戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達 作:宇宙刑事ブルーノア
とある山村にて、子供達が巨獣………『ゲルゴン』の子供を匿っていたと言う情報を入手したS.O.N.G.
直ちに捕獲し、国立生物研究所に引き渡すと言う任務を打ち立てた弦十郎だったが………
ターザンがコレを拒否すると言う事態に見舞われる。
止むを得ず、残るメンバーにて問題の山村へと向かったが………
合流した生物研究所の研究員達が、子ゲルゴンを庇って校舎に立て籠もっていた子供達相手に大型ショベルカーを突入させると言う強硬策を執る。
するとそこへ………
任務を拒否していたターザンことジャスピオンが現れ………
何と、大型ショベルカーを運転手ごと爆破してしまった!!
山村の学校………
「ああっ!?」
「アイツッ! 何て事しやがるっ!?」
「血迷ったか、ターザンッ!!」
大型ショベルカーを運転手諸共に爆破したジャスピオンの行動に、装者達の間に動揺が走る。
「…………」
だが、1番慌てそうな響は、1人冷静に燃え盛る大型ショベルカーを見詰めている。
「クッ!」
Seilien coffin airget-lamh tron
とそこで、マリアが聖詠を唱えてシンフォギアを纏うと、小太刀を抜いてジャスピオンの前へと躍り出る。
「ターザン! 降りて来てスーツを解除しなさい!!」
「「「「「「!!」」」」」」
マリアがジャスピオンに向かってそう言い放ったのを聞いて我に返った装者達も、一斉にシンフォギアを纏うと、マリアの両隣に並び立つ。
「ターザン! 貴様を拘束するっ!!」
「幾ら何でもやり過ぎだぞっ!!」
「この大馬鹿野郎が!!」
翼・奏・クリスが、其々怒りと戸惑いを露わにしながらも、凶行に走ったジャスピオンを非難する。
「「!………」」
切歌と調も、ジャスピオンを睨み付ける様にしながら、アームドギアを握る手に力を入れる。
「待って下さいっ!!」
するとそこで、1人シンフォギアを纏っていなかった響が、マリア達の前に躍り出て、ジャスピオンを庇う様に両腕を広げた!
「響っ!?」
「馬鹿! 何やってやがるっ!!」
「立花っ! 今回ばかりは流石に擁護出来んっ!! 奴がやった事は許されんっ!!」
未来が驚き、クリスと翼がそう怒鳴るが………
「いや、そうとも限らないぞ………」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
そう言う声が聞こえて来て、装者達が視線を向けるとそこには………
爆破された大型ショベルカーの運転手の襟首を無造作に掴んで引き摺っている轟の姿が在った。
その後方では、雷と劾が生物研究所の研究員達を牽制する様に睨み付けている。
「轟兄っ!」
「雷っ!? 貴方一体何を!?」
響が声を挙げ、マリアが雷達の行動に困惑していると………
「コイツ等は生物研究所の研究員なんかじゃない!」
轟がそう言って、引き摺っていた大型ショベルカーの運転手を放り投げる。
放り投げられた大型ショベルカーの運転手が地面に叩き付けられて転がったかと思うと………
その姿がクラッシャーへ変わり、怪しい光と共に消滅した!
「! クラッシャーッ!?」
「と言う事はデス!?」
「「「「「!!」」」」」
調と切歌が驚きの声を挙げ、装者達の視線が研究員達に集まると………
「フフフ………フハハハハハハハッ!!」
1人の研究員が突然高笑いを挙げ始め、その姿がザンパへと変わる!
「フッ!」
「ハアッ!」
更に、他の研究員達も白衣を脱ぎ捨てたかと思うと、イッキ、ブリマ、ギョールへと変わり………
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!
1人は魔怪獣『ヤマガミビースト』となる!!
