戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達 作:宇宙刑事ブルーノア
ノーチラス号・艦内………
シミュレーションルームにて、装者達と宇宙刑事達が模擬戦による訓練に励んでいた………
「ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」
「むんっ!!」
雄叫びと共に腰のブースターを全開で突っ込んで来て繰り出された響の拳を、ギャバンが受け止める………
かに見せかけて、その勢いを利用して投げ飛ばす!
「!? わわっ!?」
「柔よく剛を制すだぞ、響ちゃん」
投げ飛ばされた響が地面を転がるのを見ながら、ギャバンがそう言う。
「ええいっ!」
「よっ!」
とそこで、今度は未来が剣状にした扇の切っ先を向けてビームを放って来たが、ギャバンは僅かに身を反らしただけで躱す。
「まだまだっ!!」
そこで未来は、周囲に無数の鏡を出現させると、そこから次々にビームを放つ。
「ほっ! はっ! ふっ!」
しかしこれまた、ギャバンは軽やかにステップを踏む様な動きで、躱して行く。
「そこっ!!」
流星
と、不意を衝く様に流星を放つ未来。
「バリヤーッ!!」
ギャバンはギャバンバリヤーを展開して防ぐ。
「隙有りっ!!」
すると、何時の間にか背後へと回り込んでいた響が、ギャバンへと殴り掛かる。
「ハアアッ!!」
更に未来も自ら突撃し、剣状態の扇を振るう。
挟み撃ちにされたギャバンに2人の攻撃が命中するかに思われたが………
「チュウッ!!」
そこでギャバンはギャバンバリヤーを解くと同時に真上へと跳躍した!
「! ヤバッ!?………!? ヘブッ!?」
「!? ひ、響っ!? ゴメンッ!!」
咄嗟に拳を引っ込めた響だったが、未来の方は間に合わなかったのか、剣状態の扇で響の頬をビンタしてしまう。
「ギャバンキックッ!!」
「!? キャアッ!?」
その逆に隙を晒してしまった未来に、降下して来たギャバンのキックが決まる。
「アイタタタタ………」
「イタタ~………やっぱり敵わないなぁ、轟お兄ちゃんには」
響が頬を摩り、未来が尻餅を着いた尻を押さえながら立ち上がると、ギャバンにそう言う。
「ハハハ、そう簡単には負けないさ。けど、2人供、かなり強くなって来たじゃないか。正直、危ないと思った瞬間も何度か有ったよ」
「皮肉にしか聞こえないよ~」
ギャバンがそう返すと、漸く頬の痛みが引いた響が言う。
「轟お兄ちゃん! もう1本お願いっ!!」
「私もっ!!」
しかし、2人はすぐに再戦に挑みに掛かる。
「おう、幾らでも来いっ!!」
ギャバンも即座にそれを了承し、再度3人は激突し合うのだった。
「ハアッ!!」
INFINITE†CRIME
「クライムバスターッ!!」
マリアが周囲に出現させた無数の小太刀を放つと、クライムバスターを抜いたシャリバンが曲撃ちの様なアクロバティックな動きをしながら撃ち落として行く。
「ケアッ!! スパークボンバーッ!!」
「クウッ!」
小太刀を撃ち落とし終えると同時にスパークボンバーを繰り出すが、マリアは辛うじてガードする。
「ならっ!!」
EMPRESS†REBELLION
マリアは一旦距離を取ると、今度は握っていた短剣を蛇腹剣に変え、シャリバンに振るう。
「フッ!!」
それに対し、シャリバンは敢えて左腕に蛇腹剣の刃を巻き付かせる。
「ハアッ!!」
「!? キャッ!?」
そして更に右手で蛇腹剣の刃を掴むと、そのまま力任せに引っ張り、マリアを引き寄せた!
