戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達 作:宇宙刑事ブルーノア
サタンゴースゾーンに包まれた某・市街地にて………
「!! シェム・ハか!? オノレェ、またしてもっ!!」
未来のシンフォギアがファウストローブへと変化したのを見て、アイガーマンはまたシェム・ハが出て来たのだと察する。
「遺憾である………我の思い通りにならぬのは癪だが………貴様に良い様にさせるのはもっと遺憾である!」
未来(シェム・ハ)はそう言うと、ノーモーションで極太レーザーをアイガーに向かって放った!!
「!?」
咄嗟にアイガーの右手の丸鋸でレーザーを受け止めるアイガーマン。
直後に、丸鋸がレーザーが命中した場所から銀化し始める。
「! チイッ!!」
舌打ちと共に、アイガーの右手の丸鋸を自切させるアイガーマン。
直後に完全に銀化したアイガーの右手が、地面に落ちて轟音を立てる。
「さあ、神の力、存分に味合わさせてやろう!!」
未来(シェム・ハ)がそう言い放ち、宙に舞い上がるとアイガーの頭上に陣取り、今度はチャージを行ってレーザーを放とうとする。
「! アイガーッ! 躱せっ!!」
すぐさまアイガーに回避行動を執らせるアイガーマン。
「無駄だっ!!」
しかし、未来(シェム・ハ)は即座に回避先を見切り、照準を修正したかと思うと、レーザーを放った!!
「!?」
回避先へと襲い掛かって来たレーザーに目を見開くアイガーマン。
だが、その直後!!
オオオオオオォォォォォォッ!
間に割って入ったサタンゴースが、何時の間にか手にしていた巨大な剣で、未来(シェム・ハ)が放ったレーザーを切り払った!!
「!?」
「サタンゴース様!!」
其々に別の意味で驚きを示す未来(シェム・ハ)とアイガーマン。
オオオオオオォォォォォォッ!
右手に巨大な剣を握ったまま、未来(シェム・ハ)を見据えるサタンゴース。
「小癪な!!」
すぐさま、サタンゴースに向かって再度レーザーを放とうとする未来(シェム・ハ)。
オオオオオオォォォォォォッ!
しかし、サタンゴースが咆哮を挙げると、その身体からサタンゴースゾーンを発生させた時と同じ黒いオーラが溢れ始める!
「!? ぐうっ!? ああっ!?」
その黒いオーラを浴びた未来(シェム・ハ)が忽ち苦しみ出す。
オオオオオオォォォォォォッ!
そこで、未来(シェム・ハ)目掛けて、右手の巨大な剣を振るうサタンゴース。
「! ガアアアアアアアアアアッ!?」
咄嗟にバリアを展開させたものの、衝撃までは防げず、叩き落される未来(シェム・ハ)。
そのまま地面へと叩き付けられる。
「ぐ、う………」
呻き声を挙げながら起き上がる未来(シェム・ハ)だったが………
!!
その瞬間を狙って、サタンゴースの目から赤い怪光線が放たれる!!
「!?」
直撃を受け、大爆発に包まれる未来(シェム・ハ)。
オオオオオオォォォォォォッ!
その爆炎を見据えながら咆哮を挙げるサタンゴース。
やがて、爆煙が収まってくると………
「ハア………ハア………」
何とか立って居るものの、既にファウストローブがボロボロになっている未来(シェム・ハ)。
(シェ、シェム・ハさん!………)
「クッ! よもや、ココまで力が落ちているとはな………如何やら、奴が持つ神の力の方が、我よりも上の様だ………」
(そ、そんなっ!?)
思わず今はシェム・ハの内に居る未来が声を挙げると、未来(シェム・ハ)は自虐の様な笑みを浮かべて、まるで他人事の様にそう言い放つ。
オオオオオオォォォォォォッ!
とそこで、未来(シェム・ハ)にトドメを刺そうと、サタンゴースの目が赤く発光する。
再度怪光線を放つ積りの様だ。
「チイッ!!………」
回避しようとする未来(シェム・ハ)だが、ダメージが大きく、思う様に動けない。
するとその眼前に降り立った影が在った!
「ぐうっ!!」
(!? 響っ!?)
響だった!!
まだシンフォギアからは光が失われており、機能は回復しておらず、ダメージも抜けていないが、それでも未来を守ろうと痛みの走り続ける身体に鞭を打って来たのだ!
「未来は私が守る!」
(駄目、響っ!!)
「!? オ、オイッ!?」
悲壮な決意でそう言い放つ響を見て、未来はシェム・ハが主体のまま身体を動かし、響を守ろうとする。
(此奴等、お互いを守ろうと………理解出来ぬ………何故そんな事を………)
響と未来のお互いに守り合おうとしている行為の意味が分からず、シェム・ハは困惑を見せる。
(いや………コレが人間の強さなのか?)
だが、すぐにそう考え始める。
オオオオオオォォォォォォッ!
と、その瞬間に、無情にもサタンゴースの怪光線が2人に向かって放たれた!!
「「!?」」
さしもの響と未来も恐怖で硬直し、目を見開く。
『! チイッ!!』
するとそこで!!
シェム・ハが未来の身体から飛び出し、思念体の様な状態となり、自ら怪光線に立ちはだかった!
