翌日、朝目覚めた俺たちは、会話は程々にして互いにリビングの席に着いていた。
俺は食後のコーヒーに口をつけたあと、口を開く。
「まず、奉仕部に舞い込んで来ている依頼は二つだ」
「二つあるんですか?」
「ああ。まずは一つ目生徒会長からの依頼。体育祭をみんなの記憶に残るものにしたいというものだ」
「前に教えてくれたやつですね。てっきりそれだけかと思ったんですけど、違うんです?」
「そうだ。そして二つ目」
コーヒーの香りが鼻腔をくすぐる。
心が穏やかな今は、この香りも純粋に楽しむことが出来た。
「相模南が最近ウザイと言うやつだな」
「なんですかそれ。依頼なんですか?ていうか、それが体育祭となんの関係が?」
「お前も知っての通り、相模南は文化祭で程々にやらかしてな。その事もあって肩身が狭くなっていた。かつ、自分の取り巻き達とも上手くやれてないらしい」
「ああ、だからウザイですか。多分、その暗い雰囲気のせいでみんなやり辛くなっちゃってる感じでしょうか」
「ああ」
さすが、由比ヶ浜とは別ベクトルで人付き合いの上手い女だ。理解が早い。
敵も作るが味方も作る、そこそこに集団の中で上手くやる為に、その視点もしっかり養われている。
「ええと、それで。それを私にせんぱ……田島さんが」
「別に今は無理に訂正しなくていい」
「いいんですか?」
「二人きりの時はな」
一色はぽかんと口を開けたまま、数秒硬直しそしてすぐに動きだした。
「は、はぁ!?なんですかそれ口説いてるんですか正直嬉しいですけどやっぱり恥ずかしさが勝つので無理ですもう少しあとにしてくださいごめんなさい」
「はいはい……」
「むう……」
何故か口を膨らませて若干腹立たしそうにこちらを見つめてくる一色。
何故か俺が悪いふうになっているが、そんなわけはないので、一旦無視しておくことにした。
「それに昨日からその呼び方だろう」
「それはそうなんですけど……!はぁ、もういいです。それより、先輩さっきの話の続きどーぞ!」
「ん、そうだな」
俺は、コーヒーのカップを手作りのコースターの上に置いた。
「この二つの依頼、正直会長の依頼を達成するだけならさほど難しくはない」
「そーなんです?」
「ああ、目玉競技を一つに絞ってもいいし、なんなら雪ノ下か俺が委員長になれば多分それで丸く収まる」
「……相模先輩が執行部じゃなくなるから?」
「そうだ」
結局のところ、今回実行委員会の進行が難航しているのは相模に対する反感の念が強いのが理由だ。
文化祭の時のようにまた勝手なことをして、自分のひいては委員会全体の首を絞めるんじゃないかという危惧。
そして、そんなことをした彼女がまたここにこうして立っていて、しかも命令をしてくる。
以前とは違う立場になってしまった、相模の取り巻きにとってはたまらなく不愉快だろう。
そんな彼女らからすれば、偉そうに陣頭指揮をとっていた相模が結局誰からも信頼を得られずのこのこと自分と同じ立場に戻ってきたとなれば、さぞ胸がすくような思いだろうさ。
「だが、これでは二つ目の依頼が達成できない」
「相模先輩が暗いってやつですね」
「ああ、根本どころか前提条件すら達成出来ずに終わってしまう。それは、奉仕部……いいや、俺として好ましくない」
俺の奉仕部におけるスタンスは、林間学校で宣言した通り本人が自己改革を望むのであれば、それを手伝い成功に導くこと。
それに関して、本人からの言葉まだ何も聞けていない。だが、続けると宣言した相模の表情はどこか覚悟と決意が現れていたような気がしていた。
「なら、それの手伝いを俺はしなければならない」
「言い方が使命的ですねー」
「奉仕部の部員だからな」
「それ関係あります?」
「あるよ。俺は、俺なりに、この部活動を真面目にやりたいと思っている。少なくとも、平塚先生に借りを返すまでは」
「ふぅん……」
彼女はジトッとした目でこちらを見たあと、その足で俺のスネをけった。
