戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達 作:宇宙刑事ブルーノア
都内某所………
「待ってろ、響ちゃん! 未来ちゃん! 今行くぞっ!!」
響達が襲撃を受けたと言う報告を受けた轟の乗る車が、道路を疾走する。
「轟っ!!」
と、その途中で、雷の車が合流する。
「雷っ!」
「急ごう! 敵はオートスコアラーに加えて不思議獣までいるらしい!」
「ああっ!」
響達が襲われている場所へ急ぐ轟と雷。
だが、そこで!!
突如赤い鏃状の光線が飛んで来て、轟と雷の車の周囲に着弾した!!
「「!?」」
慌ててブレーキを踏み、ハンドルを切って車を急停車させる轟と雷。
すると、その正面に………
「…………」
あの黒いコンバットスーツが音も無く現れた!!
「! アイツ!!」
「例の謎のコンバットスーツか!?」
轟と雷は、すぐさま車から跳び下り、黒いコンバットスーツと対峙する。
「…………」
それを見た黒いコンバットスーツは、赤いレーザーブレードを抜き放つ。
「響ちゃん達のところへ行かせない積りか!」
「やはりコイツもフーマの仲間なのか!」
「…………」
ゆっくりと轟と雷に向かって歩き出す黒いコンバットスーツ。
「蒸着っ!!」
「赤射っ!!」
すぐさま轟と雷は、光と共にコンバットスーツを纏った!
「宇宙刑事! ギャバンッ!!」
「宇宙刑事! シャリバンッ!!」
2人の宇宙刑事が、雄々しく名乗りを挙げる。
宇宙刑事ギャバンが、コンバットスーツを蒸着するタイムは、僅か0.05秒に過ぎない!
では、蒸着プロセスをもう一度見てみよう!
「蒸着っ!!」
轟がそう叫び、蒸着ポーズを取ると、それは直ちに地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元高速機ドルギランへと伝わる。
『了解! コンバットスーツ、電送シマス!』
そして、ドルギランより粒子状に分解されたコンバットスーツが轟へと電送される!
その粒子状となったコンバットスーツが、轟の体に吹き付けられる様にスーツを構成していき、蒸着は完了する。
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か0.05秒!!
宇宙刑事シャリバンは、僅か1ミリ秒で赤射蒸着を完了する。
では、赤射プロセスをもう1度見てみよう!
「赤射っ!!」
雷がそう叫び、赤射ポーズを取ると、それは直ちに地球の衛星軌道上で待機している超次元戦闘母艦グランドバースへと伝わる。
すると、灼熱の太陽エネルギーが、グランドバースの増幅システムにスパークする!
増幅された太陽エネルギーは、赤いソーラーメタルに転換され、シャリバンに赤射蒸着されるのだ!
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か1ミリ秒!!
「!!」
その瞬間に、黒いコンバットスーツは一気に駆け出し、ギャバンとシャリバンへと突撃するのだった。
一方、その頃………
ガリィとミラクラー達、不思議獣バラバラに囲まれた響達は………
ヒエアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「「「「「シュワシュワッ!!」」」」」
「ヒィッ!?」
周りを取り囲み、威嚇する様に吠え、奇声を挙げて来るバラバラとミラクラー達に、弓美が短く悲鳴を挙げる。
「弓美!」
「こんな大勢で取り囲んで………卑怯な」
そんな弓美を創世が抱き寄せ、詩織がフーマのやり口を非難する。
「あわわっ! スクープだぁっ!!」
慄きながらも記者根性か、カメラのシャッターを切りまくる小里。
「ひ、響………」
「大丈夫だよ、未来」
未来も怯えた様子で響にしがみ付いており、響はそんな未来に大丈夫だと言いつつもバラバラとミラクラー達に気を配る。
「ちょっと! アンタ達! 段取りが違うじゃないの! アンタ達が出て来るのはもっと後でしょっ!!」
とそこで、ガリィがバラバラとミラクラー達に噛み付いた!
ヒエアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「「「「「シュワシュワッ!!」」」」」
「何言ってるか、全然分かんないわよっ!!」
会話が成立しないにも関わらず、バラバラとミラクラー達を相手に言い争いを始めるガリィ。
「な、何?………」
「仲間割れ………でしょうか?」
突然言い争いを始めたガリィとバラバラ・ミラクラー達を見て、創世と詩織が戸惑いの声を挙げる。
「ね、ねえ………今なら逃げられるんじゃないの?」
「! た、たすかに!」
とそこで弓美と小里が、今なら逃げられるのではないかと思い至る。
「響!」
「皆、行って! 此処は私が食い止めるから!」
「! 分かったっ!」
「「「「!!」」」」
未来が1番に駆け出し、弓美達がその後に続いた!
