戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第46話『迫るタイムリミット! サタンゴース、悪魔の変化!!』

深夜の都内某所………

 

それは、突然訪れた………

 

眠らない街は、ネオンやビルの明かりの下、深夜とて多くの人々が行きかっていた。

 

「………うん?

 

そんな喧騒の中で、1人の通行人が、道路の()()()()()()()()()()()()()()()のに気づく。

 

「何だぁ?………」

 

通行人が首を傾げた次の瞬間………

 

そのアスファルトの罅割れた部分を突き破り、巨大な樹木の様な物が出現した!!

 

「!? うわあっ!?」

 

丁度道路を走っていた車の運転手が、突然進行方向を塞がれ、慌ててハンドルを切り、ガードレールに激突!

 

直後に、その事故った車を持ち上げる様に新たな樹木が出現!

 

更に、ビルを突き破る様にも別の樹木が出現し、どんどん街が樹木で覆われて行く!!

 

「ウワアアアアアアッ!?」

 

「キャアアアアアアッ!!」

 

「助けてくれーっ!!」

 

忽ち人々は悲鳴を挙げて逃げ惑う。

 

その間にも、樹木は次々に出現を続け………

 

とうとう街は、まるで太古の原生林と化してしまった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノーチラス号・発令所にて………

 

その異常は、直ちにS.O.N.G.へと知らされ、装者と宇宙刑事達が集められる。

 

「コレは………」

 

「つい先程都内で起こった異変だ。街が一瞬でこうなってしまったらしい」

 

メインモニターに映る樹海と化した森の光景を見て、言葉を失っている響に弦十郎がそう言う。

 

「しかも、この異常は日本だけではありません」

 

朔也がそう言うと、メインモニターの周りに小型モニターが多数出現し、同じような姿となっている世界各国の都市の様子を映し出す。

 

ニューヨーク、ワシントン、モスクワ、北京、パリ、ロンドン、シドニー、カイロ………世界各国の主要都市が同じ状態となってます」

 

「やはりパヴァリア光明結社の仕業なのか?………」

 

あおいの報告を聞きながら、パヴァリア光明結社の仕業かと推察する轟。

 

「間違いないでしょう。その証拠に………」

 

そこでエルフナインが更に映像を切り替えると………

 

グオオオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キシャオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キエエエエエイッ!!

 

クオクオクオクオクオォッ!!

 

樹海と化した街を、我が物顔で跋扈している巨獣達の姿が在った。

 

「! 巨獣があんなにっ!?」

 

「巨獣達がうろついている事が原因で、取り残された人々の救出は難航しています」

 

巨獣達が我が物顔で樹海とし化した街を跋扈している様子に、マリアが驚愕の声を挙げると、朔也がそう報告する。

 

「ヤロー! 本格的に巨獣帝国とやらを創り上げる積りかっ!!」

 

コレがマッドギャランが常々に言っていった巨獣帝国の建国であると考えたクリスがそう言い放つ。

 

「…………」

 

しかし、1番反応しそうなターザンは、何かを考えている様な様子を見せて沈黙していた。

 

「? ターザンくん? 如何したの?」

 

その様子に気付いたセレナが尋ねる。

 

「いや、何だか………この状況について、前にジャスピオンに聞いた事がある様な気がして………」

 

「? ジャスピオンって、()()からか?」

 

ターザンがそう答えると、雷も口を挟む。

 

「う~~ん、何だったかな~~~~っ!! スッゲー大事な話だった気が………」

 

頭を両手で掻き毟りながら必死に思い出そうとするターザン。

 

「思い出せそうですか?」

 

「ちょっと待ってくれ! もうちょっと出て来そうな………!? アアアアアアァァァァァァッ!?」

 

と、劾が声を掛けた瞬間、ターザンは突如悲鳴の様な声を挙げた。

 

「おわっ!?」

 

「ちょっ!? 如何したのよっ!?」

 

「何事だっ!?」

 

突然奇声を挙げたターザンに、奏・マリア・翼がビクリとなり、他のメンバーの視線も集まる。

 

「次の()()は何時だ!?」

 

しかし、ターザンはそれには答えず、朔也とあおいに向かってそう尋ねた。

 

「えっ?………」

 

「満月?………」

 

「何時なんだっ!?」

 

突然の質問に戸惑う朔也とあおいに、ターザンは重ねて問い質す。

 

「あ、ハイッ!!」

 

「ちょ、ちょっと待ってね!………」

 

それを受けて、朔也とあおいはすぐに現在の月齢を調べ始める。

 

「オイ、ターザン。一体如何したってんだ? 先ず説明してくれ」

 

1人だけ分かった事になっているターザンに、轟が改めて問い質す。

 

「奴は………サタンゴースは、『大サタンゴース』に進化する積りだっ!!」

 

