戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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エピローグ『星空のメッセージ』

暗黒銀河女王の消滅と共に、地球全土に出現していた歴代の悪の組織の怪人達も消滅………

 

漸くマドー大災害の傷が癒えたばかりの地球はまたも甚大な被害を受ける事となった………

 

しかし、歴代ヒーロー達の活躍がなければ、地球そのものが………

 

いや、宇宙全体が壊滅するところであった事を考えれば、正に奇跡であった。

 

超巨大カ・ディンギルの発射を阻止する為に、自らの身体を張った活躍を見せた宇宙刑事達。

 

騒動の後に、すぐにも銀河連邦警察を中心に大規模な捜索が行われた。

 

だが………

 

どれだけ捜しても………

 

ギャバン・シャリバン・シャイダーを発見する事は叶わなかった………

 

 

 

 

 

そして、暗黒銀河女王との決戦から1週間後………

 

轟・雷・劾の()()が、銀河連邦警察から正式に発表された………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地球・ノーチラス号のドックが在る基地施設にて………

 

轟・雷・劾の葬儀が行われていた………

 

「十城士 轟、甲賀 雷、そして陸街 劾………君達の勇気ある行動により、地球は………全宇宙は救われた」

 

地球へと来訪していたコム長官が、無数の花に覆われた轟・雷・劾の遺影の飾られている祭壇に向かって、そう弔辞を読み上げる。

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」

 

参列している装者達とターザンに源十郎達………

 

そしてS.O.N.G.の一般隊員達全員が、沈痛の表情を浮かべている。

 

「しかし、その代償は余りにも大き過ぎた………若い君達が命を散らしてしまった事は非常に残念でならない………」

 

弔辞を読み上げているコム長官も辛そうであった………

 

「我々は君達を決して忘れる事はしない………君達の魂を受け継ぎ、この地球と宇宙の平和を守り続けて行く事を此処に誓う」

 

「嫌よぉーっ!!」

 

と、コム長官の弔辞が読み終えた瞬間、未来が悲痛な叫びを挙げた。

 

「未来………」

 

「地球や宇宙を守れたって………それで死んじゃったら意味無いじゃない!!」

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」

 

そんな未来に誰も掛ける言葉が見つからない………

 

「雷………」

 

「劾………馬鹿野郎め………」

 

そこで、マリアとキャロルも、雷と劾の事を思い、涙を流す。

 

「…………」

 

只1人………

 

目は見える様になったものの、まだ怪我が治っておらず、粗全身に包帯が巻かれている響だけが、耐えるかの両手を握り締め、細かく震えながらも、泣いてはいない………

 

(あばよ涙………よろしく勇気………私が泣いてたら………轟兄が安心出来ない………)

 

自分が泣いては、死んだ轟が安心出来ないと思い、健気にも必死に涙を堪える響。

 

しかし、その姿は二重の意味で痛々しかった………

 

「………轟兄」

 

遂には堪えられず、轟の名を呟きながら一筋の涙を流す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………その時!!

 

不思議な事が起こった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如、轟達の遺影が飾られている祭壇の上で、眩い光が輝いた!!

 

「!?」

 

「!? 何っ!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

何事かと、全員の目がその光の方へと向いた瞬間………

 

 

 

 

 

光の中に3つの影が現れ、祭壇へと落下!!

 

 

 

 

 

祭壇が潰れて破壊され、献花されていた花の花弁が舞い散る、と光が治まる………

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

その場に居た誰もが驚愕に包まれた!

 

何故なら、落下して来たのは………

 

「イテテテテ………」

 

「雷………」

 

「ハアァ~~~………助かった~~」

 

「が、劾!?」

 

雷の姿を見たマリアと、劾の姿を見たキャロルが唖然としながら呟く。

 

そして………

 

「ご、轟兄………」

 

「轟お兄ちゃん………」

 

「…………」

 

響と未来が唖然となりながらも呟く中、轟がゆっくりと身を起こし………

 

「あ~~、ビックリした」

 

「「「「「「「「「「そんな一言で済ませるなあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」

 

呑気そうにそう言い放った瞬間に、その場に居た粗全ての人間から、魂のツッコミが炸裂したのだった!!

 

「轟兄っ!!」

 

「轟お兄ちゃんっ!!」

 

「おっとっ!」

 

そこですぐさま響と未来が駆け寄り、そのまま轟へと抱き着く。

 

「雷っ!!」

 

「マリア………心配を掛けたな」

 

「劾っ! この馬鹿野郎がぁっ!!」

 

「ごめんなさい、キャロルちゃん」

 

続く様に、マリアが雷に、キャロルが劾へと抱き着く。

 

「良かったデース! 皆無事に帰って来たデース!」

 

「でも一体如何して?………」

 

無邪気に轟達の生存を喜ぶ切歌に対し、アレだけ捜索しても見つからなかったのが突然現れた事に疑問を抱く調。

 

「成程………()()()()()()

 

すると、ベン所長が何かを察したかの様にそう呟いた。

 

「ベン所長?」

 

「分かるのかよ?」

 

「ああ………恐らく、超巨大カ・ディンギルが大爆発を起こした際、その衝撃で一種のワームホール………次元の裂け目の様なモノが出来たんだ。3人はそこに落ち込み生き延び、時間を超越して今この場へと現れたのだろう」

