戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第2話『バルベルデ共和国』

南米・バルベルデ共和国………

 

独裁政権が敷かれていたこの国も、マドー大災害で大きな被害を受けたが、その後の国連を介した銀河連邦の復興支援で民主化政権が誕生。

 

長らく続いていた内乱が収束し、平和を享受していたが………

 

突如として、マドー大災害時に死亡したと思われていた独裁政権の大統領が現れ、旧バルベルデ共和国軍を率いてクーデターを決行。

 

現政権下で、再編成されていた国防軍との交戦が開始されたが、宇宙犯罪組織の残党共にアルカ・ノイズを戦力としているクーデター軍に対し、国防軍は敗戦を重ねる。

 

派遣された国連軍も壊滅し、バルベルデ共和国内は戦火を逃れようとする国民達が溢れかえっていた。

 

クーデター軍は軍事施設が存在しない、または戦略的に全く価値の無い地域や市町村にまで進軍し、軍人・民間人を問わず大量殺人を繰り返している。

 

まるで破壊と殺戮そのものが目的であるかの様に………

 

派遣された国連軍も壊滅し、周辺諸国にも進軍が行われている事で、救援は期待出来ない上、難民となって国外に避難する事さえ出来ない………

 

バルベルデの人々は絶望の渦中に在った………

 

 

 

 

 

そんな中………

 

バルベルデ国内のとある地方にて………

 

海から程近い森林地帯の中に在る小さな村………

 

その村へと通じる道に、国防軍が防衛線を引いていた。

 

「! 敵接近っ!!」

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

双眼鏡を除いて道の向こう側を見ていた国防軍兵士からそう声が挙がり、国防軍人達の間に緊張が走る。

 

やがて、肉眼でも確認出来る距離にまで、クーデター軍が土煙を上げながら迫って来た。

 

「何て数だ………」

 

「この先の村に戦略的価値なんて無いぞ! 居るのは民間人と支援に来てくれたNGO活動の団体だけだ!」

 

「連中にとっては破壊と殺戮こそが目的なんだ………」

 

余りの戦力差に、バルベルデ国防軍の兵士達から悲鳴の様な声が挙がる。

 

「怯むな! 人々を守れるのは我々しか居ないんだ!!」

 

そんな士気崩壊寸前のバルベルデ国防軍の兵士達を鼓舞する様に部隊長が叫ぶ。

 

遂に、クーデター軍が国防軍の眼前に迫る。

 

「来るぞぉっ! 射撃開始ぃーっ!!」

 

続く叫びで、国防軍の兵士達は一斉に攻撃を開始したのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

国防軍が防衛線を張って守っている村では………

 

「うわっ!?」

 

「遂に戦闘が始まったのか………」

 

「私達如何なるの!?」

 

後方に在る村にまで響いて来る銃撃音と爆発音に、避難民達と村人達、そしてNGO活動で来ていたボランティアの人々から不安の声が挙がる。

 

「あなた………」

 

「ソネット………」

 

そのボランティアの人々の中には、雅律とソネットの姿が在った。

 

「オノレェ、パヴァリア光明結社め………」

 

爆煙が上がっている前線の方向を見ながら、2人の護衛として付いて来ていたロケットマンが苦々し気に呟く。

 

正直に言えば前線へ行って国防軍に加勢したいところだが、雅律とソネットの護衛と言う立場上、それを放り出して戦いに向かうワケには行かなかった。

 

「ロケットマンさん………」

 

「心配するな。恐らくS.O.N.G.が………クリス達が来てくれる筈だ。それまで頑張るんだ」

 

不安げな声を挙げるソネットに、ロケットマンはそう返す。

 

「クリス………」

 

雅律はその言葉を信じながらも、娘をまた戦火に………しかも嫌な思い出の有るこの国で巻き込む事になってしまう事に心を痛めていた。

 

と、その時!!

