機動戦士ガンダム 祝福されし子と7人の魔女   作:ケンヤ

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53わ

 エランとの決闘が決まり地球寮では作戦会議が行われている。

 

「フロント外宙域?」

 

 端末に今回の決闘の戦場等のデータが決闘委員会から送られて来てニカが確認する。

 それだけでブリーフィングルームの空気が重くなる。

 

「ちっ……向こうに有利な戦場じゃねーかよ」

 

 決闘する場所はランダムとなっているが、明らかにペイル社のモビルスーツが得意とする宇宙空間での決闘なのは明らかだ。

 

 「この前の決闘で分かるだけでもあの新型の機動力にはエアリアルじゃ分が悪いけど宇宙用の推進ユニットは持ってる? スレッタ?」

 

 ニカがエランとグエルの決闘の情報をエアリアルの情報を比較する。

 ペイル社のモビルスーツは機動力に長けており、ファラクトはザウォートと比べても圧倒的な機動力を持っている。

 視線がスレッタに集中し、スレッタは力いっぱい顔を横に振る。

 

「もっ持ってないです」

「でしょうね。シン・セーの方からは何も言ってこないの?」

 

 決闘が決まった時点でミオリネはスレッタが学園に持ち込んでいるエアリアルの装備を全て確認している。

 そこには宇宙用の推進ユニットはない事は確認済みだ。

 

「……お母さんが言ってましたけど、エアリアルの改修プランはあるみたいですけど、まだ先になりそうです」

 

 決闘の事はシン・セー開発公社の方にも知られている。

 シン・セーからすればジェターク社のダリルバルデに続きペイル社のファラクトと御三家の新型機に勝つことは自社のモビルスーツの性能を宣伝するいい機会だ。

 そのため、シン・セーの方から何らかのエアリアルの強化ユニットを用意している可能性があったが、どうやら決闘に間に合わせる事は望み薄のようだ。

 

「てか、理事長に頼めば良くね?」

「ああ。確かに理事長なら最新式の推進ユニットを用意してくれるんじゃねーの?」

「は?」

 

 ふと思った事を口に出し、それに賛同したヌーノとオジェロをミオリネが睨みつけて二人は縮こまる。

 だが、それは程度の差はあるが、ミオリネ以外が少なからず思ったことだ。

 現状ではファラクトの機動力に対抗する手段はない。

 それを打開する最も確実な手段はミオリネがルーカスに頼むことだ。

 ミオリネが頼めばルーカスは二つ返事で最新式の推進ユニットを用意してくれるだろう。

 

「絶対に嫌よ。そんなの!」

 

 ミオリネもそれは分かっている。

 それでも絶対にルーカスに頼むことだけは嫌だった。

 変に借りを作ってしまうとそのことをいつまでもネタにして鬱陶しくなることは分かり切っている。

 

「でもどうする? このままじゃ勝てないよ。買うにしてもウチの予算だとまともな物は買えないし……」

 

 ミオリネの剣幕にビビりながらも寮長のマルタンがそういう。

 実際問題としてこのままでは勝算はない。

 決闘に負ければスレッタはエアリアルを取られてしまう。

 それだけは避けなければならない。

 決闘には負けられないという思いとルーカスには頼りたくはないという思いがせめぎ合う。

 

「……私にいい考えがあるわ。メカニック科は腕には自信ある?」

 

 そんな中、ミオリネは一つの手段を考えた。

 それにはメカニック科の生徒の実力が必要不可欠だ。

 

「あ? ニカ姉舐めんなよ! ネジ一本からでもなんでも作れる!」

「えぇ……流石にそれは……」

 

 メカニック科の生徒でもないチュチュがそういうが、ミオリネもそれを鵜呑みにする訳ではないが、実力があるのなら十分だ。

 

「予算はどれくらいあるの?」

「えっと……今月の使える残りはこれくらい」

「……うそでしょ」

 

