戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第4話『宇宙刑事魂』

亜空間内………

 

「「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」」

 

レーザーブレードで暗黒銀河女王に斬り掛かるシャイダーとキャロル。

 

だが、その攻撃は暗黒銀河女王のバリアに防がれる。

 

「ヒイアッ!!」

 

「! グウッ!!」

 

「グアッ!?」

 

そして逆に、暗黒銀河女王が杖から発生させた鎌状のエネルギー刃の反撃を受け、弾き飛ばされる。

 

「ケアアッ!!」

 

「ハアアッ!!」

 

今度はシャリバンとマリアがジャンプの勢いも加えて擦れ違い様に斬り付けたが、やはりバリアの表面を斬っただけに終わる。

 

「クッ! 駄目かっ!!」

 

「なら、もう1度………」

 

「させると思うかい!」

 

すぐさま2撃目を繰り出そうとしたシャリバンとマリアだが、それよりも早く暗黒銀河女王が杖を掲げると、稲妻状の光線が2条放たれ、シャリバンとマリアに巻き付く!

 

「グウッ!?」

 

「し、しまったっ!?」

 

光線に拘束されたまま、宙に持ち上げられるシャリバンとマリア。

 

「フアアーッ!!」

 

暗黒銀河女王が奇声を挙げて杖を振り回すと、シャリバンとマリアが空中を振り回される!

 

「グウッ!!」

 

「アアアッ!?」

 

まるで戦闘機に乗ってアクロバット飛行しているかの様な凄まじいGが襲い掛かり、苦悶の声を挙げる。

 

「グアッ!!」

 

「ガフッ!!」

 

そして最後には地面へと叩き付けられた!!

 

「「「ギャバン・ダイナミックッ!!」」」

 

とそこで、ギャバン・響・未来が、一斉に斬撃波を飛ばすギャバン・ダイナミックを繰り出す!!

 

放たれた3つの斬撃波が暗黒銀河女王へと向かっていた途中で重なり、*の様な形となると高速で回転しながら暗黒銀河女王のバリアへとぶつかる。

 

「「「行けえええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!」」」

 

半ば祈る様な叫びを挙げるギャバン・響・未来だったが………

 

「ハアッ!!」

 

暗黒銀河女王が、杖から発生させた鎌状のエネルギー刃を振るうと、合体ギャバン・ダイナミックの斬撃波はアッサリと砕かれてしまう。

 

「!? そんなっ!?」

 

「嘘っ!?」

 

「クッ!!」

 

愕然となる響と未来に、苦い声を漏らすギャバン。

 

「言った筈だよ! アタシは暗黒銀河の女王………お前達如きが倒せる相手じゃないのさっ!!」

 

暗黒銀河女王がそう言い放つと、杖を頭上に掲げる様に構えた!

 

すると、杖の先端に、黒い光球が形成される。

 

「! マズイッ! 逃げろっ!!」

 

「「「「「!?」」」」」」

 

「遅いよっ!!」

 

嫌な予感がしたギャバンが皆に呼び掛けたが、その次の瞬間には、暗黒銀河女王は黒い光球を地面に向かって叩き付ける様に放っていた!!

 

黒い光球が地面へとぶつかった瞬間………

 

亜空間内を埋め尽くす様な大爆発が発生!!

 

「「「「「「「ウワアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーッ!!」」」」」」」

 

逃げる事も出来ず、一同は爆発を真面に浴び、地面を転がった!!

 

「ハッハッハッハッハッハッ! 無様だねぇ、小童共に小娘共!!」

 

バリアによって守られている暗黒銀河女王は、無傷のまま地面に転がった宇宙刑事達と装者達を嘲笑う。

 

「ぐうう………」

 

「オノレェ………」

 

「このままじゃ………」

 

「「「…………」」」

 

装者と比較して防御力に於いて勝るギャバン・シャリバン・シャイダーが半身を起こすが、未来・マリア・キャロルは地面に倒れたまま動けずに居た。

 

「う、うう………轟兄………」

 

唯一、響だけが顔を挙げてギャバン達の姿を見やる。

 

「超巨大カ・ディンギルの発射まで後3分………如何やら間に合いそうににねえ」

 

「クッ! あのバリアを如何にかしないと………」

 

「何か方法は無いんですか?………」

 

そうこうしている内に、超巨大カ・ディンギルの発射が3分を切り、いよいよ追い詰められて来たシャリバンとシャイダーから苦い声が漏れる。

 

