戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第9話『マリア捜索』

某・海岸沿い………

 

波打ち際の砂浜を、雷の乗る車が走っている。

 

「…………」

 

運転席に座る雷は、波打ち際と海の方を注意深く見回している。

 

「潮の流れからして、この辺りに辿り着いている筈だが………」

 

一旦車を停めると、立ち上がって水平線を見ながらそう呟く雷。

 

彼は今、マリアの捜索を行っていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回想・廃病院での戦闘後………

 

装者達と雷は、仮説本部の発令所兼指令室に集められた………

 

「私もマリアさんの捜索に行かせて下さい!」

 

「落ち着け、響くん」

 

詰め寄って来た響を弦十郎が宥める。

 

シャリバンの追撃を受け、エアキャリアから落下したマリア。

 

現在、慎次を始めとした二課のエージェント達が全力でその行方を追っている。

 

「気持ちは分かるが、君達は徹夜明けだ。それに今日も学校が在るのだろう?」

 

「でも!………」

 

「落ち着け、立花」

 

尚も食い下がろうとした響の肩を、翼が掴む。

 

「お前の気持ちは分かるけどよ、素人のアタシ達が捜索に参加したって、返って足手纏いになりかねないぜ」

 

続いて奏もそう言って来る。

 

「! それは………」

 

「ったく! お前の人助けってやらは天井知らずか!? ちっとは人に任せるって事を覚えろっての!」

 

クリスも厳しい口調ながらも、響の事を気遣ってそう言う。

 

「…………」

 

「響ちゃん」

 

まだ葛藤の様子を見せる響に、最後は雷が声を掛けて来た。

 

「俺もこれから捜索に参加する。もしマリアを見つけたらすぐに連絡するから、それで我慢してくれ」

 

「………分かりました」

 

そこで漸く響は、不承不承ながらも引き下がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在………

 

某・海岸沿い………

 

「響ちゃんの為にも、早く見つけないとな………」

 

雷は運転席に座ると、再度海岸線沿いに車を走らせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

幻夢城の玉座の間では………

 

「お願いデス!」

 

「マリアを探して下さい!!」

 

「ええいっ! しつこいぞ、お前達!!」

 

切歌と調の懇願を、ガイラー将軍がうっとおしそうに拒絶する。

 

「マリアは『フロンティア』を起動させる計画の要です。彼女が居なければ『フロンティア』は手に入りませんよ」

 

そこで、ナスターシャが聞き慣れぬ『フロンティア』なるモノを引き合いに出し、マリアの捜索を促す。

 

「フン、ならばクローンでも作るか? 奴の細胞データなら既に有るからな」

 

「「!!」」

 

そう言い放つドクターポルターを、切歌と調は睨み付ける。

 

「! 何だその目はっ!?」

 

それが気に入らなかったのか、ドクターポルターは鞭を取り出し、2人に打ち付けた!

 

「デスッ!?」

 

「アウッ!?」

 

鞭で打たれた2人が床に倒れる。

 

「フウッ! ヘヤッ!」

 

ドクターポルターは倒れた2人容赦無く鞭を振り下ろす。

 

「! 止めて下さいっ!!」

 

とそこで、ナスターシャが慌てて車椅子ごと間に割って入る。

 

「ハアッ!!」

 

「ッ!?」

 

しかし、ドクターポルターの鞭は止まらず、ナスターシャの頬に打ち付けられる。

 

余程強く打ち付けられたのか、ナスターシャの頬には傷が入り、血が流れる。

 

「「!? マムッ!!」」

 

それを見た切歌と調はすぐさま立ち上がり、ナスターシャを護る様に立ちはだかると、ギアペンダントを構えた!

 

「ほお? 我等に逆らうか積りか?」

 

「「…………」」

 

見下した様子でそう言い放つドクターポルターの姿に、切歌と調の顔が怒りに染まる。

 

「止めなさい、2人共………」

 

「「! マムッ!?」」

 

「私は大丈夫です………」

 

頬から血を流しながらも、2人を押し止めるナスターシャ。

 

「そうですよ。どの道、貴方達2人が如何頑張ったところで、マドーの幹部達を倒せるワケが無いでしょう。現実を見て下さい」

 

「「!!………」」

 

更にそこで、ウェルが完全に諦めている様子でそう言い放ち、切歌と調はそんなウェルを睨みながらも、ギアペンダントを握っていた手を降ろした。

 

