戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第26話『駆け付ける怒りと金色』

フロンティア………

 

「アレです! あそこがフロンティアの制御室です!」

 

フロンティアの一角に在ったドーム状の建造物を示しながら、ナスターシャがそう言う。

 

「慎次!!」

 

「着陸します」

 

弦十郎が声を挙げると粗同時に、慎次はシャリンガータンクを降下させ、制御室の傍に着陸させた。

 

「「「「「!!」」」」」

 

装者達がシャリンガータンクの上から飛び降り、安全を確保すると、弦十郎達が降車する。

 

「良し! 急いで制御室へ………」

 

すぐさま制御室内へ入ろうとしたところ………

 

「「「「「コワッコワッ!!」」」」」

 

お馴染みの掛け声と共にファイトロー達が姿を見せ、更にノイズも現れる!

 

「! ファイトローッ!!」

 

「ノイズも居やがるのか!!」

 

それを見た装者達が、其々にアームドギアを構える。

 

「コレは驚いたな………生きていたのか、暁 切歌、月詠 調、それにナスターシャ………」

 

「オノレ、裏切り者共がぁっ!!」

 

そう言う台詞と共に、ソロモンの杖を手にしているレイダーと、電光剣を抜き放っているガイラー将軍が現れる。

 

「! 軍師レイダー………ガイラー将軍………」

 

「先に裏切ったのはそっちの方デス!」

 

調と切歌は、そう言ってガイラー将軍達を睨み付ける。

 

「五月蠅い! こうなれば、ワシ自ら引導を渡してくれるわぁっ!!」

 

2人の言葉を一蹴すると、ガイラー将軍は電光剣を構える。

 

「「「「「コワッコワッ!!」」」」」

 

それと同時に、ファイトロー達とノイズ達も動き出す。

 

「叔父様! 此処は私達が食い止めます!」

 

「ダンナ達は制御室へっ!」

 

翼と奏が、迫って来たファイトロー達とノイズ達を其々のアームドギアで斬り裂きながら、弦十郎達にそう呼び掛ける。

 

「! 頼むぞっ!!」

 

それを聞いた弦十郎は、すぐに了子達と共に制御室内へ入って行った。

 

「馬鹿め! 既にこのフロンティアは魔王サイコ様が掌握している! 制御室を使ったところで何も出来ん!!」

 

ちょっせいっ! 御託ならべてんじゃねえぞっ!!」

 

ガイラー将軍が小馬鹿にする様にそう言い放つが、クリスがそれに言い返すと同時にガトリングガンと小型ミサイルをぶっ放し、ファイトロー達とノイズ達を大量に吹き飛ばす!

 

「此処は絶対に………」

 

「通さないデス!」

 

そして調と切歌も、小型の丸鋸と鎌の刃の部分を分裂させて飛ばし、ファイトロー達とノイズ達を斬り裂いて行く。

 

「………魔王様。我等に如何かお力添えを………」

 

と、そこで………

 

軍師レイダーが虚空に向かってそう呟いたかと思うと………

 

「カオーッ!!」

 

不気味な咆哮と共に、一同の頭上に魔王サイコの顔が幻影の様に浮かび上がった!

 

「「! 魔王サイコッ!!」」

 

「「「!?」」」

 

切歌と調が思わず声を挙げ、翼・奏・クリスも身構える。

 

「出でよ………ネフィリムビーストよ」

 

次の瞬間、魔王サイコの目が怪しく輝き、稲妻状の怪光線が地面に向かって放たれたかと思うと、所々で土が盛り上がり始め………

 

グギャアアアアアアッ!!

 

それが全て、咆哮と共に何体ものネフィリムビーストの姿となった!

