戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

130 / 162
第26話『神の力(後編)』

氷川神社群………

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

共に咆哮を挙げながら取っ組み合う巨獣ティキとワンセブン。

 

「行けーっ!!」

 

「頑張って! ワンセブン!!」

 

切歌と調がワンセブンに声援を送る。

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

その声援に応えるべく、ワンセブンは巨獣ティキを押し込もうとするが………

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

何と巨獣ティキが再度咆哮を挙げたかと思うと、逆にワンセブンを投げ飛ばした!!

 

「!? ワンセブンッ!?」

 

「ワンセブンが投げ飛ばされたっ!?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

その光景に、切歌と調だけでなく、他の装者達や宇宙刑事達も驚く。

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

背面からのロケット噴射で起き上がったワンセブンは、脛部の発射口を展開し、ナイキ級ミサイルを巨獣ティキ目掛けて連射する。

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

だが、巨獣ティキはミサイルを次々に浴びながらも諸共せずに突き進み、ワンセブンに体当たりを見舞った!

 

装甲から派手に火花を散らして、再度倒されるワンセブン。

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

そこで巨獣ティキが不揃いに牙が生えている口を開くと、倒れているワンセブンに向かって稲妻状の怪光線を放つ!!

 

ワンセブンの身体から次々に爆発が上がる!

 

「ああっ!? ワンセブンがっ!?」

 

「アレでは起き上がる事も出来んぞっ!!」

 

調が顔を青褪めさせ、翼がそう声を挙げる。

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

するとワンセブンは、背の翼を展開して戦闘飛行形態となり、そのままロケット噴射で背中を擦りながらも巨獣ティキの稲妻状の怪光線から逃れる!

 

そのまま空中へと飛び上がるワンセブンだったが………

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!

 

そこで巨獣ティキも、背に飛膜部分が穴だらけの悪魔の様な翼を展開。

 

そんな翼にも関わらず、ワンセブンを追って飛翔した!

 

そのまま両者は空中戦を展開する。

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

宙返りを行い、巨獣ティキの背後を執るワンセブン。

 

そのまま、ミサイルパンチを見舞う。

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

しかし、巨獣ティキには効果が無い。

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

ならばと、直接殴り掛かろうと、速度を上げて肉薄する。

 

そして、その勢いに乗せた拳を繰り出したが………

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

巨獣ティキは翼を使った生物的な飛行軌道で、ワンセブンの上を取る!

 

そのまま、踏み付ける様に両足での蹴りを見舞った!!

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!?

 

バランスを崩したワンセブンが失速し、錐揉み回転しながら墜落した!!

 

それでも何とか、起き上がるワンセブンだったが………

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

巨獣ティキがその近くへと着地したかと思うと、その身体から複数の触手が伸び、ワンセブンの身体に巻き付いた!!

 

その次の瞬間に巨獣ティキが身体から放電を開始!

 

触手を通じてワンセブンに高圧電流が流される!!

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!?

 

苦しむ様子を見せながら触手を振り解こうするワンセブンだが、ワンセブンのパワーを持ってしても振り解けない。

 

オマケに、グラビトンを放つ腹部にも触手が巻き付き、シャッターが開けられない為、必殺のグラビトン攻撃も封じされている。

 

「ああっ!?」

 

「ワンセブンがやられちゃうっ!!」

 

切歌と調から悲鳴の様な声が挙がる。

 

「援護を!!………」

 

「駄目だ! 奴も神の力の一端を持っている! 生半可な攻撃では如何にもならんぞっ!!」

 

何とか援護しようとしたマリアを、キャロルがそう言って止める。

 

「でも! このままじゃっ!!………」

 

何か手は無いのかと響が問い質そうとした瞬間………

 

風切り音が聞こえて来た。

 

「? 何だっ?………」

 

「! アレッ!!」

 

奏が首を傾げると、何かに気付いた未来が空の一角を指差す。

 

そこには、まるでスフィンクスを思わせる形をした宇宙船の姿が在った!

