戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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本日は都合により、感想に返信出来るのは夜になってからになると思います。

ご了承ください。


第20話『クリスよ、急げ! マヤの遺産の恐怖!!(中編)』

空港の付近にて………

 

『コチラ轟! A地区に敵のアジトらしき物は無し! これよりB地区の捜索に入る!』

 

『雷だ! C地区の捜索終了! コレよりD地区に移動する!』

 

『劾です! 上空よりバビロスからスキャンしていますが、今のところ地下アジトらしき物は見当たりません! 範囲を広げて見ます!!』

 

「パパ! ママ! ソーニャ! ステファン!」

 

通信回線に響き渡る宇宙刑事達からの報告を聞きながら、クリスは方々に走り回っていた。

 

両親とソーニャ達が何者かに拉致されたとの報告を受けたS.O.N.G.は、マヤの遺産の事も有り、それがパヴァリア光明結社の仕業だと断定。

 

空港付近にアジトが有ると踏み、黒服部隊に加え、宇宙刑事達や装者達も出張って必死の捜索が開始されたが、未だに目ぼしい報告は入ってきていない。

 

(アタシが………アタシが行かねえと!!)

 

徐々に焦りの募って行くクリス。

 

と、その時………

 

「クリス!」

 

「!!」

 

呼び止められて足を止めたクリスが、声が聞こえた方向を見やると………

 

そこにはロケットマンの姿が在った!

 

「! 小父さん! 帰って来てたのかっ!?」

 

「ああ、今し方な………事情は聞いている。パヴァリアのアジトらしき場所には心当たりが有る」

 

「! ホントッ!?」

 

コレまで手がかりゼロだった為、行き詰まりを感じていたクリスに、思わぬ光明が齎される。

 

「ああ、この先の港に有る廃倉庫だ。恐らく、マヤの遺産を運ぶのに丁度良かったのだろう。すぐに他の皆にも連絡を………」

 

と、他のメンバーにも連絡をとロケットマンが言いかけたところで、クリスは廃倉庫の方向へ走り出した!!

 

あっ!? オイ、クリスッ!!………全く、しょうがないガールだ」

 

()()()調()()()()()()()()()()()()()()は、すぐにクリスの後を追うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パヴァリア光明結社のアジト………

 

「~~~♪~~~♪」

 

雅律がヴァイオリンを奏でる傍らで、ソネットがその美声を響かせている。

 

「「…………」」

 

その傍らでは、斬られた足にハンカチを巻き付けて止血しているステファンとソーニャが無念そうに顔を伏せている。

 

その演奏をと歌によって生じたフォニックゲインを吸収し、徐々に光を放ち始めるマヤの遺産。

 

やがて、目が眩みそうになる粗の光を放つ。

 

「おおっ!!」

 

「起動成功です!」

 

イッキが感嘆の声を漏らすと、プリマが何処か弾んだ声でマッドギャランに報告する。

 

「フフフ、コレで我等パヴァリア光明結社の天下が訪れるのだ」

 

マッドギャランも、嬉しそうな様子を隠す事無くそう言い放ったかと思うと、不意に雅律達の方に向き直り………

 

「もうコイツ等に用は無い………始末しろ!」

 

「「「「「ギーッ!!」」」」」

 

「「「「「コワッコワッ!!」」」」」

 

「「「「「シュワシュワッ!!」」」」」

 

マッドギャランの言葉で、戦闘員達が再び雅律達を取り囲む。

 

「なっ!? 最初からその積りだったのか!?」

 

「馬鹿め! 秘密を知った貴様等を生かしておくとでも思ったのか!!」

 

憤慨する雅律に対し、マッドギャランはさも当然の様にそう言い放つ。

 

「アナタッ!」

 

「姉ちゃん!」

 

恐怖から、ソネットが雅律に、ステファンがソーニャに抱き着く。

 

「クッ!………」

 

(クリスッ!!)

 

雅律がソネットを抱き締め返し、ソーニャは心の中でクリスの事を呼ぶ。

 

その瞬間!!

 

アジトの壁が爆発した!!

 

「「「「!?」」」」

 

「何っ!?」

 

雅律達とマッドギャラン達が驚きを露わにした瞬間………

 

「ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」

 

シンフォギアを纏ったクリスが、爆煙の中から飛び出して来て、頭上から雅律達だけを避けて戦闘員達にガトリングガンで弾丸の雨を降らせる!!