「マグナムチョップッ!!」
「ぐうっ!?」
引き寄せた勢いも加わったマグナムチョップを喰らい、ブッ飛ばされて地面の上を滑るマリア。
「………流石ね、雷」
マリアは立ち上がりながらも軽く笑みを浮かべてシャリバンにそう言い放つ。
「まだ終わりじゃないだろう? マリア」
「当然!!」
シャリバンがそう返すと、マリアは聖なる剣を出現させる。
「そう来なくっちゃっなあ!!」
それに対し、シャリバンもレーザーブレードを抜刀し、構えるのだった。
「ハアアッ! トオオッ! セヤアッ!」
「チッ………」
舌打ちが漏れるキャロルの周りを、シャイダーが軽業師の様に縦横無尽に跳び回る。
『マスター! 前ですっ!!』
『違う! 右だっ!!』
『いやいや、左でしょ!』
『ミカは後ろだと思うぞーっ!』
「お前等、黙れっ! 五月蠅くて敵わんっ!!」
合体しているオートスコアラー達から声が飛ぶが、4人がバラバラにアドバイスするものだから、キャロルは堪らずに怒鳴り返す。
「ビデオビームガンッ!!」
と、その隙を晒したキャロルにビデオビームガンを放つシャイダー。
「! チイッ!」
しかし、キャロルは錬金術のバリアで防ぐと、右手を振ってシャイダーに糸を伸ばす!
「ぐうっ!?」
糸がシャイダーの身体に巻き付き、拘束したかに思えたが………
「ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」
シャイダーが気合の雄叫びを挙げると、力任せに拘束していた糸を引き千切った!!
「相変わらずの馬鹿力め! コレは如何だ!!」
するとキャロルは、錬金術で水と風を組み合わせ、吹雪の竜巻を発生させる!
「!?」
咄嗟にガードの体勢を執ったシャイダーだが、吹雪の竜巻を浴びた瞬間、シャイダーの身体は一瞬にして凍り付いた!
「貰ったぁっ!!」
右手に糸を集め、ドリル状にしたかと思うと、凍り付いたシャイダーに向かって突撃するキャロル。
「ブルーフラッシュスパークッ!!」
だが、その攻撃が命中するかに思われた瞬間、シャイダーはブルーフラッシュスパークでコンバットスーツのエネルギーを解放!
「!? グアアッ!?」
自身を覆っていた氷ごとキャロルを吹き飛ばした!!
「!?」
吹き飛ばされたキャロルは地面に叩き付けられそうになり、思わず目を閉じて身構えたが………
「おっと!」
何時の間にか落下地点に先回りしていたシャイダーに、お姫様抱っこで受け止められた。
「!!」
「すみません、キャロルちゃん。やり過ぎちゃいましたね」
思わず赤面するキャロルに、シャイダーはそう言って来る。
「ば、馬鹿! 模擬戦なんだぞ! これぐらいは当然だ!!」
『や~だ~、マスターってば照れてる~』
『うむ、派手に赤面しているな』
『マスターが幸せそうで何よりです』
『マスター! 嬉しいっ!!』
照れ隠しでキャロルが怒鳴ると、ガリィ・レイア・ファラ・ミカが口々にそう言う。
「! お前等ーっ!!」
「アハハハハハハッ!」
思わず暴れるキャロルだったが、シャイダーは意にも介せず、キャロルをお姫様抱っこで抱えたままだった。
「ちょっと、ターザンくん! 駄目だよっ!!」
「うん?………」
「何だ?………」
「「「「「「??………」」」」」」
とそこで、突然響いて来た声に、シャイダーとキャロルだけでなく、他の面子も思わず動きを止めると………
シミュレーターが突然停止した。
「! シミュレーターが?………」
「ターザンくん!」
「もう良いだろう~。俺飽きちゃったぜ」
翼が驚いて居ると、シミュレーターを止めた犯人であるメタルテックスーツを解除したターザンを、セレナが叱り付けていた。
「! ターザン! 貴方の仕業なの!?」
「一体如何言う積りだ、オイ!?」
それを見たマリアとクリスも、ターザンに詰め寄る。
「訓練なんてめんどくさいぜ。やってらんねえよ」
そんな2人に対し、あっけらかんとそう言い返すターザン。
「そんな!………」
「気持ちは分から無くはないデスけど、それは駄目デス!」
「そうだぜ。日々の精進が勝利に繋がるんだぜ」
調・切歌・奏もターザンを戒めるが………
「何言ってんだよ、パヴァリア光明結社なんて楽勝だって。復活したマッドギャランも大した事無かったしさ」
ターザンは完全に舐めた態度でそう返す。
「オイ、ターザン」
「それは幾ら何でも油断し過ぎじゃ………」
「じゃ、バイバ~イ」
と、シャリバンとシャイダーも説教しようとしたが、それを聞く前にターザンは逃げ出してしまった。
