先導の英雄   作:無銘のヲタク

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今回最後以外はアリーゼ視点です。違和感があるかもですが、ご容赦ください!


正義と悪は表裏一体

 

幼い私は曲がったことが大嫌いだった。アリーゼ・ローヴェル()にとって『正しさ』とは一つの指標で、絶対の価値観。正答と正論こそが自分の身の回りを豊かにするって信じていた。

 

幼い子供のコミュニティで私はいつだって中心にいて間違いに対しては猛然と戦った。男だろうと女だろうと関係なく。

 

私は自分が他の皆より()()()()()ことが分かっていた。別にそれを自慢しようとも、誇ろうとも思わなかった。

 

ただ、その『優れた力』を当然の権利のように使った。

 

対立する子を()()()で黙らせた。曲がったことを正すように心掛けた。私は、『正義』を標榜していた。

 

けれどある日、一人の子に()()()()()()

 

私の一番の友達をよく苛める、意地悪な子だった。

 

初めて咲かせた鮮やかな血は、とてもじゃないけど『正義』には程遠い気がした。大人達に私は誰よりも怒られた。

 

助けた友人も、私を怯えた目で見て、離れていった。

 

私はその時になって、初めて『()()』に気が付いた。正論と正答を言えば言うほど、周りにいた人達は去っていくと。『正しさ』を求めれば求めるほど、私は『孤独』になっていくと....

 

────『正しい』ってなに?

 

────『正義』ってなに?

 

私は当然のように信じていた事柄に、初めて疑問を抱いた。

 

親や大人は口籠もるばかりで答えられなかった。

 

だから、安易な考えで、私は神様に教えてもらおうとした。けれど、神様はニヤニヤ笑うだけで教えてくれない。

 

今も昔も迷い続ける私を面白そうに眺めているだけ。

 

私は怒った。だから街を飛び出した。怒って、旅に出て、怒って、探して、怒って、見つけられなくて....

 

怒って、怒って、怒って......いつの間にか泣いていた。

 

そして戻ることも出来ない旅路の中で、涙もわからなくなるくらいの雨にうたれながら、

 

────私は出会った。正義を司る神様、アストレア様に────

 

そこから、私は【アストレア・ファミリア】の団長になって、色んな個性豊かな団員も増えて、楽しい毎日を過ごしていた。

 

けれど、その間も私は自身の『正義』を見つけられずにいた。

 

それを悟らせないように、迷う私をみんなが見て、同じように迷いを抱かないように、虚勢でも間抜けでも、私は笑顔で居続けた。

 

 

そんな中、『彼』に出会った。

 

 

最初に彼を自分たちのファミリアに誘ったのは、私の追っていたひったくりを捕まえてくれたお礼のつもりもあったけど、手際よく犯人を制圧した彼の強さに興味が湧いたのもある。

 

その後、ホームに連れて行った後、彼がアストレア様と話していた時の、自分がオラリオに来た理由を答える彼の姿はとても寂しそうで、危うげで、目を離したらすぐに無茶をしそうな気がした。

 

彼の実力は私の考えていた以上だった。レベル3の輝夜を模擬戦で倒し、魔石工場の制圧の時は迅速に動き、18階層の襲撃の際には闇派閥の幹部と思われる男と相見えた。

 

その時、レイはおそらく自分達よりもレベルが高いその男と一人で互角以上の戦いを繰り広げた。

 

そんな彼に、私はどこか惹かれていた。

 

いつもおちゃらけた言動を取り、それが本当の姿なのか、繕った姿なのかはわからないけれど、その姿は自然と周りの人たちを笑顔にさせる。

 

私だって、彼と話していると、本当に自然と笑顔を浮かべる事ができる。

 

だから、彼が『自分は弱い』、『自分だけで勝つ』。そう言った時、思わず私は彼を抱き止めてしまった。

 

だって、そのまま放っていたら、彼が手の届かない何処かへ行ってしまうような気がしたから。

 

........まぁ、抱きつくのは止めておいた方が良かったわね。女の子として軽々しくそういう行動をするのはあまりよろしくないわ。でも、痴女なんて言わなくてもいいじゃない!全く失礼しちゃうわ。

