戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第13話『弓美の友達聖遺物(後編)』

郊外の宅地化中の現場にて………

 

「ロボミ、止まって! 止まっててばっ!!」

 

『私ハ友達ヲ守リマス!!』

 

強引に背負われている弓美が武装ロボミに呼び掛けるが、暴走状態の武装ロボミには聞き入れられない。

 

「待てーっ!!」

 

「弓美っ!!」

 

その弓美と武装ロボミを追う響と未来。

 

「響! 此処まで来れば!!」

 

とそこで、未来が響にそう言う。

 

弓美が居る事に加え、コレまで市街地の真っ只中を逃走していた為、武装ロボミに手が出せず、追跡に止めていたが、無人のこの場所ならば遠慮する必要は無い。

 

「うん! 未来っ! 先回りしてっ!!」

 

「分かったっ!!」

 

未来が神獣鏡の飛行能力を活かし、武装ロボミの頭上を飛び越える様にしてその行く手に先回りした。

 

『!?』

 

「ストップッ!」

 

「落ち着いて話を聞いてっ!!」

 

武装ロボミが停止すると、未来と響は挟み込む様に陣取り、動きを封じる。

 

『防衛システム作動!!』

 

しかし武装ロボミは、即座に響に向かって発砲。

 

全く話を聞く様子を見せない!

 

「!? うわっ!?」

 

驚きながらも横っ飛びしながら地面を転がって躱す響。

 

「響っ!!」

 

『防衛システム作動!!』

 

未来が声を挙げた瞬間に、今度は未来に向かって銃撃する武装ロボミ。

 

「!!」

 

未来は扇を取り出して円形に展開させて盾として防ぐ。

 

「ロボミ、止めてっ!!」

 

弓美が悲鳴の様な声を挙げながら、無理矢理武装ロボミの背から降りて離れようとする。

 

しかし、その瞬間!!

 

武装ロボミの左腕が、弓美の身体を掴み込んだ!!

 

「!? キャアッ!?」

 

「! 弓美っ!!」

 

「弓美っ!!」

 

慌てる響と未来だが、事実上弓美が人質となり、手が出せない。

 

「離してっ! 離してよ、ロボミッ!!」

 

『私ハ友達ヲ守リマス!!』

 

逃れようとする弓美だがビクともしない。

 

とそこで、マリア・切歌・調を乗せた雷の車、翼・奏・クリスを乗せた劾の車、そしてマ〇ダ・R〇-7に似た車に乗ったターザンとセレナが到着する。

 

「立花っ!!」

 

「翼さんっ!!」

 

「! 弓美っ!?」

 

「人質にされてるのか!?」

 

「違うんです! あのロボットは弓美を守ろうとしていて!!」

 

翼が響に声を掛ける中、弓美が武装ロボミに捕まっているのを見て驚くクリスと奏に、未来がそう説明する。

 

『私ハ友達ヲ守リマス!!』

 

「なら! 私達の話を聞いて!」

 

「そうデス! 私達は敵じゃないデス! 大人しくして欲しいデス!」

 

武装ロボミに向かって、調と切歌がそう呼び掛けるが………

 

『貴方ノ日本語ハ識別不可能デス!』

 

「馬鹿にしてるデスかっ!?」

 

「切ちゃん! 落ち着いてっ!!」

 

その独特な口調の所為で音声が識別出来なかったと言う武装ロボミに切歌が憤慨し、調が宥める。

 

『防衛システム作動!!』

 

「! 危ないっ!!」

 

「キャアッ!?」

 

「デスッ!!」

 

そこで武装ロボミがその切歌と調に銃撃したが、雷の反応が間に合い、引っ張られた2人は事無きを得る。

 

「完全に暴走状態ね………」

 

「面倒だ。ブッ壊して止めようぜ!」

 

武装ロボミをマリアがそう評すると、ターザンから乱暴な意見が挙がる。

 

「待って、ターザンくん!」

 

「もう少し説得を続けましょう!」

 

セレナがそんなターザンを止め、劾もまだ説得を諦めるのは早いと呼び掛けるが………

 