 

「何だ、ありゃぁっ!?」

 

「マーベラー、キャノン発射っ!!」

 

クリスがそう声を挙げた瞬間、その宇宙船………『地獄からの使者 スパイダーマン』の翔ける『マーベラー』からロケット弾が発射された!!

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?

 

そのロケット弾が巨獣ティキに直撃すると、これまでワンセブンの攻撃に全く怯まなかった巨獣ティキが初めて仰け反った!

 

更にロケット弾は触手にも命中!

 

大爆発で全ての触手が千切れ飛んだ!!

 

「マーベラー! チェンジ、レオパルドンッ!!」

 

と、コックピットの『モンスター退治の専門家 スパイダーマン』がそう掛け声を掛けると、マーベラーが変形!

 

人型ロボット形態『レオパルドン』となり、巨獣ティキの前に着地する。

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!!

 

レオパルドンに向かって咆哮を挙げる巨獣ティキだったが………

 

「レオパルドン! ソードビッカーッ!!」

 

『悪のからくりを粉砕する男 スパイダーマン』が今度はそう叫ぶと、レオパルドンが右足に収納されていた剣を抜き放つ。

 

その剣を投擲の体勢で構えると、剣が光を帯びる。

 

「!? な、何だこのエネルギーは!? 神の力に匹敵………いや、()()()()()()()っ!?」

 

「「「「「ええっ!?」」」」」

 

その剣から神の力をも上回るエネルギーを感じ取ったキャロルが驚愕に声を挙げると、装者達も仰天する。

 

と、その次の瞬間には、レオパルドンは剣を巨獣ティキに向かって投げ付ける!

 

グルギャオアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?

 

必殺の『ソードビッカー』を喰らった瞬間に、巨獣ティキの姿は粉微塵に爆発し、砕け散った!!

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

唖然となる装者達を余所に、『不死身の男 スパイダーマン』はレオパルドンを再度マーベラーへと変形させ、何処へとも無く飛び去って行った。

 

ウオオオオオオォォォォォォォッ!!

 

そこでワンセブンも、一旦要塞形態に変形した後、飛行形態へと変形し、同じ様に飛び去る。

 

「オイ! ボーッとしてる暇は無いぞっ!!」

 

「早く轟さんを運ばないとっ!!」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

そこで、シャリバンとシャイダーがそう言い、我に返った装者達が慌てて負傷した轟の搬送に掛かる。

 

「俺の………俺の所為だ………」

 

「ホラ、ターザンくん………しっかりして」

 

「俺の………俺の………」

 

そしてセレナが、打ちひしがれていたターザンに肩を貸して立ち上がらせるが、ターザンはブツブツと同じ事を呟き続けるばかりだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後………

 

一旦はノーチラス号へと搬送された轟だったが、傷は想像以上に深く、地球の医療技術では如何にもならない為、ベン所長によりバード星へと搬送される事となった。

 

装者達と雷に劾は、発令所へと集まり、今後の対応についての話し合いを始める………

 

 

 

 

 

ノーチラス号・発令所………

 

「ターザンは?」

 

「取り合えず、ダイレオンで休んでるみたいですけど………」

 

「相当参ってるみたいだったな………」

 

弦十郎の質問に、セレナと奏がそう返す。

 

「だが今回の事は、起こるべくして起きた事と言える………」

 

とそこで、翼がやや冷たく言い放つ。

 

「そうね………」

 

「あの野生馬鹿が! 頭に乗ってるやがったから、アイツまであんな目に………」

 

それにマリアが同意し、クリスもターザンを非難する様な事を言いかけたが………

 

「「止めて(下さい)っ!!」」

 

「「「「「「「「!?」」」」」」」」

 

何と、他ならぬ響と未来がそれを止めに掛かり、他の装者達と弦十郎は驚く。

 

「確かに、今回の事はターザンくんの未熟な所の所為で起こった事かも知れません………」

 

