されたのは1年前……そんな短期間でこの世界の住人が魔法少女を生み出す事なんて出来るわけないピポ!」
そう、ありえない……魔法少女を生み出す技術を作るだけなら不可能では無いかもしれない、しかしそのスピードが異常なのだ1年で作れるような技術じゃないってことは流石に私でもわかる、だがあの魔法少女は断言したのだ『ドイツは開発に成功した』と
「ああ、普通は出来ないだろうな……」
しかし金髪の魔法少女は帽子を掴み高らかに宣言する
「だがしかぁし!ドイツの科学力は世界一ィィィ!!!出来んことは無ァいィィ!!!」
その謎の説得力のある台詞に私達は絶句する
「フハハハ!貴様のような謎生物の技術なぞ我が国の技術力をもってすれば赤子のお遊びに匹敵するわ!」
そのまま高笑いをする金髪の魔法少女に私はある質問をする
「……その魔法少女を生み出す技術って誰にでも使えるの?」
その質問に金髪の魔法少女は真顔になる
「なれる訳ないだろう?なれるのはある程度適合できる少女、その中でもひと握りの人間のみだな!」
「適合できなかったらどうなるの?」
「どうにもならないな、強いて言えば……頭がぱーになるくらいか?」
「なってるじゃん!?」
流石にイエローもツッコむ
「だが安心しろ適合できる少女もある程度わかるからなァ」
「つ、つまり素質を見る技術もできてるピポか!?」
その事実にピポルノは信じられないものを見るような顔をする、それはそうだろう自分達が長年費やし作った技術をほんの1年で2つも作られたら……いや
「2つだけじゃない……」
「え?何がだ……?」
「あのマシンガンと弾丸もこの1年以内に作られたものだよ……」
その私の言葉に金髪の魔法少女はニヤッと笑みを浮かべ
「Exactly!」
肯定したのだ
「つまり……ドイツはこの1年の間に2つのピポルノ達の技術とは別に魔力を使わないダークロウを倒せる技術を開発したってこと!?」
流石にイエローもその事実の凄さに気づいたのか1周回って青ざめている
「異常……流石にありえない」
他のホーリーエンジェルズとピポルノが驚愕する中ホワイトだけは違う視点を持っていた
「ホワイト?」
「ほう?ありえないだと?」
ホワイトの言葉に金髪の魔法少女は興味深そうに笑みを浮かべる
「4つの明らかに今まで無かったような技術……それをたった1年で完成させるなんて普通は無理」
「だ〜か〜らドイツはそれをできたんだよ例え貴様がどう考えようとそれは事実だ」
金髪の魔法少女は呆れたようにホワイトを見るがホワイトは何かを確信したように金髪の魔法少女を見る
「それでも無理なものは無理、少なくとも人間の力じゃない」
「…………」
さっきまでの笑顔が嘘のように消失した金髪の魔法少女にホワイトが畳み掛ける
「魔法少女を生み出したり魔力無しでダークロウを倒す武器を作る……そんな技術ダークナイトメアでも無かったはず……それにダークナイトメアがわざわざ自分達を倒すための武器の開発に力を貸すとは思えない、つまりドイツはピポルノ達やダークナイトメアとは違う別の『何か』の介入があった、それが私の予想」
そう言いホワイトは口を閉じた
「相変わらず凄いですわねホワイト……」
確かに人間の技術力で4つも対ダークロウの武器や技術を作り出すのは不自然だったけどそれでもそこまで考えられるのはこの中ではホワイトくらいじゃないかな?
「で?どうなんだ?アンタらドイツはどっかの『何か』からの干渉を受けたのか?」
あの魔法少女は『ドイツ』というフレーズを何度も使っていたことから多分『何か』から干渉を受けたのは一組織ではなく国そのものだろう
そのホワイトとレッドの追求に対し金髪の魔法少女はというと
「そ、そげんことなか……」
(((博多弁!?)))
よく見たら金髪の魔法少女は滝のような汗をダラダラ流し目も忙しなくキョロキョロ動いている
これは誰でも分かる、明らかに当たりだ
「おい、これどうする?ってか反応的にこいつもその『何か』と関わってるんだよな?」
「間違いないでしょうね……しかし私達が関わっていいのでしょうか?」
「いや……その『何か』があたし達とダークナイトメアを同士討ちさせようとさせる侵略者かも知んねぇぞ?」
「その可能性は否定できない、つまり情報を引き出すべき」
「ですがあの魔法少女は私を助けてくれましたし……」
「貴様ら好き勝手言ってくれるじゃあないか……」
レッド、ブルー、ホワイトが話し合っていると金髪の魔法少女が殺気を漏らす──しかし皆さっきの焦り顔を見たせいかそこまで効果は無いようだ
「確かに正解だ、今のドイツの科学はこの世界の『外部の存在』からの干渉により異常とも言える発達をした」
「じゃあ──「しかぁぁぁし!言える情報はそれだけだ!これ以上その存在の情報を喋るほどわたしの口は軽くないぞ!」ちっ……やっぱりそう上手くはいかねぇか……!」
金髪の魔法少女は口に指で✕を作り意思表示をする……ちょっと可愛い……
「そして貴様らがその情報を周囲にバラす様なことがあるなら──わたしは貴様らを敵と認識し確実に抹殺する」
そう言い金髪の魔法少女は親指で首を掻っ切るジェスチャーをする
「まあ、そう来ますよね……」
「……つまりその『外部の存在』は世間に知られたらマズイってこと?」
「ホワイト!?」
いつもと違いズカズカと切り込むホワイト、それに対し金髪の魔法少女は鼻で笑う
「何も言わないと言ったはずだホーリーホワイト、その質問にはノーコメントと言わせていただく!」
そう言い金髪の魔法少女はこちらに背を向ける、そこに私は声をかけた
「あの……」
「情報は喋らないと言ったはずだが?」
「いえ!そうじゃなくて!」
私はそれについて首を全力で横に振り否定する
「だったらなんだ?」
金髪の魔法少女は顔だけを鬱陶しそうにこちらに向ける
「えーっと……名前を聞きたいなーって?」
それを聞いた金髪の魔法少女は更に嫌そうな顔をする
「アドルフ・クシャトリラ……それがわたしの名前だ」
「アドルフさん……?」
「話は以上か?ならわたしは帰る」
「あっ……」
正直聞きたいことは沢山ある……しかしアドルフはどれにも答えてくれないだろう、みんなそれをわかっているからか誰もアドルフを止めなかった
私達は小さくなるアドルフの背中を見えなくなるまで眺めていた
ドイツを愛するドイツ軍人(キャラ)魔法少女が世界一ィィィ!する話 第1話 謎の魔法少女アドルフ・クシャトリラ 見ていただきありがとうございます!今回はシリアスを消滅させてからのホーリーピンク視点でいきました!最初の甘々主人公感は消え去りかなり冷静になってましたね!ちなみにアドルフ・クシャトリラのクシャトリラ…元ネタはわかる人にはわかると思います( *°∀°* )