「んな事言ってる場合か!?」

 

「コレ以上は人質の身が危険だ!」

 

「気の毒には思うが、人命が優先だ!」

 

クリス・翼・奏は、弓美の安全を考え、コレ以上説得に時間は掛けられないと言う。

 

Croitzal ronzell gungnir zizzl

 

Imyuteus amenohabakiri tron

 

Killter Ichaival tron

 

聖詠と共にシンフォギアを身に纏い、アームドギアを構える奏・翼・クリス。

 

「! 待って下さいっ!!」

 

「心配は要らん、立花」

 

「あの子は無事に助けてみせるさ!」

 

「すぐにスクラップにしてやるぜ、ロボ野郎!」

 

慌てる響の声をも届かず、翼・奏・クリスは弓美を武装ロボミから引き離そうとする。

 

と、その瞬間!!

 

『!!』

 

武装ロボミの目から光が放たれ、翼達に当たったかと思うと………

 

シンフォギアが武装ロボミに吸収され、全裸となってしまう!!

 

「!? なっ!?」

 

「いいっ!?」

 

「何っ!?」

 

翼達が思わず両腕で身体を隠しながら驚いて居ると………

 

武装ロボミの右手に、蒼ノ一閃を放つ際の様に大剣化しているアメノハバキリとガングニールが柄の部分で合体した双剣が現れる。

 

更に、両肩のイチイバルのガトリングガン、脚部に小型ミサイルポッド、背中には大型ミサイルがマウントされる!

 

「!? シンフォギアまで吸収したっ!!」

 

マリアが驚愕の声を挙げた瞬間………

 

「オイ、如何なったんだっ!?」

 

ヒムリーを撤退させたギャバンが現場に到着し、サイバリアンから跳び下りて武装ロボミに向かって行ったが………

 

「「轟兄(お兄ちゃん)は見ちゃ駄目ぇっ!!」」」

 

「おうわっ!? 何だ何だっ!?」

 

翼達が全裸の状態だった為、響と未来に見えない様にと飛び付かれた上に押し倒され、ゴーグル部分を塞がれてしまう。

 

「まさか、シンフォギアまで吸収するとは!!」

 

「装者の皆さんは下がって下さい! コレ以上シンフォギアを盗られたら大変な事になります!!」

 

雷と劾が、車の荷台から予備の上着を引っ張り出して翼達に掛けてやりながら、マリア達のそう呼び掛ける。

 

『私ハ友達ヲ守リマス!!』

 

とそこで、武装ロボミがガトリングガンやミサイルを一斉射して来る!

 

「キャアッ!?」

 

「デデデデースッ!?」

 

「チキショウッ! ()()()()()()()()()()()()()()()()なんて冗談じゃねえぞっ!!」

 

慌てて雷や劾の車の陰に隠れる装者達。

 

「悔しいけど………頼むね、ターザンくん」

 

「任せろ! すぐに鉄クズにしてやるぜ!」

 

セレナがそう言って、車の陰に身を隠すと、ターザンがメタルテックスーツを纏う。

 

「赤射っ!!」

 

「焼結っ!!」

 

更に、雷と劾もコンバットスーツを纏った。

 

「宇宙刑事! シャリバンッ!!」

 

「宇宙刑事! シャイダーッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙刑事シャリバンは、僅か1ミリ秒で赤射蒸着を完了する。

 

では、赤射プロセスをもう1度見てみよう!

 

「赤射っ!!」

 

雷がそう叫び、赤射ポーズを取ると、それは直ちに地球の衛星軌道上で待機している超次元戦闘母艦グランドバースへと伝わる。

 

すると、灼熱の太陽エネルギーが、グランドバースの増幅システムにスパークする!

 

増幅された太陽エネルギーは、赤いソーラーメタルに転換され、シャリバンに赤射蒸着されるのだ!

 

もう1度言おう!