「痛っ」
「私、言いませんでしたっけ」
「気負うな、だろ」
「はい」
にっこりと笑う一色から、妙に圧を感じてしまうのは気の所為だろうか。
「……むぅ、難しいな」
「難しく考えすぎなんですよ。もっと先輩の飾らない言葉でいいじゃないですか」
飾らない言葉。
それは一体?本心からの言葉?違う。俺は、俺の口から出る言葉はどこかで虚飾が入る。昔からの悪い癖だ。
じゃあ、それを取り除けば良い。……全く、若干憂鬱だよ、困った後輩め。
「……折角チャンスを与えてもらったんだ。俺と───相模も。無駄にしたくない。無駄にさせたくない。なにせ、誰かの期待を裏切ってしまうのは辛いことだからだ」
雪ノ下は、相模に期待したのかもしれない。或いは、また別の意図があるのかもしれない。単に俺に挽回の機会を与えるために相模を利用したのかもしれない。
それでも、これは相模にとって誰かに任せられたことだ。そして同時に、文化祭の時のように自分で選択したことだ。
だから、失敗した時彼女がどんな想いを抱くのか。それは、俺にとって想像にかたくない。
そんな想いはさせたくはない。
「はい、よく出来ました」
一色はとびきりの笑顔で微笑んだ後、こっちの頭を撫でようとしてくるのでさすがにそれは拒んだ。彼女は手首を握って「むぅ」などどぶーたれるが、昨晩が特別だっただけで、普段から許してたまるものか。
「俺はガキか……」
「こういう点においては小学生以下ですけどねー。まだあれくらいのちびっこたちの方が自分の気持ちをストレートに言いますよ」
納得はいかないが、やはり一色に口喧嘩で勝てる気がしないので口を噤むことにした。
うん、コーヒーは美味い。
「それじゃあ私は、何をしたらいいですか」
「手伝ってくれるのか」
「はい。約束しましたから」
「……ありがとう」
俺にできる限りの感謝を伝える。
「やってもらうことの段取りはこちらで纏めておく、お前ならこなせるはずだ」
「まっ大船に乗ったつもりで任せてくださいね」
「ああ、後で改めて伝えるが、一つ今日やってほしことがある」
「なんです?」
そして、そのうえでもう一つお願いを。
「……今日も添い寝をよろしく」
「───はぁ!?」
「当たり前だろう?なにせ登校するのは明日からだ。今日もしっかりと寝る。なにせ、添い寝には非常に効果があることは昨日のでよく分かった。倦怠感も睡眠不足感も随分とマシになったからな。あと一回程充分な睡眠が取ることが出来れば、体育祭は乗り切れる」
一色は口をパクパクと開閉させた後、盛大にため息を吐いた。
「…先輩…それ、先に言ってくれませんか……」
「すまん、忘れてた」
「ほんと、替えの服置いておいて良かったです」
「先見の明があるな、さすがだぞ」
「まーた適当なこと言って……」
一色はまた、諦めたようにため息を今度は深く深く吐くのだった。
◇
そして、翌日の朝。
仮病はやめて総武高に投稿した俺は、大欠伸をかまして席に着いていた。
「おはようございます、田島くん。もう体調はよろしいので?」
「ん、おはよう松山。なんだ、心配でもしてくれたのか?」
「ええ、それはもう。もしかして、遂にくたばってしまったのかと……」
「ハッ、くたばるならとっくにくたばってるさ」
口を開けばこれだからコイツは……。
松山は目をぱちぱちさせた後、面白そうにクスリと笑った。
「確かに、とても絶好調のようで」
「本調子には程遠いがな」
「普段よりはマシでしょう?」
「そいつは違いない」
調子は良い。
思考はクリアで、今まで胸の奥でずっと澱んでいたナニカがきれいさっぱり……と言えればよかったが、それでも確かに減っている。
これも一色さまさまというわけなのだろうか。
「ふむ……。その様子を見るに、いろはさんでしょうか」
「エスパーかお前は」
「目を見ればわかるというものですよ。特にあなたは分かりやすいので。それで、何をしてもらったのでしょうか」