 

「なっ!?」

 

「ネフィリムッ!?」

 

切歌と調が驚きを露わにする。

 

「オイオイ、またコイツかよ………」

 

「しかも今回は数を揃えて来たと来やがった………」

 

クリスと奏も、軽口の様にそう言いながらも冷や汗を流している。

 

「やるしかあるまい! 皆、注意して戦うんだっ!!」

 

そこで翼が皆を鼓舞する様にそう言い放ち、ガイラー将軍とレイダー、ネフィリムビースト軍団を迎え撃つ。

 

その時………

 

装者達とガイラー将軍達は気付いていなかった………

 

()()()()()()()()()が、地面を這う様にして制御室の中へと入って行った事に………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制御室内………

 

「此処がフロンティアの制御室か………」

 

制御室内に入った弦十郎が、室内を見回しながらそう呟く。

 

自分達が想像する一般的な制御室とはまるで違うレイアウトに、門外漢の彼は今一ピンと来ていない様だ。

 

「クッ! システムの殆どが制御出来ない………魔王サイコね!」

 

「ですが、まだ全てのシステムを掌握出来ているワケではありません。使用可能なシステムを使って何とか月の遺跡の制御を試みます!」

 

だが、専門家である了子とナスターシャは、入ってすぐに構造を理解したらしく、コンパネらしき物を動かし、月の遺跡へのアクセスを試みる。

 

「御2人共! 焦らせて申し訳ありませんが、急いで下さい! 翼さん達が持ち堪えている間に!」

 

ディクテイターを構えて入り口の方を警戒している慎次が、了子とナスターシャにそう呼び掛ける。

 

「分かってるって!」

 

了子は返事を返しながらも手を動かし、フロンティアの制御の奪還を試みる。

 

「! コレは!?」

 

とそこで、ナスターシャが何かを発見したかの様に声を挙げた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

マリアの救出へと向かったギャバンと響、シャリバンは………

 

「サイバリアンレーザーッ!!」

 

「モトシャリアンロケッターッ!!」

 

「「「「「コワッコワッ!?」」」」」

 

空中飛行から地上走行に切り替え、現れたファイトロー達とノイズ達を蹴散らしながら疾走するサイバリアンとモトシャリアン。

 

「わわっ!」

 

時折来る振動に驚きながらも、ギャバンにしっかりとしがみ付いている響。

 

「今更にこんな連中で俺達を止められると思うなよ!」

 

「マリアは何処に居るんだ?………」

 

ファイトロー達とノイズ達を蹴散らすギャバンがそう言う中、シャリバンはマリアの居場所を必死に捜索する。

 

『聞こえる!? 宇宙刑事達!』

 

とそこで、ギャバン・シャリバンの耳に、了子の声が聞こえて来た。

 

「! その声は………」

 

「了子さんですか!?」

 

『ええ、フロンティアのシステムの一部を使って貴方達に通信を送ってるわ。それよりも、マリアを見つけたわよ!』

 

「! ホントですか!?」

 

了子から齎されたマリア発見の報に、シャリバンが思わず声を挙げる。

 

「ねえ、如何したの、轟兄?」

 

「マリアを発見出来たそうだ」

 

「! ホントッ!」

 

唯一生身の為、了子からの通信を受け取れなかった響に、ギャバンが変わって説明する。

 

「それで、彼女は今何処に!?」

 

『フロンティアのブリッジよ! 今、月の遺跡を再起動させる為のフォニックゲインを集めようとしているわ!』

 

「フォニックゲインを集める? 如何言う事ですか?」

 

『詳しい話は後よ! 今は兎に角マリアの元へ向かって!! ブリッジは中央の1番大きい構造物よ!!』

 

ギャバンの疑問に答える間も惜しいと、了子はギャバン・シャリバンにマリアの元へ向かう様に促す。

 

「了解! 轟っ!!」

 

「分かってる! 飛ばすぞ、響ちゃん! しっかり掴まってろっ!!」

 

「! うんっ!!」

 

それを受けて、ギャバン・シャリバンはサイバリアンとモトシャリアンをフロンティア中心部に在る1番大きな構造物………ブリッジへと向かわせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時は遡り………

 

ナスターシャ達が制御室を調べていた頃………

 