「!? あっ!? 逃がさないわよっ!!」
「やらせないっ!!………」
気付いたガリィが、アルカ・ノイズの結晶を投げようと、それを阻止しようとした響が聖詠を唱えようとしたが………
「「「「「ハアッ!!」」」」」
それよりも早く、何処からともなく現れた5つの影が、逃げようと離れた未来達に飛び掛かった!
「!? キャアッ!?」
「「「「!!」」」」
忽ち現れた影………ギャル軍団に拘束されてしまう未来達。
「!? 未来っ!? 皆っ!!」
「動くな、立花 響!」
「「「「「!!」」」」」
響が慌てた瞬間、そう言う台詞と共にヘスラー指揮官が現れ、ギャル軍団が拘束している未来達の首筋にクナイを突き付ける。
「動けばこの小娘達の命は無いぞ!」
「!!………」
そう言われた響は、完全に動きを封じられてしまった。
「へスラー指揮官! ギャル軍団! 如何言う積り! 話が違うわよ!!」
「まあ、待て。良い趣向を思い付いたのだ」
事前の打ち合わせと違うと抗議するガリィを気にも留めず、一方的に話を進めるヘスラー指揮官。
「趣向ぅ?」
「………立花 響! この娘達を無事に解放した欲しければ、
「なっ!?」
ヘスラー指揮官の要求に、響は驚愕する。
「駄目、響! そんな事したってこの人達が約束を守るワケないよ!!」
「黙れっ!!」
「! うっ!?」
そんな要求を呑んでは駄目だと言う未来に向かって、ヘスラー指揮官が平手打ちを喰らわせる!
「未来! 止めてっ! 未来を傷付けないで!!」
「ならばガングニールを破壊しろっ!!」
「!!」
重ねてそう言われ、響は手の中に握ったガングニールを見やる。
(何が良い趣向よ………悪趣味極まりないわ)
フーマの陰湿な手段に、性格が歪んでいると称されているガリィでさえも嫌悪感を覚える。
「…………」
「如何した!? 早くしろっ! この娘達が如何なっても良いのか!?」
葛藤する様子を見せていた響に、ヘスラー指揮官は催促の言葉を飛ばす。
「「「「「!!」」」」」
それに呼応する様に、ギャル軍団は未来達の首に向けているクナイを近づける。
「!! ゴメン!………ガングニールッ!!」
響はガングニールに謝りながら、その腕を振り上げる。
「響! 駄目っ!!」
と、未来の悲鳴の様な叫びが木霊した瞬間………
未来達を拘束しているギャル軍団とヘスラー指揮官目掛けて、1台の2人乗りしたバイクが突っ込んで来た!!
「!? 何っ!?」
「「「「「!!」」」」」
「「「「「!?」」」」」
ヘスラー指揮官とギャル軍団、未来達が驚愕した瞬間………
「ハアッ!!」
バイクの後部に乗っていた女性が跳び上がったかと思うと、その両腕がワイヤーで繋がれた状態で射出された!!
そして、未来達の身体に巻き付いたかと思うと………
「ハアアッ!!」
一気に未来達をギャル軍団から引き剥がした!!
「キャアッ!?」
「し、しまったっ!?」
「大丈夫?」
そのまま腕を巻き戻し、未来達5人を纏めて抱き締めながら着地すると女性………ヴァネッサは優しくそう言う。
「あ、貴方は?」
「フフ………『人間の自由と平和の為に戦う戦士』の仲間、ってとこかしら?」
戸惑いながら聞く未来に、ヴァネッサは誤魔化す様に笑いながら返す。
「クッ! オノレェッ!!」
ギャル軍団が、未来達を奪い返そうとするが………
「下がってっ!!」
ヴァネッサは未来達を守る様に前に出ると、向かって来るギャル軍団に両手を突き出す様に向け………
指先からマシンガンを発射した!!