 

「オイッ! 何だアレはっ!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」

 

1人の村人がそう言って空を指差したのを見て、ロケットマン達を含めた人々も空へと目を向けると………

 

そこには空を埋め尽くさんばかりに数で飛んで来る『マクー戦闘円盤』、『マドー戦闘機』に『マドー戦闘母艦』、『フーマ戦闘機』と『フーマ戦闘母艦』の姿が在った!

 

「! しまった! 地上部隊は国防軍を引き付けておく囮か!?」

 

「こ、国防軍の空軍は!?」

 

「駄目だ! 空軍は壊滅状態だ! 制空権は完全に敵に在る!!」

 

ロケットマンの言葉に、人々が慌てふためいて居ると、マドー戦闘母艦とフーマ戦闘母艦からロケット弾と次元衝撃波砲による砲爆が開始された!

 

村の彼方此方にロケット弾と衝撃波が村の彼方此方に着弾し、火柱が立ち上る。

 

「キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

「ウワアアアアアアッ!!」

 

「助けてくれぇーっ!!」

 

奇跡的に人々への直撃こそ無いが、村は阿鼻叫喚の地獄と化し、次々に悲鳴が響き渡る。

 

「!? クーデター軍だぁっ!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

更に最悪な事に、一部のクーデター軍が防衛線の突破に成功し、村へと雪崩れ込んで来た!!

 

「「「「「ギーッ!!」」」」」

 

「「「「「コワッコワッ!!」」」」」

 

「「「「「シュワシュワッ!!」」」」」

 

クラッシャー・ファイトロー・ミラクラーの混成部隊に、アルカ・ノイズ達の姿も在ると言う悪魔の集団だ。

 

「オノレェッ!!」

 

ロケットマンが背負っていたロケットランチャーを構えて、人々を守る様にクーデター軍の前へと躍り出るが………

 

そこで、マクー戦闘円盤・マドー戦闘機・フーマ戦闘機の混成編隊が風切り音と共に降下して来る。

 

村を空爆する積りだ!

 

「イカンッ!!」

 

慌てるロケットマンだが、彼には防ぐ手立てが無い。

 

そして無情にも、マクー戦闘円盤・マドー戦闘機・フーマ戦闘機の混成編隊からの爆撃が開始される!

 

「あなたっ!!」

 

「ソネットッ!!」

 

雅律とソネットが咄嗟にお互いに抱き締め合う。

 

と、その瞬間!!

 

村全体を覆う様に、半透明な水色の幕………バリアが掛かり、マクー戦闘円盤・マドー戦闘機・フーマ戦闘機の混成編隊からの爆撃が防がれた!

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

人々が驚いて居た瞬間………

 

今度は何処からともなく飛んで来た無数の小太刀とビームダガー、鎌状の刃と小型丸鋸が、次々に混成戦闘員部隊とアルカ・ノイズ達を斬り裂いた!!

 

「「「「「ギーッ!?」」」」」

 

「「「「「コワッコワッ!?」」」」」

 

「「「「「シュワシュワッ!?」」」」」

 

「フッ!」

 

「ハアッ!」

 

「登場デースッ!!」

 

「間に合った………」

 

混成戦闘員部隊の悲鳴が響き、アルカ・ノイズ達が赤い霧となって雲散する中、マリア・セレナ・切歌・調が村の中へと降り立つ。

 

「! S.O.N.G.か!」

 

「おおっ! 装者達だっ!!」

 

「タスクフォースだっ! 助かったぞぉっ!!」

 

ロケットマンの声に反応する様に、マリア達の姿を見た人々から歓声が挙がる。

 

更に………

 

ギャオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!

 

咆哮と共に、ギャバンを頭の上の乗せた電子星獣ドルと、バトルバース・フォーメションとなっているグランドバースと、バトルフォーメーションとなっているバビロスが上空に現れた!