フロンティアのブリッジでも、ウェルが月落下を止める手立てがないかを探っていた。

 

「何か………何か!」

 

「…………」

 

必死に解決法を捜索するウェルとは対照的に、マリアはハイライトの消えた目で床に座り込み、結晶の様な構造物に力無く凭れ掛っていた。

 

もう全てを諦めてしまったかの様に………

 

『………ア………リア………』

 

とそこで、ブリッジ内にノイズ交じりの声が響く。

 

「! 通信!? 発信場所は………!? フロンティアの制御室!?」

 

それがフロンティアの制御室から送られて来ている通信だと気付いたウェルが、すぐに回線を調整して聞き取れる様にしようとする。

 

『マリ………マリアッ!!

 

「!? この声はっ!?」

 

そして音声がクリアになった瞬間に響き渡った声に、生きる屍状態だったマリアがハッと我に返る。

 

『マリア! 聞こえますか、マリア!!』

 

「! マムッ! やっぱりマムなのねっ!!」

 

「!? うわっ!?」

 

再度その音声………ナスターシャの声が響いた瞬間、マリアはウェルを押し退ける様にしてコンパネの前に立った。

 

『マリア………心配を掛けましたね。安心しなさい、調と切歌も無事です」

 

「! あの2人も!? ああ………良かった………本当に良かった………

 

ナスターシャから調と切歌の無事も聞き、マリアは安堵の涙を流し、床に座り込む。

 

「ナ、ナスターシャ教授。今居るのはフロンティアの制御室ですか?」

 

とそこで、ウェルがナスターシャに問い質す。

 

『ハイ、ウェル博士。今私達は二課と行動を共にしています………それよりも今は、月の落下を止めるのが先です』

 

「! 月の落下を止める方法が有るんですか!?」

 

「! ホント、マム!?」

 

ナスターシャから月の落下を止める方法が有ると齎されると、マリアが再度立ち上がる。

 

『ええ、その為にはマリア………貴方の歌が必要なのです

 

「私の………歌?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丁度その頃………

 

日本・都内某所のシェルター内にて………

 

「うわああっ!? また揺れてるぞっ!?」

 

「地震は起こる! 火山は噴火する! 台風が次々上陸して大津波が起こる! 一体如何なってるんだよ!?」

 

「もう駄目だ! 地球最後の日だーっ!!」

 

魔王サイコによって引き起こされている地球規模の大災害から逃れて避難した人々だが、シェルター内にも走る振動と聞こえて来る轟音に半ばパニック状態となっていた。

 

「しっかりして、大丈夫だよ………」

 

「落ち着いて下さい! 冷静に!」

 

しかし、そんな中でも落ち着きを払い、人々を宥め、励ましている者達が居た。

 

リィデアン音楽院の生徒達………

 

それも、嘗てギャバンに装者達とマクーとの決戦を目撃していた者達だ。

 

彼女達は、きっとまたギャバンや装者達が何とかしてくれると信じ、不安に駆られている人々を励ましているのだ。

 

「大変な事になってるね………」

 

「ですが、きっと立花さん達やギャバンさん達が何とかしてくれます」

 

「信じてるからね………響」

 

創世・詩織・弓美がそう呟き合っていると………

 

「! モニターが回復したべ!」

 

シェルター内に備え付けられていたテレビ中継を映すモニターが回復した事に気付いた小里が声を挙げる。

 

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」

 

その声で、シェルター内に居た人々の視線が全てモニターに注がれる。

 

そこに映し出されたのは………

 

『私は、マリア・カデンツァヴナ・イヴ。月の落下の被害を最小限に抑える為、マドーに組みしていた者だ』

 

フロンティアのブリッジに居るマリアの姿だった。

 

「! マリアさん!?」

 

弓美が驚きの声を挙げ、人々も騒めき立つ。

 

映像が送られたのは弓美達が居るシェルターだけではなく、世界中あらゆる場所に、マリアの姿が中継されていた。

 