「「「「「!?」」」」」
「「「「「えええええっ!?」」」」」
慌てて散会して躱すギャル軍団と、その光景に驚きの声を挙げる未来達。
「まだまだっ!!」
更にそこで、今度は脛の横から小型のミサイルポッドが出現し、多数の小型ミサイルが発射される。
「「「「「!? ウワアアアアアアッ!?」」」」」
爆風に包まれ、悲鳴を挙げるギャル軍団。
「チイッ! こやつ、サイボーグか!?」
ヘスラー指揮官が、迫って来る小型ミサイルを剣で切り払いながらそう言う。
「す、凄いっ! アニメみたいでカッコイイ!!」
「アラ、嬉しいこと言ってくれるじゃない」
純粋に目を輝かせて褒めて来る弓美に、ヴァネッサは満更でもない様子を見せる。
「! 今の内に!!」
「そうはさせないわよ!!」
その隙を衝いて、響はシンフォギアを纏おうとしたが、そうはさせないとガリィが飛び掛かる。
しかしそこで!
「トオオッ!!」
「!? ぐうっ!?」
今度はバイクを操縦していた男が跳躍し、ガリィに跳び蹴りを喰らわせた!
弾き飛ばされたガリィだったが、空中で姿勢を整え、着地を決める。
(オートスコアラーの私を蹴り飛ばした!? コイツ………
しかし、オートスコアラーである自分を蹴り飛ばした事で、内心の口調も荒くなりながらも、ガリィは男が普通の人間で無い事を察する。
「! 貴方は!?」
一方、響は男の顔を見て驚きを露わにする。
その男は、藤兵衛の店に飾られていた写真の、
「君が立花 響くんか。おやっさんから聞いていた通り、勇敢な子だ」
男………『本郷 猛』は、響を見ながらそう言い放つ。
「テメェッ! 何モンだぁっ!!」
猛に向かって、ガリィが口調も荒く問い質した瞬間………
「むんっ!!」
気合の声を共にポーズを執った猛の腰に、風車の様なバックルが付いたベルトが出現。
「ライダー………変身っ!!」
そう言いながら、一定の動作を行ったかと思うと、ベルトの風車が回転!
「トオオオッ!!」
そして勢い良く跳躍したかと思うと、風車から光が溢れ、猛の身体を一瞬で変えた!!
姿の変わった猛が、建物の上に着地!
真紅のマフラーを棚引かせ、銀色のグローブとブーツを輝かせる、バッタを思わせる仮面を被った戦士の姿となった!
「!!」
「貴様達の様な悪の野望を打ち砕き、人類の平和を守る為、大自然が遣わした正義の戦士………『仮面ライダー』」
驚くガリィを見下ろしながら、戦士………『仮面ライダー1号』はそう言い放った。
「アレが………仮面ライダー」
響も驚きを露わに、仮面ライダー1号の姿を見上げていた。
「チイッ! 邪魔するならお前から片付けてあげるわ!!」
「トオオオッ!!」
忌々し気にガリィが叫んで跳躍すると、仮面ライダー1号も建物上から跳躍!
両者の影が空中で交差する!
ヒエアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「「「「「シュワシュワッ!!」」」」」
とそこで、怒涛の流れで置いて行かれていたバラバとミラクラー達がやっと我に返り、取り合えず手近な目標である響に襲い掛かろうとする。
「!!」
Balwisyall nescell gungnir tron
響は遂に聖詠を唱え、シンフォギアを身に纏う!
「タアッ!! ハアッ!!」
「「シュワッ!?」」
眼前のミラクラー1体を殴り飛ばすと、続いて横から来たミラクラーを回し蹴りで撃破する。
「デリャアアアアアアッ!!」
「「「「「シュワシュワッ!?」」」」」
そして、地面を殴りつけて衝撃波を発生させると、一気に纏めて片付けた!
ヒエアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
そこで今度は、槍を手にしたバラバラが襲い掛かって来る!
「! フッ!!」
繰り出された突きを躱すと、槍を両手で掴んでバラバラの動きを封じる。
ヒエアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!
「!!」
奇声を挙げるバラバラと響の視線が火花を散らして交差するのだった。
再び、ヘスラー指揮官とギャル軍団を相手に戦っていたヴァネッサは………
「スイッチオン、コレダーッ!!」
跳び上がったヴァネッサが叫ぶと、その右足が変形し、電気を纏った槍と化す。
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
その右足で、ヘスラー指揮官に向かって跳び蹴りを繰り出すヴァネッサ。
「ヌンッ!!」
だがヘスラー指揮官は剣の刀身に手を添えた状態で受け止める!
「ハアアッ!!」
「!?」
そして、気合の叫びと共にヴァネッサを弾き返す。
「ハアッ!」
「セヤァッ!」
と、着地を決めたヴァネッサを、ギャル軍団が取り囲んだかと思うと、布のロープを投げ付け、身体に巻き付ける!