 マルタンから地球寮の予算のデータを受け取ったミオリネは言葉を失う。

 寮の予算は毎月学園からある程度は支給される。

 寮生の成績やその他もろもろで毎月の予算は決められているが、立場の低い地球寮の予算はかなり低い。

 そこから寮生の生活費等を引くと使える額はほとんど残らない。

 後は、生徒個人に推薦企業から資金提供があるが、地球寮の生徒を学園に推薦している企業は地球の企業で生徒に対して行える資金提供は期待できない。

 ミオリネもここまで地球寮の予算がない事は想定外だったようで考え込む。

 しかし、考えがあると言った手前、それが無理だったとなれば本気でルーカスを頼るしかない。

 それだけは避けたいミオリネは何とかならないかと考える。

 

「ミオリネさん?」

「……大丈夫よ。私に任せなさい」

 

 ミオリネはそう言い切るしかなかった。

 

 

 

 作戦会議を終えたミオリネは自室に戻ると自分の端末からとあるところに連絡を入れる。

 

「こっちに連絡をして来るのは久しぶりね」

「ごめん。エマさん。少し緊急の用事があって」

 

 ミオリネが連絡を入れたのはエマだった。

 ギルドの代表としての仕事は忙しいく、普通なら連絡を直接取る事も難しいが、プライベート用の連絡先に連絡を入れた。

 

「どうしたの?」

「エマさんの所ってモビルスーツ用のジャンク品も扱っていたわよね」

 

 ギルドでは主に兵士の派遣をしているが、それ以外でもモビルスーツや装備、部品の売買もやっている。

 その中にはジャンク品も扱っていた。

 それならば安く買う事が出来て、自分たちで直して使うというのがミオリネの考えた手段だった。

 ミオリネはペイル社の新型機と決闘することになり推進ユニットが必要になったという事をエマに説明する。

 

「……ちなみに予算はこれだけなんだけど」

 

 ミオリネは遠慮気味に予算を提示する。

 最大の誤算が地球寮の予算が想定よりも大幅に少ない事だ。

 いくら義妹とは言え流石にこの額でジャンク品を買いたいというのは気が引ける。

 

「……珍しく私を頼って来てくれたことだし、その予算で買える推進ユニットが無いか探してみるわ」

「本当に?」

 

 断られることも覚悟していたため、エマの返答に安堵する。

 

「まぁアイツに頼りたくないってのも分かるしね」

 

 この予算では厳しい事が分かっている上で、ルーカスではなく自分の方に頼んで来た理由はエマも分かっている。

 

「それとエアリアルに合わないと意味がないから、エアリアルの今の状態をまとめて送ってくれる?」

「エアリアルの?」

「そう。シン・セーの方に問い合わせる事も出来るけど、向こうも他社に必要以上に情報を渡したくはないから手続きとかにいろいろと時間がかかるから、整備記録とかなるべく詳細なデータを送ってもらえると探すのが早くなるわ」

 

 仮にいいジャンク品が見つかったとしてもエアリアルには付けられなかったりしては意味がない。

 

「分かったわ。すぐにこっちのメカニック科の生徒にデータをまとめさせて遅らせるわ」

「お願いね」

「ありがと。エマさん」

 

 ミオリネはモニターのエマに向かって頭を下げる。

 まだ確実に見つかるとは限らないが、少なくとも首の皮一枚で繋がった。

 後はエマを信じて待つしかない。

 

 

 

「我ながら悪い大人になったものね」

 

 ミオリネからの通信が切れると側に控えていたウォルガにそういう。

 学生時代から自身についてきたウォルガだったが、今はエマの秘書として付き従っている。

 

「代表?」

「何でもないわ。それよりもこの前買い取った推進ユニットは買い手がついて無かったわよね?」

「あのボンボンから買い取ったミラソウル社の奴ですよね。状態が良いですが、まだ買い手は付いてませんね」

 

 少し前にギルドに宇宙用の推進ユニットが持ち込まれて買い取っている。

 とある企業の御曹司が趣味で所有していたモビルスーツ用にミラソウル社製の推進ユニットを買って使ってみたところ、思っていたのとは違うという事でギルドに持ち込まれた。

 向こうは処分さえできればいいという事で買い取り価格はかなり安く買い取る事が出来た。

 まだ1度しか使っていない事もあって推進ユニットの状態はかなりいい。

 

