戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達 作:宇宙刑事ブルーノア
ご了承ください。
ライブ会場………
「セヤッ!」
「テヤァッ!」
「ケアァッ! ハッ!」
ミスアクマ達が投げつけて来た短剣を、シャリバンは素早く2回振った手刀で叩き落す。
「ヌアアアアアアッ!!」
とそこで、今度はガイラー将軍が気合の叫びと共に電光剣の切っ先を地面に突き立てると、電撃火走りがシャリバンへと向かう。
「フッ!」
ギリギリのところでシャリバンが躱すと、先程までシャリバンが居た位置で爆発が起こる。
「! グウッ!?」
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
ガイラー将軍に反撃を試みたシャリバンに、ゴリビーストが襲い掛かる。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「フッ! シャリバンキックッ!!」
続けてのゴリビーストの攻撃を転がる様に躱すと、飛び蹴りを見舞うシャリバン。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?
真面に喰らったゴリビーストが、地面を転がる。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
立ち上がったゴリビーストは、その手に巨大な刃を持つ曲刀を出現させる。
「ヌンッ!」
それに対し、シャリバンも手を左腰へと持って行ったかと思うと、宇宙刑事の魂………『レーザーブレード』を抜いた。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「ツアッ!!」
曲刀とレーザーブレードで斬り結ぶゴリビーストとシャリバン。
「ハッ!!」
と、両者が距離を取ったかと思うと、シャリバンがゴリビーストの顔を狙って素早く2撃目を繰り出す。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
だが、ゴリビーストは特徴的だったダンゴムシを思わせる甲羅を閉じ、顔を狙ったレーザーブレードを弾いた。
「!?」
驚きながらも再度頭に向かってレーザーブレードを振ったシャリバンだったが、やはり弾かれてしまう。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「ツアッ!!」
そこでゴリビーストが低い位置での横薙ぎを繰り出して来たが、跳躍して躱すとそのまま地面を転がって一旦距離を取る。
「ヌアアアアアアッ!!」
そこへ、ガイラー将軍が電光剣を構えて突撃して来る。
「レーザーブレードッ!!」
するとシャリバンは、レーザーブレードにエネルギーを注入し、刀身を発光させた!
「ヌウウアッ!!」
「テヤァッ!!」
ガイラー将軍の斬り下ろしを受け止めると、そのまま刃を絡める様に動かして押し下げ、更に弾き飛ばす!
「グウッ!?」
「ツアッ!!」
そして無防備になったガイラー将軍に横薙ぎの1撃を喰らわせる!
「グアアッ!?」
着ている鎧から火花を散らしてよろけるガイラー将軍。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
とそこで、ガイラー将軍を助けようと、ゴリビーストが再度シャリバンに襲い掛かる!
「シュアッ!!」
シャリバンが繰り出して来た斬撃を、また甲羅を被って受け止めようとしたゴリビーストだったが………
エネルギーを注入されたレーザーブレードの1撃は、アッサリと甲羅を斬り裂いた!!
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?
「セエリャアッ!!」
甲羅が斬り裂かれて顔が露出したゴリビーストに、シャリバンはレーザーブレードを大きく振り回す様にして勢いを付けた斬り上げを喰らわせる!!
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?
身体から大きく火花を散らしてブッ飛ばされたゴリビーストが、地面を転がる。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
すると、ゴリビーストは右手に曲刀を握ったまま、左手にポールアックスを出現させた!
「!!」
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
そのポールアックスを、投げ槍の様にシャリバン目掛けて投げつける!
「フッ! クライムバスターッ!!」
だが、シャリバンは慌てず、レーザーブレードを一旦真上に放り投げたかと思うと、素早くクライムバスターを抜いてポールアックスを撃ち抜き、爆散させた!
そして、すぐに落ちて来たレーザーブレードを再度手にすると、ゴリビーストに向かって行く。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
それに対し、ゴリビーストも咆哮を挙げてシャリバンへと向かって行く。
「ツアッ!!」
そして両者の距離がゼロになった瞬間、シャリバンが擦れ違い様に振ったレーザーブレードの1撃で、ゴリビーストを斬り付ける。
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?
1撃喰らったゴリビーストがよろけながらも、すぐさま振り返ってシャリバンに曲刀を振るおうとしたが………
「シャリバン・クラッシュッ!!」
それよりも早く、シャリバンの必殺技………『シャリバン・クラッシュ』が炸裂!!
キイイアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?
ゴリビーストが袈裟懸けに斬られたかと思った瞬間に大爆発!
木っ端微塵となった!!
「…………」
それを見届けながら、シャリバンは残心の様にポーズを決める。
「魔怪獣がっ!?」
魔怪獣がやられた事に驚きの声を挙げるガイラー将軍がマリア達の方を見ると、響達に押されている光景が目に入る。
「ええい! 不甲斐無い連中め!!」
そんなマリア達の姿に、ガイラー将軍が吐き捨てる様にそう言った瞬間………
ライブ会場の中心に黄緑色の光が溢れた!
「!? 何だっ!?」
「「「「「!?」」」」」
その光景に、その場に居た全員が注目する。
直後に、その光の中から、まるで泡の様に同色の物体が膨れ上がって来た!
その頭部と思わる部分に、ノイズのモノらしき目が現れる。
「うわーっ!? 何あのデッカイイボイボ!?」
不快感漂う見た目のノイズに、響が思わず声を挙げる。
「ハア………ハア………分裂増殖タイプ………」
「こんなの使うなんて、聞いてないデスよ!?」
響のレーザーブレード・Dの攻撃から逃げ回って息も絶え絶えな調に肩を貸している切歌がそう言う。
『ガイラー将軍! 此処は撤退を!』
とそこで、ガイラー将軍達の方にナスターシャからの通信が入る。
「ナスターシャか! 余計な真似を………覚えておれ、シャリバン! そして二課の装者共っ!! ヌアアアアアアッ!!」
ガイラー将軍が忌々しそうな声を挙げたかと思うと、電光剣からの電撃火走りを巨大ノイズ目掛けて放ったかと思うと、マリア達共々に煙の様に消えてしまう!!
「おいおい、自分らで出したノイズだろッ!?」
巨大ノイズに向かって攻撃したガイラー将軍に驚くクリスだったが、更に驚くべき事が起こる。
電撃火走りを喰らった巨大ノイズが風船の様に弾けて、破片が辺りに散らばったかと思うと、その破片が増殖を始めたのだ!!
更に、電撃火走りを喰らった本体も膨れ上がっており、元の大きさ………いや、それ以上に巨大化していた。
「! まさかっ!?」
「ハッ!!」
その様子を見た奏が何かに気付いた様子を見せた横で、翼が蒼ノ一閃を繰り出す。
蒼ノ一閃の攻撃線上に居たノイズが炭へと変わったが、その際に飛び散った破片が先程と同じ様に増殖する。
「やはりコイツの特性は増殖分裂………」
「放っておいたら際限無い、って訳か………」
「放っておいたら此処から溢れ出しちまうぞ!」
翼・クリス・奏がそう言い合う中でも、ノイズ達はドンドン増殖と分裂を繰り返して行く。
『皆さん、聞こえますか!? 会場のすぐ外には、避難したばかりの観客達と街から避難して来た人達が居ます! そのノイズを此処から出す訳には!!』
とそこで、慎次からそう通信が入る。
ライブ会場の周りには、先程避難した観客達に加え、爆撃を受けた街から被害を受けていないこの会場に逃げて来た人達が居り、救急隊員による応急手当ても行われており、野戦病院の様な状態となっていた。
もしノイズが会場から溢れ出せば真っ先に餌食となってしまう………
「迂闊な攻撃では、分裂と増殖を促進させてしまうだけだ………」
「如何すりゃ良いんだよ!」
翼とクリスがそう言い合っていると………
「………絶唱………絶唱です!」
響がそう声を挙げた!
「あのコンビネーションは未完成なんだぞ!?」
「けど、それしかないか………」
クリスが忠告する様に言うが、奏は他に手が無いと語る。
「増殖力を上回る破壊力で一気に殲滅………立花らしいが、理には適っている」
「オイオイ、本気かよ!?」
翼も同意して来て、クリスは呆れるが、その間にも巨大ノイズの増殖は進む。
「ツアッ!!」
とそこで、シャリバンがエネルギーが注入されたままのレーザーブレードで巨大ノイズを斬り裂く!
レーザーブレードの威力が大きかったのか、斬り裂かれた巨大ノイズが僅かに小さくなる!