「フフフ………」

 

「ハハハ………」

 

そんな切歌と調の姿を見て、ミスアクマ達が嘲笑する。

 

「………魔王様。宜しいでしょうか?」

 

するとそこで、壁に背中を預けて佇んでいたセレナが姿勢を正して魔王サイコに声を掛けた。

 

「如何した?………セレナ」

 

「あの女が必要か如何かはさて置き、もしシャリバンや特異災害二課に保護される様な事が有れば面倒な事になりかねません」

 

「む、それは確かに………」

 

セレナがそう意見すると、ガイラー将軍も頷く。

 

「最悪、此方を裏切ってシャリバン側に付く事も有り得るな………」

 

「! マリアが裏切るワケ無いっ!!」

 

「そうデスッ!!」

 

続いてレイダーがそう指摘すると、調と切歌が声高に反論するが、それに耳を貸す者は居ない………

 

「なので、此処は私がちょっと行って参ります。もしマリアが裏切っている様ならば………その場で始末致します」

 

「「「!?」」」

 

セレナの言葉に、切歌・調・ナスターシャが目を見開く。

 

「良かろう………魔怪獣を送り込め」

 

魔王サイコがそう言ったかと思うと、その目が怪しく輝き、玉座の周りに浮いていた人工知能に赤い光線を次々と放つ。

 

赤い光線を浴びた人工知能群が、渦を描く様に回転する。

 

 

魔怪獣は核酸細胞の分裂と結合により誕生するのだ!

 

 

ギイイイイィィィィィーーーーーーッ!!

 

爆発が起こったかと思うと、鋭い牙を持つ魔怪獣………『キバビースト』が誕生した!

 

「セレナよ………任せるぞ」

 

「ハッ! 畏まりました、魔王様」

 

魔王サイコにそう言うと、セレナはキバビーストを連れて玉座の間から出て行く。

 

「「「…………」」」

 

切歌・調・ナスターシャの3人は、そんなセレナの姿に複雑な表情を浮かべていたのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

某・海岸沿い………

 

「コチラ雷。まだマリアは発見出来ません」

 

『緒川です。コッチもまだです………もう少し捜索範囲を広げてみましょう』

 

「了解………もうすぐ日が暮れるな」

 

慎次との通信を終えた雷がそう呟く。

 

既に日は水平線近くに落ちて来ており、海は赤く輝いていた。

 

日が暮れれば捜索は中断せざるを得ない………

 

(まさか沖に流されたのか? それとも………)

 

雷の脳裏に最悪の想像が過る………

 

「………ん?」

 

とその時、岩場となっている崖下の海岸の辺りに、何かが光っている光景が、雷の目に飛び込んで来る。

 

「アレは?………」

 

すぐさま雷は、その場所へと車を走らせたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

崖下で岩場となっている海岸………

 

「この辺りの筈だが………」

 

車から降り、ゴツゴツした岩肌の広がる海岸で、光っていた地点を探す雷。

 

「………!」

 

そして雷は見つける………

 

「…………」

 

その岩磯の一角に凭れ掛る様にしながら気絶し、波をザブザブと被っているマリアの姿を………

 

雷が見た光は、彼女のギアペンダントが夕日の光を反射していたモノだった。

 

「オイ! しっかりしろっ!!」

 

すぐさま近寄ると、彼女を抱き上げて波打ち際から運び出す。

 

「う………ううう………」

 

マリアは軽く呻き声を漏らしたものの、目を覚ます気配は無い。

 

「すぐに風鳴司令に連絡を………」

 

弦十郎に連絡を入れようと通信機を取り出した雷だったが………

 

「セ………レナ………」

 

「?」

 

「セレナ………如何………して………お願い………誰………か………助………けて……」

 

「…………」

 

マリアから漏れたうわ言を聞いた雷は、思う様な顔となり、弦十郎ではなくある人物へと通信を入れるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小1時間後………

 

「………う………ううん………?」

 

意識を取り戻したマリアの視界に入ったのは、岩肌の天井だった。

 

続いて、床にはシートの様な物が敷かれて、その上に寝かされて毛布を掛けられているのを把握する。

 

「此処は?………」

 

「あ、気が付きました?」

 

何処かの洞窟の中の様だとぼんやり考えていると、その視界の中に響の姿が現れる。

 

「!? 融合症状例第一号!?」

 

