戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第42話『ゴメンナサアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーイッ!!』

ノーチラス号・発令所にて………

 

「如何なっているっ!?」

 

「サタンゴースを中心に、空間歪曲を確認っ!!」

 

「全てのシンフォギアの出力が急激に低下っ!!」

 

弦十郎の声に、朔也とあおいがコンパネを操作しながら、そう返す。

 

「まさか………Anti_LiNKER!?

 

「「「「「!!」」」」」

 

シンフォギアの出力が下がっていると聞いたナスターシャ教授がそう声を挙げ、発令所メンバーの視線がウェル博士に向けられる。

 

「ちょっ! 僕に注目しないでくださいよ! そもそも、Anti_LiNKERの反応は出てませんよ!!」

 

それを受けたウェル博士が慌ててそう反論する。

 

「如何やらAnti_LiNKERよりも厄介な代物の様だ………」

 

そんな中で、1人解析を続けていたベン所長が珍しく険しい表情で言い放つ。

 

「如何言う事、ベン所長?」

 

「見てくれ………」

 

了子が尋ねると、ベン所長は『()()()()()』をモニターに表示させる。

 

それは、何かのエネルギーにデータだった。

 

「コレは?」

 

「あの空間内に満ちているエネルギーの波形だ………」

 

「ちょっと待って! ()()って!?」

 

朔也の問いに、ベン所長がそう答えた瞬間、了子が何かに気付いて声を挙げる。

 

「そうだ………コレはフォニックゲイン発生と全く正反対なエネルギー波形………言うなれば、『反フォニックゲイン』だ」

 

ベン所長はそう言いながら、そのエネルギー波形………『反フォニックゲイン』の隣に、フォニックゲインのエネルギー波形を表示させる。

 

2つのエネルギー波形は、全く正反対であった。

 

「『反フォニックゲイン』だと!?」

 

「うむ………相反するエネルギー同士がぶつかった時、起きるのは………」

 

「! 対消滅っ!!」

 

「シンフォギアの不調の原因はエネルギーの対消滅によるものですか!」

 

弦十郎が驚きの声を挙げると、ベン所長・ウェル博士・ナスターシャ教授が次々に分析を述べる。

 

「何とかならないんですか!?」

 

「反フォニックゲインを発生させているのはあの空間だ。それを破る事さえ出来れば………」

 

あおいの声にベン所長はそう返すが、反フォニックゲインを発生させているあの空間を如何にかするのはサタンゴースを叩くしかない。

 

それは不調のシンフォギアを纏っている装者達にとって無理難題であった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都内・某所………

 

「クッ! まさか、シンフォギアが無力化されるとは………」

 

アームドギアを支えに膝を付いている翼が、苦い表情でそう漏らす。

 

「コレも神の力かよ………」

 

同じ様に、アームドギアを支えに辛うじて立っている奏も、元凶であるサタンゴースを睨み付ける。

 

オオオオオオォォォォォォッ!

 

勝ち誇るかの様に唸り声を挙げるサタンゴース。

 

サタンゴースが発生させた反フォニックゲインに満ちた空間………『サタンゴースゾーン』は、着実に装者達を蝕んで行く。

 

「ハハハハハハッ! 無様だな、シンフォギア装者共っ!!」

 

そんな装者達を、アイガーマンも嘲笑う。

 

「野郎っ!!………」

 

「コレで貴様等も終わりだっ! その血をサタンゴース様に捧げるが良い! 死ねぇっ!!」

 

グルオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ!!

 

それにクリスが怒りの声を挙げた瞬間、アイガーが左手のハンマーを振り上げる。

 

「! 皆、逃げてっ!!」

 

「「「「「「「「!!」」」」」」」」

 

マリアの声で、重石となったシンフォギアを引き摺る様にしながらも回避運動を執る装者達。

 

直後にアイガーが振り下ろしたハンマーが、装者達が立って居たビルを粉砕した!!

