原神世界に転生したから推しと仲良くなりたい……あれ?なんかいろいろ違くない? 作:妄想アイス
さすがに毎日投稿はきついかもしれんです。
ガイアの性別の投票が接戦なんですけど、たぶん次の次くらいで出てくるかなぁ、ガイア。
今回はアカツキワイナリーメインです。
分かりにくいですが前話から二年ほど経ってます。
それではどうぞ。
ディルック・ラグヴィンドは俺が『原神』で初めて知ったキャラクターだった。
たしか、偶然実況動画で見たんだったか。
裏門のところで両手剣を軽く振り回しながら、アビスの魔術師を撃退していた。
その時はまだそこまで魅了されたわけじゃなかったからそれ以上調べたりしなかったけど、後々友達に布教されて『原神』をやりはじめてから旦那がかっこよすぎて、過去がいい感じに曇ってるから惹かれたんだよなぁ。
始めて間もなかったし、手に入れられないまま死んじゃって、心残り……ではないな、別に。
『原神』の世界に転生したわけだし。
あ、ちなみになんでいきなりそんな話をしているかというと。
「え、えと、は、はじめまして。ディルック・ラグヴィンド、です……」
目の前にいるもん、ちっこい旦那が。
すいません、ちょっと目の前に推しがいることが上手く受け止められなくて現実逃避してました。
――――――――――――――――――――
「はじめまして。俺はベリアル・グンヒルド。よろしく」
はい、現在父さんに連れられてアカツキワイナリーに来ています。
彼を“先輩”と呼んで慕っていたジンが妹なんだから、大人になりゃ嫌でも会えるだろ、ってそう軽く思ってたけど……。
ちょっとこれは早すぎない?
さすがに心の準備を完了する時間がほしかった。
「どうしたんだ、ベリアル?」
「なんでもないよ、父さん。ちょっと緊張してるだけだから」
「はははっ、ベリアル君でも緊張したりするのか。二年前のアレでもすぐに立ち直れたのに」
「それとこれとは話が別にきまってるだろ」
父さんはいつもと違う俺の様子に訝しげに、クリプスおじさんは揶揄うようにこちらを見てくる。
風の翼の練習で落ちた時のはあんたのせいだよ!
墜落した恐怖よりもあんたに会えた興奮のほうが上だっただけ。
はあ~、まったく。
「ていうか仕事かなんかで来たんじゃないの?俺とディルックは外で話すからそっちの話しといたら?」
「おぉ、そうだったな、仕事だ仕事。というわけでサイモン殿。すこし酒の味の検分に付き合ってくれるかな?」
「よろこんでお受けしよう」
どう考えても仕事じゃねぇわ、これ。
「じゃあ、ディルック。ベリアル君と外に出てくるかい?」
「う、うん」
「あぁ、そうだ。ベリアル君」
「なんすか?」
「最近養子をとってね。あの子はまだいろいろ慣れてないことが多いから今日はまだ部屋にいさせてるが、次来たときは一緒に遊んであげてくれないか?」
ガイアのことか……。
たしかモンド人じゃなくて、カーンルイア人なんだったか。
それ知ったときは何でこいつ
そういえばガイアってかなりかっこいいのに、俺が全く使いこなせないせいで使うことなくなったしなぁ~。
塵歌壺で好感度上げられるって知ってからもしばらく後まで入れてなかったしなぁ~。
……よし、今のうちに仲良くなっておいて後で魔改造できたらしよう。
……できるか知らんけど。
「あ、あの……」
「ん……?」
横を見ると旦那(幼)が不安そうにこっちを見ていた。
「え~と、どした?」
ていうか、むっちゃオドオドしてんな。
これがあの〈闇夜の英雄〉になるのか……。
世界は、謎だらけだ…(旅人ボイス)。
「え、と……す、好きなものは何か、ある?」
「え?」
「ち、違うんだ。なにをしたらいいのか、その、分からなくて、君も、ずっと黙ってるし、と、とりあえず、自己紹介の続きでもと、思って……」
「あ、ああ、そうなんだね、うん」
え、なんか予想外の一言が来たせいでつい呆けたせいなのか、すっごいたどたどしいながらも早口という意味わからん感じで言い訳されたんですが……。
いや、臆するな、ベリアル!
いくら目の前に推しがいるからと言って動揺してうまく話せないなんて馬鹿らしすぎるだろ!
よ、よし、心の中で深呼吸するんだ。
……なに一人芝居やってんだろ、俺。
はあぁぁぁぁぁぁぁ。
「そうだなぁ、好きなものか」
「!」
おい、話に乗り始めたらちょっとうれしそうにし始めたんだが……。
なんか原作のディルックと違い過ぎて調子狂うな。
それはそれとして好きなものねぇ?