「あ! ターザンくん! 待ってっ!!」
「セレナ!……もう! アイツはァッ!!」
シンフォギアを解除したセレナがそれを追うと、マリアもお馴染みのハンマーを取り出してその後に続くのだった。
「全く、あのクソガキめ………」
ターザンの奔放ぶりに、キャロルが吐き捨てる様にそう言い放つ。
「まあ、アイツぐらいの頃には良くある事だ。俺達が諭して行こうぜ………それにしても確かに気になるな」
と、ギャバンがコンバットスーツを解除して轟の姿に戻ると、そう言う。
「? 轟さん?」
「何が気になるんだ?」
「轟兄?」
「轟お兄ちゃん?」
「「「「「??」」」」
同じ様に劾と雷、そしてシンフォギアを解除した響と未来、装者達がその言葉で轟に注目する。
「パヴァリアの連中の動きだ。悪事を働いているのは確かだが、今一目的が見えない」
そんな一同に向かって、そう自分の考えを述べる轟。
「………確かにな」
「コレまでマクー・マドー・フーマを裏から操って来た組織がやる事としては、連中と余り変わらない気がしますね」
それに雷と劾も同意した。
「マッドギャランやサタンゴースの上に居るって存在に関しても、未だに何も分かって無いからな………」
「………サタンゴースと言えば、バルベルデ以来、全然姿を見てない」
「お~! 言われてみれば、確かにデース」
轟が言葉を続けると、調と切歌がそう口を挟んで来た。
「そう言えば………巨獣を凶暴化させた後、サタンゴースは膝を着いていた」
そこで、雷がバルベルデで、サタンゴースが巨獣マリゴスとハネダーを凶暴化させた後、フラついて膝を着いていた事を思い出す。
「ひょっとすると………サタンゴースは
そう推論を述べる轟。
「となると、パヴァリア光明結社が真っ先に目指しそうなのは………」
「サタンゴースの完全なる復活だな」
「………! まさかっ!?」
と、奏と翼がそう言っていると、キャロルが何かを思い出したかの様な声を挙げる。
「? キャロルちゃん?」
「何か心当たりが有るのか?」
「ひょっとすると、奴等の狙いは………」
響と轟の問いに、キャロルが答えようとした瞬間………
シミュレーションルーム内に警報が鳴った!!
「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」
『装者、並びに宇宙刑事達は大至急指令室へお願いします!』
驚く一同の耳に、朔也のアナウンスが響く。
「話は後だな………行くぞ」
轟のその言葉で、一同はノーチラス号の発令所へと向かうのだった。
◇
氷川神社群………
「「「「「ギーッ!?」」」」」
「「「「「コワッコワッ!?」」」」」
「「「「「シュワシュワッ!?」」」」」
巨大な魔法陣の上に待機させられた多数の戦闘員達が、悲鳴の様に奇声を挙げながら光へと変わって行く。
そして戦闘員達が光になる度に、魔法陣から放たれている輝きが増して行っている。
「経過は順調です」
「このまま行けば、『神の力』の顕著も近いですな」
「フフフフ………」
ギョールとザンパからの報告を聞いているマッドギャランが思わず笑いを零す。
「マッドギャランッ!!」
とそこで声が響き、轟達が駆け付ける。
「来たか、宇宙刑事に装者共」
「コレは!?………」
「一体何をしていると言うのだ!?」
「どうせ碌な事じゃねえのは確かだな………」
マッドギャランが答える中、戦闘員達をまるで生贄に捧げている様な様子に雷と翼が驚きを示し、クリスがそう断じる。
「あの儀式………この場所………やはりそうか! 貴様等! 『神の力』を狙っているな!!」
とそこで、今回の出撃に同行していたキャロルがそう叫んだ。
「『神の力』?………」
「キャロルちゃん、それは一体?」
「特定の指向性を持たない高次元のエネルギーの総称だ。コレに何らかの概念を付与する事で、目的を持った『兵器』へと再誕させる事が出来る」
首を傾げる響と劾に、キャロルはそう説明する。
「パヴァリア光明結社と協力していた時に、噂程度で話を聞いていたが………まさか本当に顕著させられる様になっていたとは」
「そうだよー! 神の力を得て、アダムはもっと素敵になるんだから! キャハハハハハハッ!!」
若干の戦慄を覚えているキャロルに、ティキが無邪気に笑いながらそう言い放つ。
「新顔が居るな………何モンだ?」
「ティキはティキ! アダムの恋人だよー!」
問い質して来た奏に、ティキは相変わらず無邪気そうに返す。
「恋人っ!?………」
「人形が恋人………そう趣味なのデスか!?」