「!!」
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
動きを止められてしまったヴァネッサ目掛けて、ヘスラー指揮官が剣を地面に叩き付け、電光火走りを繰り出す。
「!!」
そこでヴァネッサは、足の裏からジェット噴射を行い飛行!
「ぐうっ!?」
「うわっ!?」
押さえきれなくなったギャル軍団が、布のロープを手放してしまう。
「フッ!」
ヴァネッサは手刀を高速で振動させ、チェーンソーの様に布のロープを切り裂くと、再び地面に降り立つ。
「!!」
そこで、ヘスラー指揮官を先頭に、ギャル軍団が横並びになって武器を構えて対峙する。
(やっぱり幹部達全員を相手は流石に辛いわね………せめてこの子達を逃がせる隙をだけでも作りたいけど………)
背後の未来達に一瞬目を遣りながら、ヴァネッサは冷や汗を流す。
相手の方が数が多い上に、全員が幹部………
更に未来達を守りながら戦わなければならない為、ヴァネッサは苦戦していた。
早く逃がしてしまえれば良いのだが、相手がフーマの幹部達。
迂闊に逃がせば先程の二の舞になるのは目に見えていた。
「フン、如何やらココまでの様だな………征伐っ!!」
「「「「「!!」」」」」
そんなヴァネッサの内心を見透かした様に、ヘスラー指揮官がお決まりの台詞を言い放ち、ギャル軍団と共に一斉に襲い掛かろうとした………
その時!!
1台の車が、ヘスラー指揮官達とヴァネッサ達の傍に横付けする様に止まった!
「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」
「ハッ!!」
一同が驚く中、車の主………劾が跳び降りて来る。
「! 貴様はっ!?」
ヘスラー指揮官が声を挙げた瞬間………
「焼結っ!!」
劾の叫びが木霊し、その身体が光に包まれてコンバットスーツを身に纏う!
「宇宙刑事! シャイダーッ!!」
そして、ヘスラー指揮官達に向かって高らかに名乗りを挙げた!!
宇宙刑事シャイダーは、僅か1ミリ秒で焼結を完了する。
では、その原理を説明しよう。
「焼結っ!!」
劾の焼結コールが送られると、すぐにそれは地球衛星軌道上の亜空間内にいる超次元戦闘母艦バビロスにキャッチされる。
そして、バビロス号からプラズマ・ブルーエネルギーが、劾に向かって照射される。
宇宙刑事シャイダーは、バビロス号から放たれるプラズマ・ブルーエネルギーを浴びて、僅か1ミリ秒で焼結を完了するのだ。
もう1度言おう!
この一連の動作………僅か1ミリ秒!!
「宇宙刑事シャイダーッ!!」
「アレが新しい宇宙刑事………」
「何て凛々しいお姿でしょう」
「おおーっ! スクープだぁっ!!」
初めてシャイダーの姿を見た弓美・創世・詩織・小里が興奮した様子を見せる。
「現れおったな、新たな宇宙刑事シャイダーッ!!」
「へスラー指揮官! そしてギャル軍団ですか! 先代のシャイダー! そして伝説の戦士シャイダーの名に懸けて! 貴方達フーマの野望を打ち砕いて見せます!!」
忌々し気な声を挙げるへスラー指揮官に向かって、シャイダーは堂々とそう宣言する。
「黙れ! 砕かれるのは貴様だ! 征伐っ!!」
へスラー指揮官はそう言い返し、ギャル軍団と共にシャイダーに殺到する。
「今の内よ! 逃げるわよっ!!」
「! 皆っ!!」
「「「「!!」」」」
敵の注意がシャイダーに集まったのを見たヴァネッサが叫び、未来の呼び掛けで我に返った弓美達は、改めてその場から逃げ出すのだった………
つづく
新話、投稿させて頂きました。
響達の元へ向かおうとする轟と雷の前にまた黒いコンバットスーツが出現する。
響は未来達を人質に取られ、ガングニールを破壊する様に命令されるも………
現れたヴァネッサと、全ての始まり………
レジェンドヒーロー・仮面ライダー1号によって救われる。
別ルートで来ていたシャイダーも合流に成功し、フーマとの戦いが始まります。
東映の看板ヒーロー・仮面ライダー1号登場です。
何故ココで登場させたかと言いますと………
実はAXZ編のとある場面で、2号ライダーを出したいと思いまして、それなら先ず1号を出さないとと思い、登場させました。
後、オートスコアラーとの対決って勝負カードも見たかったので。
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。