戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

86 / 162
第23話『夢の途中』

フーマの地下アジト………

 

「お、お父様!?………」

 

電王(アックスフォーム)へと変身した八紘に、翼は唖然となる。

 

「アレって………」

 

仮面ライダー?………」

 

一方で、マリアと奏は、その姿が仮面ライダーに似ていると感じ取る。

 

「フンッ!!」

 

そんな翼達の困惑を知ってか知らずか、電王(アックスフォーム)は、ベルトの両脇に装着されていたパーツ………『デンガッシャー』を組み立て、アックスモードにする。

 

「オノレェッ!! やれ、グリグリッ!!」

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

とそこで、漸く立ち直ったヘスラー指揮官が怒りと共にそう叫ぶと、グリグリが電王(アックスフォーム)に襲い掛かる。

 

「! お父様っ! 危ないっ!!」

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

翼が叫んだ瞬間に、グリグリの剣が電王(アックスフォーム)を斬り付ける!

 

が、刃が電王(アックスフォーム)の身体に当たった瞬間に甲高い音を立てて止まる!

 

電王(アックスフォーム)はそのまま、グリグリの剣の刀身を掴んで動きを封じる!

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?

 

「こんな強さじゃ、俺は泣かせへんっ!!」

 

そして困惑の叫びを挙げたグリグリに、デンガッシャー・アックスモードの1撃を叩き込んだ!

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?

 

身体から激しく火花を散らして、床を転がるグリグリ。

 

「ぬうっ!? 何をしているファラ! 貴様も戦わんかっ!!」

 

「全く、勝手な事を………」

 

ヘスラー指揮官が苛立ちを露わにヒステリックに叫ぶのに眉をひそめながらも、ファラはソードブレイカーを抜く。

 

と、その時………

 

アジト内に振動が走り始めた!

 

「!? ぬうっ!?」

 

「何だ!?」

 

ヘスラー指揮官がよろけ、ギャル1がそう言った瞬間……

 

壁を突き破って、スクーパーとモグリランがアジト内に突入して来た!!

 

「待たせたなっ!!」

 

「皆、無事かっ!?」

 

その突入して来たスクーパーとモグリランの背後から、ギャバンとシャリバンが姿を見せる。

 

「! ギャバンッ!!」

 

「シャリバンまでっ!?」

 

現れた2人の宇宙刑事にギャル2とギャル3が動揺を見せた瞬間………

 

「スクーパーレーザーッ!!」

 

「モグリランロケッターッ!!」

 

ギャバンとシャリバンの叫びが木霊し、スクーパーとモグリランから青いレーザーとリング状の光線が発射された!!

 

アジト内の機材へと着弾したスクーパーレーザーとモグリランロケッターは大爆発を起こし、それによって連鎖反応で次々に爆発が起き、アジトが崩壊し始める!

 

「ヘスラー指揮官! 此処は退きますよっ!!」

 

「ぬうっ! オノレェッ!!」

 

神官ポーが珍しく少し慌てた様子でそう言い、ヘスラー指揮官が忌々し気な声を挙げると、ギャル軍団と共に煙の様に姿を消して撤退した。

 

「脱出するぞっ!!」

 

「「「「!!」」」」

 

そしてギャバンがそう呼び掛けると、翼達はスクーパーとモグリランが空けた穴を通ってアジトから脱出して行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地上………

 

翼達が脱出した直後、アジトは大爆発!

 

その爆炎は、地上にまで噴き出す程だった!

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

「逃がしませんよ」

 

だが、その爆炎の中からグリグリとファラが飛び出して来た!

