決闘が終わりヴァルキュリアがグラスレー寮の格納庫に戻される。
エマは機体から降りると座り込みヴァルキュリアを見上げる。
頭部のないヴァルキュリアが自分が決闘に負けたという事を示している。
入学して早々に当時のホルダーに挑みその座を奪ってから2年と数か月。
その間に一度も負けずに来た。
それはエマの自信であり誇りでもあった。
「よう」
「……何? 敗者に鞭でも撃ちに来たの? ずいぶんと趣味が悪いわね」
エマはルーカスを一瞥する。
決闘が終わって間もなくエマは目に見えて歓迎していない事が分かる。
「俺もそこまで暇じゃないんでね」
「あっそ。で……私に何を望んでいるの?」
「拗ねんなよ」
ルーカスはエマの隣に座りこむ。
エマは少し横に逸れて膝を抱える。
「父の会社も倒産してホルダーの座すら失った私には何も残ってないわよ」
「たく……今回の決闘は個人的な物で学園は場所を貸しただけだけだからホルダーの資格はエマのままだよ」
ルーカスのいうように今回の決闘はルーカスとエマの個人で行われているという扱いであるため、結果も含めて学園は関知していない。
そのため、エマが負けたとしてもホルダーの座はエマのままとなっている。
「それと親父さんの会社は確かに倒産したけど、技術者と会社の設備や技術の特許とかその他もろもろは俺が買い取った。で、俺が会社の看板を変えた会社を作る予定」
ルーカスは持って来ていた端末をエマに渡す。
それには事業計画と思われるデータが表示されていた。
「この計画……昨日今日で考えたって訳じゃなさそうだけど、いつから?」
エマはデータに一通り目を通す。
事業計画自体は未完成だが、スレイド・ウェポンズ社の技術者をルーカスの作る会社で雇いモビルスーツの開発をするらしい。
「計画の話を出したのはエマが学園に入学する少し前。親父もスレイド・ウェポンズの技術力は評価しててな。このまま腐らせるのは勿体ないって事ですでに許可も得てる。その条件として親父さんが出してきたのは技術者を雇うという確約とエマを貰うって事」
「は?」
ルーカスが会社を起こすことや父の会社の技術者を雇うという話もそうだが、その話も初耳だった。
「どういう事?」
「親父さんも何だかんだで子煩悩なんだろ。だからお前を俺のところに嫁がせることも条件にして来たんだろ」
エマは隠していたつもりだったが、幼少期から抱えていた想いは父親も気づいていたようで、会社がなくなる前にせめて娘だけはとルーカスとの結婚を条件に出してきたようだ。
「なのにさ、エマがあんなことを言い出すから親父さんもせめてエマがホルダーで卒業して自分の力で婚約者の座を勝ち取るまで待って欲しいって言いだしたんだよ」
ルーカス自身もエマとの結婚には異論はなかったが、話しが決まる前にエマがルーカスにホルダーで卒業することが出来れば自分と婚約するようにと言い出したことでエマの父もエマが自分で勝ち取るまで待って欲しいと言い出したことで計画は止めらざる負えなかった。
「まったく……何考えているのよ。あの人は……」
「お前もな。でだ、スレイド・ウェポンズの技術を俺が手に為にも結婚しよう」
「……なんか私が会社のおまけのように聞こえるんだけど」
「否定はしない。だけど、エマも知ってんだろ? 俺は好き嫌いは激しいんだよ。人間関係においてもな」
ルーカスの言い方ではスレイド・ウェポンズの技術力目当てでエマと結婚するようにも聞こえる。
それ自体はルーカスも否定はしない。
だが、元々ルーカスの好き嫌いは激しい。
どんなに有能な人材であっても気に入らなければ側にはおかない。