ティキの言葉に調と切歌が色々な意味で驚きを示す。
「生憎だが、今は大事なところなのでな………貴様等と無駄話をする積りは無い」
「ハッ! あの時、散々な負け方したのに、随分と余裕じゃないか!」
そんな言葉をバッサリと切り捨てるマッドギャランだが、ターザンが嘲る様に言い放つ。
「!!………」
その言葉に、マッドギャランは無言のまま、拳をミチミチと音が鳴る程に握り締める。
「貴様ぁっ!!」
「マッドギャラン様への侮辱は許さんっ!!」
とそこで、プリマとイッキが怒りを露わにし、四天王が前に出る。
「蒸着!!」
「赤射!!」
「焼結!!」
そこで、轟・雷・劾もコールを行い、コンバットスーツを纏う。
「宇宙刑事! ギャバンッ!!」
「宇宙刑事! シャリバンッ!!」
「宇宙刑事! シャイダーッ!!」
次々と高らかに名乗りを挙げる宇宙刑事達。
宇宙刑事ギャバンが、コンバットスーツを蒸着するタイムは、僅か0.05秒に過ぎない!
では、蒸着プロセスをもう一度見てみよう!
「蒸着っ!!」
轟がそう叫び、蒸着ポーズを取ると、それは直ちに地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元高速機ドルギランへと伝わる。
『了解! コンバットスーツ、電送シマス!』
そして、ドルギランより粒子状に分解されたコンバットスーツが轟へと電送される!
その粒子状となったコンバットスーツが、轟の体に吹き付けられる様にスーツを構成していき、蒸着は完了する。
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か0.05秒!!
宇宙刑事シャリバンは、僅か1ミリ秒で赤射蒸着を完了する。
では、赤射プロセスをもう1度見てみよう!
「赤射っ!!」
雷がそう叫び、赤射ポーズを取ると、それは直ちに地球の衛星軌道上で待機している超次元戦闘母艦グランドバースへと伝わる。
すると、灼熱の太陽エネルギーが、グランドバースの増幅システムにスパークする!
増幅された太陽エネルギーは、赤いソーラーメタルに転換され、シャリバンに赤射蒸着されるのだ!
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か1ミリ秒!!
宇宙刑事シャイダーは、僅か1ミリ秒で焼結を完了する。
では、その原理を説明しよう。
「焼結っ!!」
劾の焼結コールが送られると、すぐにそれは地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元戦闘母艦バビロスにキャッチされる。
そして、バビロス号からプラズマ・ブルーエネルギーが、劾に向かって照射される。
宇宙刑事シャイダーは、バビロス号から放たれるプラズマ・ブルーエネルギーを浴びて、僅か1ミリ秒で焼結を完了するのだ。
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か1ミリ秒!!
Balwisyall nescell gungnir tron
Rei shen shou jing rei zizzl
Imyuteus amenohabakiri tron
Croitzal ronzell gungnir zizzl
Killter Ichaival tron
Seilien coffin airget-lamh tron×2
Zeios igalima raizen tron
Various shul shagana tron
「ハッ!!」
続く様に装者達も聖詠を唱えてシンフォギアを身に纏い、ターザンもメタルテックスーツを纏う。
「行くぞぉっ!!」
「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」
そして、ギャバンの掛け声で一斉に戦闘を開始するのだった………
つづく
新話、投稿させて頂きました。
シミュレーションルームで訓練に励む宇宙刑事達と装者達。
しかし、ターザンがまたも精神的未熟な面を出してしまう………
そんな中で、遂にパヴァリア光明結社は神の力も顕著を試みる。
特撮あるある『戦闘員は使い捨ての消耗品』
最近はコンプラの関係も有ってあんまり見られないですが、昭和じゃ当たり前に見られましたね。
果たして、この戦いは色々な意味で大丈夫なのか?
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。