 

更に、上空にフーマ戦闘母艦も現れる。

 

「不思議獣は兎も角………」

 

「要石を破壊した今、貴様に何の目的が有る!?」

 

既に目的達成して居る筈のファラまでもが現れた事に疑問を呈する翼。

 

「フフフ、私は歌を聴きたいだけ………」

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

と、ファラがふざける様にそう言いかけた瞬間、グリグリが奇声と共に翼に襲い掛かろうとする。

 

「! ちょっとっ!!」

 

「!!」

 

その様子にファラが憤り、翼は素早く剣を構えたが………

 

「ムンッ!!」

 

その間に電王(アックスフォーム)が割って入り、デンガッシャー・アックスモードでグリグリの剣を受け止める。

 

「!?」

 

「コイツは俺に任せときいっ! お嬢ちゃんはソイツの相手をしたれっ!!」

 

驚く翼に、電王(アックスフォーム)がそう言い放つ。

 

「! ハイッ!!」

 

「良し、翼! アタシ達のコンビネーションで………」

 

「奏………すまないが、奴とは()()()()()()()()()()

 

「!? えっ!?」

 

翼をサポートしようと奏だったが、当の翼から思わぬ言葉を受け、驚いた表情を向ける。

 

「…………」

 

そんな奏を翼は真っ直ぐに見つめる。

 

「………分かった。頑張れよ、翼」

 

その視線を受けて、翼の覚悟と心中を察した奏は引き下がる。

 

「ありがとう、奏………イグナイトモジュール! 抜剣っ!!」

 

奏にお礼を言いながら、翼はイグナイトモジュールを発動!

 

翼のシンフォギアが、黒い姿へと変わる。

 

「雷! 私達は戦闘母艦を!!」

 

「良し! シャリンガータンクッ!!」

 

「ギャビオーンッ!!」

 

マリアがシャリバンにそう呼び掛けると、シャリバンはシャリンガータンクを呼び、ギャバンもギャビオンを召喚!

 

「ケアッ!」

 

「ハッ!」

 

「チュウッ!!」

 

「よっと!」

 

シャリンガータンクにシャリバンが乗り込むと、上にマリアが飛び乗り、ギャビオンの上にもギャバンと奏が飛び乗る。

 

2台の高次元戦闘車が、フーマ戦闘母艦へと向かって飛んだ。

 

「今度は遅れは取らんぞ………」

 

「味見させて頂きます………」

 

それを横目に、翼とファラが激突するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電王(アックスフォーム)VSグリグリ………

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

電王(アックスフォーム)に向かって、頭部からの火炎放射を見舞うグリグリ。

 

「…………」

 

だが、電王(アックスフォーム)は火炎を浴びながらも一切怯まずに歩みを進める。

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

するとグリグリは、今度は剣の先からロケット弾を発射!

 

電王(アックスフォーム)の周囲に爆発と共に火柱が幾つも上がり、本体にも何発もロケット弾が直撃する。

 

「………言うたやろ。そんな強さでは俺は泣かせへんと!!」

 

しかし、電王(アックスフォーム)は自慢の防御力でゴリ押し!

 

一切怯まずに、突き進んで行く。

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!

 

そんな電王(アックスフォーム)の姿に恐怖したかの様に、グリグリは奇声を挙げると跳び上がり、落下の勢いを加えた剣の1撃を叩き込んで来る。

 

「ムンッ!!」

 

それに対し、電王(アックスフォーム)がタイミングを計ってのカウンターで、デンガッシャー・アックスモードを振るうと………

 

グリグリの剣の刀身が砕かれ、バラバラとなった!

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?

 

衝撃自体もグリグリに襲い掛かったのか、弾き飛ばされて地面を転がる。

 

『フルチャージ!』

 

とそこで、電王(アックスフォーム)が変身の時に使っていたパス………ライダーパスをベルトのバックル部分に当てたかと思うと、ベルトから合成音声が流れ、金色のエネルギーがデンガッシャー・アックスモードへ送られる!

 

「ムンッ! ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」

 

そのデンガッシャー・アックスモードを頭上に放り投げたかと思うと、相撲の様なポーズを執って気合を高める電王(アックスフォーム)。

 

「ハッ!!」

 

そして跳び上がると、先程放り投げたデンガッシャー・アックスモードをキャッチ。

 

「オリャアアアアアアァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

そのまま、グリグリ目掛けて、エネルギーで刃の部分が強化されたデンガッシャー・アックスモードを、落下の勢いも加えて垂直に振るった!!

 

グガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?

 

グリグリは頭から股間に掛けて唐竹割りとなり、そのまま爆発四散した!!