「「「「「ギーッ!!」」」」」
「「「「「コワッコワッ!!」」」」」
「「「「「シュワシュワッ!!」」」」」
そして呼応する様にクラッシャー・ファイトロー・ミラクラー達の軍勢とアルカ・ノイズ達も現れる。
「! ば、化け物だぁーっ!!」
「ウワアアアアアアッ!!」
その光景を見ていた村長達が悲鳴を挙げて一旦逃げるかの様に動いたが、子供達がまだ校舎内に残っている事を思い出し、物陰に隠れて遠巻きに様子を窺い始める。
「!? 貴様達はっ!?」
「我等はマッドギャラン軍団の四天王………ザンパ!」
「イッキ!」
「ブリマ!」
「ギョール!」
翼が問うと、ザンパ達………悪の四天王は次々と名乗りを挙げる。
「四天王だと!?」
「古典的な悪の組織らしいポジションの奴等が出て来やがったな………」
奏が驚きの声を挙げる横で、クリスがツッコミの様にそう言い放つ。
「狙いは巨獣の子供か!」
「その通り!! そいつを囮に、親巨獣を誘き出して捕らえてくれる!!」
「序にその子巨獣も強制成長剤で巨獣兵器へと改造してくれるわ!!」
雷が問い質すと、ザンパとイッキが得意げにそう言い放つ。
「ふざけるなっ!!」
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
そこで一瞬その場を支配する程の怒声がジャスピオンから発せられた!
「あの巨獣の親子は人知れずに平和に暮らしていた! 子供達も子ゲルゴンと友達だった! それを踏み躙ろうだなんて………絶対に許さんっ!!」
怒りを露わにブレーザーソードの切っ先を四天王とヤマガミビーストに突き付けるジャスピオン。
「ターザン………」
「アイツ………」
そこでマリアや他の一同は、何故ターザンが今回の命令を拒否したのかを理解する。
「ええい! 黙れっ!! ヤマガミビーストッ!!」
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!
と、気を取り直したザンパが叫ぶと、ヤマガミビーストが刺股状の武器と取り出し、ジャスピオン目掛けて跳躍する。
「テヤアアッ!!」
ジャスピオンもヤマガミビーストに向かって跳び、両者はそのまま空中で斬り結びながら地上に降り立つ。
Balwisyall nescell gungnir tron
「蒸着!!」
「赤射!!」
「焼結!!」
そこで、唯一シンフォギアを纏ってなかった響が聖詠を唱え、轟・雷・劾もコンバットスーツを纏う。
「宇宙刑事! ギャバンッ!!」
「宇宙刑事! シャリバンッ!!」
「宇宙刑事! シャイダーッ!!」
次々と高らかに名乗りを挙げる宇宙刑事達。
宇宙刑事ギャバンが、コンバットスーツを蒸着するタイムは、僅か0.05秒に過ぎない!
では、蒸着プロセスをもう一度見てみよう!
「蒸着っ!!」
轟がそう叫び、蒸着ポーズを取ると、それは直ちに地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元高速機ドルギランへと伝わる。
『了解! コンバットスーツ、電送シマス!』
そして、ドルギランより粒子状に分解されたコンバットスーツが轟へと電送される!
その粒子状となったコンバットスーツが、轟の体に吹き付けられる様にスーツを構成していき、蒸着は完了する。
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か0.05秒!!
宇宙刑事シャリバンは、僅か1ミリ秒で赤射蒸着を完了する。
では、赤射プロセスをもう1度見てみよう!
「赤射っ!!」
雷がそう叫び、赤射ポーズを取ると、それは直ちに地球の衛星軌道上で待機している超次元戦闘母艦グランドバースへと伝わる。
すると、灼熱の太陽エネルギーが、グランドバースの増幅システムにスパークする!
増幅された太陽エネルギーは、赤いソーラーメタルに転換され、シャリバンに赤射蒸着されるのだ!
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か1ミリ秒!!
宇宙刑事シャイダーは、僅か1ミリ秒で焼結を完了する。
では、その原理を説明しよう。
「焼結っ!!」
劾の焼結コールが送られると、すぐにそれは地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元戦闘母艦バビロスにキャッチされる。
そして、バビロス号からプラズマ・ブルーエネルギーが、劾に向かって照射される。
宇宙刑事シャイダーは、バビロス号から放たれるプラズマ・ブルーエネルギーを浴びて、僅か1ミリ秒で焼結を完了するのだ。
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か1ミリ秒!!