う~ん、そうだな~。
「風の翼を練習することとか、お菓子を食べることとか、あとは、昔この大陸中にいた魔神について調べることかなぁ?」
「魔神?」
「そう、魔神」
実は記憶が戻ってから何となく魔神について調べていた。
まぁ、『原神』プレイヤーだから多少の知識はあるけれど、なんか調べてみたくなって。
それでグンヒルドの書庫とか騎士団の図書館とかを利用して魔神の情報を集めたんだよ。
「魔神戦争を経て大陸には“俗世の七執政”とも呼ばれる七柱の神が残った。そのうちの一柱がモンドの風神バルバトスなわけだけど、他の魔神についても知りたくなったんだよ」
「へぇ。どんな魔神がいたの?」
「たいした情報はなかったんだけどね。まずは〈竜巻の魔神〉。これは旧モンドを治めていた魔神らしいよ。〈烈風の魔神〉や〈高塔の王〉とも呼ばれていて、かなりの暴君だったみたいだ。そのせいで反乱がおきて風神バルバトスに討たれたみたいだけどね」
「旧モンドの……」
もちろん最初に出てくるのは〈竜巻の魔神〉デカラビアンだろうね。
呑んだくれ吟遊詩人以外は名前なんか出てこなかったけど。
「で、次は〈時の魔神〉。昔モンドで信仰されてたらしいけど、よくわからないんだよねぇ。風神と同一視する説もあったし」
「なんか、すごそうだ」
「時間を司る魔神なんて書いてあったしかなりすごいと思うよ。他には〈竜巻の魔神〉と戦った氷風を扱う魔神もいたみたいだ」
イスタロトについてはゲームでもあんまりわかんなかったが、情報なんて全くなかった。
確かゲームではだんだん風神と同一視されていった末に忘れ去られたとかいう設定だったはずだ。
アンドリアスに関しても魔神戦争時代にデカラビアンと敵対していたことは書いてあったけど、四風守護になった事実はどこにも書かれてなかったし。
「他には?他には?」
「他?うーん、これ以上はわからないなぁ。まだ見つけてないのかもしれないけどさ。あ、でも……」
「でも?」
「モンド限定じゃないけどかつてモンドを守護していたことのある魔神についてわかったよ」
「どんな魔神なんだ?」
この魔神に関しては、ガチで知らない。
ゲームにそんな魔神は出てこなかったからな。
「未知と冒険、そして希望を司る魔神。鳥に似た姿で太陽の如き炎を纏う赤金の魔神だったんだってさ」
「へぇ~。面白い!」
ゲームには出ていない炎元素の魔神。
そんなものがいると見ただけでこんなにも心が高鳴る。
きっと俺は未来、考古学者兼冒険者にでもなるんじゃないか?
まあ、俺のオタク話はもういいだろう。
「さあ、次はお前の話をしてくれよ、ディルック」
「え?あ、うん!わかった!」
俺の話を聞いているうちに心を開いてくれたんだろう。
さっきのオドオドした様子とはまるで反対に感情豊かに自分のことを話してくれるディルック。
父さんはどうだとか、最近できた家族がどうだとか、騎士になってみたいだとか、そんな話を大量にしてくれる。
……可愛い。
はっ!?
まて、今俺は何を思った!?
『可愛い』だと!!
ディルックは男だぞ!?
「どうしたんだ、ベリアル?」
いきなり百面相し始めた俺を心配したのか、ディルックは首を可愛らしくコテンと傾けてこちらを見てくる。
か・わ・い・す・ぎ・か?
……もういいか。
今日のところはもう帰ろう。
気づいたら、もう夕方だしな。
「いや、空を見てくれよ」
「空?あぁ!?もうこんな時間なのか!?ご、ごめんね、ベリアル!?僕の話にこんなに長く付き合わせちゃって!」
「いやぁ、べつにいいさ。俺も楽しかったしな!今度ウチに来いよ。そんでまたいっぱい話そうぜ」
「ホント!?うん!絶対行くよ!」
輝くような満面の笑みを浮かべて俺を浄化してくるディルック。
うん、やっぱ可愛いわ、こいつ。
……諦めよう。
男だっつってもまだ子供だし、可愛いものは可愛いんだ。
だからこれは決して男であるこいつに『可愛い』と思ったわけじゃない。
子供であるこいつに『可愛い』と思ったんだ、そうだ、父性みたいなもんだ。
とまあ、これが俺とディルックが初めて会った時の話なんだが……。
後から思えば、ゲームに引っ張られ過ぎていたんだろうな。
俺はこの時、まったく思っていなかったんだ。
この世界のディルックがれっきとした女性だったなんて。
お読みくださり、ありがとうございます。
ようやく不安定だったペンネーム?が一つに定着しました、妄想アイスです。(結局その後も改名したんですけどね)
今回はディルックちゃんが出てきましたね。
ディルックちゃんの話が全くなくてすいません。ほとんど知らないんです。
あと口調もわからないけど許してください。
大人verになったら安定すると思うんで。
好きな話と言ったら、キャラについては言えるわけないからね、やっぱり魔神でしょう。
さて、なんかいましたね、知らない魔神。
まあ、もう出てますね、あいつです。
もっと掘り下げるのは当然ながら後々です。
次は別の推しと出会う回になると思います。
ガイアを次の次といったのはこれを間に入れたかったからです。
感想お待ちしてます
Y4HHOさん、誤字報告ありがとうございます。