 

でも、不思議と嫌な気持ちは湧かなかった。それだけ私にとっても彼は大きな存在になっていた。

 

 

だから、彼が目の前で爆発に飲まれた時、身体が動かなかった。

彼が居なくなったという事実がたまらなく怖くて、目を逸らしたかった。

 

 

でも、私は団長だから、団員のみんなにそんな姿を見せ続けるわけには行かない。震える足に鞭打って、無理やり奮い立ち、戦火に飲まれる街に身を投じた。

 

自身を『絶対悪』と称する、邪神エレボスの言葉は私達に絶望を与えた。耳を塞ごうとも、目の前の凄惨な光景は私を嫌でも、絶望の闇に引き摺り込もうとしてくる。

 

そんな時、【英雄】は現れた。彼の言葉に一度折れた冒険者たちの心に再び火が灯った、その光景はまさしく御伽噺で読んだ英雄の姿そのもの。でもそれだけでは都市の全てを変えられはしなかった。

 

翌日、私達が外を巡回していれば、周りの民衆から石を投げられた。私はそれに対する怒りより、彼等の心まで守れなかった自分自身に。だから、何もせずただ無抵抗にその叱責も罵倒も受け入れた。

 

 

『乙女が簡単に自分の顔傷つけちゃ駄目でしょうが』

 

 

もう聞けないと思っていたその声に、私は凄い驚いたし、レイが戻ってきてくれたという安堵が一気に込み上げて来た。

 

まぁ、心配してたこっちの気も知らないで、いつものようにヘラヘラとしているレイには流石にイラッとして殴ってしまった私は悪くないと思う。

 

ただ同時に、私は『絶対悪』に絶望を見せられても、そんな風にいつも通りでいられる彼を、不思議に思わずにはいられなかった。

 

────────────────────―

 

「ふぅ....ちょっと疲れたわね」

 

バベルの付近で闇派閥の動向を見張っていたが、【ガネーシャ・ファミリア】が交代してくれるとの事で他の団員の皆に先に戻ってていいと言われ、私はリオンと一緒にホームに帰ってきた。

 

ほんと!優しい団員に恵まれて幸せだわ!

 

「....アリーゼ」

「あら、どうしたのリオン?」

「アリーゼは自分の行動が正しいのか、迷ったことがあるのですか?」

 

私を見つめるリオンの青く澄んだ瞳は、どこか不安そうに揺れていた。

 

「私はこの前レイに自分だって迷いや悩みを抱えることがあると聞きました。彼のように強い人でも『迷い』を持つと。アリーゼ、貴方もそうなのですか?」

「そうね。私も時々、自分が正しいのか分からないこともあるわ。それは今もあるし。なんなら自分の『正義』だって見つけられてないわ」

「!!アリーゼ、貴方も私と同じで....」

「情けないわよね。正義の神(アストレア様)の眷属なのに....でもつい最近、それでもいいのかなって今では感じるわ」

「え....?」

 

私の言葉に驚いたように言葉を零す。

 

「この前ね、夜に二人でレイと話したの。その時、私の子供の頃の話をしたわ」

「アリーゼの子供の頃?」

「そうよ。ある日幼い私がヤンチャして、いろいろあって世の中の『正しさ』っていうのがわからなくなって、そんな私をアストレア様が拾ってくれて、でも今もそれはわからないままで、『正義』ってなんだろ?って私のそんな胸の内を全部レイに伝えたわ。そしたらレイ、なんて言ったと思う?」

 

リオンはそんな私の質問にわからないと、首を横に振る。

 

 

 

「『知らね』って言ったのよ」

 

 

 

「…そうですか。彼なら、そう言うかもしれませんね」

「もしかして、リオンも同じこと言われたの?」

「.....その答えはいつだって自分の中にしかない。だから、『迷い』ながら答えを探せ、と」

「私も同じこと言われたわよ。間違い、悩む私も私自身。だから焦らず考えろって。けどね、私はそれだけじゃ納得できなかった。『正義(こたえ)』が分からないままいることが『正しい』なんて思えなかった」