「行くぞっ!!」
「「「「「「「「「「おう(ハイ、ああ、デース)っ!!」」」」」」」」」」
ギャバンの掛け声で、宇宙刑事達と装者達は四天王との戦闘を開始するのだった。
ギャバン・響・未来VSイッキ………
「叩き潰してくれるわぁっ!!」
三叉剣をギャバンに向かって振り下ろすイッキ。
「チュウッ!!」
ギャバンは跳躍して回避するが、振り下ろされた三叉剣は地面を爆ぜさせる。
「シルバービームッ!」
「ヌアアアアアアッ!!」
着地したギャバンがシルバービームを放つが、イッキは三叉剣を振って掻き消す。
「ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」
そこで今度は、響が叫びと共に腰のブースターの推進力も使ってイッキに殴り掛かる。
「ヌヤアアアアアッ!!」
と、その突っ込んで来る響に、イッキが拳を握った左手を突き出したかと思うと………
何と、拳が射出され、ロケットパンチとなって響に放たれた!
「! オリャアアアアアッ!!」
驚きながらも、迫って来たロケットパンチに向かって拳を振るう響。
響の拳とロケットパンチがぶつかり合って拮抗!
「! うわあっ!?」
やがて互いに弾き飛ばされる!
「響っ!!」
と、弾き飛ばされた響を、未来が左腕と袖口の帯を使って受け止めつつ、右手で閉じた扇の先端を向け、周囲に円形に小鏡を展開。
久遠
小鏡から放たれたレーザーを扇の先端に収束させ、極太レーザーとして放った!
「ヌアアアアアアッ!!」
だが、イッキは三叉剣を槍へと変形させると、身体の前で構えてプロペラの様に回転させ、極太レーザーを掻き消した!
「!? 嘘っ!?」
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
未来が驚いた瞬間に、イッキは槍を頭上に放り投げ、両手のロケットパンチを未来と響目掛けて放つ!
「チュウッ!!」
そこでレーザーブレードを抜刀したギャバンが割って入り、ロケットパンチを両手共に切り払った!
「轟兄!」
「ありがとう、轟お兄ちゃん!」
「気を付けろ! コイツ、相当出来るぞ!」
「ヌウウウウ」
響と未来のお礼を背中で危機ながら、ギャバンは油断無くレーザーブレードを構え、イッキは唸る様な声を挙げるのだった………
シャリバン・マリアVSザンパ………
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
SILVER†GOSPEL
新体操の様な動きと共に蛇腹剣をザンパに振るうマリア。
「フハハハハハハハッ!!」
しかし、ザンパは身体から火花を散らすものの、応えている様子は無く、余裕の笑い声を挙げる。
「!? 何てタフさなの!?」
「フウアッ!!」
驚くマリアに向かって、ザンパは鎖鎌の分銅を投げつける!
「! フッ!!」
横っ飛びで躱したかに思えたマリアだが………
何と分銅が空中で
「!? アウッ!?」
忽ち失速して地面に落ちるマリア。
「グウウッ!!」
両手で首に巻き付いた鎖が締まるのを防ぎながら起き上がるマリアだったが………
「ヌウウウウンッ!!」
「!? うわあっ!?」
ザンパが鎖を振り回し、何度も地面へと叩き付けられる。
「ハハハハハハッ!」
勝ち誇る様に笑いながら、鎌を方を鎖に叩き付けたかと思うと、電光火走りがマリアに向かう!
「!?」
「ケエアッ!!」
マリアが焦った瞬間、シャリバンがレーザーブレードで鎖を切断!