「まぁ……こればっかりは言えんな」
「……珍しい反応ですね」
俺を見た松山は目を瞬かせたあと、キョトンとした顔をしたまま呟いた。
その後、三つ編みのお下げを軽く指で弄り、より一層愉快そうに笑った。
「フフ……」
「その笑みだけで止められるといささか不安なんだが」
「いえ特に謀りはないので、はい。それはそれとして面白いので。つい、笑みが」
何が面白いのやら、愉快そうにクスクスと笑う松山は、俺にあーでもないこーでもないと話をしながらHRが始まるまでずっとそうしていた。
◇
放課後、部活へ向かう前に松山から「では、頑張って」とクスクスと笑いながら激励を受けた俺は、奉仕部へと足を運んでいた。
どこの学校にあんなふうにニヤつきながら激励を出す女がいるのだろうか。
「ここにいたか……」
思わずため息混じりに呟いてしまう。
「何をブツブツと呟いているのかしら」
「ヅァ……!?お、お前か雪ノ下」
「驚き過ぎよ」
突然背後から声をかけてきた雪ノ下は肩にかかった黒髪を、鬱陶しそうに手で払って、不満そうに鼻を鳴らした。
「それで、二日も休んだのだから……さぞかしゆっくり眠れたのでしょうね。季節外れの冬眠はどうだったかしら」
「人をクマみたいに言うんじゃない」
「クマというよりトカゲね」
「……ああ、そうかい」
俺が廊下を歩き出せば、雪ノ下も隣に並んで歩き始める。
「……ふぅん、本当に眠れたのね」
「色々と試したからな」
「そう」
雪ノ下はまじまじと俺の顔色を見た後、興味を失ったのかプイッと前を向いた。
相変わらず猫みたいに気まぐれな女だ。とはいえ、数日前のような痛いくらいの気遣いの念は感じられない。
とりあえずは、目論見通りというわけらしい。
奉仕部へと着いて、雪ノ下が部室の鍵を開けて中に入るのを待ってから、俺もあとに続いて入る。
そのままいつもの定位置に着いて、話を切り出した。
「委員会の方はどうだ」
「ダメね、今のところ、相模さんの指示を聞きそうにないわ。当然、私たちの指示も」
「そうか」
「誰かさんがいれば少しは変わったのかしら?」
「変わるものかよ、俺一人ではな」
そう、俺が一人でも変わりはしない。仮に万全の体調だったとしてもだ。
「故に俺は休息を選んだ。しっかりと休んで、雑念に塗れた思考をクリアにするためにな」
後悔だとか憂鬱だとか恐れだとか、そんなもの今は忘れておくべきだった。
だが、それが分からないほど、俺の精神は限界に近づいていたらしい。我ながら情けない話である。
「じゃあ、クリアになったというわけね」
「そういうことだ」
「そう、ならいいのよ……」
雪ノ下が瞑目し、その後何か言葉を続けようと口を開いた時、部室の扉が開いた。
「やっはろー!」
「……うす」
由比ヶ浜と比企谷がやってきたようだ。
相変わらず陰と陽と称しても良いくらいに、雰囲気が対象的な奴らである。
部室に足を踏み入れると、方や驚いたように、方や、チラリと見て俺の存在を視界に捕らえた。
「……来てたのか」
「ああ」
「みのるん、体調不良って聞いたから心配したんだよ!もう来て大丈夫なの?」
「問題ないよ。心配をかけたらしいな」
「流石にね……。最近みのるん元気なさげだったし」
ほっと息を吐いて、由比ヶ浜は俺の隣の席に着く。比企谷も同様に定位置に着いた。
どうやら雪ノ下は、俺の欠席を体調不良として周囲に説明したらしい。俺は雪ノ下の方を見れば、彼女は得意げな顔をしたあと紅茶へと口を付けた。
「元気がないっていうか、あれはほぼ死にかけてただろ。顔色が悪すぎて今にでも死ぬんじゃねぇかと思ってたよ。俺なんかよりよっぽどゾンビみたいだったわな。なんなら、ゾンビ谷くんの称号を譲っちゃうよ俺」
「要らん。有難く拝命しておけ、ゾンビ谷」
「全く有難くねぇっつーの」
比企谷は黄色と茶色でデザインされた缶を取り出し、その中身の珈琲もどきを一気に飲み干した。