 

『正義』をわからなくなって、疑問を抱いて、悩んでばかりだった過去の自分が間違ってない、そう肯定することが私には出来なかった。

 

「アリーゼ....」

「でもね、そんな私にレイは──────―」

 

私は言葉を紡ぐ中、この前のレイとの会話が呼び起こされる。

 

 

『お前等、揃いも揃って明確な答え出ないと納得できないの?大体そんなん分かんなくてもお前等は正義の味方だよ。確信を持って言えるね』

『どうして...?』

『だって────』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────『正義について悩み、正しさを求める。その心こそが『正義』の証明だからな』」

 

彼はそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 

「だからね、私は、これからも、ずっと、ず────────っと!考え続けようって思ったの」

「……」

「それで、リオンはどうするの?」

「私は........今まで、『正義』というものは絶対でいついかなる時も不変なのだと、思っていました。だからそれが分からない私は弱いのだと。

 

でも、その悩み続ける弱さすら必要なものだというなら....私はその弱さも受け入れて、前に進みたい....!」

 

そこにいるリオンは今までのような暗い表情は見えず、どこか吹っ切れて、強い決意が感じられた。

 

「そう、なら一緒に探しましょ?リオンの、私の、自分だけの『正義』を!!」

「……はい、アリーゼ!!」

 

私達二人は今一度、自分たちの道を進む覚悟を決めた。

 

「────二人共気分は晴れたみたいね?」

「あ、アストレア様!?いつから、そこに....」

「『アリーゼは自分の行動が正しいのか』〜の所からかしらね」

「ほぼ、聞いているではないですか!?」

 

アストレア様が私達二人に声を掛けてくる。リューが驚きながらそう言うと、「てへっ」と言って、自分で自分の頭を叩く仕草をする。他の人がやってもあざといだけなのにアストレア様がやると妙に様になっていて凄い可愛らしい。

 

「てへって...あぁ、自らの主神にこんな姿を、恥ずかしい....」

「ふふ。ごめんなさいね」

 

そうやって、こんな姿をアストレア様に見せてしまって落ち込んでいるリューをアストレア様が宥めていると、ホームの扉が勢いよく開く音がして、傷を負った輝夜とライラが入ってきた。

 

「!!ライラ、輝夜!その傷はっ!?」

「ちょっと色々あって、最強の女王と戦うことになっちまったが返り討ちにされてこのザマだ」

「【ヘラ・ファミリア】の....!二人共よく生きて帰ってきてくれたわ」

「止めを刺される直前で、レイが駆けつけたのです。だがそのせいであいつはアルフィアと一人で戦っています」

「そんなっ!」

「すぐに助けに行きましょう!」

「無論だ....ただやられるだけで終われるものか」

 

「────【ロキ・ファミリア】から伝令!敵の攻撃が激化!連中が囲ってる北西区画に迎えって!」

 

輝夜達の次はネーゼがそう言って駆け込んでくる。

 

「北西....!?アタシ達とエレボスがいた場所だぞ!まさか....」

「ああ、間違いなくレイ絡みだろう。ちょうどいい....!すぐに向かうぞっ。っ、グフッ」

「ちょっと、半死人ちゃん!治療したからって急に動いちゃ駄目だよ!」

「安心しろ、マリュー。動かないでいるより、行動を起こすことが今の私の何よりの薬だ」

「はぁ...休めって言っても聞かなそうね。アストレア様いいですか?」

 

 

「....わかったわ。代わりに貴方の無事を祈ります。必ず皆で帰ってきなさい」

「「「「はい!」」」」

 

 

そして私たち【アストレア・ファミリア】はホームを飛び出し、走り始めた。

 

「それにしても、青二才、もうまともに動けるのか?」

「はい、心配ありません。輝夜こそ、そんな身体でまともに働けるのですか?」

「ぬかせっ。半人前の貴様よか余程動ける」

 

この輝夜とリオンのやり取りもどこか久しぶりで、思わず笑みが溢れる。

 