 

「「「「「ギーッ!?」」」」」

 

「「「「「コワッコワッ!?」」」」」

 

「「「「「シュワシュワッ!?」」」」」

 

アッと言う間に戦闘員達は蜂の巣にされて消滅する。

 

「「「「! クリスッ!!」」」」

 

驚きの声を挙げる雅律達の前に、クリスは着地を決める。

 

「パパ! ママ! 早く逃げて!! ソーニャ達も!!」

 

ガトリングガンをボウガンに変えながら、クリスは雅律達にそう呼び掛ける。

 

「それが………」

 

「ステファンくんが足を………」

 

「!?」

 

そこで、雅律とソネットにそう返され、ステファンに視線を向けたクリスは、その足に巻かれた包帯代わりのハンカチに血が滲んでいる事に気付く。

 

「クソッ!」

 

「雪音 クリス! 飛んで火にいる夏の虫とはこの事だ!!」

 

「如何に貴様と言えど、その足手まとい共を庇い続けては戦えまい!」

 

ザンパとギョールがそう言いながら得物を構えると、イッキとプリマもにじり寄って来る。

 

「!!」

 

身構えるクリスだったが………

 

「ちょっと待てっ!!」

 

そこで、ガメッシュが待ったを掛けて来た。

 

「「「「!?」」」」

 

「マッドギャラン………俺が奴等を始末する。その代わり、()()()()()を頂くと言うのは如何だ?」

 

何とガメッシュは意地汚く、クリス達を自分での手で始末し、更に報酬をがめようと言うのだ。

 

「………良いだろう。但し、報酬の支払いは始末に成功してからだ」

 

「承知した………」

 

マッドギャランが一瞬考えた様な素振りを見せた後にそう言い放つと、ガメッシュは忍刀を抜いて部下の下忍達と共に、クリスに向かって行く。

 

「「「「…………」」」」

 

それを見た四天王達は、特に文句を言うも無く、ガメッシュ達が代わる様に前に出て来ると、逆に後方のマッドギャランの元へと下がって行った。

 

「………お手並み拝見と行こうか」

 

その中でザンパが、ガメッシュ達の後ろ姿を、何処か小馬鹿にした様子で見ながらそう言い放つのだった。

 

「フフフ………鉄忍軍団の真の力を見せてやる!!」

 

「「「「!!」」」」

 

するとガメッシュがそう言い放ち、部下達が一斉に来ていた服を脱ぎ捨てた!

 

途端に、部下達の姿が鉄忍 ガメッシュへと変わった!!

 

「!? なっ!?」

 

驚愕の声を挙げるクリス。

 

「フハハハハハハハッ! これが我等鉄忍一族の科学力だ!!」

 

そのクリスに向かって、最初から居たガメッシュ………『ガメッシュ003』がそう言い放つ。

 

世界忍者・鉄忍 ガメッシュはサイボーグである。

 

嘗て先代のジライヤによって倒された初代ガメッシュと2代目であるガメッシュ002も同様であり、改造さえ行えば誰しもがガメッシュと成れるのだ。

 

「例え相手が全員同じだろうが………ブッ倒しちまえば同じだろうがっ!!」

 

と、クリスは自分を鼓舞する様にそう言い、ボウガンのエネルギー矢をセットして放とうとする。

 

「「「「「鉄忍法磁気嵐っ!!」」」」」

 

だがその瞬間に、ガメッシュ達は忍刀を身体の前で構えたかと思うと、その刀身に胸部に付いていた赤いランプから放たれた同色の光線を浴びせる。

 

すると、増幅された光線が磁気嵐となってクリスに襲い掛かったかと思うと、セットしていたエネルギー矢が消えてしまい、シンフォギアのアーマー部分からも光を失い始める!

 

「!? シンフォギアがっ!?」

 

強力な磁気嵐を四方八方から浴びた事で、シンフォギアが機能不全を起こしてしまったのだ!

 

「ムンッ!!」

 

続けてガメッシュ達は、鎖鎌を取り出し、次々にクリスに向かって投げ付ける。

 

鎖鎌はクリスの手足と身体に巻き付き、動きを封じる!

 

「グウッ!!」

 

「喰らえっ!!」

 

その瞬間、鎖鎌に高圧電流が流れる!!