ルーカスにとって友達と呼べる相手はエマくらいだった。
だからこそ、どんなに自分に利益があったとしても望まない相手との結婚等認める事も無い。
「……あの子たちはどうするつもりなの?」
「セシルに関してはこれからも俺の側にいて俺と生きて貰うつもりだし、フランやシズカの事も気に入ってるし、向こうだって多分、気はあると思うんだよな。だからこの際みんなまとめて嫁にするって事で親父の方には話は通す。どんな手を使ってでもな」
誰か一人を選ぶのではなくすべてを手に入れようとするルーカスにエマはもはや呆れるしかない。
「そんで俺には会社の経営とかした事ないし、エマにはセシル共々俺の片腕として力を貸して欲しい」
同じように組織を経営してきた親を持つルーカスとエマだが、ルーカスは会社の経営については一切勉強をした事がない。
エマは学園ではパイロット科に在籍しているが、経営戦略科の授業を受けたりと経営の勉強もしている。
「……で、肝心な事業はどうするつもりなの? ウチの会社のモビルスーツを売るだけ?」
「それじゃ芸はないし、考えている事もある」
ルーカスはエマに渡していた端末を操作して大まかな事業計画を見せる。
「単にモビルスーツを売るだけじゃ御三家には勝てない。だから、俺たちが扱うのはモビルスーツだけじゃない。そのモビルスーツをパイロットを含めてだ」
「つまりはモビルスーツの販売じゃなくて傭兵派遣って事?」
普通にモビルスーツを売るだけでは御三家の間に割って入る事は難しい。
だからルーカスはモビルスーツの販売ではなく傭兵派遣の方向で考えている。
御三家は主にカテドラルやセキュリティフォースを中心にモビルスーツを売っているため、パイロットは販売先の人間がしている。
ルーカスが販売先として考えているのはそこではなく自前でパイロットを用意できないところだ。
「でもパイロットはどうするの? 腕利きを雇うとなればお金がかかるから派遣の費用だって高くなるわ。そうなればパイロットを用意できないところじゃ利用は出来ないわ」
モビルスーツに関しては自社で大量生産すればある程度のコストの削減は出来る。
問題はそれを動かすパイロットだ。
優秀なパイロットにはそれ相応の報酬を用意しなければ会社で雇う事は出来ない。
そうなれば自前でパイロットを用意できないところでは仕事を依頼することも出来なくなる。
「パイロットもウチで育成する。いるだろ? 地球には吐いて捨てるほどさ。スペーシアン相手に抗議活動している連中は駄目だ。アイツらはアーシアンの中でも裕福だから上に不満を持って抗議活動とかして来るからな。ねらい目はそれよりも底辺の今日のメシにすら困っている奴らだ。そいつ等にメシと寝床を用意してやる。その上で仕事として訓練をさせる。すぐには無理だが数年もすればそいつ等は俺に感謝して安い金で命を賭けてくれる。恩義とやりがいは金をかけずに人材を留めておくには有効な手だ」
アーシアンの中にはそれほどまでに追い詰められている層は珍しくはない。
死ぬかも知れない状況で食事や安心して眠れる場所を与えることでアーシアンはルーカスに感謝してルーカスの役に立つことを喜びに感じるだろう。
そうなれば余程の恩知らずでない限りはルーカスを裏切る事はない。
「とんだブラックね」
「人聞きの悪い。少なくとも命は賭けさせるが、人並みの生活は保障はするさ。普通の生活に結婚や子供を作って家族を養う事だって出来る。どの道、飢えで野垂れ死ぬかテロに走るかしかないんだ。真っ当に生きられるだけマシだろ」
ルーカスが目を付けている層の行く先は死ぬかスペーシアンを憎みテロ組織で捨て駒になって死ぬかだ。