 

この一連の動作………僅か1ミリ秒!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙刑事シャイダーは、僅か1ミリ秒で焼結を完了する。

 

では、その原理を説明しよう。

 

「焼結っ!!」

 

劾の焼結コールが送られると、すぐにそれは地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元戦闘母艦バビロスにキャッチされる。

 

そして、バビロス号からプラズマ・ブルーエネルギーが、劾に向かって照射される

 

宇宙刑事シャイダーは、バビロス号から放たれるプラズマ・ブルーエネルギーを浴びて、僅か1ミリ秒で焼結を完了するのだ。

 

もう1度言おう!

 

この一連の動作………僅か1ミリ秒!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「!!………」」」」

 

漸く解放されたギャバン・シャリバン・シャイダー・ジャスピオンが、包囲する様にロボミを取り囲む!

 

『!!』

 

武装ロボミが弓美を守る為に引き寄せるが、傍から見れば盾にしている様にも見えてしまう。

 

「ウオオオッ!!」

 

とそこで、武装ロボミの正面に居たギャバンが突撃!

 

『!!』

 

当然武装ロボミは、両肩のガトリングガンと右手の機関銃から弾丸を浴びせる!

 

「グアアッ!?」

 

真面に喰らったギャバンが、コンバットスーツから火花を上げて倒れ、地面を転がる!

 

「! 今だっ!!」

 

「ウロロロロラアアアアッ!!」

 

だが、それは武装ロボミの気を反らす囮だった!

 

攻撃直後の隙を衝いて、シャリバンが武装ロボミの右腕、ジャスピオンが左腕に組み付く。

 

「ええいっ!!」

 

更に背後からシャイダーが組み付き、羽交い締めにする!

 

『!!』

 

3人掛かりで押さえ付けられ、流石の武装ロボミも動きが止まり、弓美を解放してしまう。

 

「今だっ!!」

 

そこで、倒れていたギャバンが素早く起き上がると、弓美の元に跳躍!

 

「弓美ちゃん! コッチだっ!!」

 

「轟さん!」

 

そのまま弓美を武装ロボミから引き離すギャバン。

 

『! ユミッ!!』

 

だが、弓美を連れて行かれたのを見た瞬間、武装ロボミは出力を最大にアップ!

 

「!? うおわっ!?」

 

左腕に組み付いていたジャスピオンが投げ飛ばされ、地面に叩き付けられるとメタルテックスーツから火花を散らす。

 

「ぐうっ!?」

 

更に右腕に組み付いていたシャリバンの同様に投げ飛ばし、地面に叩きつけて火花を散らせる。

 

『!!』

 

「放しませんよぉっ!!」

 

そして羽交い締めにして来ているシャイダーも振り解こうとするが、持ち前の怪力をフルに発揮する。

 

………だが!!

 

「!? うわっ!?」

 

何と、シャイダーはパワー負けして引き剥がされ、武装ロボミの右手に握っていたアメノハバキリとガングニールで出来た双剣の攻撃を受けて、弾き飛ばされる。

 

「!? 劾さんが振り解かれたっ!?」

 

「何て馬鹿力デスッ!!」

 

『ユミ! 私ノ友達ッ!!』

 

調と切歌が仰天の声を挙げる中、ギャバンに連れられた弓美に迫る武装ロボミ。

 

「「!!」」

 

「轟兄っ!! 弓美っ!!」

 

とそこで、響が武装ロボミに組み付く!

 

『!!』

 

「ぐううっ!?」

 

武装ロボミと激しく組み合い、武装ロボミとのボディと響のシンフォギアから激しく火花が散る!

 

「響っ!!」

 

未来が響を助けようと、剣状態の扇を手にし、ビームを放とうとしたが………

 

「未来ちゃん、駄目だ! 未来ちゃんが攻撃したら、取り込まれてる翼達のシンフォギアまで分解されちまう!」

 

「!!」

 

ギャバンにそう言われて思い止まる。

 

『ユミッ!!』

 

「! があっ!?」

 

徐々に武装ロボミに押され始める響。

 

「クライムバスターッ!!」

 

「ビデオビームガンッ!!」

 

「ビームスキャナーガンッ!!」

 

そこで、シャリバンがクライムバスター、シャイダーがビデオビームガン、ジャスピオンが『ビームスキャナーガン』を武装ロボミの背に見舞った!!