「けど! それでターザンくんの事を責め立てるのは違うと思う!!」

 

「立花………」

 

「未来………」

 

轟が負傷したのは紛れも無くターザンの所為であり、誰よりもターザンを責める権利が有る筈の2人がそう言った事で、装者達は何も言え無くなる。

 

「そいつ等の言う通りだ。今先ず話し合うべき事は、パヴァリア光明結社が神の力を手にしたと言う事だ」

 

とそこで、発令所の自分の席に居たキャロルがコンパネを操作し、巨獣ティキの映像をメインモニターに映し出す。

 

「その力の一端を与えられたあのオートスコアラーが変化した巨獣でさえ、アレだけの強さを見せた………」

 

「今後はああ言った敵が次々に出て来るって事ですね………」

 

キャロルがそう説明すると、エルフナインがそう言って表情を曇らせる。

 

「ワンセブンが太刀打ち出来てなかった………」

 

「あのロボットが来なかったら、危ないところだったデース」

 

続けて映像で流されて来たワンセブンを圧倒する巨獣ティキと、それを1撃で粉砕したレオパルドンの映像を見て、調と切歌が表情を強張らせる。

 

「何か、対抗手段を考えないと………」

 

「特訓ですっ!!」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」」

 

と、マリアの言葉を遮る様に響がそう叫び、装者達の視線が集まる。

 

「強くなる為には特訓有るのみです! 師匠っ! コーチをお願い出来ますか!?」

 

響はそう言葉を続け、弦十郎に特訓のコーチを願い出る。

 

「うむ! その意気や良し!! どれ! 久々にみっちりと扱いてやるか!! 全員、シミュレーションルームへ集合だ!!」

 

「全員って………」

 

「アタシ等もかよ!?」

 

弦十郎がRN式回天特機装束まで取り出してノリノリでそう返すと、唖然としているセレナと、とんだとばっちりだと言うクリスがそう言い放つ。

 

「良いじゃないか。技術的な事は優秀なテクノオフォサーに任せようじゃないか」

 

「こういう時は、兎に角身体を動かしましょう」

 

そこで、雷と劾も同意する。

 

「うむ、確かに一理有るな………今は兎も角、只管に自らを磨き上げようではないか!」

 

「翼………」

 

更に翼が同意すると、奏がそんな翼に呆れた様な表情を向ける。

 

「あの………ターザンくんは?」

 

「今はそっとしておこう………声を掛けるのはもう少し落ち着いてからの方が良いだろう」

 

「…………」

 

「キャロルちゃんも一緒に特訓しましょう」

 

「別に俺には必要無いが………ま、まあ、お前が如何してもと言うならば仕方ないな………」

 

ターザンの事を心配するセレナに雷がそう言い放ち、劾とキャロルがツンデレな遣り取りを交わすと、一同はシミュレーションルームへと移動するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シミュレーションルーム………

 

弦十郎がコーチとなり、特訓が開始されたが………

 

元より人間離れした身体能力と戦闘能力の持ち主であり、最近になってRN式回天特機装束と言う防御のシステムまで手に入れてしまった弦十郎は、装者達相手に大暴れした!

 

響の格闘を難なく捌き、翼の剣を指だけで白刃取り………

 

クリスがミサイルを放てば、全て受け止められて投げ返され、キャロルが放った錬金術も拳を振った勢いで発生した風圧で相殺された………

 

イヴ姉妹が多数の小太刀とビームダガーを操ると、白い悪魔の如き紙一重の抜群の回避を見せた挙句、小太刀とビームダガーを同士討ちさせた………

 

RN式回天特機装束を装備しているとは言え、見た目は生身の状態に見える弦十郎を攻撃する事を躊躇していた切歌と調も、もうそんな事は言って居られないと、大型化させた鎌と丸鋸で襲い掛かったが、両方とも弦十郎が繰り出した拳で呆気無く粉砕された………