「無敵のバリアなんてありはしない………()()()()()()()()()()()()()()()()()()()………」

 

そう言うギャバンだが、先程3人合わせたギャバン・ダイナミックが防がれたのを見るに、暗黒銀河女王のバリアの防御力は並外れている。

 

それを上回る様な強大な攻撃方法など、思いつかなかった………

 

「バリアの防御力を上回る攻撃………」

 

しかし、そのギャバンの言葉を聞いていた響が、何かを思いついた様な表情となる。

 

「後2分………ついにこの宇宙がアタシの大好きな暗闇と静寂の暗黒銀河となる時が来たようだねぇっ!!」

 

「クソッタレがぁっ!!」

 

勝ち誇り、歓喜の声を挙げる暗黒銀河女王の姿に、ギャバンは悪態を吐く。

 

 

 

 

 

と、その時!!

 

 

 

 

 

Gatrandis babel ziggurat edenal

 

Emustolronzen fine el baral zizzl

 

Gatrandis babel ziggurat edenal

 

Emustolronzen fine el zizzl

 

 

 

 

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

「うん?………」

 

突如亜空間内に響き渡った絶唱の聖詠に、ギャバン達と暗黒銀河女王がそれが聞こえて来た方向を見やり、その聖詠を唱えていた人物………

 

何時の間にか立ち上がっていた響の姿が目に入る。

 

「響っ!?」

 

「響ちゃんっ!?」

 

「フン、絶唱かい………けど、それでもアタシのバリアを破る事は出来ないよ」

 

未来とギャバンが驚きの声を挙げるが、暗黒銀河女王はまだ余裕の態度を崩さない。

 

とその瞬間に、響から凄まじいエネルギーが放たれる!!

 

「ぐうううううッ!!」

 

改良型シンフォギアとなり、大幅に軽減はされているものの、それでも大きな負荷が襲い掛かり、苦悶の声を漏らす響。

 

「健気だねぇ、無駄な事だと知りながらそうも足掻くなんて………」

 

そんな響を見下し、嘲笑う様な暗黒銀河女王だったが………

 

 

 

 

 

………その瞬間!!

 

 

 

 

Gatrandis babel ziggurat edenal

 

Emustolronzen fine el baral zizzl

 

Gatrandis babel ziggurat edenal

 

Emustolronzen fine el zizzl

 

 

 

 

 

「!? 何っ!?」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

暗黒銀河女王とギャバン達が驚愕する。

 

何と響は、既に絶唱をした状態で、更に絶唱の聖詠を唱えたのだ!!

 

絶唱の重ね掛けである!!

 

「無茶よっ!!」

 

「幾ら負荷が軽減された改良型シンフォギアと言えど、絶唱を重ね掛けなどしたら肉体が崩壊するぞっ!!」

 

その無謀でしかない響の行動に、マリアとキャロルが悲鳴の様な声を挙げた瞬間………

 

「ガアアアアアアアアアアッ!?」

 

今まで経験した事の無い筆舌すら出来ない激痛が響の身体に襲い掛かる!!

 

目、耳、口、鼻の全てから壊れた蛇口の様に血が噴き出し、全身の皮膚が裂傷を起こして鮮血が飛ぶ!!

 

「イヤアアアアアアアァァァァァァァッ!? 響いいいいいいぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーっ!!」

 

その光景を見た未来の悲痛な悲鳴が響き渡る!!

 

だが、その次の瞬間に………

 

見た事も無い凄まじいエネルギーが、響の身体から立ち上った!!

 

「! ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」

 

響は気合の雄叫びを挙げ、全身を襲っている激痛を無視し、発生したエネルギーをレーザーブレード・Dに集中させる!

 

レーザーブレード・Dへと集められた莫大なエネルギーが、巨大な刀身を形成する!!

 

「!!」

 

そして、響はその巨大レーザーブレード・Dで、自らの血を巻き散らしながら暗黒銀河女王へと斬り掛かった!!

 

巨大レーザーブレード・Dの刀身が、暗黒銀河女王のバリアへと叩き付けられると、バリアに無数の罅が入った!!

 

「! バ、バリアがぁっ!?」

 

「ウワアアアアアアッ!!」

 

遂に暗黒銀河女王が動揺を露にする中、響は巨大レーザーブレード・Dを押し込み、バリアに更に罅を入れて行く!

