原神世界に転生したから推しと仲良くなりたい……あれ?なんかいろいろ違くない?   作:妄想アイス

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二話です。
主人公はベリアル君です。
タグとか名前とかでいろいろ察せられると思います。
あとあらすじで書いた消える予定の場所は別の異世界じゃなくてきちんとテイワットです。


第二話 妹とほのぼの、あと神探し

 はい、俺です。ベリアルです。

 

 なんか『原神』に転生してた一般プレイヤーです。

 

 現在、ぬいぐるみを抱えたかわいいかわいい妹が心配してくれています。

 

 

 

「にぃに、いたい?」

 

「んー全然?ジンが来てくれたからもう痛くないよー?」

 

 

 

 ヤバイ、ジンがかわいすぎて死にそう。

 

 転生を自覚したばかりでこれは強烈すぎる。

 

 幼女なのにここまで輝いてるのは何でですかねぇ?

 

 そもそも『原神』のプレイアブルキャラは顔がよすぎるんだよ。

 

 モブは使いまわしてるのに。

 

 

 

「にぃに、だっこ」

 

「えー、俺いちおう怪我人なんだけどー」

 

「だっこ……」

 

「あーもうわかったよ。ほらこっち」

 

 

 

 うわっ、オーラが出てるよ、しょんぼりオーラ。

 

 目の前で見るからに悲しそうな顔されると罪悪感で死にそう。

 

 そしてそんな顔もそもそもかわいすぎて困る。

 

 かわいさで俺のこと殺す気かジンよ?

 

 そんなにかわいさを振りまいて俺を尊死させるつもりなんだろ?

 

 

 

 え?お前がシスコンなだけ?

 

 

 

 ほっとけ。

 

 

 

 ていうかこれに後々バーバラが加わるのかー。

 

 ……俺原作開始まで生きていられるかな?

 

 

 

 まあ、そんなくだらない冗談は置いておいて。

 

 そろそろジンにかまわなければ。

 

 

 

「にぃに、これよんで」

 

 

 

 膝の上でじっと俺の顔を見てたジンが一冊の絵本を差し出してくる。

 

 いやどこから出した……あ、さっき父さんがおいてくれたやつか。

 

 

 

「わかった、いいよ」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「そうして邪竜はたおされ、人々は幸せな暮らしを取り戻しました。おしまい」

 

「すぅ、すぅ」

 

 

 

 ありゃ寝てる。

 

 こんな短い時間でよく寝れるな、子供ってすごい。

 

 俺もまだ子供なんだけどな。

 

 って、なんか俺の服つかんで離れない。

 

 困ったな。ちょっと体勢直したいんだけど。

 

 

 

「ベリアル、入るわよ」

 

「あ、“母さん”」

 

 

 

 おお、ちょうどいいところに我が母がやってきてくれた。

 

 

 

「あら、ジンったらこんなところにいたのね。本当にお兄ちゃんのことが大好きなのねぇ」

 

「そんなことより母さん。ジンが俺の服つかんじゃって離れないんだよね。どうすればいいかな」

 

「我慢しなさい」

 

「やっぱりー?」

 

 

 

 くそっ、予想通り相手にされねえ。

 

 ま、お兄ちゃんなんだし我慢するかね。

 

 

 

「まったく。まだこれから生まれてくる子のお世話もしなくちゃいけないのに、それくらいで音を上げちゃだめよ?」

 

「はーい。あとどれくらいだっけ?」

 

「三か月くらいね。楽しみに待ってなさい」

 

 

 

 そう、わが母フレデリカ・グンヒルドは現在妊娠しているのだ。

 

 これあれですね。

 

 バーバラちゃんですよね。

 

 

 

「弟か妹かどっちかなぁ?」

 

「そんなの生まれてからじゃないとわからないわ」

 

 

 

 嘘です。女の子なの知ってます。

 

 初期キャラでむっちゃ使ってたからむっちゃ知ってます。

 

 デートイベントも一番に済ませました。

 

 推しじゃないけど、愛用してました。

 

 

 

「そうそう、サイモンが言ってたわよ。頭を打ったんだって?」

 

「あー、うん。たんこぶができる程度だったけど、安静にしてろって運ばれちゃって」

 