「! 『大サタンゴース』だと!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

ターザンがそう返すと、弦十郎が驚愕の声を挙げ、装者達と宇宙刑事達も驚きを露にする。

 

「嘗てのサタンゴースは、満月の夜に儀式でより強大な大サタンゴースへと進化した! 多分、今奴は同じ事をしようとしているんだ!!」

 

「進化!………」

 

「ちょっと待つデース! 今のサタンゴースは神の力で既にトンでもない力を持ってる筈デス! それが進化なんてしたら………」

 

「それこそ手に負えない事になるかも知れん………」

 

更にターザンがそう言葉を続けると、調と切歌がそう言い合い、キャロルも戦慄を覚えていた。

 

「大変っ!!」

 

「すぐにサタンゴースを見つけて何とかしないとっ!!」

 

「如何やってだよ! 相手はずっと探してんのに見つけられない相手だぞっ!!」

 

未来と響が慌てながら言った言葉に、クリスがそう反論する。

 

これまでも、S.O.N.G.は様々な機関と協力し、パヴァリア光明結社の本拠地やサタンゴース・マッドギャランの所在について調べて居たが、神出鬼没の悪の組織らしく、その所在と行方は全くを持って不明のままであった。

 

それを今夜の満月までに見つけ出すなど、無理難題もいいところだった………

 

「じゃあ、このままサタンゴースが進化するのを黙って見ているしかないんですか!?」

 

「「「「「「「「「「!………」」」」」」」」」」

 

響の指摘に、装者達と宇宙刑事達は苦い顔を浮かべる。

 

彼女の指摘は最もだが、現実として自分達には為す術が無い………

 

万事休すかと思われたが………

 

「諦めるのはまだ早いさ」

 

只1人、轟だけは毅然とした態度でそう言い放った!

 

「! 轟兄っ!」

 

「轟お兄ちゃんっ!」

 

「ターザン、そのサタンゴースが大サタンゴースに進化する為の儀式は、()()()()()()()()()?」

 

響と未来の驚きの声を聞きながら、轟はターザンにそう問い質す。

 

「あ、ああ………本来ならば生贄として満月の夜に生まれた女の子から生血を絞り、祭器に満たした生血に満月の光を映す必要がある筈だが、多分神の力が有る今のサタンゴースには不要だろう」

 

「ならサタンゴースは、必ず満月の空の下に出て来る………()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

ターザンがそう返すと、轟は不敵に笑う。

 

「! 成程っ! 無防備となる進化の瞬間を狙うのか!?」

 

「確かに! それなら行けるかも知れません!!」

 

雷と劾が、轟の狙いを察し、そう声を挙げる。

 

「………無謀な賭けでもあるが」

 

「やってみる価値は有るな」

 

無謀な賭けになる事を承知しながらも同意する翼と奏。

 

「けど、それまで只待っていると言うのは………」

 

「分かってる。コイツは飽く迄最後の手段だ。俺達も捜索に出て、ギリギリまでサタンゴースを探すんだ」

 

只サタンゴースが現れるのを待つだけとなる事にマリアが苦言を呈すると、轟はすぐにそう返した。

 

「よしっ! これよりS.O.N.G.は各機関と更に綿密に連帯し、全力でサタンゴースの行方を追う!!」

 

「「「「「「「「「「了解っ!!」」」」」」」」」」

 

弦十郎の号令に、装者達と宇宙刑事達は威勢の良い返事を返すと、そのまま発令所から飛び出し、サタンゴースの捜索へと向かうのだった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後………

 

各国の機関が総力を挙げ、ドルギラン・グランドバース・バビロス・ダイレオンも世界各地を飛び回り、サタンゴースの行方を一大捜索で捜した。

 

だが、その必死の努力も虚しく………

 

サタンゴースの行方は全く持って掴めず、只管に時間だけが過ぎて行った………

 

 

 

 

 

ドルギラン船内………

 

「如何だ? 響ちゃん、未来ちゃん?」

 

「駄目、反応無しだよ」

 

「コッチもだよ」

 

操縦桿を握る轟が、レーダーやセンサーの画面を見ている響と未来がそう返す。

 

「そうか………」

 

轟が操縦席の窓から外を見やると、既に日が沈み、満月が地平線から姿を見せ始めている。

 

「………如何やら、最後の賭けに出るしかない様だな」

 

「「…………」」

 

険しい表情でそう言う轟に、響と未来の表情も強張る。

 

『緊急連絡! 緊急連絡!』

 

「「「!!」」」

 

と、その瞬間!!