 

奏と未来は、即席ながらも息の合った連帯で仕掛けたものの、やはり1歩及ばず、弦十郎が繰り出した震脚の衝撃波を真面に喰らってノックダウンとなった………

 

 

 

 

 

そして、今………

 

「マグナムチョップッ!!」

 

「ぬんっ!!」

 

シャリバンが繰り出したマグナムチョップを、ガントレットを填めた右腕で受け止める弦十郎。

 

「シャイダーパンチッ!!」

 

「甘いっ!!」

 

そこでシャイダーが、宙返りを決めながらシャイダーパンチを繰り出したが、此方は何も填めていない左手で受け止められた!

 

「ケアッ!!」

 

「フッ!!」

 

そこでシャリバンとシャイダーは弦十郎から距離を取ると、ホルスターからクライムバスターとビデオビームガンを抜いた。

 

「クライムバスターッ!!」

 

「ビデオビームガンッ!!」

 

「ぬううんっ!!」

 

二条の光線が弦十郎へと向かったが、弦十郎はガントレットを填めた腕で地面を殴ると、地面が捲れ上がって、光線を防いだ!

 

「流石ですね………」

 

「弦十郎さんが味方で本当に良かったと思いますよ………」

 

その光景に感嘆しながらも、シャリバンとシャイダーはレーザーブレードを抜き放つ。

 

「遠慮は要らんぞ………そうでなくては特訓の意味が無いからな!」

 

「「ハイッ!!」」

 

弦十郎が構えを執りながらそう言うと、シャリバンとシャイダーは弦十郎へと向かって行くのだった。

 

「………あのオッサン、本当に人間かよ」

 

「実は宇宙人だとか改造人間だとか言われても、今なら信じるわ」

 

すっかり疲れ果てて地面に寝転んでいる装者達の中で、クリスとマリアがそう言い合う。

 

「………何時までも休んで居られないね」

 

「もう一頑張りーっ!!」

 

とそこで、未来と響がそう言いながらも、疲労の様子を見せながらも立ち上がり、弦十郎達の中へと混ざって行こうとする。

 

「響の奴は兎も角、未来も根性有んな~………」

 

そんな2人の様子を見た奏が、大の字に寝ころんだままそう呟く。

 

「あの、御2人供………」

 

「轟さんの事、心配じゃないんデスか?」

 

とそこで、最愛の轟が重傷となってバード星に搬送された事が気にならないのかと疑問を呈する調と切歌。

 

「………轟兄なら大丈夫だよ」

 

「轟お兄ちゃんが死ぬわけ無いよ。きっと帰って来るから」

 

そんな2人に屈託無い笑みを浮かべてそう返す響と未来。

 

その目は確信に満ちている。

 

「師匠ーっ! もう1本お願いしまーすっ!!」

 

「私もーっ!!」

 

そして、弦十郎達の元へと向かった。

 

「………我々の中で1番強くなったのはあの2人かも知れんな」

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

そんな響と未来の背を見ながら翼がそう呟き、装者達は全員同意する様に軽く笑みを浮かべるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

神の力を得て、巨獣と化したティキに大苦戦のワンセブン。
そこへ現れたのは………
何と東映版スパイダーマンと、彼の駆ける特撮史上最強秒殺ロボ(公式)レオパルドン!!
今はファンの二次設定みたいな扱いですが、一時期ソードビッカーにはコズミックエネルギーが宿っているみたな設定が囁かれてましたからね。
神の力を上回るのも当然かと。

負傷した轟の傷は深く、バード星へと搬送されます。
最もターザンを責めて良い筈の響と未来ですが、逆にターザンを庇います。
コレは2人の心身の成長を表していると思って下さい。

そして神の力に対抗する為、兎に角特訓へと入る装者達。
更に、弦十郎だけでなく、あのおやっさんの元へも趣き、遂にあのレジェンド達から大特訓を受けます。
お楽しみに。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。