 

「クウウッ! やらせるかいっ! ダークレー………」

 

響が完全にバリアを破る前に始末しようとした暗黒銀河女王だったが………

 

「ええいっ!!」

 

「ハアアッ!!」

 

「テリャアッ!!」

 

そこで未来・マリア・キャロルが、エネルギーを注入し刀身を発光させているレーザーブレードと聖なる剣を暗黒銀河女王に目掛けて投擲した!!

 

3本の剣が暗黒銀河女王のバリアへと命中した瞬間………

 

それが最後の一押しとなり、遂に無敵を誇っていた暗黒銀河女王のバリアが砕け散った!!

 

「! オオオオオオォォォォォォッ!!」

 

その瞬間を見逃さず、響は残る全ての力を振り絞り、巨大レーザーブレード・Dを暗黒銀河女王へと叩き込んだ!!

 

「!? ぬああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!?」

 

暗黒銀河女王の身体に、光を放つ傷が袈裟懸けに刻まれた!!

 

「!!………」

 

そして、力尽きた響は地面へと落ち、そのままうつ伏せに倒れ伏せた………

 

「ぐうううっ! オノレェッ!!」

 

だが、何とっ!!

 

暗黒銀河女王は、身体に光を放つ大傷が刻まれながらも、まだ生きていた!!

 

しかし、それは………

 

遂に彼等にとって、チャンスが訪れた瞬間だった!!

 

「「「レーザーブレードッ!!」」」

 

ギャバン・シャリバン・シャイダーが、レーザーブレードとレーザーブレードオリジンにエネルギーを注入して刀身を発光させると、暗黒銀河女王に向かって一斉に斬り掛かる!!

 

「! し、しまったっ!?」

 

暗黒銀河女王が焦った、その瞬間!!

 

「シャイダー・ブルーフラッシュッ!!」

 

「シャリバン・クラッシュッ!!」

 

「ギャバン・アーク・ダイナミックッ!!」

 

宇宙刑事達の必殺技が、間髪入れずに連続で叩き込まれた!!

 

「ぬああああああっ!? そ、そんな! 馬鹿な!! この私がぁっ!!」

 

更に光を放つ大傷が刻まれ、暗黒銀河女王の身体から光が漏れ始める!

 

「お、オノレエエエエエェェェェェェッ!! 覚えておいで、宇宙刑事に装者共!! 例え何万年掛かろうと! アタシは必ず蘇ってみせる!! そしてその時こそ!! この宇宙全てを暗黒銀河へと変えてみせるっ!! フフフフ! アッハッハッハッ!!」

 

最期にそう言い放った瞬間!!

 

暗黒銀河女王の身体は大爆発を起こし、そのまま消滅した!!

 

それと同時に亜空間が消滅し、一同は超巨大カ・ディンギルの眼前へと戻って来たのだった。

 

「響っ!!」

 

「響ちゃんっ!!」

 

そこですぐさま、未来とギャバンが倒れたまま血溜まりを作っている響の元へ駆け寄る。

 

「遂にやったか………」

 

「長かった戦いが………終わったのね」

 

キャロルとマリアが、感慨深そうに呟く。

 

「響っ! 響っ!!」

 

「しっかりするんだ、響ちゃんっ!!」

 

「う、うう………未来………轟兄………暗黒銀河女王は?………」

 

「倒した………長かった戦いが終わったんだ」

 

「そう………か………轟兄………未来………何処に………居るの?………」

 

未来に助け起こされている響が、虚空へと手を伸ばす。

 

「! 響っ!? 目がっ!?」

 

「心配するな、一時的なモノだ。治療を行えば治る筈だ」

 

目が見えていない様子の響に未来が一瞬焦るが、ギャバンがそう言って落ち着かせる。

 

………と、その時!!

 

「! 待てっ!!」

 

「カ・ディンギルは止まってませんよっ!!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

シャリバンとシャイダーがそう声を挙げ、一同が驚きながら超巨大カ・ディンギルを見やると、既に発射寸前となっている状態であった!