 

「………ダイナミックチョップ」

 

その爆炎の中で、ボソリと呟く様に必殺技の名前を後に言う電王(アックスフォーム)だった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャバン+奏&シャリバン+マリアVSフーマ戦闘母艦………

 

「ギャビオンミサイルッ!!」

 

「シャリンガーロケッターッ!!」

 

ギャビオンとシャリンガータンクから放たれたミサイルとロケット弾がフーマ戦闘母艦を次々に直撃する。

 

フーマ戦闘母艦は、反撃にと主砲を放つが、ギャビオンとシャリンガータンクは分散して回避する。

 

するとフーマ戦闘母艦は大型ミサイルを放つ。

 

誘導された大型ミサイルが、ギャビオンとシャリンガータンクに背後から迫るが………

 

「させるかっ!!」

 

「ハアッ!!」

 

ギャビオンに乗っていた奏が槍の穂先から竜巻を放ち、シャリンガータンクに乗っていたマリアが無数の小太刀を投擲して撃墜する。

 

「そろそろ決めるぞっ!」

 

「「「おうっ!!」」」

 

と、ギャバンの掛け声で、シャリバン・奏・マリアはフーマ戦闘母艦にトドメを刺しに掛かる!

 

「ギャビオンレーザーッ!!」

 

「シャリンガービームッ!!」

 

SAGITTARIUS∞ARROW

 

HORIZON†CANNON

 

ギャビオンとシャリンガータンクのレーザーとビーム………

 

そして奏の全エネルギーを込めた槍の投擲と、マリアのアームドギアを収納して砲身に変形させた左手のアーマーからの砲撃が炸裂!

 

フーマ戦闘母艦は耐えられず、大爆発して木っ端微塵となったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼VSファラ………

 

「フフ………」

 

上空から落下の勢いも加えた翼の縦斬りを、ファラは涼しい顔で躱し、追撃で繰り出された横薙ぎも躱す。

 

蒼ノ一閃

 

そこで翼は、蒼ノ一閃を繰り出す。

 

しかしそれも、ファラがソードブレイカーで受け止めたかと思うと、雲散してしまう。

 

続けて繰り出した2撃目の蒼ノ一閃も、やはり雲散させられる。

 

「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」

 

千ノ落涙

 

今度は千ノ落涙を繰り出したが………

 

「幾ら出力を増したところで!」

 

それもファラがソードブレイカーから風の錬金術を繰り出すと、全て雲散させられる。

 

「その存在が剣である以上、私には毛ほどの傷すら負わせる事は叶わない………」

 

ファラはそう言うと、新たにソードブレイカーを取り出し、二刀流となる。

 

二振りのソードブレイカーを振って2本の竜巻を発生させたかと思うと、それは目暗ましで有り、ファラが竜巻を突っ切って翼へと向かう。

 

「剣に非ず!!」

 

だが、翼は脚部のブレードを展開させたかと思うと、逆羅刹で迎え撃った!

 

ソードブレイカーと逆羅刹の刃が交わった瞬間………

 

何と、ソードブレイカーの方が叩き斬られ、ファラが弾き飛ばされた!

 

「!? 有り得ない!? 哲学の牙が何故!?」

 

着地を決めるファラだが、右手に持っていたソードブレイカーの刃が叩き斬られた事に動揺を露わにする。

 

「貴様はコレを『剣』と呼ぶのか!? 否!!」

 

と、何時の間にか脚部のブレードを展開させて炎を噴出し、両手に剣を携えた翼が吠える。

 

「コレは、夢に向かって羽ばたく『翼』!!」

 

そう言い放つと、翼はその夢に向かって羽ばたく翼で大跳躍!

 

「貴様の哲学に、翼は居れぬと心得よ!!」

 

脚部の炎の翼が羽ばたいたかと思うと、再びブレードとなり、1つに合わさる。

 

代わる様に両手に持っていた剣から炎が噴き出す。

 

そのまま大車輪の様に翼の身体が回転!

 

炎の車輪となった翼をファラは残った左手のソードブレイカーで受け止めようとしたが………

 

羅刹 零ノ型

 

そんな物などまるで問題とせず、翼の攻撃はファラの身体を上下に分断した!!