「何か手が有るんだな!? 俺が時間を稼ぐ! その間に決めるんだ!!」
「「「「…………」」」」
シャリバンにそう促され、4人は覚悟を決めた表情となる。
「フッ!」
響がレーザーブレード・Dを一旦地面に突き刺して置くと、装者達が互いに手を繋ぐ。
「行きます! S2CA・ダイナミック!!」
Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el baral zizzl
Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el zizzl
響の掛け声で、装者達は絶唱を口にする。
そして歌い終えた瞬間に、凄まじいエネルギーが発生する!
「スパーブソングッ!」
「コンビネーションアーツッ!」
「セット、ハーモニクスッ!!」
響の胸の傷………体内在るガングニールの欠片が眩い光を放つ。
すると、溢れ出ていたエネルギーが虹色となり、更に広がる。
そのエネルギーに飲まれた分裂増殖型ノイズが、一瞬にして消滅して行く。
「コレはっ!?」
その光景に、シャリバンも驚きを露わにする。
「グウウウウウウウッ!!」
「耐えろ、立花!」
「もう少しだ!」
「頑張れ!」
苦悶の声を挙げている響に、翼・クリス・奏の檄が飛ぶ。
『S2CA・ダイナミック』
装者全員の絶唱を響が調律し、1つのハーモニーと化す。
それは手を繋ぎ合う事を特性とするアームドギアを持つ響にしか出来ない合体技である。
だが、発動の際、絶唱の負荷を響1人が引き受ける事になり、強大な反動が彼女を襲う。
「よろしく! 勇気っ!!」
だが、響は轟の魔法の言葉でそれに耐える。
この技の名前も、轟………ギャバンの必殺技に肖って響が半ば強引に付けたものである。
遂に虹色の光はライブ会場全体を包み込み、増殖・分裂していたノイズ達は全て消滅。
残るは最初に現れた巨大ノイズの核らしき骨組みだけだった。
「今だっ!!」
「レディッ!!」
翼に言われ、響が声を挙げると、シンフォギアのアーマー部分が展開!
そこで、地面に突き刺していたレーザーブレード・Dを再度手にすると、虹色の光が全てレーザーブレード・Dへと収束!
刀身が虹色の光を放ち出す。
「やってやれっ!!」
「ぶちかませっ!!」
奏とクリスの言葉と共に、響はレーザーブレード・Dを握ったまま、腰の後ろのブースターと足のジャッキを使って大跳躍。
「コレが私達の絶唱! よろしく勇気だああぁぁぁぁーーーーーーっ!!」
叫びと共に、虹色の光を放つレーザーブレード・Dを振り下ろした!!
途端に、集約されていた絶大なエネルギーが解放され、巨大ノイズの核は斬り裂かれた瞬間に消滅!
そしてその場所から、天に向かって虹色の光の柱が伸びて行った!!
その光が治まったかと思うと………
「グウッ!………」
響が短い悲鳴を漏らして膝を着き、その手からレーザーブレード・Dが消滅。
更に、身体が淡く光ったかと思うと、シンフォギアも解除された。
「立花!」
「オイ、しっかりしろ!」
「大丈夫かっ!?」
すぐさま翼・クリス・奏がシンフォギアを解除しながら走り寄り、倒れそうだった響を支える。
「へ、へいき、へっちゃらです………」
「何処がだよ! 無茶しやがって!!」
「けど、良く頑張ったな」
「立派だったぞ………」
無理に笑顔を作って返す響にクリスが怒鳴り、奏と翼が労いの言葉を掛ける。
「…………」
と、そんな響達の元へシャリバンがやって来る。
「シャリバンさん………」
「「「…………」」」
響達の視線がシャリバンに注がれたかと思うと、シャリバンの身体が淡く光り………
コンバットスーツが解除されて、1人の男の姿となった。
「貴方が………」
「宇宙刑事シャリバンこと『
そう自己紹介するシャリバン改め………『
「大したもんだな。轟の奴が良く話してただけはある」
「! あ、あの、雷さん………轟兄は?」
雷の口から轟に名が出て、響は改めて轟の事を尋ねる。
しかし………
「………アイツは今………地球には来れない」
「!?」
返って来た言葉に、響はショックを受けた様に目を見開く。
「ハアッ!? 如何言う事だよ!?」
「説明してくれるよな?」
「…………」
クリスと奏もそう言う中、雷は苦い表情を見せるのだった………
その時、装者達は全員失念していた………