マリアはそのまま、3ヶ月前のルナアタック・マクー事変の影響で月が地球に落下する事………

 

それをアメリカが隠していた事………

 

自分達はマドーの首領である魔王サイコの力を頼り、月の落下を止めようとしたが、魔王サイコに裏切られて失敗した事を包み隠さず伝えた………

 

『今、フロンティアの力を手に入れた魔王サイコは、月の落下を速めたばかりか、地球全土に未曽有の天変地異を起こしている。全ては私の責任だ………本当にすまない』

 

そう言ってモニターに映るマリアが深々と頭を下げる。

 

『でも、だからこそ………私に責任を取らせて欲しい! 全てを偽って来た私の言葉がどれほど届くのか、正直自信が無い………だが! 歌が力になると言うこの事実だけは、信じて欲しい!』

 

 

 

Granzizel bilfen gungnir zizzl

 

 

 

そこでマリアは聖詠を唱え、黒いガングニールのシンフォギアを身に纏う。

 

『私1人の力では、落下する月を受け止め切れない! だから貸して欲しい! 皆の歌を、届けて欲しい!!』

 

そしてマリアは歌い出す。

 

月の遺跡を再起動させる為に必要なフォニックゲインを集める為………地球を救う為に!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、フロンティアでは………

 

「………うん?」

 

フロンティアの上に垂直に立って居る幻夢城の外壁の上に立ち、各戦場の様子を窺っていたセレナが、聞こえて来た歌声にフロンティアのブリッジの方を見やる。

 

「おやおや、生きる屍になっていたかと思えば………小賢しい事を………無駄だと言う事を教えてあげましょう、姉さん」

 

そう言って邪悪な笑みを浮かべ、テレポートで姿を消すセレナだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、フロンティアの制御室内では………

 

『駄目です! フォニックゲイン、集まりません!』

 

ブリッジに居るウェルから焦った声が送られて来る。

 

「マリアの言葉が届いていないのですか………」

 

「それだけじゃないわ。今世界中は未曾有の災害の渦中………そもそも歌っている余裕すら無いんだわ」

 

ナスターシャが悔しそうな顔をすると、横に行った了子がそう言う。

 

「!? ゴフッ!!」

 

とそこで、ナスターシャが盛大に吐血する。

 

「!? ナスターシャ教授!?」

 

「!?」

 

その様子を見た弦十郎と慎次が慌てる。

 

「ま、まだです………まだ倒れるワケには行きません………マリアが頑張っていると言うのに………」

 

しかし、ナスターシャは精神力で持ち直し、尚も月の遺跡を再起動を試みる。

 

と、そこで!

 

「無駄だ! 例えフォニックゲインが集まろうとも、この制御室も既に魔王様の支配下に有るのだからな!」

 

そう言う台詞と共に、ミスアクマ達を引き連れたドクターポルターが、突然制御室内に現れた!

 

「!? ドクターポルターッ!?」

 

「装者達の守りを如何やって!?」

 

驚きながらすぐさまディクテイターを向ける慎次と構えを取る弦十郎。

 

「馬鹿め! このフロンティアはもう魔王サイコ様の物………即ち、幻夢城の一部!」

 

「我等の城の中を我等が自在に移動出来るのは当然であろう」

 

そんな弦十郎達をミスアクマ達は嘲笑う。

 

「クッ! 此処は死んでも通さんぞっ!!」

 

「宇宙刑事や装者の皆さんに及ばないとは言え、僕達の事を舐めて貰っては困ります!」

 

決死の覚悟で、ナスターシャと了子を守ろうとする弦十郎と慎次。

 

「フフフ………それは如何かな?」

 

と、今度はドクターポルターがそんな2人を小馬鹿にする様な態度を見せたかと思うと………

 

弦十郎達とナスターシャ達の間の空間が歪み………

 

中から数体のノイズが現れた!