「ったく、こいつら。おいっ、アリーゼ!どうやってあそこまで行く!周りは闇派閥の奴等がうじゃうじゃいるぞ」

「うーん。じゃあ壁を壊していきましょう!内側に戦力を割いてる分、手薄になっているはずだわ!」

「アリーゼ!?そんな軽く街を破壊しようとしないでください!」

「はっ。だが、悪くねえ。それで行くか!」

「な、ライラ。貴女まで...!」

「よし!皆、GO! GO!! GO!!!」

 

そうして、舞台は今に至る──。

 

────────────────────―

 

目的の場所まで、行くとそこには【ヘルメス・ファミリア】が闇派閥と戦っていた。

 

「ば、馬鹿なっ....貴様等は!」

「【アストレア・ファミリア】...!うっ」

「アンドロメダ!」

 

私たちが来たのを見て崩れ落ちた団長のアスフィに対し、リオンはすぐさま駆け寄り、座ったまま彼女を抱きかかえる。

 

「り、リオン、ですか...来て、くれたんですね」

「アンドロメダ...!申し訳ありません...もう少し早く駆けつけていれば...!」

「謝ら、ないで、ください...こうして、貴女達は来て、くれた。『正義』がまた、立ち上がってくれた...それだけで充分です...」

 

「....アンドロメダ....後は任せて休んでください」

 

リオンがそう告げると、アスフィは微笑み、安心したように目を閉じた。気を失ったアスフィを【ヘルメス・ファミリア】の団員に預け、私たちは狼狽える白髪の男と向き合う。

 

 

「それじゃあ!正義の復活よ!」

 

 

────────────────────―

 

 

お前らなら戻ってきてくれると思ったぜ?リュー、アリーゼ!

 

 

「おいおい、まじかよ。これもお前の入れ知恵か?」

「確かに助言っぽいのはしたけど、もう一度立ち上がることを決めたあいつら自身さ。

 

 俺が認めるあいつらがあんくらいでへこたれるわけがねぇ。これはなるべくしてなったことだ」

 

「そうか....」

 

それを聞いたエレボスは、忌々しそうにするわけでも、怒りで顔を歪めるわけでもなかった。その顔に浮かんだのは、どこか安堵したような様子と、少しの歓喜だった。

 

やっぱり....この神....。

 

「....さて、じゃあ俺も行かせてもらうとしますかっ」

 

俺はエレボスに背を向けて、壊れかけた教会の扉に向かって歩く。

 

「あーそうだ、レイ」

「ん?」

「お前は俺の欲しい以上の答えを出した。その褒美と言っては何だが民衆を鏖殺するのは止めにしてやろう」

「!!そりゃどうも──」

 

「だが、このままお前をあの娘達の場所に行かせるのも面白くない...だから、俺の方から少し試練を用意させてもらおう」

 

そう言うと、エレボスは右手を自身の頭上に高く掲げ、指を強く鳴らす。

俺が、なんのつもりだと疑問を口に出すより先に、教会外から突然、何かが激突したような巨大な衝撃音が響いた。

俺は驚きながらもすぐに外に飛び出す。すると、側の壁に()()()()()()()()()()かのようにめり込む、ガレスさんの姿があった。

 

 

次の瞬間。激しい金属同士の衝突音と共に、目の前から何かが飛んでくる。俺はそれを何とか受け止めた。

 

 

「って、シャクティ!?」

「くっ、お、お前はレイか!こんなところで何をしている!」

 

シャクティは俺の腕から飛び降りて、そう聞いてくる。

 

「いやそれはこっちの台詞というか、なんで急に──―」

 

 

「──―見つけたぞ」

 

 

突如響いたその低い声に、俺はその方向を振り向く。そこには、漆黒の甲冑と兜に身を包み、その巨躯に見合う巨大な大剣を担いで近づいてくる男がいた。

一目見た瞬間に肌で感じる、凄まじい闘気。目の前の男はアルフィア級の怪物だと直感的に理解した。

 

「お前が、エレボスの言った『英雄』か」

「…あんたは?」

「む?【勇者】の小僧たちから聞いてないのか?ならば名乗るろう。俺は元【ゼウス・ファミリア】、【暴食】のザルドだ」

 