 

「アハハハハハハッ! アハハハハハハッ!」

 

致命傷を負ったファラは、何故か狂った様に笑う。

 

「まだです!!」

 

そして、上半身だけで、刀身の半分無くなったソードブレイカーを手に、技を出し終えた翼に襲い掛かる!!

 

「!!」

 

それに素早く反応する翼だったが………

 

ファラに最後の攻撃を翼に届く事は無く………

 

その前に回転しながら飛んで来たデンガッシャー・アックスモードが、後頭部へと命中。

 

「あ………」

 

後頭部をかち割られたファラは機能停止したかの様に白目を剥き、失速して地面に落ちた。

 

「!!」

 

翼が驚いて居ると、その地面に落ちたファラの傍に電王(アックスフォーム)が寄って来て、デンガッシャー・アックスモードを回収する。

 

「お父様………」

 

「…………」

 

翼が呟くと、電王(アックスフォーム)はデンオウベルトを外し、K八紘の姿に戻る。

 

更に、その身体から光の球が抜け出たかと思うと、熊を思わせる大柄のイマジン………『キンタロス』が現れ、八紘が元に戻る。

 

「う!………私は?」

 

「お父様っ!!」

 

身体の痛みを感じながら八紘が気が付くと、翼が抱き着く。

 

「! 翼………」

 

「御免なさい、お父様! 私、お父様の気持ちも知らずに、ずっと勘違いを………」

 

「………それはお互い様だ。私も言葉が足りてないところがあった。許してくれ」

 

八紘が翼を抱き返し、お互いに謝り合う2人。

 

そこには以前のギクシャクした様子は無い。

 

正に親娘と呼ぶに相応しい姿が在った………

 

「お父様………私はもう1度………夢を見て良いのですか?」

 

「当たり前だ。歌え、翼。風鳴の剣として等ではなく………()()()()()()()()()()

 

「お父様っ!」

 

「………泣けるで」

 

と、一連の様子を黙って見守っていたキンタロスが、やがて堪え切れなくなった様に鼻を啜ってそう呟いた。

 

「………ありがとう、貴方のお陰でお父様を助ける事が出来た」

 

「しかし、君は一体?………」

 

翼がお礼を言い、八紘が疑問を呈していると………

 

ミュージックホーンの様な音が聞こえて来た、突如空間に穴が開いて、そこから進行方向に自らレールを生成しながら走って来る電車………

 

時の列車『デンライナー』が現れ、翼達の近くに停車した!

 

「「!?」」

 

「ああ~、クマちゃん居たー!」

 

「もう~、キンちゃん。『先輩』を探してる最中に自分が迷子になってちゃしょうがないでしょう~」

 

驚く翼と八紘を余所に、扉が開くと龍を思わせるイマジン………『リュウタロス』と、亀を思わせるイマジン………『ウラタロス』が現れ、キンタロスにそう言って来る。

 

「いや~、スマンのう。今戻るわ」

 

キンタロスは後頭部を掻きながらそう言い、デンライナーに乗り込んで行く。

 

「あ、ちょっ………」

 

「またな、お嬢さん。親父さんと仲良くな」

 

翼が引き留めようとしたが、キンタロスがそう言うと扉が閉まり、デンライナーは発進。

 

現れた時と同じ様に、空間に空いた穴の中へと消えて行った。

 

「………アレは一体?」

 

(まさか、『時の列車』? 実在したのか………)

 

唖然となる翼の横で、八紘がそんな事を考えていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

キンタロス登場で危機を脱した翼達。
更にそこへ、地底メカでギャバンとシャリバンも駆け付けます。

基地から脱出後に、フーマ戦闘母艦をギャバン達、不思議獣を電王が引き受け、翼はファラとのリベンジに。
迷いを振り切った翼は、ファラを圧倒し、見事撃破します。

翼と八紘の仲も修復され、事が終わった場に現れるデンライナー。
如何やらモモタロスが行方不明な様子。
一体何処に居るのやら………

さて、次回は深淵の竜宮での話。
GX編最大の改変要素がいよいよ始まります。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。