「それ簡単に直せるようにスクラップにしてくれない?」

「は? それはどういう……」

 

 ウォルガはエマの真意を量り兼ねている。

 せっかく安く買い取った推進ユニットをわざわざスクラップにするという。

 更には直しやすくするという注文付きでだ。

 わざわざそんなことをする意味が分からない。

 

「私もアイツの事を言えないって事よ」

 

 ミオリネが提示した額では買えるのはジャンク品の中でも直すことは不可能でパーツ取り用のジャンクくらいだ。

 それでは意味が無いため、推進ユニットをわざと直せるように破壊して、それをジャンク品として売るつもりだった。

 もともとが安く仕入れたとは言え、提示額で売れば完全に赤字となる。

 それが分かった上で売るというのはギルドの代表としてはあるまじき行為ではあるが、義妹の頼みであるならそれも仕方がないと思える。

 

「とにかく、その件はすぐにお願い。他の仕事は後回しで構わないわ」

「はぁ……分かりました」

 

 エマの意図までは分からないが、ヴォルガの中ではエマの命令は絶対であるため、断るという事も真意を聞くことも無い。

 

 

「コレ、アンタが欲しがっていた物よ」

 

 フォールクヴァングにてエマはマキアにデータディスクを渡す。

 あれからすぐにミオリネからエアリアルのデータが送られて来て頃合いを見計らい見つけてきたジャンク品として推進ユニットを送った。

 そのデータを持ってフォールクヴァングまで来た。

 

「どんな手を使ったんだよ」

「私は貴方よりも頼りにされているってだけよ。それよりもどうなの?」

「んーん。良く纏まっている。これをまとめた子は優秀だね」

 

 データディスクの中を確認するマキアはそう評価する。

 

「けど駄目。シン・セーから送られてきたデータと同じ」

「これをまとめた子がシン・セーとと繋がっている可能性は?」

 

 送られてきたデータは以前にシン・セーから送られてきたデータと同じで、意図的にデータを改ざんされている訳ではないと証明された。

 

「まとめたのはメカニック科2年のニカ・ナナウラだろ? 地球寮の寮生の身元は洗いなおしたけどシン・セーとは繋がりのある生徒はいなかった」

 

 仮にデータをまとめたニカがシン・セーと繋がっているのであれば同じデータを送ってくる可能性はある。

 しかしスレッタが地球寮に入り、ミオリネも出入りするようになってからルーカスは改めて地球寮の生徒全員の身元をセシルに調査させている。

 その結果として地球寮の生徒はシン・セーとの繋がりはない。

 

 「となるとエアリアルの方に秘密があるわけじゃなくてパイロットが特別と言う事?」

 「あるいは通常の整備じゃ分からないところに秘密があるかだね」

 

 データを見る限りでは学園にあるエアリアルからはデータストームが発生しない理由が分からない。

 そこから考えられる可能性はパイロットのスレッタに何かあるのか、普段の整備ではわからな何かがエアリアルにあるのかだ。

 

「どの道、エアリアルを手に入れるしかないか」

 

 今の情報では何も分からない事が分かっただけだ。

 後は実際にエアリアルを手に入れて徹底的に調べるしかない。

 だが、現状でそれはリスクが高い事も事実だ。

 下手に動くことは出来ない。

 

「それよりもさそろそろじゃない? 学園でエアリアルとペイルの新型ガンダムが戦うのは」

「そうだったな。映像はこっちでも見れるんだよな」

「当然。ガンダム同士の戦いは10年振りくらいだしね」

 

 今日はスレッタとエランの決闘当日であり開始時間が迫っていた。

 現状ではデータを集める事くらいしか出来る事はない。

 ちょうどいい事に今回の相手はエアリアルと同じガンダムだ。

 モニターにフロント外宙域の様子が映し出されてた。

 エアリアルにはエマから貰った推進ユニットが装備されている。

 

「精々、ファラクトとやらには当て馬になって貰わないとな」

 

 そして、決闘が開始される。

 ファラクトがその機動力を活かして距離を取りながらライフルによる長距離射撃で決闘はファラクトの有利に見えるが、エアリアルもガンビットで防御して決定打にはならない。

 新しく追加された推進ユニットのお陰で機動力で完全に引き離されることはないが、機動性ではファラクトの方が有利だ。

 