それに比べれば真っ当に生きれるだけマシなのかも知れない。
「手始めにサリウスの爺さんがやってるアカデミーと提携していずれは買い取る」
グラスレー社では戦災孤児を集めて教育しているアカデミーを運営している。
始めはそこから人材を流して貰う事で人手を確保する予定だ。
「ある程度の実績を作れれば、貧困層の親たちはウチに子供を預ける事を望むだろう」
自らでは金を稼ぐことの出来ない子供は親にとっては枷でしかない。
それでも情から切り捨てる事の出来ない親にとっては子供をルーカスの会社に預ける事は子供を生かし未来を繋げるという免罪符となる。
「そうやってパイロットも増やして高性能の兵器と優秀なパイロットを格安で提供すれば、戦争が起こるたびにウチを頼る事になる。そうなればやがては戦争産業をウチで独占する」
「待って……それって」
「ああ。戦争をみんなでシェアする時代は終わらせて俺が独占する」
昔から地上での戦争において宇宙の企業達が兵器の売買を通じてコントロールしてきた。
一般的に戦争シェアリングと呼ばれているが、ルーカスのやろうとしている事は企業間で分け合って来た利益を独占するつもりだ。
ルーカスが他社よりも強力な兵器とパイロットを安く提供できれば地上では飛びついてくるだろう。
最終的には戦争をしている双方の陣営に自社のパイロットとモビルスーツを派遣させて互いの陣営が破綻しないように戦争を続けさせることが出来れば継続的に利益を得る事も出来るかも知れない。
「無茶よ。そうなれば他が黙ってないわ」
今まで戦争シェアリングで利益を得ていた企業はルーカスの会社がその利益を独占することを許さないだろう。
「ならそいつ等を全部潰せばいい。俺の邪魔になる奴は全てな。それが例えべネリットグループだろうと議会連合だろうとな。それが1企業としての範疇を超えているのであれば、そんなもんは飛び越してしまえばいい。そんな常識なんて知るか」
「本気なのね」
「本気だよ。俺は欲しいものはすべて手に入れる」
やろうとしている事はこれまで不可侵とされてきた領域を破壊することだ。
これまで誰もやろうとしてこなかった訳ではない。
そのたびにそれを良しとしない者たちに叩き潰されてきた。
しかし、ルーカスは本気でやるつもりだという事は分かる。
「それでルーカスはその先に何を求めるの?」
「何だろうな。別に何があるかなんて俺にも分からない。ただ手が届くところにあるのなら手に入れたいそれだけなのかもな」
ルーカス自身、最終的な目的地がどこにあるのか分からない。
ただ自分に手に入れられるところにあるものを手に入れたいだけなのかも知れない。
「何それ。最終的な目的も分からないのにそんな大それたことに私や他のみんなも巻き込もうというの?」
「まぁな。けど、それが俺なんだ。そこは諦めてくれ」
不可侵とされている戦争シェアリングを破壊することは困難だ。
だが、元々ルーカスはその時々で自分のやりたい事をやって来た。
その先の事を考えて動いたことは数えるほども無い。
「そういえばそうだった。貴方は昔からそうだった」
「だろ?」
「そうね」
もはや諦めて受け入れるしかない。
受け入れる事が出来れば腹を括る事も出来る。
どの道、親の会社が倒産し未来も何もないのだから、ルーカスに乗っても何も変わらない。
「ん? 何だよ。こんな時に」
ルーカスは通信端末を取り出すと眉を顰める。
「ラジャン? 珍しいじゃん。アンタが俺に連絡を寄こすなんて。俺まだ何もやらかして……」
通信の相手はデリングの部下であるラジャンのようだったが、始めは普段通りのルーカスだったが、次第に声が固くなっていき、会話の内容が聞こえないエマも少し様子がおかしくなることに気が付いた。