「でもでも、ほんとに元気になったみたいでよかった。って言うか、今まで一番元気じゃない?」
「ん、ああ……。かもしれんな」
実際、元気である。
二日しか寝てないというのに、これだけ効果があるというのだから。
「一色いろは恐るべし、だな……」
「え?いろはちゃん?なんか関係あるの?」
「……しまった」
思わず目を横に逸らしてしまった。
恐らく、相当に変な顔をしているに違いない。
「一色いろはって言うと……」
「田島くんの後輩、だったかしら」
「うんうん、仲がいいって聞いてるよ。松ちゃんから」
「たまたまサボりたがっていたアイツを呼び付けて、看病してもらっただけだ」
また口が滑った。
それとと同時に、その言葉を聞いた由比ヶ浜がガタッと音を鳴らして、こちらへと身を乗り出した。
「か、看病!?後輩の女子に!?」
「なんつー羨ま……。じゃない、けしからんぞ」
……気が緩んでるのか俺は。流石に口を滑らしすぎでは無いのだろうか。
まぁ、とはいえ緩んでいる自覚はある。というか、あの添い寝以来、なんというか肩の力が抜けてしょうがない。固く誓っていたものが薄れたような感覚があるのだ。
「や、今の流れで急にでかいため息を吐くんだよ……」
「いや、ちょっと憂鬱でな……」
「意味わからんぞ」
「か、看病……!?み、みのるんいろはちゃんと一体何を……!」
「何もしてないからな。かったるくてしょうがない俺の代わりに飯を作ってもらったくらいだ」
あとは添い寝を少々……とは、口が裂けても言えなかった。
「ねぇ田島くん。……あなたやっぱり、一色いろはさんの弱みでも握って……」
「握られてるのは俺の方だ!」
「うわビックリした!」
俺は雪ノ下の舐め腐った言葉に条件反射で机をドンと叩いて抗議をしてしまった。
中学時代の諸々から今の今まで弱みを握られているのは俺の方である。そしてそれは、現在更新中である。
「そ、そう……。そ、そうならいいのだけれど」
「急にデカイ声出すんじゃねぇよ。んで、ちょっと恥ずかしがってんじゃねぇよ」
「だまれー。俺にだって恥じらいくらいはある。そして、その弱み云々の話はもう二度とするな。鬱で死にたくなる。なんなら今からでも直ぐに死んでやる」
「ほんとに嫌なんだ……」
ズレたメガネを治して、俺は場を仕切り治すためにゴホンと咳払いをした。
「俺のことはどうでもいいんだどうでも」
「よくはねぇよ。後で看病の話を聞かせろ。主に感想を。やっぱあれか?身体とか拭いてもらったのか?それともあーんとか……」
段々鼻息を荒くしながらこちらに感想を求め始める比企谷。
そして凍る場。
「お前は本当に……度し難いやつだな」
「ヒッキー本当にキモイ」
「うるせぇ、これは大事なことなんだよ。こいつがけしからんことを後輩女子にしてないか確かめるためにな。つまり、尋問。その意味がわからない外野は黙ってろ」
比企谷の気持ちの悪い言葉に呼応するように窓際からブリザードが吹き荒れはじめた。今日のフライトは中止だな。
「さて、そこのキモ谷くんは放っておいて、そろそろ委員会の話をしましょうか」
「ねぇ雪ノ下さん?それただの悪口だからね?そこんとこわかってます?というか、これはあくまでこいつにやましいところが」
比企谷の言い訳を無視して、改めて咳払いをした。
「それで、今後の方針なんだが」
「ええ、聞かせて」
「俺は変わらず相模のサポートをする。あいつを委員長から外すという考えは毛頭ない」
「さがみんもやりたがってるしね」
由比ヶ浜の言葉に頷いてから、俺は彼らの方を見る。
「その為に、まずは相模をある程度使い物になるよう意識付けをする必要がある」
「と言うと?」
「反対意見を出す生徒相手に怖気付かないようにする意識付けだ」
「無理だろ」
「まぁ、普通のやり方ではな。だが、やりようはある」
アイツは今のところ会議室の人間が概ね的に見えてるはずだ。
恐らく、生徒会長や奉仕部である俺たちにさえ。特に、俺なんかは余計にそうだろう。