 

『!!』

 

クライムバスターが右足裏、ビデオビームガンが左足裏、ビームスキャナーガンが背に当たり、武装ロボミは堪らずに膝を着いた!

 

「!!………」

 

その隙を逃さず、響は一旦武装ロボミから離れると、右腕のガントレットを引っ張り、展開させる!

 

『ユミッ! ユミッ!!』

 

「! ロボミッ!! 響! 止めてぇっ!!」

 

「!?」

 

しかし、必死に自分の事を呼ぶ武装ロボミの姿を見た弓美が叫び、響は思わず動きを止める。

 

「ロボミッ!!」

 

「弓美ちゃん! 駄目だっ!!」

 

ギャバンから離れて武装ロボミの元へ向かおうとした弓美だが、すぐ再度ギャバンに止められる。

 

「私の所為なの! 私が友達を守れってロボミに教えたから!!」

 

「弓美………くうっ!」

 

必死に訴えて来る弓美の姿を見て、響は思わずガントレットを元に戻す。

 

「立花っ!」

 

「何やってんだっ!」

 

車の陰に隠れて様子を見ていた翼とクリスが声を挙げる。

 

『皆! 大変よっ!!』

 

とそこで、通信回線にあおいの慌てた声が響き渡った。

 

「! あおいさん!?」

 

「如何したんですか!?」

 

『先程、日本に向けて多数のミサイル群が飛来! ミサイルの予測目標は、コンパニオンロボットです!!』

 

マリアとセレナが尋ねると、今度は朔也からそう報告が挙がる。

 

「! ミサイルッ!?」

 

「デースッ!?」

 

「! ヒムリーかっ! クソッ! 俺達に渡すぐらいなら破壊してしまおうってのか!?」

 

調と切歌が驚愕を露わにし、ギャバンはそれがヒムリーの仕業だと察する。

 

『現在自衛隊と在日米軍が迎撃中だが、数が多過ぎる! 全て撃ち落とすのは無理だ!!』

 

『皆すぐにそこから逃げるのよっ!!』

 

「! ロボミーッ!!」

 

弦十郎と了子がそう呼び掛けると、弓美がギャバンを振り解いて武装ロボミの元へ向かおうとする。

 

「弓美ちゃん! 逃げるんだっ!!」

 

「お願いっ! ロボミを助けてっ!! 助けてよーっ!!」

 

必死に押し止めるギャバンに、弓美は涙を流しながら必死に懇願した。

 

「…………」

 

その弓美の姿を見ていた響が、武装ロボミの方を振り返る。

 

『ユミッ! ユミッ!!』

 

漸く立ち上がった武装ロボミは、弓美の名を何度も呼ぶ。

 

「!………」

 

その姿を見た響は、武装ロボミに向かって無防備に近づいて行った。

 

「!? 響っ!?」

 

「響ちゃんっ!?」

 

「「「「「「!!」」」」」

 

その光景に未来とギャバン、一同も仰天する。

 

「…………」

 

そんな皆を余所に、無防備のまま更に武装ロボミに接近する響。

 

『私ハ友達ヲ守リマスッ!!』

 

当然、無防備に近づいて来た響に対し、武装ロボミは容赦無くミサイルを見舞った!

 

「! グウッ!!………私は敵じゃない! 貴方を助けたいのっ!! 弓美の為に………貴方の為に!」

 

だが、響は直撃を受けながらも、両腕を広げて敵意が無い事を示し、武装ロボミに呼び掛ける。

 

『私ハ友達ヲ守リマスッ!!』

 

しかし、武装ロボミはそんな響に対し、両肩のガトリングガンを発砲する!

 

「ガアアアアアアアアアアッ!?」

 

「! 響ーっ!!」

 

思わず未来が飛び出して行こうとしたが………

 

「待て、未来ちゃん!」

 

他ならぬギャバンがそれを止めた!