 

「ドルファイヤーッ!!」

 

ギャバンの叫びで、電子星獣ドルの口からドルファイヤーが薙ぎ払う様に放たれ、マドー戦闘機編隊を焼き尽くす。

 

「ドルレーザーッ!!」

 

更に続けて放ったドルレーザーで、マドー戦闘母艦を1隻撃沈!

 

炎に包まれたマドー戦闘母艦が高度を下げて行き、山肌に激突して爆散した!

 

「グランドバスターッ!!」

 

今度はシャリバンの叫びと共に、バトルバース・フォーメションとなっているグランドバースの両肩部から放たれたグランドバスターがフーマ戦闘機編隊を撃墜!

 

「プラズマカノンッ!!」

 

そしてプラズマカノンにより、フーマ戦闘母艦も1隻撃沈される!

 

「バビロスレーザーッ! バビロスファイヤーッ!」

 

トドメに、シャイダーの掛け声でバビロスレーザーとバビロスファイヤーが同時発射され、マクー戦闘円盤群を一瞬で蒸発させるのだった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして同じ頃………

 

国防軍が形成していた防衛線の戦場でも………

 

「オラオラオラオラァッ!!」

 

クリスの叫びと共に両手に握られていたボーガン型のアームドギアからエネルギー矢が放たれ、アルカ・ノイズ達を粉砕して行く。

 

そのクリスに向かって、クーデター軍の戦車隊が続け様に砲撃を行うが………

 

「ハアアッ!!」

 

「オリャアッ!!」

 

翼が剣で最初の砲弾を斬り裂いたかと思うと、奏が槍をバットの様にフルスイングして続いて来ていた砲弾を打ち返す!

 

打ち返された砲弾は、発射された戦車の元へと戻り、正面装甲を貫通して爆散させる!

 

「ギーッ!?」

 

「コワッコワッ!?」

 

「シュワシュワッ!?」

 

戦車に乗っていたクーデター軍の軍人に扮していたクラッシャー・ファイトロー・ミラクラー達が正体を露わにしながら消滅する。

 

「やはり、クーデター軍人の正体は宇宙犯罪組織の戦闘員か………」

 

「そうじゃねえかと思ってたけどな」

 

翼の呟きに、奏がそう反応していると………

 

「オオオオオオォォォォォォッ!!」

 

気合の叫びと共に、響が1輌の戦車の履帯に向かって拳を振るい、履帯を断裂させる。

 

更にその断裂した履帯を掴み、そのまま引き外す。

 

戦車が移動不能になったかと思うと、響は車体の上に飛び乗り、砲塔に手を掛ける。

 

「グウウウウウウウッ!!」

 

唸り声を挙げながら力を込めると、砲塔が車体から外れる!

 

「ギーッ!?」

 

「コワッコワッ!?」

 

「シュワシュワッ!?」

 

こんな事をされては堪らないと、搭乗していた戦闘員達が大慌てで逃げ出す。

 

すると、傍に居た別の戦車が、響に至近距離から砲撃を見舞おうとしたが………

 

「オリャアアアアアッ!!」

 

響は外した戦車の砲塔の方針部分を掴むと、自分を狙っていた戦車に向かってフルスイング!

 

狙っていた戦車の砲身がへし曲がり、ブッ飛ばされて横転した!

 

「ス、スゲェッ!!」

 

「アレが噂のS.O.N.G.のシンフォギア装者か!!」

 

その一騎当千の戦いぶりに、国防軍の兵士達が沸き立つ。

 

と、その時!!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

奇声と共に、国防軍兵士達の中に、ダブルモンスター『バッファローダブラー』が出現する!

 

「!? なっ!?」

 

「か、怪物だぁっ!?」

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

途端に悲鳴を挙げる国防軍兵士の1人を、バッファローダブラーはその巨大な角で串刺しにする!