電光火走りは不発に終わる。
「クライムバスターッ!」
更にシャリバンは、クライムバスターをザンパに見舞う。
「フハハハハハハハッ!!」
しかし、やはりザンパは身体から火花を散らしたものの、余り聞いてない様子で笑い声を挙げる。
「グッ!………雷!」
「やはり只者じゃないな………」
首に残っていた鎖を外すマリアを庇いながら、油断無くザンパに視線を向けるシャリバン。
「儂は不死身だ! 倒す事は出来んっ!!」
勝ち誇る様にそう言い放ちながら、ザンパは新たな鎖鎌の鎖分銅を振り回すのだった………
翼・奏・シャイダーVSブリマ・ギョール………
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
「オリャアアアアアッ!!」
剣と槍を構えて、ギョールへと向かって行く翼と奏。
「!!………」
しかし、ギョールは手にしていた槍状の横笛を構えて吹き始めると、金色の粉の様な物が2人に降り注ぐ。
「! ぐうっ!?」
「何だコリャッ!?」
忽ち苦しみ出す翼と奏。
「翼さん! 奏さん!」
「ハアアッ!!」
助けに向かおうとしたシャイダーに、短剣を手にしたブリマが斬り掛かる!
「! ハッ!!」
「ハアアッ!!」
往なすシャイダーだったが、ブリマが水晶玉を翳すと、そこから光線が放たれる!
「! ぐうっ!?」
真面に喰らったシャイダーがコンバットスーツから火花を散らして後退る。
「グウウッ!!」
「グアアッ!!」
その間にも金色の粉を浴びている翼と奏から悲鳴が挙がる。
「!!」
そこで、ギョールは横笛の端を口に当て、反対側の端に着いていた刃を、吹き矢の様に射出した!
「! ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」
しかし、寸でのところで、咄嗟に奏が槍を投げつけて迎撃した!
「! チイッ!!」
「隙有りっ!!」
思わずギョールが舌打ちした瞬間、翼が脚部のブレードを展開し、備え付けられたスラスターを使って一気に両者を肉薄する!
「ハアッ!!」
「フッ!!」
振り落ろされた剣を後方に飛んで躱すとブリマと合流するギョール。
「ブリマーッ!」
「ギョールーッ!」
そして互いの自分の名を叫びながら腕を組んで背中合わせになったかと思うと………
グルルオアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
白い獅子の様な怪物………『合体獣』となり、咆哮を挙げた!!
「! なっ!?」
グルルオアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
驚く翼に向かって口から火炎放射を見舞う合体獣。
「クッ!!」
剣を盾にして火炎放射を受け止める翼だったが………
火炎の余りの高熱の前に、剣は融解し、そのまま火炎の直撃を浴びる!!
「グアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」
「翼っ!!」
ぶっ飛ばされた後、地面を転がった翼を奏が慌てて助け起こす。
「ぐうう………」
シンフォギアが所々黒焦げになっている翼が呻き声を漏らす。
もしベン所長によるシンフォギアの強化がなければ翼自身が消し炭になっていただろう………
「ビデオビームガンッ!!」
そこでシャイダーが、合体獣にビデオビームガンを見舞う!
グルルオアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
直撃したものの、大したダメージは無く、咆哮を挙げる合体獣。
「何て奴なんですか!!」
驚きながらも、ビデオビームガンを構えて続けて、翼と奏のフォローに入るシャイダーだった………
ジャスピオンVSヤマガミビースト………
「フッ! タアッ!」
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!
ヤマガミビーストの刺股と激しく剣戟を展開するジャスピオン。
「セヤアッ!!」
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!?
と、不意に両手でブレーザーソードを握っての1撃を繰り出したジャスピオンにより、ヤマガミビーストは後退る様に弾かれた。
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!
それならばとヤマガミビーストは刺股の先端を地面に叩き付け、電光火走りをジャスピオンに見舞う。
「フッ!!」
だが、ジャスピオンは跳躍して躱すと、ブレーザーソードを素早く左手に握り直し、空いた右手でビームスキャナーガンを握って発砲する!
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!?
放たれたビームが頭部に命中し、ヤマガミビーストは悲鳴の様な咆哮を挙げる。
「フンッ!!」
ジャスピオンは着地を決めると追撃とばかりに今度は、ヤマガミビーストの身体にビームスキャナーガンを見舞う!