「どうするんだ?」
「仲間を増やせばいい。心理的には、群れる女子共と似たようなものさ」
「なるほどな。だが、それじゃ文化祭の二の轍を踏むだけじゃねぇか?」
「そこは問題ない。味方は少なめにするからな」
味方が多ければ調子に乗るだろう。
だが、少なく、しかし確かに味方はいるという状況にする。言ってしまえば、相模のテリトリーを少しだけ増やす。それさえ出来てしまえば、相模に心理的な余裕が生まれるというわけだ。
「では、それをどうするかね」
「うーん……」
「いや、それに関しては任せてある」
「誰に?」
「俺が最も信頼している人間に」
俺にとって誰よりも頼れる最強の後輩にな。
*◇*
「へくちっ」
「え〜?何?いろはやっぱまだ風邪〜?」
「そ、そんなことないって……」
*◇*
「そう。なら良いわ。委員長としての仕事に関してはどうするの?」
「お前に任せるよ。俺の話よりかは聞いてくれるだろうさ。色々教えてやってくれ」
「わかったわ……厳しく行くべきかしら」
「お手柔らかにな?」
雪ノ下はもう聞きたいことはないようで、紅茶に口をつけて香りを楽しむように目を閉じた。
「……あとは、仮に相模に余裕を持たせたあとか。田島、なんかプランあんのか?」
「ない。野となれ山となれ。行き当たりばったりだ」
「て、適当……」
「それでいいのかよ……」
「いいんだよ。なんでも、俺は普段通りが一番いいらしい。まぁ、その時の俺が上手くやるさ」
「ほーん……」
当然上手くやるとも。
俺の様子に由比ヶ浜と比企谷はなんだか妙な顔をして互いに視線を交わし合せたあと、困惑したような表情を浮かべた。
「なんか、二日見ないだけでこんなに変わるんだね」
「まぁ、男子、三日合わざるばなんとやらとは言うが……。やっぱ後輩女子となんかあったんじゃねぇのか?」
「いい加減にしつこいぞお前」
「やっぱあれか、膝枕か!?それとも、もっと───」
「ヒッキーマジサイテー。ホント引く」
由比ヶ浜の絶対零度を伴った発言は、さすがの比企谷も自尊心を大いに傷つけられたようで何やらブツブツ言い始めた。
「……まぁ、その調子なら明日の委員会も問題なさそうね。精々お手並み拝見といこうかしら」
「高みの見物はさせんよ。お前達にも馬車馬の如く働いてもらうとも」
「なら上手く使いなさい。今回は、許してあげる」
「今の俺は気分がいいからな寛大なお心遣いに感謝でもしてやろう」
「ええ、存分に感謝しなさい」
俺が平常に戻ったことで、文化祭が終わってから俺が気付かないふりをしていた、妙な雰囲気はなくなっていた。
これなら、恐らくなんとかなるだろう。
何しろ俺は凄い、らしいからな。
一色の言葉を思い返しては、どうしてか静かに笑みがこぼれてしまうのであった。
一色の言葉を思い返しては嬉しそうに笑う田島くんでした。
次回 本格始動
※追記
ちょっと気になったのでアンケーを追加しました。
本編には一切反映されないアンケートですので、お気軽にどうぞ。
この作品のメインヒロインを誰だと捉えてますか?
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雪ノ下
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一色いろは
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鶴見留美
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松山千佳子
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材木座義輝
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戸部翔