 

本部の朔也から緊急連絡が入り、轟・響・未来に緊張が走る。

 

『都内ジャングルに異変が発生しましたっ!!』

 

「このタイミング………」

 

「間違いないよ!」

 

「すぐに向かうぞっ!!」

 

続く朔也の報告を聞き、轟はすぐさま、ドルギランの進路を東京へと向けたのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本・東京某所………

 

すっかりジャングルと化した都内に、局地的な地震が起こっている。

 

「こ、今度は何なんだぁっ!?」

 

「もういやーっ!!」

 

絶え間無く襲い来る振動に、取り残された人々が絶望の悲鳴を挙げる。

 

そして、ジャングルと化した街の一角の地面が爆ぜ、土片が空高く舞い上がる!

 

その場所から、巨大な玉座の様な椅子に腰掛けたサタンゴースが姿を現した。

 

オオオオオオォォォォォォッ!

 

そのサタンゴースが、唸り声を挙げながら右手を挙げ、掌を上にして拳を開いたかと思うと………

 

「聞けぇっ!! 愚かな人間共ぉっ!!」

 

その掌の上にマッドギャランが現れ、取り残された人々に向かって演説の様に喋り始める。

 

「今この瞬間から、地球は我が父、サタンゴースが支配する巨獣帝国となった!! 貴様等人間は全員、巨獣共の餌となるのだっ!!」

 

と、マッドギャランが高らかに宣言した瞬間………

 

グオオオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キシャオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キエエエエエイッ!!

 

クオクオクオクオクオォッ!!

 

まるで臣下であるかの様に、サタンゴースが座る玉座の周囲に、巨獣達が現れ、怪声を挙げる。

 

「ウワアアアアアアッ!?」

 

「キャアアアアアアッ!!」

 

悲鳴を挙げ、逃げ出す人々だったが………

 

《xbig》「「「「「ギーッ!!」」」」」《/xbig》

 

《xbig》「「「「「コワッコワッ!!」」」」」《/xbig》

 

「《xbig》「「「「シュワシュワッ!!」」」」」《/xbig》

 

突如現れた戦闘員軍団により、次々と捕まえられ、巨獣達の前へと連れて行かれる。

 

グオオオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キシャオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キエエエエエイッ!!

 

クオクオクオクオクオォッ!!

 

連れて来られた人々見た巨獣達が、口から涎を垂らし始める。

 

「ヒイイイイイイッ!?」

 

「助けてぇーっ!!」

 

これから自分達が生きたまま食われる光景を想像し、人々の顔が絶望に染まる。

 

グオオオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キシャオオオオオォォォォォォォォッ!!

 

キエエエエエイッ!!

 

クオクオクオクオクオォッ!!

 

そんな絶望など知った事かと、巨獣達は咆哮を挙げて人々へと迫る。

 

「ウワアアアアアアッ!?」

 

「キャアアアアアアッ!!」

 

いよいよ死が目前へと迫ったかに思われた瞬間………

 

「ダイオレンビームッ!!」

 

何処からとも無く現れた戦闘巨人状態のダイレオンが、耳のアンテナから放つダイレオンビームを巨獣達に横薙ぎに浴びせる!

 

グオオオオオオオォォォォォォォォッ!?

 

キシャオオオオオォォォォォォォォッ!?

 

キエエエエエイッ!?

 

クオクオクオクオクオォッ!?

 

火花を伴った爆発を挙げ、後退る巨獣達。

 

その間にダイレオンが、人々との間に割り込む様に着地を決める。

 

「現れたか! ジャスピオンッ!!」

 

ダイレオンの姿を認めたマッドギャランがそう叫ぶと、更に続けてドルギラン・グランドバース・バビロスも飛来。

 

Balwisyall nescell gungnir tron

 

Rei shen shou jing rei zizzl

 

Imyuteus amenohabakiri tron

 

Croitzal ronzell gungnir zizzl

 

Killter Ichaival tron

 

Seilien coffin airget-lamh tron×2

 

Zeios igalima raizen tron

 

Various shul shagana tron

 

そこから飛び降りた装者達が、聖詠を唱えてシンフォギアを纏うと、着地と同時に人々を攫っていた戦闘員軍団を排除する。

 

「逃げて下さいっ!!」

 

「早くっ!!」

「あ、ありがとうっ!!」

 

「助かったわっ!!」

 

装者達に促され、人々は一旦その場を離れて行く。

 

「邪魔者が揃ったか………纏めて片付けてくれるわぁっ!!」

 

マッドギャランがそう叫ぶと、上空に戦闘機編隊と戦闘母艦群が出現する。

 

「電子星獣ドルーッ!!」

 

「バトルバース! フォーメーションッ!!」

 

「バトルフォーメーションッ!!」

 

そこで、既にコンバットスーツを装着していたギャバン・シャリバン・シャイダーが叫び、彼等のマシンが変形し、戦闘機編隊と戦闘母艦群を迎え撃つ。

 

遂に此処に、パヴァリア光明結社との最終決戦の火蓋が切られた!

 

果たして、装者達と宇宙刑事達は、サタンゴースの大サタンゴース化を阻止出来るのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

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