「今日のエラン、何か違うな。スレッタと何かあったか?」

「そうなの?」

 

 過去にも何度かエランの決闘を見た事はあったが、今回のエランはどこか熱くなっているように見える。

 ルーカス自身、エランとはグエルやシャディクとは違いって最低限の情報しか知らず、交流もほとんどない。

 

「ああ。ファラクトは機動力は高いが、無理して接近戦を仕掛けるなんてアイツらしくない」

「でもさ。距離を取ってのビームじゃガンビットの守りは抜けないから近接戦闘を仕掛けるのも止む無しじゃない?」

 

 ファラクトは狙撃能力だけでなく機動力も高い。

 その機動力を活かせば遠距離攻撃だけでなく、近接戦闘でも十分に戦えるだけの性能を持っている。

 ガンビットの防御を突破できなければ接近戦を仕掛けるしかない。

 理屈は分かるが、エランの戦いには理屈だけでなく感情で動いている節があった。

 

「それにスレッタもガンビットの1つ落とされることなんて気にする必要なんてないだろ」

 

 戦闘中にエアリアルのガンビットがファラクトのガンビット「コラキ」の電磁ビームで機能を停止させられた時、他のガンビットで守っていた。

 ガンビットの数を減らされると守りに影響されるが、守るために本体の守りを手薄にしてしまうのは本末転倒だ。

 とっさの判断力に秀でているスレッタらしかなぬ行動だ。

 一進一退の攻防が続きやがてファラクトのライフルにエアリアルのビームが直撃して戦況は動き始めた。

 ファラクトのシェルユニットが強く光り始めた。

 

「スコアを上げたか」

 

 以前の決闘ではGUNDフォーマットのスコアには制限がかけられていたが、ガンダムが完全に消えた今のルールではスコアに制限はない。

 スコアを上げたファラクトは機動力を駆使してエアリアルを翻弄し、ビームサーベルを背部の推進ユニットに付き刺すが、すぐに推進ユニットはパージされてビームバルカンが撃ち込まれて推進ユニットは爆散する。

 すぐにエアリアルはビームライフルを向けるが、エアリアルの周囲にはファラクトのコラキが展開されていて全身に電磁ビームを受けて動けなくなり漂う。

 

「エアリアルのパイロットも良くやったけど、これで終わりね」

「これで終わらせる訳ないよな。スレッタ」

 

 動きを封じられて絶体絶命のエアリアルにファラクトはビームサーベルで止めを刺しにかかる。

 唯一動かせたガンビットがエアリアルを守るように集まっていく。

 そして、エアリアルのシェルユニットが青く光ると、その光が広まりファラクトをも包み込んだ。

 ファラクトのシェルユニットの光も強くなり、ファラクトは動きを止めた。

 

「マキア」

「……多分、GUNDフォーマット同士が干渉を起こしてるんだと思う。でも、そんなことが出来るのはスコアは5くらいは必要だよ」

 

 マキアはすぐに事態の解析に入る。

 そこからその仮説を導き出した。

 

「スコア5? そんなの私たちじゃなければ無理よ」

「それを可能にする何かがエアリアルかスレッタにはあるという事か」

 

 パーメットスコアは4で危険域となり、下手をすればデータストームで廃人となり死ぬ。

 その上のスコア5で発生するデータストームは普通の人間には耐える事は不可能とされている。

 しかし、今、目の前でスコア5と思われるだけの事が起きている。

 ファラクトの動きは止まりエアリアルのガンビットの攻撃が、ファラクトを襲う。

 攻撃を避ける事も出来ずにファラクトはビームの直撃を受けて四肢やバックパックは破壊されて頭部も撃ちぬかれた。

 頭部が破壊されたことで決闘はスレッタの勝利となった。

 決闘が終わり、すぐに帰投することなく、エアリアルは胴体のみとなったファラクトに接近するが、決闘が終わればそのあとの事に興味はなくルーカスは映像を消した。

 