「は? 事故? 何の冗談……」
ルーカスにとっては2度目の家族を失う事となった。
エマとセシルの決闘から1か月が経った。
決闘後にエマのところに向かったルーカスはそのまま学園から行方を眩ませた。
同時にセシルもいなくなり、事情を知っていると思われるエマもそのことに関しては口をつぐんでいた。
それからすぐにメディアによって理由と思われる報道が広まった。
べネリットグループ総帥であるデリング・レンブランの妻、ノートレット・レンブランが事故死したという報道だ。
ルーカスにとっては義理の母に当たるノートレットが事故死したとなれば、ルーカスも学園で呑気にぶらぶらも出来る訳も無かった。
学園に残されたフランたちもルーカスの事は気になってはいるが、事が事だけに下手に動くことも出来ないまま1か月が経過した。
世間ではすでに総帥の妻の死に等興味がなくなり報道されることも無くなった頃に、ルーカスは学園に戻って来た。
「……大丈夫か? ずいぶんとやつれた気がすんぞ」
「大丈夫。慣れてたから」
学園に戻って来たルーカスは以前に比べると影があるようにも見える。
「フラン。悪いけど、シズカ達を呼んでくれ。大事な話があるから」
「……ああ。分かった」
フランはすぐにシズカやレイニー、マキアを理事長室に呼び出した。
それからすぐにエマとセシルも来て久しぶりに皆が揃ったが、空気は重い。
「まずは心配かけたと思う」
「気にすんなよ。それどころじゃなかったんだろ?」
「ああ。親父はこんな時でも仕事で忙しいし、ミオリネには俺しか付いて入れやれなかったからな」
幼いミオリネにとっては母親を失う事を受け入れる事は簡単ではない。
この一か月はルーカスはずっとミオリネの側にい続けた。
「そのことは置いておいて。これからの事だ。俺は学園を辞める事にした。どの道、ここにいる理由はないしな」
「そっか」
「俺がいなくなってもシズカが卒業するまではここを使えるようにはしておく」
「それはどうも」
状況が状況だけにルーカスが退学することを止める事はなかった。
元より学園のガンダムを狩るために来ている。
「でだ、この一か月の間にいろいろと考える時間だけはあったから考えたんだよ。俺は昔とは違って力を得た。それなのにまた失った」
ルーカスは同年代の若者と比べれば親の社会的地位から得られる権力や富、ガンダムと言う圧倒的な力を持っている。
それでもルーカスはセリカを助ける事も出来ず、母親も失った。
どんなに力を得ても尚、失ってしまった。
「それで思い出したんだよ。世界はいつだって理不尽で突然奪っていく。だから思ったんだよ。もう奪わせない、泣かせないためにどうすれば良いか……簡単な事だったんだよ。世界を自分の望む理想的な世界にしてしまえばいいって」
「世界征服でもするってか? 流石にそいつは難しいだろ」
「世界征服か……まぁ分かりやすい例えではあるな」
ルーカスは一人で納得したように頷く。
「マキア。あの時に起きた事を人為的に起こして範囲を広げる事は可能なのか?」
「どうだろ?」
あの時の事と言うのは銀河の獅子との決戦で起きた戦場のパーメットを掌握した事だ。
この1か月でマキアも研究していたが、あの現象を再び意図的に起こす目途はたっていない。
「アレを俺の意のままに起こすことが出来て、その範囲を戦闘宙域だけじゃない。そうだな地球圏全体にまで広げばどうなると思う」
「理屈ではルカ君が世界を手中に入れた事になるね」
「なぁルカ。本気なのか? ルカは独裁者にでもなるつもりか?