 

「ギャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?………」

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

断末魔の叫びを挙げて果てた国防軍兵士の死体を、首を振って無造作に捨てるバッファローダブラー。

 

「このぉっ! 良くも戦友をぉっ!!」

 

怒りに駆られた国防軍兵士の1人が、至近距離からマシンガンの弾丸を浴びせる。

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

しかし、普通の銃弾などダブルモンスターには何の意味も成さず、その装甲の様に硬い皮膚で全て弾かれてしまう。

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

「!? ウワアアアアアアッ!?」

 

バッファローダブラーはマシンガンを撃って来た国防軍兵士に襲い掛かり、両手で首を掴むと凄まじい力で締め上げる。

 

「が………あ………」

 

首を絞められている国防軍兵士の顔が青を通り越して白くなって行く。

 

と、その時!

 

風切り音と共に振るわれた鞭の様な物が、バッファローダブラーの顔面に命中する!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!?

 

「がっ!?」

 

「今の内に逃げて下さいっ!!」

 

バッファローダブラーが怯み、国防軍兵士が解放されると、その鞭の様な物………腕部から垂れていた帯を振るった未来が、国防軍兵士を庇う様にバッファローダブラーの前に立ちはだかる。

 

「助かった!!」

 

「感謝しますっ!!」

 

そこで、別の国防軍兵士2人が駆け寄って来て、首を絞められていた国防軍兵士に肩を貸してその場から離れる。

 

それを皮切りに、他の国防軍兵士達もバッファローダブラーを未来に任せて後退する。

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

と、不意打ちを喰らった怒りから、未来に向かって角を向けた突進を繰り出して来るバッファローダブラー。

 

「!!」

 

未来はそれを正面から迎え撃とうとする………

 

………かに思われたが、直前でその場に身を屈めた!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!?

 

空振りした上、屈んだ未来に躓いて地面を転がるバッファローダブラー。

 

「フッ!!」

 

追憶

 

そこで未来は、右手に閉じた状態の扇を出現させたかと思うと、それを円形に展開させ、バッファローダブラーに向かって投げ付けた!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!?

 

巨大な光輪の様になった扇に切り裂かれ、装甲の様な皮膚から激しく火花を散らせるバッファローダブラー。

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

しかし、光輪と化していた扇を無理矢理掴んだかと思うと、そのまま力任せに回転を止め、放り投げてしまう。

 

「!?」

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

驚く未来に対し、バッファローダブラーは角を地面に叩き付ける様に突き刺したかと思うと、電光火走りが未来へと襲い掛かった!!

 

「!? キャアアッ!?」

 

悲鳴を挙げて吹き飛ばされ、地面を転がる未来。

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

バッファローダブラーは奇声を挙げると身体を丸め、巨大な岩石へ変身!

 

そのまま高速で転がって地面に倒れたままだった未来へ襲い掛かる!

 

「!!」

 

だが、巨石に潰される寸前!

 

未来は袖の帯で地面を叩き、その反動で宙に舞って回避!

 

「えいっ!!」

 

そのままバッファローダブラーが変身した巨石に乗っかる様に掴み掛かったかと思うと………

 

「グウウウウウウウッ!」

 

やや苦しそうにしながらも、何とバッファローダブラーが変身した巨石を持ち上げて見せた!!

 

「ウワアアアアアアッ!!」

 

そしてそのまま、斜面に向かって渾身の力で投擲!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!?

 

勢い良く叩き付けられた事でダメージを受け、変身が解けて斜面を転がり落ちるバッファローダブラー。

 

魔法少女事変・フーマ戦乱の終盤にて急遽装者となった未来。

 

他の装者達と比べて圧倒的に技量が不足している事を自覚していた彼女は、学生生活に支障を出さない様にしながらも、少しでも時間が空くと、その全てを特訓に費やした。

 

S.O.N.G.での訓練に加えて、轟からも個人的に稽古を付けて貰い、更に響と共に藤兵衛の特訓にも参加するなど、過酷な日々を過ごす。

 

その甲斐あってか、元々才能が有ったのか、この短期間で未来の技量は他の装者達に匹敵するまでに上がっていたのだった。

 