「!?」
「シェム・ハさんっ!!」
『グウウウウウウウッ!!』
驚く響と未来を後ろに、シェム・ハはその思念体の状態でサタンゴースの神の力を持った怪光線を受け止める。
しかし、只でさえ弱っており、オマケに思念体状態で受け止めきれるワケもなく、その身は粒子状となって徐々に消滅して行く。
「シェム・ハさんっ!! 身体がっ!!」
『クッ! やはり全ては変換出来ぬか………今のこの身が恨めしいわっ!!』
悲鳴の様な声を挙げる未来に対し、シェム・ハは意味深な言葉を口にする。
「何を言って………」
『小日向 未来! 契約だっ!!』
「えっ!?」
とそこで、シェム・ハからまたも契約の話が挙がった。
『契約内容は………『暗黒銀河女王を倒す』だ!!』
「!!」
『出来れば我のこの手で果たしたいところであったが………貴様等に託す! 契約………完了だっ!!』
そう言った瞬間………
サタンゴースの怪光線と共に、シェム・ハの身体が粉微塵に砕け散った!!
「ああっ!?」
「!?」
思わず声を挙げる未来と目を見開く響。
………その次の瞬間!!
砕け散ったシェム・ハの身体の粒子が奔流となり、5つに分かれたかと思うと………
未来・響・マリア・キャロル・セレナへと降り注いだ!!
「「「「「!!」」」」」
その元はシェム・ハの身体だった粒子を浴びた未来達のシンフォギアとファウストローブに光が戻ったかと思うと、彼女達の脳裏に何をすれば良いのかが過る!!
そして!!
「「蒸着っ!!」」
「赤射っ!!」
「焼結っ!!」
「ハアッ!!」
響と未来、マリア、キャロルがそう叫び、セレナもターザンがメタルテックスーツを纏う時と同じ動作をしたかと思うと………
彼女達のシンフォギアとファウストローブがその姿を変えた!!
響と未来がギャバン………
マリアがシャリバン………
キャロルがシャイダー………
そしてセレナがジャスピオンを模した様なギアを身に纏い、サタンゴースとアイガーの前に立つ響と未来の元へと集合した!!
オオオオオオォォォォォォッ!?
「何だとっ!?」
コレにはサタンゴースもアイガーマンと共に驚きを露にした!!
「コレって!?」
「コンバットスーツ?………」
「ターザンくんのメタルテックスーツ?」
「如何言う事なの?」
突然脳内に沸いたイメージ通りに行動したものの、突如シンフォギアが変化した事に、響・未来・セレナ・マリアが困惑する。
「この感じは………フン、シェム・ハとやらめ………味な真似をしやがって………」
只1人、キャロルだけが分かっている様子でそう言い放つ。
「キャロルちゃん! 何か分かるの?」
「飽く迄仮説に過ぎんが………恐らく奴は完全粒子化してしまう直前に、サタンゴースの攻撃の中に宿っていた神の力を吸収したのだ。そして粒子状になった自らの身体を媒介に、俺達にその力を分け与えたのだろう」
響の問いに、そう仮説を述べるキャロル。
「櫻井 了子曰く、シンフォギアは装者の肉体的・精神的成長に従ってシステムロックが段階的に解除されるらしいが、装者の心象や外部からの影響によって特定分野に特化した形状・機能を獲得することがあるそうだ」
「じゃあ、このギアの形は………」
「シェム・ハが与えた神の力を浴びたシンフォギアとファウストローブが、俺達の心象にある最強の存在を参照に変化したのだろう」
「納得………」
キャロルの言葉に納得した様子を見せる未来。
彼女達が今纏っているシンフォギアは、彼女達が最も強いと思っている存在そのものであるのは間違いなかった。
オオオオオオォォォォォォッ!
とそこで、サタンゴースが気を取り直したかの様に咆哮を挙げ、新たなシンフォギアとファウストローブ………メタルヒーロー型ギア&ファウストローブを纏った響達を追撃しようとする。
「お待ちくださいっ!! サタンゴース様!!」
怒りの咆哮を挙げるサタンゴースの前に、アイガーマンのアイガーが出る。
「間も無く時が来ます! 貴方様の身にもしもの事が有ってはなりません! ココは私に任せて御下がり下さい!!」
オオオオオオォォォォォォッ!
アイガーマンがそう言うと、サタンゴースは目から赤い怪光線を、アイガーに向かって放った。
サタンゴースは、この世のあらゆる邪悪をパワーアップさせる、神の力を秘めているのだ!!
「おおおっ!!」
サタンゴースの神の力を浴びたアイガーマンが吠えると………
その身から幾つもの怪しい光球が出現し、コックピット外へと飛び出したかと思うと………
響達の前に、何人ものアイガーマンが現れた。
「「「「!!」」」」
響達が身構えると、分裂したアイガーマン達が不気味に笑う。
オオオオオオォォォォォォッ!
その光景を見ながら、サタンゴースは後ろに下って行き、やがて煙の様に姿を消したのだった。
残された響達が、分裂したアイガーマンとオリジナルの乗るアイガーと戦闘を開始しようとしたところ………
そこへ更に、新たな影が5つ降り立つ!
「! 翼さんっ! 奏さんっ! 調ちゃん! クリスちゃん! 切歌ちゃん!」
それは、ダウンしていた筈の翼達であったが………
「俺、参上っ!!」
「僕に釣られてみる?」
「俺の強さにお前が泣いたっ!!」
「お前、倒すけど良いよね? 答えは聞いてないっ!」
「降臨、満を持して………」
全員が髪に、翼は赤いメッシュ、奏は青いメッシュ、調は金色のメッシュ、クリスには紫のメッシュ、切歌には白いメッシュが入っており、次々と台詞と共にポーズを決めていたのだった………
つづく
新話、投稿させて頂きました。
未来へと憑依したシェム・ハ。
アイガーごとアイガーマンを追い詰めようとしますが………
サタンゴースに阻まれ大ピンチに。
しかしそこで!
シェム・ハは自らを犠牲にし、サタンゴースの神の力を変換し、響達に与えます。
そして、響達のギアが変化します!
遂に出せたXDU要素、○○型ギアです。
この要素は当初から入れたかったのですが、中々チャンスが無くて………
そして翼達にも異変が!?
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。