 

翼と奏が尋ねると、ベン所長はそう答える。

 

「…………」

 

「タ、ターザンくん、大丈夫?」

 

と、彼の知能では難解過ぎたのか、宇宙猫の様な状態になってしまったターザンに、セレナが心配そうに声を掛ける。

 

「しかし、理論上ではあり得る事とは言え、ワームホールが開き、そこに吸い込まれて無事に出て来るなど、奇跡に様な確率だぞ」

 

「………因みに、どれくらいなんだ?」

 

天文学的………とだけ言っておこう」

 

「…………」

 

ベン所長の言葉を聞いて、クリスは思わず口を半開きにするのだった。

 

「轟お兄ちゃん! ホントにもうっ!!」

 

言葉にもならない様子で、力の限り轟に抱き着いている未来が涙声で言う。

 

「すまないな、未来ちゃん。心配掛けた。響ちゃんも悪かったな」

 

未来に詫びた後、響にも詫びる轟。

 

「…………」

 

しかし、響は何も言わず、顔を真っ青にしている。

 

「? 響ちゃん?」

 

「響? 如何したの?」

 

轟が首を傾げ、未来も異変に気付く。

 

「………傷口………開いちゃった………」

 

青い顔で苦笑いしてそう答える響。

 

如何やら、まだ完治していない身体で激しく動いた為、傷口が開いてしまった様だ。

 

「!! 医者あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

「落ち着け、未来ちゃんっ!!」

 

忽ち取り乱して叫び声を挙げる未来を、轟が落ち着かせようとするが、それに釣られる様に他の一同も大慌てとなり、厳かなだった葬儀の場は一瞬で騒然かつ混沌と化すのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後………

 

響はすぐさま医務室へ担ぎ込まれ、治療が行われた事で大事には至らなかった。

 

そこでコム長官から………

 

地球の銀河連邦への正式加入が承認されたとの報告が齎される。

 

暗黒銀河女王は倒れたが、未だに地球を狙う悪は絶えない………

 

宇宙の大特異点でもある地球を守る事は必須であり………

 

何より、地球に住む人々を見捨てる訳にはいかないという結論が下されたのだ。

 

そして、轟・雷・劾の殉職は取り下げられる共に………

 

宇宙刑事と兼任して、銀河連邦との懸け橋となる『地球特務官』へと任命されたのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数ヶ月後………

 

星が見えるとある丘にて………

 

「わあ~~っ! 綺麗~~~ッ!!」

 

「ホント、凄く綺麗………」

 

満天の星空を見上げて、響と未来がそう感嘆の声を漏らす。

 

「確かに、今日は空気も澄んでて、最高の夜だな………」

 

そんな2人の少し後ろに居た轟が、同じ様に星空を見上げてそう言う。

 

あの後………

 

宇宙刑事としてに加え、地球特務官の任務も加わり、轟は雷や劾と共に、銀河連邦へと正式加入を果たして地球との懸け橋として激務の日々を送っていた………

 

それが漸く落ち着き、今日はこうして響・未来と共に、予定より計画していた星空を見に来ていたのだ。

 

「ねえ、轟兄! バード星はどれかな?」

 

「ああ、あの一際輝いている星さ」

 

と、響の問いに、轟は星空の一角に、一際光を放っている星を指差して答える。

 

「地球からも見えるんだね………」

 

「何時の見守ってるって事さ」

 

続く未来の言葉にはそう返す轟。

 

「………漸く平和になったんだね」

 

「長かったなぁ………」

 

そこで響と未来の脳裏には、コレまでの激動の日々が蘇り、感傷に浸る。

 

「ああ、平和は良い………皆が思い思いの暮らしが出来る」

 

轟も漸く得た平和を噛み締めている。

 

「「…………」」

 

そこで響と未来は、轟の方を振り返ったかと思うと、その身体を挟み込む様に左右から抱き付いた。

 

「…………」

 

そんな2人を己が両腕で抱き締め返す轟。

 

「「「…………」」」

 

静寂に包まれた満天の星空の下………

 

3人に穏やかな時間が流れて行く………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の命を真っ赤に燃やし………

 

青春の熱い血潮をぶつけて………

 

地球を、全銀河を守り、戦った宇宙刑事達と装者達………

 

彼等と彼女達にとって、平和こそ栄光なのである!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達・完




エピローグ、投稿させて頂きました。

遂にこの作品も完結となりました。
気力が執筆したいと言う気持ちに追い付けなくなり、最後の方が駆け足となってしまった事はお詫び申し上げます。
しかし、休載すると多分2度と書く気が起らなくなってしまうだろうと思い、週一更新を維持し、自分を追い込む事で何とか最終回まで書き上げました。

元々、前作『サクラ大戦・光』を書き終えた時点で引退する積りだったのですが、シンフォギアにハマった所為で遂にまた連載を始めてしまって………
最初は勿論楽しかったのですが、話が進むにつれ、描写をしなければならない事が増えて文章量=作業量が増え、また年齢的な衰えが露骨にでてきてしまって大変だと言う思いの方が大きくなってしまって………


まあ、何はともあれ、これでこの作品も完結となります。

今までありがとうございました。
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