先導の英雄   作:無銘のヲタク

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ダンジョン初戦闘

 

アストレアファミリアに所属した俺はアリーゼに「丁度空き部屋があったからここをあなたの部屋にして頂戴」と言われ、ホームで夜を明かした。

 

正直美少女だらけのホームで寝るとなって興ふ...緊張したが、なんとか寝れた。朝になると俺の実力を確かめるとのことで今、輝夜、ライラ、リュー、アリーゼを連れてギルドで冒険者登録を終え歩いていた。アリーゼとリューは都市の巡回で、ライラは別の用事があるらしく、他の団員は自宅で緊急時に備えて待機している。

 

「にしてもさっきから視線が痛いなぁ、だが不思議と苦ではない、むしろ四人の美女を侍らせている男としての優越感が「「「ぶっ潰すぞ(しますよ)」」」すいません」

 

アリーゼ以外に冗談にならない圧をかけられて咄嗟に謝罪した。

 

「ふふふ、レイ、自信を持っていいのよ!なにせこの超絶スーパー美少女と一緒に歩いているのだから!優越感に浸ってしまうのも仕方のないことだわ!」

「「こいつらうるさい...」」

 

そんな会話しているうちにバベルに着くとアリーゼたちと別れて俺と輝夜はダンジョンに入った。

 

ダンジョンを歩いていると一部壁が隆起してモンスターを生み出そうとしていた。

 

「それではレイ、貴方がどれだけ出来るのか見せて貰えますか?」

「了解」

 

俺はそう言って腰に刺した刀に手を掛けた。するとダンジョンの壁から緑色の腰に布を付けた二足歩行のモンスター、いわゆるゴブリンが出てくる。

 

ゴブリンはこちらに気づくと、威嚇するように奇声を上げる。そして手に持った棍棒を振り下ろさんとこちらに迫る。

 

「手早く済ませるか」

 

俺は振り下ろされる棍棒を身体を右にずらして躱す。

そこから右足で踏み込んで空いた胴体を()()()()()()()()で切断する。

ゴブリンは僅かなうめき声の後、灰と化し小さな魔石を落として絶命した。俺は落ちた魔石を拾って眺める。

 

「やっぱり外のゴブリンとは魔石の大きさはだいぶ違うな、ダンジョンすげぇ…」

 

大きさも質も外とはえらく違う。オラリオに来るまでの道中でゴブリンも何匹か狩ったがここまでものはなかった。

 

俺が外との違いに感動していると、輝夜が驚いたような表情でこちらを見ているのに気づく。

 

「…?なんかおかしなことでもあった?」

「……いや、なんでもない」

 

──────────────────────

 

「レイ、本当にレベル1ですか?」

「はい?ちゃんとアストレア様の前で言ったんだから嘘なわけ無いでしょうよ」

「それは、そうなのですが...」

 

()()()()。あまりにもレイの動きは早すぎるのだ。今も上層のモンスターどもを即座に反応し切り捨て続けている。確かにさっきの一連の動きは輝夜たちにもできる、しかしここで問題となってくるのはレイが()()()()だということだ。

 

しかも先程のゴブリンの灰になる前の死体を見たところ手首から先が無かった。

つまりゴブリンの攻撃を右に躱したタイミングで既に手を切断していたのだ。

輝夜は極東の技を自分が使っているため見えたがおそらくアリーゼたちがいたとしたら見えなかったか、何か今したのか?程度にしか認識できなかっただろう。

それほどまでにレイの攻撃の一連の流れは早すぎた。

 

「(レベル1の常識を越えている。何かのスキルか?)」

 

そう輝夜が考え込んでいると

 

「輝夜もう帰るぞぉって、どうしたそんなに眉間にしわ寄せて。綺麗な顔が台無しだぞ?」

「っ!?いきなり近づいてくるのはやめてくださいます?」

 

言動は変人だが容姿は優れているレイの顔が顔の近くに急に出てきたことで輝夜は顔を少し赤く染めた。

 

「帰るってさっきから言ってんのに返事しねぇからさ。にしてもなんだ照れてんのかぁ?まぁさっきの俺の動き見たら惚れてしまうのも仕方がない!気にすることはないぞ。はっは!」