 

「! 轟お兄ちゃん! でも!!………」

 

「信じるんだ………響ちゃんを!」

 

食い下がる未来に、ギャバンはそう言い放つ。

 

「ロボミ! 止めてっ! お願いっ!!」

 

弓美も必死に武装ロボミに声を飛ばす。

 

「………それが友達を守る事なの? 弓美が貴方に教えたのは、そんな事じゃない筈だよ!!」

 

シンフォギアのアーマー部分がボロボロになりながらも、響は尚も武装ロボミに訴え掛け続ける。

 

『私ハ友達ヲ守リマスッ!!』

 

「! ウワアアアアアアッ!?」

 

またもミサイルが見舞われ、罅割れたアーマーを飛び散らせながらブッ飛ばされ、地面を転がる響。

 

「………弓美は、自分の命を懸けて、貴方を守ろうとした………!? ガアアッ!?」

 

立ち上がろうとした響に、追撃のミサイルが見舞われる。

 

「………友達なら、何で弓美の声が聞けないのっ!?」

 

だが、ボロボロになりながらも、響は再度立ち上がり、武装ロボミに訴え掛ける!

 

「ロボミーッ!!」

 

『! ワ、私ハ………』

 

とそこで、弓美の声が響くと、武装ロボミの動きが鈍くなる。

 

「友達だよ………武器を捨てて! 貴方は夢のロボットなの! 人間の友達なんだよ!!」

 

『私………ハ………』

 

「ロボミーッ!!」

 

『人間ノ………友達………』

 

響の必死の説得と、弓美に叫びが遂に届いた瞬間………

 

エラーが起きてショートしたのか、武装ロボミの身体にスパークが走り、火花が飛び散る。

 

と、その時!!

 

上空から風切り音が降って来る!!

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

それに反応して空を見上げたギャバン達の目に飛び込んで来たのは、1発の大型ミサイルの姿だった。

 

その狙いは、当然武装ロボミだ!!

 

「! ミサイルッ!!」

 

「撃ち漏らしかっ!!」

 

「響っ! 逃げてーっ!!」

 

未来が慌てて響に向かって叫ぶ。

 

「!!」

 

だが、響は逃げるどころか、武装ロボミに跳び掛かり、そのまま押し倒す様にして身体ごと覆い被さった!

 

その瞬間、大型ミサイルが着弾!!

 

響と武装ロボミは、一瞬で爆炎に飲み込まれた!!

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

ギョッとする一同。

 

直後に、爆煙を突き破る様に中から何かが飛んで来て、未来の足元に転がった。

 

「!?」

 

それは、響のシンフォギアのヘッドフォン型ヘッドギア部分だった。

 

「! 響いいいいぃぃぃぃぃーーーーーーっ!!」

 

それを拾いながら、頭を過った最悪の想像に、未来が悲鳴の様な叫びを挙げる。

 

やがて、爆煙が治まって来ると………

 

 

 

 

 

「…………」

 

『守ル?………守ル………コレガ守ルト言ウ事?』

 

その中から、全身が煤け、髪がボロボロになった状態で、頭だけになったロボミをしっかりと両腕で抱えた響が、ゆっくりと歩いて来た。

 

 

 

 

 

「! ロボミーッ!!」

 

「響ーっ!!」

 

「「「「「!!」」」」

 

すぐさま弓美と未来を先頭に、響の元へ向かう一同。

 

「…………」

 

目の前に来た弓美に、響は笑いながら頭だけになってしまったロボミを差し出す。

 

「ロボミ………大丈夫?」

 

そのロボミを受け取ると、そう問い質す弓美。

 

『ユミ………皆友達』

 

「そうよ、ロボミ!………ありがとう、響」

 

ロボミがそう返したの聞き、弓美は笑顔となって響に礼を言う。

 

「へへへ………!? うっ!?」

 

それを聞いて、緊張が切れたのか、身体から力の抜けた響が倒れそうなったが………

 

「おっと!」

 

「響っ!」

 

すぐさまギャバンと未来が、両脇から抱き抱えた。

 