「あの人も心配性ねぇ。これくらい子供だったら日常茶飯事じゃない」

 

 

 

 まあ、母さんの言ってることも理解できるけど、父さんは目の前で潰されかけるの見てたからなぁ。

 

 そりゃ心配性にもなるって。

 

 

 

「ま、それだけ元気なら降りてきても問題なさそうね。朝食の時間だから、呼びに来たの」

 

「わかった。ほらジン起きて、ご飯の時間だよ」

 

 

 

 ご飯と言われて少しテンションが上がる。

 

 良家の食事だからね。とっても美味しいのさ。

 

 でも俺の膝にジンが寝ているため、起こさないとベッドから降りれない。

 

 母さんが部屋から出て行ったあと、俺は膝のジンをゆすって起こそうとするのだが……。

 

 

 

「んみゅぅ。ごはん?」

 

「うん、ほら起きないと母さんが怒っちゃうよ」

 

「んう、おきる」

 

 

 

 うああああああああああああああああああああああ!!!!

 

 かわいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいぃぃいいい!!!!

 

 ジンってさ、大人になるとむっちゃ凛々しくて頼りがいのある人だけど、小さい頃はマジモンでかわいいんだな。

 

 起きたばかりで眠そうにくしくしと目元をこする姿とか、もうね、天使よ?

 

 かわいすぎて昇天しそうになるのをどうにかこらえた俺は、ジンの手を引いて食堂に降りていくのだった。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 数日後――。

 

 

 

 頭を打った日はさすがに外に出られなかったけど、次の日から俺はずっと出かけていた。

 

 出かけると言っても、教会前の広場でずっとぼーっとしてるだけだけど。

 

 

 

 ふっふっふっ、実はね、気づいてしまったんですよ。

 

 ここは『原神』の世界。

 

 『原神』は俺が前世ではまった死ぬほど(ガチ)やりまくったゲーム。

 

 そんなだからね、いるんですよ、推しの一人や二人くらい。

 

 ……ほんとはもっと多いけど。

 

 

 

 まあそんなわけで、推しと絡みたいなって思ったんですよ。

 

 

 

 でもねそこでまた気づいてしまったんです。

 

 

 

 この時点での俺の推しってジンと同じくらいじゃん。

 

 今のジンくらいの歳の子は普通外に出ることが禁止されているので、ほとんど会える可能性がないのですよ。

 

 しかも、モンドの推し二人のうち家として交流があるのは片方だけ。

 

 

 

 どちらにせよ時を待つしかないんです。

 

 

 

 ならなんで外に出てるのかって?

 

 

 

 いや……だって……いるじゃん。

 

 今の時点で普通に会えそうで、『原神』のストーリー上で超重要な存在が。

 

 あいつ、推しじゃないけど、好きではあるんだよ。

 

 準推しといっていいくらいには。

 

 

 

 だからね、俺はここ数日そいつを探してるんです。

 

 

 

 全然見つからないけどね!

 

 

 

 なんで、見つからないんだ!

 

 昨日はエンジェルズシェアを外から眺めてたけど、客の中にあいつの姿はなかった。

 

 

 

(どこにいるんだ、あの呑んだくれ吟遊詩人はーーーー!?)

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 自由の国モンド。

 

 

 

 心地よいそよ風に蒲公英の種は運ばれ、詩と酒を愛する風の国の民は今日ものどかに日常を送る。

 

 

 

 そんなモンドに転生した少年は、今日も自由気ままに群衆にまぎれる風神を探している。

 

 

 

 まだ幼く、ただの子供でしかない彼は、気づくことはない。

 

 

 

 見上げるほど大きな教会の屋根から、燃え上がる炎のような深紅の小鳥が、じっと己を視ていることに。




はい、見つかりませんね、吟遊野郎。
運が悪いだけです。
鳥に関しては何も言いません。
でもあとでそいつかよって思ってください。
普通に出てきますから。
白朮の首に巻き付いてる白蛇みたいなものだと思ってください。
全然違うし、これから変わるかもしれないけど。
非常食みたいに旅人にくっつけるか悩んでるんです。

感想をお恵みください。


白猫黒猫子猫さん、吉野幾望さん、誤字報告ありがとうございます。
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