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!?
またも悲鳴の様な咆哮を挙げるヤマガミビーストだが、その姿がパッと消える。
「!? 何処に!?………」
辺りを見回すジャスピオンだが、何処にもヤマガミビーストの姿は見えない………
「センサーアイッ!!」
するとジャスピオンは、メタルテックスーツの透視機能を起動。
ゴーグル部分の目が光ったかと思うと、姿を消していたヤマガミビーストを見つけ出す。
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!
まだ見つかっていないと思っているヤマガミビーストは、ジャスピオン目掛けて刺股を投擲する。
「フッ! フハッ!!」
しかし、ジャスピオンは飛んで来た刺股を片手でサッとキャッチして見せたかと思うと、ヤマガミビーストに向かって投げ返す!
投げ返された刺股は、ヤマガミビーストの腹部に深々と突き刺さった!
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!?
「プラズマブレーザーソードッ!!」
ヤマガミビーストがまた悲鳴の様な咆哮を挙げる中、ジャスピオンはブレーザーソードの光子エネルギーをチャージして刀身を発光させる。
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!
最後の意地か自棄になったか、刺股が腹に突き刺さったままジャスピオンに突撃するヤマガミビースト。
「コズミックハーレーッ!!」
キヒョオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!?
しかし、ジャスピオン必殺のコズミックハーレーが決まり、呆気無く倒れて爆発四散するのだった………
「オラオラオラオラオラッ!!」
「イガリマーッ!!」
雑魚の相手を引き受けていたクリスと切歌が、ガトリングガンからの弾丸の嵐と、大鎌の刃部分を投擲して、クラッシャー・ファイトロー・ミラクラー達やアルカ・ノイズ達を次々に撃滅して行く。
「今の内に逃げて下さいっ!」
「し、しかし、子供達が………」
調がそう言い、様子を見守っていた村人達に避難を促すが、子供達がまだ校舎内に居るので逃げるワケには行かないと教師の1人が言い返す。
「子供達はアタシ等が助ける!」
「だから皆さんは………」
クリスと切歌も説得に加わるとしたところ………
突如地響きのような音が鳴り響き、振動がその場に居た全員を襲う!
「!? うおっ!?」
「キャッ!?」
「うわっ!?」
「何だっ!?」
断続的な振動で倒れ込む者が敵味方問わず出て、戦闘が中断される。
その直後………
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
唸る様な咆哮と共に、火山を思わせる姿の巨獣………『ゲルゴン』が、戦闘巨人形態のダイレオンと組み合ったまま姿を見せた!
「! ゲルゴンッ!!」
「タ、ターザンくんっ! コレ以上は無理だよっ!!」
ジャスピオンが声を挙げると、ダイレオンからセレナの声が聞こえて来る。
「!? セレナッ!? 何故ダイレオンに!?」
驚きの声を挙げるマリア。
如何やら、親ゲルゴンをダイレオンを使って足止めしてくれていた様である。
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
ゲルゴンダイレオンを振り解こうと藻掻きながら口から火炎を放つ!
「おわっ!?」
「キャアッ!?」
「ぬうっ!?」
辺りに炎が撒き散らされ、誰彼構わずに襲い掛かる!
「ええいっ! 退けぇっ!!」
「装者に宇宙刑事達、そして我等が宿敵ジャスピオン! 覚えておけ! 今日の所はホンの小手調べだ!!」
このままでは巻き添えを喰らうと思ったザンパが撤退を命じ、イッキが捨て台詞を吐くと、四天王達と残っていた戦闘員達は撤退する。
「! 逃げたっ!?」
「響ちゃん! 今はコッチが先決だ!!」
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
響に向かってギャバンがそう言う中、ゲルゴンは周囲に火炎を巻き続ける!
「駄目っ! 大人しくしてっ!!」
コレ以上は拙いと、セレナの操るダイレオンが必死に止めようとするが………
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
「キャアッ!?」
とうとう弾き飛ばされて地面に転がった!