「轟兄………未来………」

 

「響! もうー! また無茶してーっ!!」

 

「ハ、ハハハ………ゴメン、未来」

 

叱って来る未来に、響は平謝りとなる。

 

「響ちゃん」

 

「轟兄………」

 

「良くやった。立派だったぞ」

 

「! えへへ………」

 

それを聞いた響の顔がはにかむ。

 

「もう! 褒めないで、轟お兄ちゃん! 轟お兄ちゃんがそうやって褒めるから響が無茶ばっかりするんだから!!」

 

「ええっ!? それりゃあねえだろ、未来ちゃん………」

 

未来がそんなギャバンの事も叱ると、ギャバンはご無体なと言う様な仕草を見せる。

 

「「「「「アハハハハハハッ!!」」」」」

 

そんなギャバン達の遣り取りを見て、一同は笑いを零すのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノーチラス・研究開発室………

 

その後、本部へと帰還し、報告を済ませた一同は、ロボミが運び込まれた研究開発室へ集まっていた。

 

その中には、弦十郎の計らいで入れられた弓美の姿も在る。

 

「…………」

 

工具を手に、真剣な表情で頭部だけとなったロボミを弄っているベン所長。

 

既に取り込まれたアメノハバキリ・イチイバル・奏のガングニールは取り出されており、今はロボミ自体の状態を調べていた。

 

「如何ですか?………」

 

不安げにベン所長に尋ねる弓美。

 

「うむ、()()()()()()()は可能だ」

 

「! じゃあ!………」

 

「だが、直したとしても、君の元へ置いておくと言うワケには行かん………またパヴァリア光明結社が狙わないとも限らないからな」

 

「う………」

 

そう言われて弓美は肩を落とす。

 

「弓美ちゃん………俺達は必ずパヴァリア光明結社を倒す。そうして平和になったら、きっとまたロボミちゃんと友達として一緒に居られる日が来るさ」

 

そんな弓美を、轟がそう言って励ます。

 

「轟さん………」

 

『………ユミ………』

 

「! ロボミッ!」

 

そこで、ロボミが声を挙げる。

 

既にエネルギーが切れ欠けている為、その声は掠れ気味である。

 

『何時カ………世界ガ平和ニナッタラ………ソノ時………マタ私ガト………『友達』ニナッテクレマスカ?』

 

「何言ってるの! 私はずっとずっと友達よ!!

 

『ユミ………アリガトウ………サヨウナラ………ユ………ミ………』

 

遂にエネルギーが完全に切れたロボミの目から光が消え、音声も途切れてしまった………

 

「! ロボミ………」

 

動かくなかったロボミを持ち上げる弓美。

 

「………さようなら、ロボミ」

 

「その子は私が責任を持って預かろう。君の大事な『友達』としてな」

 

「………よろしくお願いします」

 

ベン所長にロボミを手渡す弓美。

 

その背中は寂し気であった………

 

「弓美………」

 

そんな弓美の背中を見た響は、改めて心の中で誓う………

 

必ずパヴァリア光明結社を倒し、平和を取り戻すと………

 

頑張れ、装者達!!

 

戦え! 宇宙刑事達よ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

暴走するロボミと対峙する装者達と宇宙刑事達。
シンフォギアまで取り込むロボミの特製で、装者達が封じられるも、宇宙刑事達の奮戦で弓美を奪還。
しかし、弓美の必死の訴えを聞いた響は、破壊を躊躇する。
そんな中、ヒムリーによってロボミにミサイル攻撃が開始される。
ロボミを守る為、響は必死に訴え掛け、身を挺してミサイルから庇う!


全てが終わり、ロボミは機能を停止し、S.O.N.G.で預かられる事となった。
何時の日がパヴァリア光明結社が居なくなり、平和が訪れた日………
ロボミは今度こそ、弓美の友達として蘇るのだ。

さて、次回のストーリーの主役はマリア。
ターザンの登場以来、心労の増えている彼女ですが、そんな彼女の心労を更に増やす事件が………
しかし、それと同時に………

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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