 

「グアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」

 

「「クリスーッ!!」」

 

「「!!」」

 

苦悶の声を挙げるクリスの姿を見て、雅律とソネットが悲鳴の様な声を挙げ、ソーニャとステファンも思わず目を背ける。

 

「こ、こんなものぉっ!!」

 

何とか巻き付いている鎖鎌を振り解こうとするクリスだが、機能不全を起こし、シンフォギアのパワーが上がらない為、振り解けない。

 

「フハハハハハハハッ! 無駄無駄ぁっ!!」

 

そんなクリスの様子を見て調子に乗る様に更に電圧を上げるガメッシュ達。

 

「ウワアアアアアアッ!!」

 

悲鳴と共に、身体から黒煙が立ち上り始めるクリス。

 

「終わりだ! 雪音 クリスッ!!」

 

トドメを刺す為に、一気に電圧を上げようとしたガメッシュ達だったが………

 

そこで、一陣の風がガメッシュ達の中を吹き抜けた!!

 

「!? グアアッ!?」

 

「「「「!?」」」」

 

「! ガハッ!?」

 

鎖鎌の鎖が切断され、ガメッシュ達が倒れると同時に、解放されたクリスが膝を着く。

 

「大丈夫か、クリス」

 

その傍に、吹き抜けた風………ロケットマンが立つ。

 

「お、小父さん………ありがとう」

 

「オノレェ! ロケットマンッ!!………だが、甘いぞっ!!」

 

クリスがお礼を言っていると、ガメッシュ003が逸早く立ち上がりながらそう言い放つ。

 

すると、雅律達の背後から、新たなガメッシュが現れ、忍刀を手に雅律達に襲い掛かろうとする。

 

「「「「!?」」」」

 

「!? しまった!? まだ居たのかっ!?」

 

驚く雅律達と、慌てるクリスだが、まだシンフォギアは機能不全状態で対応出来ない。

 

「止めろおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」

 

悲痛な叫びを挙げるクリス。

 

だが、次の瞬間!!

 

何処からともなく飛んで来たロケット弾が、雅律達に襲い掛かろうとしていたガメッシュに直撃!

 

雅律達に襲い掛かろうとしていたガメッシュは跡形も無く消し飛んだ!!

 

「「「「「!?」」」」」

 

クリス達が驚いて居ると、新たにその場に舞い降りる影………

 

「!? なっ!? 小父さんが()()っ!?」

 

それは、紛れも無くロケットマンだった。

 

「! テメェッ! 何もんだっ!!」

 

そこで、漸くシンフォギアの機能が回復し、クリスは傍に居た方のロケットマンにハンドガンを向けた。

 

「待て、クリス! そのお方は恐らく………」

 

と、他ならぬ新たに現れたロケットマンが、クリスを制したかと思うと………

 

「ソーリー、ミス・クリス。ユーを騙す積りはナッシングだったが、手っ取り早く信じて貰うにはこうするのが1番だったのでね」

 

クリスの傍に居たロケットマンが、インチキ外人の様な口調でそう言って来た。

 

「お前、一体?………」

 

「フッ………」

 

そのインチキ外人口調のロケットマンに、クリスが唖然としていると、インチキ外人口調のロケットマンは緑色のボールの様な物………

 

『シュリケンボール』を取り出す。

 

「天空! シノビチェンジ!!」

 

インチキ外人口調のロケットマンがシュリケンボールを構えてそう叫ぶと、その姿が緑色のスーツに、金色の羽織の様なアーマーを羽織った、十字手裏剣状のマスク姿の忍者戦士へと変わった!!

 

「アイ・アム・ニンジャ・オブ・ニンジャ。緑の光弾………天空忍者! シュリケンジャーッ!!」

 

緑色の忍者戦士………『天空忍者 シュリケンジャー』がシュリケンボールを構えながら名乗りを挙げると、背後で爆発が上がるのだった。

 

「シュリケンジャーッ!?」

 

「やはり、そうか………」

 

驚くクリスと、予想通りと言う反応を見せるロケットマン。

 

「シュリケンジャーだと!?」

 

「鉄忍 ガメッシュ………忍びの技を悪事に利用し、剰え世界を征服しようなどと企む忍者の面汚し………『忍者の名誉を守る会』の会員として、断じて許しては置けん!!」

 

動揺を見せたガメッシュ003に向かって、シュリケンジャーは『シュリケンズバット』を剣モードで抜き放ち、切っ先を突き付けながらそう言い放つ。

 

「ぐうっ!?………ええい! オノレェッ!!」

 

ガメッシュ003は一瞬気押された様子を見せたかと思うと、マヤの遺産へと駆け寄る。

 

「! イカンッ!!」

 

「マヤの遺産の力を見せてくれるっ!!」

 

ロケットマンが慌てた声を挙げた瞬間、ガメッシュ003はマヤの遺産を操作し始めた!