 

「!? なっ!?」

 

「ノイズだと!?」

 

「我々がどれだけソロモンの杖を手にしていたと思っている。既に杖が無くともノイズ共を自在に操る方法は開発済みだ!」

 

驚愕する慎次と弦十郎に、ドクターポルターが勝ち誇る様に言い放つと、ノイズ達がナスターシャと了子に突撃する。

 

「! 了子っ!! 逃げろーっ!!」

 

「!!」

 

弦十郎の悲鳴の様な叫びが木霊する中、了子は咄嗟に隣に居たナスターシャを守ろうとする。

 

「ハハハハハハッ! 今度こそ死ぬが良い! ナスターシャッ!!」

 

響き渡るドクターポルターの笑いと共に、ノイズ達が了子とナスターシャを捉える………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………かに思われた、その時!

 

不思議な事が起こった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如、了子とナスターシャの足元から光る液体の様な物が出現し、まるで2人を守るかの様に広がって壁になったのだ!

 

その光る壁に当たったノイズが、炭すら残さずに消滅する!

 

「!? 何っ!?」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

ドクターポルターが驚愕の声を挙げ、他の面々も何が起こったのかと困惑する。

 

とそこで、光る液体が収縮して行ったかと思うと………

 

やがて人型を形成し、光が弾け………

 

そこから青い姿をした仮面の男が現れた!!

 

「何者だっ!?」

 

仮面の男を指差しながら、ドクターポルターが問い質した瞬間………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は怒りの王子! RX、バイオ! ライダー!!

 

青い仮面の戦士………『仮面ライダーBLACK RX』の形態『バイオライダー』は高らかに名乗りを挙げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丁度その頃………

 

制御室の外でも………

 

「ヌアアアアアアッ!!」

 

ガイラー将軍が気合の叫びを挙げ、電光剣の切っ先を地面に突き立てると、電撃火走りが装者達へ向かう!

 

グギャアアアアアアッ!!

 

更に、それに合わせてネフィリムビースト達が背中から生体ミサイルを放つ。

 

「「「「「!!」」」」」

 

装者達が散開すると、先程まで居た場所で爆発が起こる。

 

「デース!」

 

封伐・PィNo奇ぉ

 

「ハアッ!」

 

裏γ式・滅多卍切

 

伸ばしたアームに保持した4つの肩アーマー各々から鎌の刃を展開させた切歌と、巨大な丸鋸を4つ出現させた切歌と調が、ガイラー将軍に斬り掛かる!

 

「フンッ!!」

 

だが、ガイラー将軍が電光剣を横一線に振るうと、鎌の刃と丸鋸は砕け散る!

 

「「!?」」

 

「ツエアアアアアッ!!」

 

「「! アアアアッ!?」」

 

そのまま返す刀で、切歌と調を斬り飛ばすガイラー将軍!

 

「舐めるなよ、小娘共! ワシはマドーの幹部、ガイラー将軍よ!!」

 

倒れている切歌と調に電光剣の切っ先を向けながら、ガイラー将軍はそう言い放つ。

 

「野郎っ!!」

 

接近戦は不利だと思ったクリスが、ガトリングガンと小型ミサイルを放とうとするが………

 

「フフフ………」

 

そのクリスの前に、レイダーが不気味な笑い声を響かせながら出現し、此見がしにソロモンの杖を保持する。

 

「! ソロモンの杖! 寄こしやがれっ!!」

 

途端にクリスは、レイダーに向かってガトリングガンと小型ミサイルを発射する。

 

「ハハハハハハッ………」

 

だが、ガトリングガンの弾丸と小型ミサイルはどちらもレイダーの身体を擦り抜けて行ってしまい、フロンティアの彼方此方へと着弾する。

 

「! クソがっ!!」

 

「コイツ、本当に幽霊なのか!?」

 

クリスが悪態を吐き、奏がレイダーを幽霊なのかと本気で思い始める。

 

「!………」

 

一方、翼は廃病院で身体を乗っ取られた事を思い出し、若干顔を青褪めさせる。

 

「!!」

 

とそこで、レイダーの目が怪しく光ったかと思うと、翼・奏・クリスの身体にエクトプラズムが纏わり付き出す!