その顔を見た途端、マリアは撥ねる様に身を起こす。

 

「えっ!? それ私の事ですか?」

 

「………!?」

 

困惑する響を余所に、マリアは胸元のギアペンダントに手を伸ばしたが、その手は空を切った。

 

それどころか、自分が今、毛布だけを掛けられた全裸である事に気付く。

 

「!? ギアは何処!? って言うか、わ、私に何をしたの!?」

 

慌てて毛布を掴んで身体を隠しながら、羞恥で顔を赤くしながら響に疑いの目を向けるマリア。

 

「ちょっ! 落ち着いて下さいっ!!」

 

「服はびしょ濡れだったから脱がさせてもらいました。もう少しで乾きますから、ちょっと待って下さい」

 

そんな目を向けられて響が慌てると、その横に姿を見せた未来がそう言って来る。

 

「!………」

 

そこでマリアも、焚火が焚かれている傍に干されている自分の服を見つける。

 

「………ギアペンダントは?」

 

「あ、それは………」

 

「響ちゃん、未来ちゃん。マリアが目を覚ましたのかい?」

 

とそこで、夜が広がっている洞窟の出入り口の方から雷の声が響いて来る。

 

「あ、雷さん! まだ来ちゃ駄目です!」

 

「分かってる。けど、ギアペンダントは俺が預かってるが、油断しないでくれよ」

 

未来がそう返すと、雷は洞窟内には入って来ず、そう言う声だけが響いて来る。

 

「………私は二課に拘束されたというワケね」

 

「いえ、別にそう言うワケじゃ………マリアさんの事は、まだ師匠や翼さん達は知らないですし………」

 

「? 如何言う事?」

 

捕虜になったのかと思ったマリアだったが、響がそんな事を言ったのを聞いてやや困惑する。

 

「えっと、取り合えず、もう乾いたみたいですし、服を着て貰ってから話を始めても良いですか?」

 

「…………」

 

未来にそう言われたマリアは、再度顔を赤くしながらも、乾いた服を受け取り、着直すのだった………

 

 

 

 

 

「………で? 如何言う事か、教えて貰える?」

 

「私と未来は、雷さんからマリアさんを見つけたから介抱するのを手伝ってくれって言われて来たんです」

 

「雷さんはまだ貴方を見つけた事を私達以外には知らせてません。貴方が此処に居るのを知ってるのは私達だけです」

 

服を着直したマリアが尋ねると、響と未来がそう答える。

 

「何故そんな事を?」

 

「雷さんは最初は報告する積りだったみたいです。でも………」

 

「気を失ってたマリアさんが、譫言で『助けて』って言ったのを聞いたって」

 

「!!」

 

「それに、私もマリアさんと話がしたかったから………」

 

そう言って、マリアに向かって手を差し出す響だったが………

 

「ふざけないで!」

 

マリアは怒鳴り声をを挙げると共にその手を払い除けた!

 

「!?」

 

「私と貴方達は敵同士よ! そうやって言い包めて情報を手に入れる積り!? お生憎様ね! 私は何も話す気は無いわ!!」

 

驚く響に、マリアは敵意と嫌悪が籠った目を向けながら、そう怒鳴る。

 

まるで信じられる者など誰も居ないと言う様に………

 

「マリアさん………」

 

「…………」

 

そんなマリアの視線に、響と未来は何も言えなくなる。

 

するとそこで………

 

「別に話したくないなら話さなくても良いぜ」

 

そう言う台詞と共に、何故か鍋と人数分のお椀を携えた雷が洞窟内へと入って来た。

 

「「雷さん!」」

 

「貴方は?………」

 

響と未来が声を挙げ、マリアが初めて見る雷の姿にそう尋ねる。

 

「甲賀 雷………宇宙刑事シャリバンだ」

 

「! お前が………シャリバン!」

 

雷がそう返すと、忽ちマリアの視線に敵愾心が宿る。

 

「そう睨むなって」

 

しかし、雷はそれを気にする事も無く、シートの上に座り込んで持っていた鍋を置くと蓋を開ける。

 

中には湯気を立てている豚汁がたっぷりと入っていた。

 

「うわあ~~」

 

「響、涎涎」

 

それを見た響が目を輝かせて涎を垂らし、未来がそれを拭いてあげる。

 

それに苦笑いしながら、雷は豚汁をお玉で掬ってお椀に入れると、マリアの前に差し出した。

 