「ファラクトも悪くは無かったが、エアリアルはやっぱ何かあるな」

 

 この一戦でそれが分かっただけでも十分な収穫だ。

 

「ルーカス。頼まれていた事なんだけど」

「お帰りセシル」

 

 決闘が終わったタイミングでセシルが帰って来た。

 セシルは単独である事を調べていた。

 

「それで何かあった?」

「ええ。ペイル社は相変わらずの様ね」

 

 セシルが調べていたのはペイル社だった。

 以前にもデータストームを克服するためにパイロットを薬物強化していたペイル社が再びガンダムを作り投入してきた。

 そこには新たに対応策を編み出したのではないかと考えてのことだ。

 

「どこで見つけて来たのか知らないけど、エラン・ケレスは昔、ヴァナディーズ機関で研究されていた強化人士の被験者よ」

 

 セシルはモニターに調べてきた情報を表示する。

 強化人士計画、それはヴァナディース機関で研究されていた物でデータストーム耐性のある人工中枢神経を使用した拡張神経理論を元にパイロットの肉体を改造する技術だ。

 

「確かヴァナディースでも非人道的だとされて理論だけでデータとかも残されて無かったよな。よくもまぁそんなもんを……いや、出どころは調べる必要はないな」

 

 データにすら残っていない情報をペイル社がどこで見つけたという疑問に関してはルーカスは心当たりがあった。

 以前にペイル社の4人のCEOを脅した時に薬物強化よりはましだとルーカスが話していた。

 恐らくはそこで存在を知り、当時の研究者の生き残りを見つけてきたのだろう。

 ヴァナディーズ機関は壊滅したか関わっていた技術者の全ての口を塞ぐことが出来た訳ではない。

 

「そいつをペイル社の後継者であるエランにやったと。けど、あれは被験者への負担はでかくていずれは死ぬぞ。よくも後継者にそんなことを出来るな」

「その辺も調べてみたら驚いたわ。学園にいるエラン・ケレスと全く同じ人物がペイル社の関連施設で匿われていたわ」

 

 セシルの調べでは表向きはペイル社とは何の関係ない施設にエランと全く同じ顔の人物が存在している事が分かっている。

 その存在は秘匿されていて、双子にしても顔がそっくりでそこから更に深く調べた結果、過去に何度かペイル社に囲われている闇医者がその顔と同じように整形手術をしている事までが分かった。

 

「なるほど。そういう事か。学園にいる方はガンダムに乗って結果を出すだけの替え玉って訳ね」

 

 現在学園で先ほどまで決闘をしていたエランは顔をそっくりに整形された人物で学園で結果を残すだけでその後は本物がその功績だけを得るのだろう。

 

「良い事を来たな。この事はペイル社にとっては表に出せない不祥事って訳だ」

 

 ヴァナディースの研究を利用し、整形で別人をエランとして送りこんだ事等、この事が公になればペイル社は終わりだ。

 新たにペイル社を抑えられる弱みが見つかりルーカスをにやりと笑う。

 

「学園のエランを確保できれば弱みを握れるな。セシル、ちょっと拉致るか」

「やり方によってはペイル社に感づかれるから無理は出来ないわ。けど今のエラン、4号と呼ばれている彼は相当データストームの影響で限界がみたいで近々廃棄されるって情報も得ているからやりようによっては向こうに気づかれることなく確保は出来ると思う。」

「廃棄ね……いらないんだったら、俺が貰ってもいいよな。マキア、俺のルブリスと他のガンダムは?」

「ルカ君のルブリスは何とか使えるけど、エマさんのヴァルキュリアはまだ使えないし、セシルさんのガンダムは全く作ってないから出せるのはルブリスだけだよ。けどルブリスだって動かせるってだけでまだ完成はしてないよ」

 

 フォールクヴァングにあるガンダムの中で今、使えるのはルーカスのルブリスのみだ。

 

「十分だ。セシルは情報をもう少し集めてくれ。エマとマキアはすぐに出れるようにな」

 

 余り時間をかけていてはエランは処分されてしまう。

 その前に確保しなければならない。

 ルーカスはすぐに準備を始めて動きだす。

 

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