 

すると、アジトである廃倉庫内に突然突風が吹き始めて、それが忽ちマヤの遺産とそれの付くガメッシュ003を中心に竜巻を巻き起こした!!

 

「!? うわっ!?」

 

「ホワットッ!?」

 

慌ててその場に伏せるクリスとシュリケンジャー。

 

だが、竜巻は勢いを増して行き、遂にはアジトの廃倉庫の建物を吹き飛ばしてしまう!

 

「ぬうっ!? アイツめっ!!」

 

「自棄を起こしたかっ!!」

 

「ええい、コレ以上は付き合ってられん! 退けぇっ!!」

 

アジトを吹き飛ばされ、完全に自棄を起こしていると思ったマッドギャラン達は、ガメッシュ達を見捨ててそそくさと退散した。

 

「フハハハハハハハッ! 何もかも吹き飛んでしまえーっ!!」

 

正に自棄になったらしい台詞を吐き、ドンドンとマヤの遺産の出力を上げて行くガメッシュ003。

 

「オーノー! 自棄になった奴のやる事はテリブルね!!」

 

「皆、しっかりと掴まるんだ!!」

 

そんなガメッシュ003の姿にシュリケンジャーが呆れ交じりにそう言い、ロケットマンが雅律達に自身を掴まらせて必死に竜巻に耐える。

 

「コレ以上は………やらせねぇっ! イグナイトモジュール、抜剣っ!!」

 

『ダインスレイブ』

 

とそこで、クリスがイグナイトモジュールを発動!

 

シンフォギアが黒く染まる!!

 

「ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」

 

気合の雄叫びと共に、4発もの大型ミサイルを生成するクリス。

 

「無駄だっ!! マヤの遺産は止められんぞっ!!」

 

「!!」

 

ガメッシュ003がそう言い放つが、クリスは構わず大型ミサイルを全弾発射!!

 

白煙の尾を引いて、大型ミサイル群がガメッシュ003へと向かうが、途中で竜巻の風に巻き込まれ、上空へと巻き上げられる!!

 

「フハハハハハハハッ! 馬鹿めっ!!」

 

「そうかなっ!?」

 

勝ち誇るかの様に笑うガメッシュ003に対し、クリスが不敵に笑ったかと思うと………

 

吹き飛ばされたかに思われた大型ミサイルが再噴射を行い、垂直落下する様にマヤの遺産へと殺到した!!

 

「!? 何ぃっ!!」

 

落下の勢いも加えた大型ミサイル群は、殆ど風の無い竜巻の中心部を通り、マヤの遺産へと降り注ぐ!!

 

「チイィッ!!」

 

慌ててマヤの遺産から離れて逃げ出すガメッシュ003。

 

直後に、大型ミサイル群はマヤの遺産を直撃!!

 

跡形も無く粉々に吹き飛ばした!!

 

「マヤの遺産が!………オノレェッ!!」

 

「鉄忍 ガメッシュッ!! 今度はコッチが逆襲する番だぜっ!!」

 

怒りの声を挙げるガメッシュ003に対し、クリスも負けじと声を張り上げるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

案の定、マヤの遺産が起動すると雪音夫妻とソーニャとステファンを始末に掛かる。
間一髪間に合うクリスだが、鉄忍・ガメッシュの鉄忍法・磁気嵐で窮地に陥る。
そこへ現れたのは何と2人のロケットマン!?
その正体は、『天空忍者シュリケンジャー』!!

劇中で戦死してますが、後の作品で普通に出て来たり、2代目が誕生してます。
今回は初代の方が生存してるって形で出て貰いました。
中の人が不明なので、こんな感じの登場もさせられるので。

さあ、次回から反撃開始です。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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