 

「「「「「「「「「ウワアアアアアアッ!?」」」」」」」」」

 

辛うじて直撃は回避したものの、ビルが粉砕された際に発生した衝撃波と飛び散った破片を諸に浴びてしまう装者達。

 

そのまま方々にブッ飛ばされ、地面へと叩き付けられる。

 

「う、ううう………」

 

「ぐううう………」

 

シンフォギアが機能不全となり、防御力も皆無となってしまっていた為、装者達は全員が大ダメージを受けており、誰1人として起き上がれない………

 

「フハハハハハハハッ! 呆気無い、呆気無いものだな、シンフォギア装者共!!」

 

そんな装者達の姿を見て、アイガーマンは勝ち誇ってまた笑う。

 

と、その時!!

 

アイガーマンが乗るアイガーの目の部分に、レーザーが叩き込まれた!

 

「むっ!?」

 

威力が弱く、コクピットを破壊するどころか焦げ跡すら残す事は出来なかったが、思わぬ反撃にアイガーマンは反応する。

 

「ハア………ハア………」

 

アイガーマンが視線を向けた先には、息も絶え絶えながら、1つだけ出現させた鏡からレーザーを放った未来の姿が在った。

 

「神獣鏡の装者か。無駄な抵抗を………そんなに死にたいのならば貴様から片づけてやる!!」

 

グルオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ!!

 

そこで、未来に狙いを定めたアイガーマンが、アイガーを未来に向かって前進させる。

 

「!!………」

 

未来は全身を引き摺る様にしながら、アイガーに背を向けて逃げ始める。

 

が、その歩みは遅い………

 

「フハハハハハハハッ! 如何した!? 追い付いてしまうぞっ!?」

 

そんな未来を弄ぶ様に、態とアイガーの速度を一定に保つ。

 

オオオオオオォォォォォォッ!

 

サタンゴースに至っては、その様子を高みの見物している。

 

(良し! このまま皆から引き離す!!………)

 

しかし、それこそが未来の狙いであった。

 

自身を囮として、響達からアイガーとアイガーマンを引き離す積りの様だ。

 

「み、未来………」

 

「「「「「「「「!!………」」」」」」」

 

響と他の装者達も、未来の思惑に気付くが、先程のダメージと機能不全となっているシンフォギアの所為で起き上がる事すら出来ない………

 

「ハア………ハア………」

 

「ハハハハハハッ!  逃げろ逃げろっ!!」

 

懸命に逃げる未来を煽り立てるアイガーマン。

 

グルオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ!!

 

直後にアイガーが丸鋸の右手を振るい、ビルを切断!

 

切断されたビルの上層部が、逃げている未来に向かって倒れて行く!!

 

「!!」

 

それを見た未来は、鉛の様になったシンフォギアを纏った身体を必死に動かし逃れようとする。

 

そして紙一重のところで、倒れて来たビルを回避したが………

 

「! あうっ!?………」

 

衝撃波と発生した風圧からは逃れられず、木の葉の様に吹き飛んだかと思うと、地面の上を転がった!

 

「う、ううう………」

 

それでも、痛む身体に鞭を打って立ち上がり、逃走を再開する。

 

「フハハハハハハハッ! 良いぞ! もっとたのしませろっ!!」

 

そう言いながら、またも態と距離を取って未来を追い回すアイガーマンの操縦するアイガー。

 

「ううう………」

 

『………オイ、聞こえているか、小娘』

 

「!?」

 

とそこで、未来の脳内にシェム・ハの声が聞こえて来た。

 

『如何やらかなり窮地の様だな………我を呼べ。この程度の状況など、如何にでもしてみせるわ』

 

「…………」

 

自慢げにそう言って来るシェム・ハだが、未来からの返事は無言であった………

 

「如何した!? もう諦めたのかっ!?」

 

とそこで、アイガーマンの声が響き、何時の間にか距離を詰めていたアイガーが足を振り上げ、未来へと振り下ろして来た!!

 

「!!」

 

咄嗟に飛び退き、何とか躱した未来だが、またもや衝撃波で吹き飛ばされる!