「ハアッ!!」

 

そこで未来は、ギャバンや響がレーザーブレードを取り出す時の構えを執ったかと思うと、その手にレーザーブレード・Dが出現する!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

それを見たバッファローダブラーも、巨大な刃の曲刀を取り出す。

 

「レーザーブレードッ!!」

 

未来が叫びと共にレーザーブレード・Dにフォニックゲインを注入し、刀身を輝かせる。

 

「…………」

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

互いにレーザーブレード・Dと曲刀を構えて睨み合う未来とバッファローダブラー。

 

「ハアアッ!!」

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

やがて互いに弾かれる様に突撃!

 

「タアアッ!!」

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

目前のところでと共に跳躍する!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!!

 

すると、バッファローダブラーの方が一瞬早く、曲刀を横薙ぎに振るって未来を捉えたかに思えたが………

 

「!!」

 

シンフォギアの中で、唯一エクスドライブせずとも飛行出来る能力を持った神獣鏡は、そこから更に上昇!

 

「セヤアアアアアッ!!」

 

バッファローダブラーの横薙ぎを躱したかと思うと、そのまま逆に、バッファローダブラー自慢の角を斬り落とした!!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!?

 

角を斬り落とされてダメージを受けたバッファローダブラーは失速し、地面に叩き付けられて転がる。

 

「!!」

 

そこで未来は、また袖の帯を伸ばしたかと思うと、バッファローダブラーに投げ捨てられていた扇を回収。

 

閉じた状態へ戻すと、剣状に変形させ、左手に握った!!

 

その瞬間に、神獣鏡の牙を思わせるバイザーが閉じ、スリット部分が赤く発光する!!

 

「ギャバン・ダイナミックッ!!」

 

そして、ヨロヨロと起き上がっていたバッファローダブラー目掛けて、空中で前転する様に勢いを乗せ、右手のレーザーブレード・Dと左手の剣状にした閉じた扇を同時に振り下ろした!!

 

グルウワアアアァァァァーーーーーッ!?

 

バッファローダブラーの身体に縦に2本の光が走ったかと思うと、そのまま大爆発して四散した!!

 

「…………」

 

その爆発を背に、未来は残心の様にポーズを執る。

 

「未来っ!」

 

とそこで、アルカ・ノイズ達とクーデター軍を片付け終わった響達が合流する。

 

「響っ!」

 

「大丈夫だった!? 怪我は無い!?」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

心配の声を掛けて来る響に、未来はバイザーを開けて笑顔を見せながら返す。

 

「フフ………小日向もすっかり1人前の装者だな」

 

「やれやれ、こうも簡単に追い付かれちゃ、先輩の立場が無いな………」

 

未来の成長ぶりに翼が目を見張ると、奏がお道化た様にそう言う。

 

「…………」

 

そんな中で、1人黙りこくっているクリス。

 

「? クリスちゃん?」

 

「如何したの、クリス?」

 

「………何でもねえよ」

 

響と未来が声を掛けるが、クリスはぶっきら棒にそう返し、村の方へと向かい出す。

 

「あ! クリスちゃん!………」

 

「雪音………」

 

「まあ、此処はアイツにとっちゃあ因縁の有る国だからなぁ………」

 

「クリス………」

 

様々な因縁の有るバルベルデ共和国に居る事で、複雑な気持ちになっているクリスの心中を察し、響達は何も言えなくなるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

クーデター軍に扮したパヴァリア光明結社によって蹂躙されるバルベルデ共和国。
クリスの両親が居る村にも危機が迫りましたが………
間一髪、S.O.N.G.が間に合いました。

そんな中で現れたダブルモンスター『バッファローダブラー』と未来は戦闘。
装者になりたての未来でしたが、それを分かっているからこそ特訓に特訓を重ね、今やすっかり1人前となっています。
頼もしい限りです。
一方、心中複雑なのがクリス………

さて、次回にはゲストが登場します。
お楽しみに。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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