「どうぞ、あったまるぜ」

 

「………施しは受けないわ」

 

マリアはそっぽを向いて受け取りを拒否するが………

 

途端にその腹が『くうぅぅ~~』と可愛く鳴った。

 

~~~~!!」

 

顔を朱に染めて慌てて腹を押さえるマリア。

 

「施しとか、そんな事考えず、腹が減ってるなら食べれば良いさ」

 

「! 馬鹿にするな!」

 

気恥ずかしさも有り、思わず雷が差し出している豚汁を払い除けようとしたマリアだったが………

 

その腕は雷の空いていた方の手で掴まれて、止められた。

 

「! 離………」

 

「食べ物を粗末にしようとするんじゃないっ!」

 

「「「!?」」」

 

直前までの穏やかな様子が一転し、怒声を挙げた雷に、マリア・響・未来はギョッとする。

 

「良いから食べなさい! じゃないと片付かないでしょうが!!」

 

「ハ、ハイッ!!」

 

迫力が増した雷の怒声を受けて、マリアは粗反射的に素直にお椀を受け取ってしまう。

 

(お母さんみたい………)

 

(お母さんだ………)

 

そんな雷の姿を見て、響と未来は『お母さん』………『オカン』みたいだと思うのだった。

 

「………あ、美味しい」

 

と、豚汁に口を付けたマリアが思わずそう呟く。

 

「そりゃ良かった。まだまだあるから遠慮無く食べてくれ」

 

「! だから、施しは………」

 

「あの、その手は?………」

 

雷の言葉に気を取り直して反論するマリアだったが、未来が無意識の内に既に空になったお椀を差し出してお代わりを要求しているのを見て指摘する。

 

~~~~!」

 

「ハハハ、た~んとお食べ」

 

またも赤くなって縮こまるマリアに、雷は笑いながらお代わりを装ってやる。

 

「あ、あの雷さん!」

 

「分かってる。響ちゃん達もどうぞ」

 

とそこで、響が手を上げると、雷はすぐに響と未来の分をお椀に入れて差し出すのだった。

 

「やったー!」

 

「すみません」

 

無邪気に喜ぶ響と雷に向かって頭を下げる未来。

 

「良いって良いって」

 

「…………」

 

それに気にするなと返している雷の姿を横目で見ながら、マリアは更に豚汁を啜るのだった………

 

 

 

 

 

「………御馳走様」

 

「お粗末様で」

 

豚汁を食べ終えたマリアがそう言うと、雷は空になったお椀を回収する。

 

「………世界中が貴方みたいな人だったら良かったのに」

 

「ん?」

 

思わずそう漏らしたマリアに、雷が首を傾げる。

 

「マリアさん………マリアさんがマドーに居るのって、何か理由が有るんですか?」

 

とそこで、響がおずおずとながら、マリアにそう尋ねた。

 

「響………」

 

そんな響を心配そうに見つめる未来。

 

踏み込む事になるかも知れないが、それでも聞かなければならない………

 

響の表情にはそんな様子が見て取れた。

 

「…………」

 

マリアはそんな響を睨み付ける。

 

「あ、ゴ、ゴメンなさい………やっぱり言い辛かったら………」

 

「………セレナの為よ」

 

「えっ?」

 

「私がアイツ等に組みしているのは、()()()()()()………そして、妹であるセレナの為よ」

 

世話になった借りを作りたくないからか、或いは腹が膨れて久々に安心したからか、マリアはポツリポツリと語り出した。

 

「(セレナ………さっき呟いていた名前だな)妹が居るのか………」

 

救助した際に譫言で呟いていた名前が出て、それが妹の名である事を知った雷がそう言う。

 

「だが、人類を救う為と言うのは分からないな。マドーがそんな事を考えるワケがない」

 

「今人類には嘗て無い危機が迫っている。それを救えるのは魔王サイコだけ………他に方法が無いのよ」

 

「? 如何言う事ですか?」

 

訳が分からず、響が首を傾げる。

 

「それは………」

 

「!? 静かに!」

 

と、マリアが語ろうとしたところ、雷がそれを遮った。

 

「!? 雷さん!?」

 

「「!?………」」

 

驚きながらもすぐに黙り込む響・未来・マリア。

 

「…………」

 

雷は無言のまま、洞窟の出入り口の方を覗き込んだ。

 