 

「あうっ!?」

 

そのまま瓦礫に背中から叩き付けられ、悲鳴を挙げる。

 

「ぐうう………」

 

『オイ、何をしている!? このままでは死んでしまうぞ!! 早く我を呼べっ!!』

 

ボロボロになりながらも尚立ち上がる未来に、シェム・ハは若干焦りながら呼び掛ける。

 

「…………」

 

しかし、やはり未来はシェム・ハに何も返さず、出現させた鏡にエネルギーを纏わせ、光輪としてアイガーに投げ付ける。

 

だが、なけなしエネルギーを込めた光輪は、アイガーに命中した瞬間に砕け散ってしまう。

 

『そろそろお遊びは終わりだ! 死ねぇっ!!』

 

と、遂にアイガーマンがトドメを刺しに掛かり、アイガーが未来に向かって足元に在った瓦礫の山をサッカーボールの様に蹴飛ばす!

 

「!?」

 

『我を呼べ、小娘っ!!』

 

未来の顔が驚愕に染まり、シェム・ハが悲鳴の様な声を挙げた瞬間!

 

アイガーが蹴っ飛ばした瓦礫の山が、次々に未来へと襲い掛かり、その姿が粉煙の中へと消えた!

 

グルオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ!!

 

勝利を確信したかの様に、アイガーが咆哮を挙げる。

 

と、その時………

 

粉煙が納まり、瓦礫の1つが動いたかと思うと………

 

「ぐ、うううう………」

 

更にボロボロの状態になった未来が、瓦礫を押し退けた。

 

「チッ! しぶとい奴め………」

 

それを見たアイガーマンが、今度こそトドメを刺そうとアイガーを前進させる。

 

「ううう………」

 

『オイ! 本当に死んでしまうぞっ!! 我を呼べぇっ!!』

 

未来は呻き声を漏らしていると、シェム・ハが完全に焦った様子でそう言う。

 

「…………」

 

『ああ、もう! 分かったっ!! もう勝手に契約をしようとは絶対にしないし、お前の言う通りにする!! だから、我を呼べぇっ! 小日向 未来っ!!』

 

尚も自分を呼ぼうとしない未来に、とうとうシェム・ハは根負けして言い放つ。

 

「………『ごめんなさい』は?」

 

『ハアッ?………』

 

「『ごめんなさい』は?」

 

シェム・ハに対し、そう言い放つ未来。

 

『!~~~~~ゴメンナサアアアアアァァァァァァァーーーーーーイッ!!』

 

シェム・ハは遂にやけくそ気味にそう言い放つと、そのまま未来へと憑依した!!

 

「…………」

 

その一連の名流れを見ていたモモタロスは、複雑そうな表情となっていた………

 

「遺憾である!!」

 

と、シェム・ハに憑依された未来の神獣鏡がファウストローブへと変わり、形態変化しながら、未来(シェム・ハ)はそう言い放ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

 

 

 

君達に最新情報を公開しよう!

 

『学園都市キヴォトス』に迫る最悪の敵!!

 

『色彩ゾンダー』が率いる『無名の機械司祭達』が恐怖をばらまく!!

 

神秘すら通じぬ最凶の敵の前に、キヴォトスの滅亡が迫る!!

 

だが、その時!!

 

遂に我等が勇者王は、透き通る青春の大地に、雄々しく聳え立った!!

 

新番組!!

 

『勇者王ガオガイガー BLUE BRAVE

 

第1話『勇者王着任!』

 

次回もこのチャンネルで、ファイナルフュージョン承認!!

 

 

 

 

 

これが勝利のカギだ!!

 

『シッテムの箱』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※1発ネタです。




新話、投稿させて頂きました。

相変わらずスランプが続いているせいで話が短くて申し訳ありません。

嘗て初代ジャスピオンも苦戦したサタンゴースゾーン
しかも神の力を得て、反フォニックゲインでシンフォギアを無力化する。
一瞬で絶体絶命となった装者達を守る為、単身囮になる未来。
そこでシェム・ハが力を貸すと申し出るが、当然未来は拒絶。
しかし、紆余曲折の末に、共闘に至る。

コレをシェム・ハにやらせたかったんですよねぇ。
神がごめんなさーい!!って………(笑)

今回はオマケを付けておきました。
本編は筆が進まないのに、こういう小ネタみたいなのは次々に思いつくんですよね………
ホント、すみません。

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