 

「いけない!!」

 

「すぐにブチ壊してやるっ!!」

 

すぐさまマリアとキャロルが超巨大カ・ディンギルを破壊しようとするが………

 

「!? ぐうっ!?」

 

「ぬうっ!?」

 

忽ち膝を着いたかと思うと、シンフォギアとファウストローブがピカピカと点滅を始める。

 

良く見ると、響と未来のシンフォギアも同様の状態となっている。

 

「! イカンッ!! シンフォギアとファウストローブが限界だっ!!」

 

ギャバンがそう叫ぶ。

 

このままではシンフォギアとファウストローブが強制解除されてしまい、響達は生身で宇宙空間へと放り出され、命は無い。

 

「でも! カ・ディンギルを止めないとっ!!」

 

未来がそう声を挙げた瞬間………

 

「「「…………」」」

 

ギャバン・シャリバン・シャイダーは、顔を見合わせて無言で頷いた。

 

まるで何かの覚悟を決めたかの様に………

 

「ドルギランッ!!」

 

「グランドバースッ!!」

 

「バビロスッ!!」

 

そして、其々の戦闘母艦を召喚したかと思うと、吸引ビームが放たれ、響・未来・マリア・キャロルを包み込んだ!

 

「!?」

 

「雷っ!?」

 

「劾っ!? お前、何をっ!?………」

 

何の積りかと未来・マリア・キャロルが問い質す前に、ドルギラン・グランドバース・バビロスは4人を強制回収。

 

そのまま自動操縦で地球へと向かった!

 

それを見送ると、宇宙刑事達は超巨大カ・ディンギルへと向き直り………

 

「………行くぞっ!!」

 

「おうっ!!」

 

「ハイッ!!」

 

ギャバンの掛け声で、一斉に光球状態となり、そのまま飛び上がると何と!!

 

超巨大カ・ディンギルの砲口へと飛び込んだではないか!!

 

「バリヤーッ!!」

 

「シャリバン・プロテクションッ!!」

 

「ブルーフラッシュ・スパークッ!!」

 

そして一斉にバリアとエネルギー放出技を発動!!

 

超巨大カ・ディンギルの自らの身を持って受け止める積りだ!!

 

太陽を破壊する為のエネルギーが、宇宙刑事達に襲い掛かる!!

 

「「「ウオオオオオオォォォォォォォッ!!」」」

 

気合の叫びを挙げながら放たれようとしているエネルギーの奔流を押し止める宇宙刑事達。

 

そして遂に………

 

行き場を失ったエネルギーが、超巨大カ・ディンギル内にて爆発!!

 

そのまま超巨大カ・ディンギルと月の遺跡の残骸、月の一部………

 

そして宇宙刑事達を巻き込んだ大爆発となった!!

 

余りも爆発で、宇宙空間が一瞬明るく染まる程であった。

 

「雷いいいいいぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーっ!!」

 

「劾っ! 馬鹿野郎おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

それをグランドバースとバビロスの船内から見ていたマリアとキャロルが悲痛な叫びを挙げる。

 

「ご、轟お兄ちゃん………」

 

「未来? 如何したの? 何があったの? 轟兄は?」

 

未来も絶望で愕然となっていた中、目が見えない為、何が起こったのか分からずに居る響。

 

「………響」

 

やがて未来は、涙を止めどなく流しながら、響の右手を自身の両手で包み込む様に握った。

 

「未来………轟兄は?」

 

「轟お兄ちゃんは………轟お兄ちゃん達はね………地球を………宇宙を救ったんだよ」

 

「未来? 泣いてるの? 未来………」

 

未来が涙声なのに気付く響だが、その理由までは分からなかった………

 

やがて再び暗闇へと戻った宇宙空間を、ドルギラン・グランドバース・バビロスが地球に向かって飛んで行ったのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

暗黒銀河女王の絶対バリアに成す術無しの宇宙刑事達と装者達。
だがそこで、響が捨て身の作戦に出ます。
何と、絶唱の重ね掛け!
ドラゴンボールで、界王拳を覚えた頃の悟空が『○○倍界王拳!』という感じ使っていたのから、絶唱の重ね掛けとか出来ないか?と考えまして。
当然、そんな事をすれば無事では済まず、正直書いてて辛いと思うほどの反動を受けます。

しかし、そのチャンスを逃さず、宇宙刑事達が必殺技を全て叩き込み、遂に暗黒銀河女王を倒し、長き戦いが終わります。

だが、止まらなかった超巨大カ・ディンギルによる太陽への攻撃を防ぐ為に宇宙刑事達が………
まあ、宇宙刑事魂原作をご存知ならば、お分かりでしょうが………

次回、遂にエピローグとなり、この作品も完結となります。

最後まで、よろしくお願いします。
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