ルーカスがやろうとしている事はまさに独裁だ。
今の世界でパーメットを使っていない物はまずない。
それを掌握するという事はルーカスの意思一つで世界を好きにすることが出来る。
「そう取って貰っても構わない。どうせ、世界は一部の権力者が自分の都合がいいようにシステムや法を作り、倫理観すらそいつ等が都合がよく作ってんだ。だったら俺が好きにしたってかまわないだろ。少なくとも今の世界よりは少しはマシな世界にはなると思うぞ」
その言葉には誰も反論はしなかった。
少なくともここにいる大半は今の世界では虐げられる側だった。
ルーカスが世界を掌握した場合、自分たちにとっては今の世界と比べればマシなのは確かだ。
「エマ。この前俺に言ったよな。最終的にどこを目指してるって話。俺は世界を手に入れる。そして、世界を俺が望む理想的なもう失わなくても良い世界を作る」
「そう。決めたのね」
「ああ。そのためにはお前らの力も必要だ。場合によっては俺は世界から弾き出されるかも知れない。それでも止める訳にはいかない。だから。俺に力を貸してくれ。お前らの人生を俺にくれ」
ルーカスは深々を頭を下げる。
どんなに力を持ったところでルーカス一人の力では成し遂げる事は出来ない。
「私の人生はすでに貴方と共にあるわ」
ルーカスがどんな道を進もうともセシルはそれに付いて行くつもりだ。
「いまさら世界を手に入れると言い出してももう驚かないわ」
エマはこれまでもルーカスの思い付きに振り回されて来た。
それのスケールが大きくなり、冗談では済まされない事だが、それでも構わなかった。
「たく……世界征服とか大きく出やがって。でもまぁそのくらいでっけぇ事すんのも悪くはないか」
フランにとっては世界を手に入れるという事は学園の頂点とかとは比べ物にならない大きな事で、そこを目指すというのは目標としては悪くはない。
「良いじゃない。この世界を自分に都合よく好きに出来るのなら望むところよ」
シズカはこの世界に家族や体の自由を理不尽に奪われた。
ならば、世界を自分の好きに変える事に文句を言われる筋合いはない。
「私が研究が続けられるなら何でもいいかな。むしろ、あの現象を好きに研究したい」
マキアにとっては自身の研究が第一で全てのパーメットを掌握したあの時の現象の研究が今最も興味のある事だ。
「ママの為なら世界を変えるのも良い」
レイニーは母親がいれば後は少しの友人がいれば世界がどうなろうとも興味はない。
「お前ら……」
皆が皆、それぞれの理由からルーカスに賛同してルーカスも一安心だ。
ここでルーカスの道を否定し、後に障害となる可能性があればここで始末する必要性があったが、その心配はないようだ。
「ありがとう」
ルーカスにとっては恐らくは生まれて初めての心からの感謝の言葉だった。
(ごめん婆さん。これから先はガンダムは支配の象徴になると思う。それはヴァナディースの理念とは正反対の事なんだよな。俺はもうエリーの事もおばさんの事も死んだと思って諦める。これからはミオリネとこいつ等との未来の事を考えて生きている。だからもうさよならだ)
心の中で謝る。
いずれはガンダムは表舞台から呪われたモビルスーツとして姿を消すだろう。
だが、この計画においてはガンダムの存在は中核をなす。
ガンダムの力によって世界はルーカスの都合が良いように作り変えられるだろう。
その先に待っているのはGUNDが人類の未来を繋ぐというヴァナディースの理念とは正反対のガンダムは世界の支配を象徴する存在となる。
ヴァナディースの理念を汚す以上はもはや、あの時の言葉を信じて待つこともしない。
「素直なのはいい事だけど、どうせ貴方の事だから細かい事は何も考えてないんでしょ? その辺をしっかりと詰めておかないといろいろと拗らせた痛い奴でしかないわよ」
「そうだな。まずは、この前の会社を作ってところから始めるとするか」
「おいおい。そんな話は聞いてねぇぞ。アタシ等にも説明しろよな」
ルーカス達は今後の事が話合った。
会社を作り戦争シェアリングの構図を破壊し、独占すること。
あの現象を再現するのはどうすれば良いか。
内容は今の世界の構図を破壊し、新しい世界を作るという物騒極まりない事ではあったが、ルーカス達にとっては自分たちの未来をどうするかを語り合う実に学生らしい話し合いでもあった。
話し合いは夜更けまで続いた。
翌日にはルーカスが学園を退学する旨を学園側に伝え、その日の内にルーカスは荷物をまとめてセシルと共に学園を去った。
そして、ルーカスがいなくなった学園は何事も無かったかのように平和を取り戻し、フランやエマ、レイニーが卒業し、翌年にはシズカやマキアも学園を無事に卒業した。
シズカ達が卒業するまでの間にルーカスは会社を作り計画の準備を進めていた。
それから年月が経ち、世界は今まで通り宇宙から地球を搾取する構図は続いているが、支配者層は気づいてはいないが、少しづつだが世界は変わり始めようとしていた。