「セレナッ!!」
「トアアッ!!」
マリアの悲鳴が挙がる中、ジャスピオンが大型ショベルカーによって開けられた穴から、校舎内に侵入。
子ゲルゴンを庇っていた子供達の元へ走った。
「君達! 子ゲルゴンを親に返すんだっ!!」
「でも………」
「親が迎えに来たんだ。君達だってそうなったら帰るだろう?」
「「「「「…………」」」」」
「巨獣だって親と子供は一緒に居るべきなんだ」
ジャスピオンの説得を受け、子供達は子ゲルゴンと共に校舎に開いた穴の縁へ移動。
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
そこでゲルゴンが気付き、火炎を吐くのを止め、校舎へと近づくと、穴に向かって手を伸ばした。
「!………」
子ゲルゴンを抱えていた子供が驚きながらも、穴の前に差し出されたゲルゴンの手の上に、子ゲルゴンを乗せた。
キュイキュイキュイ
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
子ゲルゴンが可愛らしい鳴き声を挙げる中、ゲルゴンが手を上げれる。
「「「「「ゲルゴンッ!!」」」」」
キュイキュイキュイ
子供達が叫ぶと、子ゲルゴンが別れの挨拶の様に身体を揺らす。
グルルオアアアアアアァァァァァァァッ!
その子ゲルゴンを手に乗せたまま、ゲルゴンは踵を返し、山の奥地へと消えて行く。
「さようならーっ!!」
「さようならー、ゲルゴンーッ!!」
「ゲルゴーンッ!!」
ゲルゴンが消えて行った山の奥地に向かって、子供達は手を振り続ける。
「さ、君達もお父さんやお母さんの所へ帰るんだ。きっと心配してるよ」
「うん………」
「ハーイ」
やがてジャスピオンに促され、立て籠もって居た校舎から出て両親の元へと向かうのだった………
「いや、はや、御迷惑をお掛けしました」
「いえ、気にしないで下さい」
「子供達の事も、余り叱らないでやって下さい」
「あの子達は友達を守りたかっただけなんですから」
何度も頭を下げて来る村長に、対応していた雷・轟・劾はそう返す。
「本当に、ありがとうございました」
最後に再度深々と頭を下げると、村長は子供達や村民と共にその場を去って行った。
「良かったね、ターザンくん。子供達もゲルゴンも無事で」
「ああ、ホントな」
安堵の声を挙げるセレナに同意するターザン。
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
そんなターザンに、今までと違う視線を向けている装者達。
「ひょっとしたら、アイツ………子供達と子ゲルゴンを納得の行く形でお別れさせたかったのかも知れないな」
そんな装者達に、戻って来た轟がそう言う。
「…………」
中でも特に複雑そうな視線をターザンに向けているマリア。
「マリア………」
「………まあ、彼には彼なりの正義感が有るのは分かったわ」
雷が声を掛けると、マリアはぶっきらぼうにそう言い放つ。
ターザンの事は少し認めた様だった………
後日………
またもセレナにセクハラしたターザンを、巨大ハンマーを手に追い回すマリアの姿が、またも見受けられた………
「やっぱりクソガキじゃないのっ!!」
「うわーっ! 助けてーっ!!」
「………やれやれ」
その光景を見た宇宙刑事達と他の装者達は、苦笑いを漏らすのだった………
つづく
新話、投稿させて頂きました。
大型ショベルカーを運転手ごと破壊したジャスピオンでしたが………
案の定、運転手はパヴァリア光明結社。
遂に四天王が装者と宇宙刑事達と対峙。
今回は四天王側に初登場補正があり、苦戦しました。
イッキの言った通り、今回は小手調べと言った所です。
そして、今回の事でターザンの正義がちょっと垣間見れたかと。
無害な巨獣にも優しい………
それがターザンの正義ですかね。
まあ、結局セクハラはするのですが(笑)
さて、次回はリディアンの友達組で、弓美が関わる話となります。
お楽しみに。
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。