「ご丁寧にどうも、あんたがもう一人のレベル7か。俺は女の子を悪から守る戦士、レイ・オーガ。覚えなくてもいいよ」

「レイ、か。覚えたぞ」

 

いや、本当に覚えなくていいですよ?忘れてくれ。

 

「で、アンタは何でこんな場所に来たんで?」

「そこの邪神がお前と戦えというのでな。奴との『契約』上、命令に従ってお前の元に来た」

「おい、まさか...エレボス!『試練』ってこれか!?俺さっき同じような化物相手にしたばっかなんだけど!!」

 

後の教会へ声を掛けるが、返事はない。

 

あの野郎、この機に乗じてトンズラこきやがったな……!?

 

「ほう、アルフィアと戦り合って生きているのか。俄然、興味が湧いたぞ」

 

あ、やべえ、余計なこと言って焚き付けちゃったよ!!

 

俺が心の中で自分の失態に慌てていると…いつの間にか復活したガレスさんが右から、シャクティが斜め左上から、それぞれ同時に攻撃を仕掛ける。

だが、ザルドは、両手で思い切り振るわれるガレスさんの斧を片手で大剣を持って受け止め、シャクティの槍の刺突は穂先の根元を強引に掴んで壁へと投げ飛ばす。

 

俺はすぐさま魔法を発動。シャクティが壁に衝突する前に空中で抱きかかえ、離脱する。

 

もう一度ザルドの方を見ると、ガレスさんが斧をかなりの力で握って耐えているにもかかわらず、ザルドが片手でそのガードの上から剣を振り上げた。激しい火花を散らしながら、ガレスさんの巨体が易々と吹き飛ばされる。

 

「ええ...あの人の体ごと吹き飛ばすって、どんな馬鹿力だよ」

「すまん、レイ。だが逃げろ!いくらお前でも、アレの相手は荷が重い!!」

「そうだ、小僧!お主でどうにかできる相手ではない!!儂等が何とか足止めしているうちに早う、小娘たちの元へ行け!ヌッッ!?」

 

「余計なことを言うな、好々爺(ドワーフ)

 

ザルドは吹き飛ばしたガレスさんに一瞬で肉薄し、追撃の剣を振るう。ガレスさんはその衝撃に苦悶の声を漏らす。

 

「逃げろって言われてもなぁ...この人、俺目当てだから。俺があいつらのとこ行ったら絶対付いてくるでしょ。そっちの方が困るんだわ」

 

俺はゆっくりと刀を抜き、ザルドへと無造作に構える。

 

「!!よせ、レイ。お前がまた居なくなったら、今度こそアーディは....!」

「だからって、女性を置いて一人尻尾巻いて逃げるなんて、俺に出来ないな。それにこれは俺に与えられた『試練』らしいし。俺が戦うのが筋ってもんでしょ」

 

俺がシャクティさんを説得していると、ガレスさんにダメージを与え、すぐには動けないようにしたのか、ザルドが再度大剣を担ぎ、俺に向き合う。

 

「次代を担う【英雄】の力、見定めさせてもらうぞ」

「まだ道半ばの未熟者だよ。だからまだまだ強くならないと....てなわけで、俺の経験値(エクセリア)になってくれよ、『悪党』さん」

「ほざけ、糞餓鬼」

 

俺たちの間に、一時の沈黙が走る。それぞれが目の前の相手だけに全神経を研ぎ澄ませる。

 

そして──どこからか滴り落ちた雫が、地面に触れたその瞬間。

 

「「ッ!!!」」

 

二人の距離は一瞬にして霧散し、二つの武器が激しく衝突した。

 




私の話では、リューは自分の正義は見つけられてはいません。アーディが生きてますから、原作通りにすると何か、変な気もしたので、その辺ご了承ください。

アストレア・レコードって他の周年イベの中でも特に話の内容が難しい。文で表す時には特に。ちなみに皆さんは一番好きな周年イベのストーリーは何ですかね?あ、私はアルゴノゥトです(アストレアレコードじゃねえのかよ)
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