「...貴方はもう少し言動をどうにかできないのですか?まぁいい帰るといたしましょうか」

「おう」

 

そう言って輝夜とレイは並んでダンジョンから出ようと歩き始めた。

 

「...レイ、こういうことを聞くのはご法度なのですが、なにかステータスが上昇するスキルを持っておられますか?」

「ん?持ってないぞ。魔法はあるけどな」

「(スキルは持っていない。ではあの動きは一体...?それにレベル1なのにすでに魔法も持っている。これは…)」

 

すると、輝夜はなにか思い付いたかのように立ち止まりレイに提案する。

 

「レイ。私と模擬戦をしてもらえないでしょうか?」

「はい?なんでさ。上層のモンスター狩るだけじゃ納得できなかった?」

「いえ、貴方の強さは十分承知しました。私が個人的にお前の強さに興味がありまして」

 

これは建前だ。目的はレイという男のを見定めるため。

 

「えぇ…あんま女の子と戦いたくはないんだけど」

「そうですか。でしたら、私に勝つことができたら私とデートする権利を────」

 

「よしやろう」

「────え?」

「いつやるよ、今日はもうそんな時間ないし明日やるか。輝夜!首洗って待ってろよ!」

 

「え?そんな急に!?ってもう居ない...」

 

レイは爆速でたちまち輝夜の前から消えた。

 

「軽い冗談のつもりだったんだが…どうしたものか」

 

輝夜は少し困ったように呟き、一人ダンジョンの入り口を目指し歩き始めた。

 

──────────────────────

(ふぅ、極楽極楽。やはり働いた後の風呂は格別だよなぁ。明日の模擬戦、デートのために絶対勝つ!

 

でも輝夜って確かレベル3だよなぁ...しかも輝夜ってアストレアファミリアの中じゃ多分一番強いだろ。いけるかなぁ...?まぁなるようになるか)

 

明日の模擬戦について思案しながら風呂に入っていると、アストレア様が風呂場のドア越しに声を掛けてきた。

 

「レイ。お風呂から出たら私の部屋に来てもらってもいい?」

「なんでですか?まさか...夜のお誘い!?」

「ふふっ違うわ。あなたのステイタスを教えてほしいの。仮の眷属とはいえ、それは知っておきたいわ。いいかしら?」

 

アストレア様は俺の言葉を軽く流して聞いてきた。

 

「なんだ…そうですか...構いませんよ。俺はここに居候させてもらっている身なんでね」

「ありがとう。でも居候なんて思わないで?私はあなたのことを大切な家族だと思ってるわ」

 

家族ねぇ……やっぱりこの(ひと)は優しい。この神を見ていると脳裏に()()()()の顔が(よぎ)る。

 

「ありがとうございますアストレア様。でも俺は家族にはなれない。なぜなら...家族になったらこのファミリアの誰とも結婚できないでしょう!それはあんまりだぁ!」

「ふふふ、本当に面白い子ね。言動は青年のそれではないけど」

「おっさん臭いと!?俺はピチピチの18歳ですよ!」

「あら、そうは見えないわ。それじゃあまたあとでね?」

 

そう言ってアストレア様は洗面所を出ていった。

 

「...年不相応ねぇ」

 

まぁ()と合わせてざっと1()5()0()()近くは生きてるからな。おっさんというかおじいちゃんには近い。

そして俺は風呂を出て寝間着を着てステータスを羊皮紙に書き、アストレア様の部屋に向かった。

 

「あら、早かったわね?もう少しゆっくりしていてよかったのに」

淑女(レディ)を待たせては行けませんからね。それじゃアストレア様、コレが俺のステイタスです」

 

そして俺はさっきの羊皮紙をアストレア様に差し出した。

 

「ッ!?こ、これは...」

「他の人には内緒でお願いしますね?」

 

 

 

 

 

 

レイ・オーガ 18歳

 

力 : EX3621

 

耐久 : EX3271

 

器用 : EX4046

 

敏捷 : EX3258

 

魔力 : EX3533

 

《発展アビリティ》

 

《魔法》

 

【鬼霊召還】

 

《スキル》

 

英雄代行(アルゴノゥト・エージェント)

・全基本アビリティの限界突破

・条件達成までのランクアップ不可

 

【託された者】

・ステイタスの自動更新

 

 

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