「…………」

 

そして、何かを確認した様な様子を見せると………

 

ジャケットのポケットにしまっていたマリアのギアペンダントを取り出し、マリアの投げ返した。

 

「!?」

 

「それを持って飛び出して行くんだ………」

 

「えっ?………」

 

「早く!」

 

「!?」

 

困惑しながらも、雷の有無を言わせぬ迫力に押され、マリアはギアペンダントを手にしたまま洞窟から飛び出す。

 

「未来ちゃんは奥の方に隠れているんだ! 響ちゃんは俺と一緒に!」

 

「ハ、ハイ!」

 

「! わ、分かりました!」

 

続いて、未来に洞窟の奥に隠れる様に言うと、響と共にマリアを追う雷。

 

「ハアッ! ハアッ! ハアッ!」

 

「待て、マリア!」

 

「ま、待って~!!」

 

岩場を走るマリアと、それを追う演技をする雷と響。

 

と、その瞬間!!

 

「「「「「コワッコワッ!」」」」」

 

突如ファイトロー達が現れ、雷と響の行く手を遮った。

 

「!!」

 

「出たな、マドー!」

 

驚く響と素早く構えを取る雷。

 

「! ファイトロー!」

 

ギイイイイィィィィィーーーーーーッ!!

 

更にファイトローに気付いて足を止めたマリアの傍にも、キバビーストが出現。

 

そして………

 

「やれやれ………一応、捕まっては居なかったようですね、マリア姉さん」

 

そう言う台詞と共に、セレナも現れる。

 

「! セレナッ!」

 

(! セレナだと!?)

 

(あの人が!?)

 

マリアが名を呼ぶと、雷と響は秘かに反応する。

 

「………新しいシャリバンですか。どれ………どの程度のモノか、試してあげましょうか」

 

するとそこで、セレナはサングラスを外したかと思うと………

 

「カアアアアッ!!」

 

その姿をサイコラーへと変えた!

 

「! 戦士サイコラーだと!?」

 

「うええっ!?」

 

サイコラーの姿を見て、雷と響は其々別の意味で驚愕する。

 

「…………」

 

そしてサイコラーとなったセレナの姿を、マリアは泣きそうな顔で見ていた………

 

「………行くぞ、響ちゃん!」

 

「! あ、ハイッ!」

 

 

 

Balwisyall nescell gungnir tron

 

 

 

と、先に気を取り直した雷にそう言われ、響はすぐに身構えると、聖詠を唱え、シンフォギアを身に纏った。

 

「赤射っ!!」

 

そして、雷もそう叫んだかと思うと、その身体が赤い光に包まれ、コンバットスーツを纏った。

 

「宇宙刑事! シャリバンッ!!」

 

そして、ポーズを取りながら、高らかに名乗りを挙げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙刑事シャリバンは、僅か1ミリ秒で赤射蒸着を完了する。

 

では、赤射プロセスをもう1度見てみよう!

 

「赤射っ!!」

 

雷がそう叫び、赤射ポーズを取ると、それは直ちに地球の衛星軌道上で待機している超次元戦闘母艦グランドバースへと伝わる。

 

すると、灼熱の太陽エネルギーが、グランドバースの増幅システムにスパークする!

 

増幅された太陽エネルギーは、赤いソーラーメタルに転換され、シャリバンに赤射蒸着されるのだ!

 

もう1度言おう!

 

この一連の動作………僅か1ミリ秒!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「掛かれっ!!」

 

ギイイイイィィィィィーーーーーーッ!!

 

「「「「「コワッコワッ!」」」」」

 

サイコラーの号令で、キバビーストとファイトロー達は一斉にシャリバンと響に襲い掛かるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

エアキャリアから落下し、海に落ちたマリアを捜索する雷。
マドー側は見捨てる気満々でしたが、情報漏洩を懸念し、セレナことサイコラーが動く事に。

一方、何とかマリアを発見した雷は、響と未来を応援に呼んで、介抱を頼み、自らも豚汁を振舞う。
ココで2代目シャリバンの個性が明らかに。
実は彼、『オカン』属性持ちだったりします(笑)

そんなこんなありつつ、僅かに打ち解けたマリアから、マドーに協力している目的と理由の一端を知ります。
しかし何とも悪いタイミングでサイコラーが襲来。
次回、響とシャリバンが迎え撃ちます。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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