 

「!? うわあっ!?」

 

「何だコリャッ!?」

 

「力が………抜ける………」

 

振り払おうと藻掻く3人だが、レイダーと同様にエクトプラズムには手応えが無く、逆に身体から力が抜けて行き、遂には膝を着いてしまう。

 

「ヌアアアアアアッ!!」

 

グギャアアアアアアッ!!

 

「「ウワアアアアアアッ!?」」

 

更に、切歌と調もガイラー将軍の電撃火走りとネフィリムビースト達が口から吐いた火炎弾を真面に喰らってしまい、吹き飛ばされて地面を転がる。

 

「ココまでの様だな………」

 

「愚か者共め! 魔王様に逆らった事を後悔しながら地獄へ行くが良い!!」

 

勝利を確信した様子を見せるレイダーとガイラー将軍。

 

「………まだ………だ」

 

「負けて………堪るかよ………」

 

「ソロモンの杖は………絶対取り返す………」

 

「マリアを助けて………」

 

「魔王を………倒すデス」

 

だが、翼・奏・クリス・調・切歌はそれでも立ち上がる。

 

「「「「「お前(貴方)達を絶対に………許すワケには行かないっ!!」」」」」

 

正義の怒りで、自らを奮い立たせる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、その時!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空から光の柱が降りて来た!!

 

「「「「「!?」」」」」

 

「ぬううっ!? 何だコレは!?」

 

「ぐうっ!?………」

 

装者達が驚き、光を浴びているガイラー将軍とレイダーが苦しそうな様子を見せる。

 

一方で、同じ光を浴びた装者達の方は、エクトプラズムが消え、更に傷が癒えて行っていた。

 

「!? エクトプラズムが!?」

 

「怪我も!?」

 

驚きの声を挙げる翼と調。

 

やがて、その光の柱の中に………

 

金色に輝く戦士が現れた!!

 

「!? 貴様はっ!?」

 

「我が名は………ゴールドプラチナム

 

驚愕するガイラー将軍に、金色の戦士………『ゴールドプラチナム』は静かに名乗りを挙げた。

 

「ゴールド………」

 

「プラチナム?………」

 

「カッコイイデス………」

 

唖然となる奏とクリスに、目を輝かせる切歌。

 

「馬鹿な! 貴様はスペースマフィアとの戦いで死んだ筈!!」

 

「私は平和を願う者たちの想いの結晶………悪を許さない怒りが、心が有るなら………新たな私が誕生する」

 

初めてあからさまに動揺している様子を見せたレイダーが叫ぶと、ゴールドプラチナムはそう返す。

 

「装者達よ、立ち上がるのだ………この星を守るのは、君達だ」

 

「「「「「!!」」」」」

 

そして装者達に向かってそう呼び掛けると、翼達はすぐさま立ち上がり、アームドギアを構える。

 

「…………」

 

ゴールドプラチナムも、右手に愛銃『次元振動銃グラビオン』を出現させるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

フロンティアの制御室に付いた装者達と弦十郎達。
了子達が月の遺跡にアクセスする為に制御を取り戻そうとする中、装者達はガイラー将軍と軍師レイダー、マドー幹部2人を相手に奮戦する。

しかし、ドクターポルターとミスアクマ達が侵入し、了子とナスターシャが危ない!
そこへ現れたのは………
最強の仮面ライダー!
仮面ライダーBLACK RX! バイオライダーッ!!
何故RXが現れたのかは、後程にある活躍を見せますので、それが理由となります。

そして幹部2人を相手にしている装者達も大苦戦。
ネフィリムビースト軍団の存在も在り、劣勢………
しかしそちらにも、何とゴールドプラチナムが出現!
ブルースワット最終回で散った彼ですが、本人も言っていた通り、平和を願う者たちの想いの結晶なので、何度でも復活します。

次回、ブリッジでフォニックスゲインを集めようとしているマリアにも魔の手が………

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