調との戦いで、ズタズタにされていた筈の響の両手が………
◇
一方、その頃………
とある異次元空間・『幻夢界』………
その空間の中に、まるで横になっている塔の様な巨大な建造物が浮遊していた………
その建造物こそがマドーの拠点で有り、魔王サイコの城………
『幻夢城』である。
その玉座の間にて………
「アアアアアアァァァァァァァァッ!?」
白い稲妻状の光線を浴びているマリアが、悲鳴を挙げる。
「戯けめが………勝手な真似をしおって」
その光線を両目から放っている者………玉座に座っている異形・『魔王サイコ』が掠れた不気味な声でそう言い放つ。
「フフフフ………」
周りに控えているガイラー将軍達は、そんなマリアの姿を愉快そうに見ている。
「マリア!」
「止めて! マリアが死んじゃうっ!!」
切歌と調が涙を流しながら叫ぶが、魔王サイコは意に介さない。
「!………」
ナスターシャも何か言いたげな様子を見せているが、口を挟む事が出来ず、只々拳を血が出るまで握り締めている。
「全く………魔王サイコ様の意に逆らうなんて、何て愚かな事を………」
そんなマリアの姿を見ながら、ウェルが冷たくそう言い放つ。
「「!!」」
「…………」
しかし、切歌と調に睨まれると、気まずそうに視線を反らした。
「アアアアアアァァァァァァァァッ!?」
そこで再度マリアの悲鳴が挙がる。
「魔王様………もうその辺で良いでしょう」
「カオーッ!」
と、そう言う声が響いたかと思うと、魔王サイコは光線を止めた。
「あうっ!?………」
途端にマリアは床に倒れ伏し、身体から白い煙を上げる。
「「マリアッ!!」」
切歌と調が慌てて助け起こす。
するとそこで、足音を立てながら、あの白いシーツの女性が玉座の間に姿を現した。
「「「!!」」」
その女性にマリア達の視線が集まったが、当の白スーツの女性はそれを気にも留めず、魔王サイコの前まで歩み寄ったかと思うと、その前に片膝を着いて跪いた。
「戻ったか………『セレナ』」
「『セレナ』………」
「不甲斐無い姉をお許し下さい、魔王様」
魔王サイコとマリアがそう言うと、白スーツの女性………マリアの妹である『セレナ・カデンツァヴナ・イヴ』はサングラスを外しながら、魔王サイコにそう言う。
「いよいよ我等マドー復活の時が来た………お前にも存分に働いて貰うぞ」
「心得ております………元よりこの身は魔王様の半身………存分に力を振るいましょうぞ」
と、セレナがそう言って立ち上がったかと思うと、その目が怪しく輝き………
美しい女性の姿から、異形の者へと変わった!
「カアアアアッ!!」
奇怪な咆哮を挙げる異形………『戦士サイコラー』
「セレナ………」
その異形の姿を見て、マリアは涙を流すのだった………
つづく
新話、投稿させて頂きました。
必殺のシャリバン・クラッシュでゴリビーストを撃破するシャリバン。
そこで、ナスターシャが原作通りに分裂増殖型ノイズを投入し、ガイラー将軍ちマリア達は撤退。
ノイズを倒す為に、響達はS2CAを発動させます。
名称の変更についてですが、原作ではこの技は3人で発動させ、トライバーストと言う名前になってましたが、この作品では奏が生存しており、他の方の作品を見るとクアトロバーストと言った具合に数を増やした名称になっていたりしますが、今後も装者が原作以上に増えた状態でこの技を使う場面が出て来たりするので、その度に一々名称を変更していては面倒臭いと思い、全く別の名称を考えてみました。
設定的には、響が技名を考えたという事になります。
それに伴い、技の内容もちょっと変えて、折角元完全聖遺物であるレーザーブレード・Dがあるので、それを使うって技にしてみました。
今後もS2CAを使う場面では、この呼称で行きます。
そして幻夢城へ引き上げたマリアは魔王サイコから仕置きを受ける事に………
そこに現れたのは彼女の妹『セレナ』
だが、セレナは姉の目の前で異形の戦士………『サイコラー』へと変わります。
これがマリア達がマドーに従っている最大の理由になります。
如何いう事なのかと言う詳細は何れ語りますが、魔王サイコとサイコラーの設定を御存じなら、そこから推察出来るかと………
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。