戦姫絶唱シンフォギア 装者と鋼の勇者達   作:宇宙刑事ブルーノア

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第7話『悲劇! 捥がれた片翼』

某・公園………

 

「…………」

 

捕獲型ノイズの粘液により、動きを封じられてしまった響の前で、ゆっくりと剣を構える翼。

 

「つ、翼さん………」

 

「…………」

 

呼び掛ける響の声にも一切反応を示さない。

 

「さあ、やれ! その娘の手足を斬り落としてしまえっ!!」

 

(ア、アタシは………)

 

笛を吹きながらそう言うダブルマン・ゾンビAに対し、鎧の少女は未だ葛藤を続けている。

 

「!………」

 

そして遂に!

 

翼の剣が響目掛けて振り下ろされる!

 

「!!………」

 

思わず目を瞑る響。

 

と………

 

「フッ!!」

 

上空から振って来た様に、響と翼の間に奏が割って入り、槍で翼の剣を受け止めた!

 

「! 奏さん!!」

 

「オイ、翼! 何やってんだっ!? 幾ら響の事が気に入らないからって、やって良い事と悪い事があるだろっ!!」

 

目を開けた響が声を挙げる中、奏はそのまま翼を弾き飛ばして距離を取らせる。

 

「…………」

 

だが、翼はやはり反応を見せず、光の無い目で奏を見据える。

 

「奏さん! 翼さんはあのダブルマンの笛で操られてるんです!」

 

「成程な。笛なんか吹いてるから何かと思えばそう言う事か………」

 

響にそう言われ、奏は笛を吹くダブルマン・ゾンビAに視線を向ける。

 

「チイッ! もう少しのところで………風鳴 翼! ソイツから先にを始末しろ!!」

 

「…………」

 

ダブルマン・ゾンビAがそう言うと、翼は再度剣を構える。

 

「来るか!(まさか翼と遣り合う事になるなんてな………LiNKERの効力ももう切れるってのに………)」

 

槍を構える奏だが、此処に来るまでに戦闘を重ねており、LiNKERの持続時間は残り僅かになっていた。

 

「………如何して?」

 

「ん?」

 

するとそこで、今まで無反応だった翼が声を漏らした。

 

「如何してその子にばかり構うの………」

 

「は?」

 

「奏は私の片翼なのに………如何して?」

 

「!? 翼! お前………」

 

「もっと私を見てよ! 傍に居てよ! 私を………1人にしないで!!」

 

光の無い目から涙を流しながらそう叫ぶ翼。

 

「つ、翼さん………」

 

その光景に響も驚きを示す。

 

「チイッ! 感情のコントロールが不安定になっているのか………ええい! 早くソイツを片付けろ!」

 

~~~♪~~~♪

 

「! うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

と、その翼の様子を見たダブルマン・ゾンビAが更に笛を吹き鳴らすと、翼は絶叫の様な悲鳴を挙げ、奏に向かって突きの姿勢で突進した。

 

その突進して来る翼を見て奏は………

 

「…………」

 

何を思ったのか、槍を捨てて、無謀に両手を広げたではないか!!

 

「!? 奏さん!?」

 

「!?」

 

「血迷ったか! そのまま死ねぇっ!!」

 

響と鎧の少女が驚愕し、ダブルマン・ゾンビAの嘲りが飛ぶ中………

 

 

 

翼の刀が、奏の腹を貫いた!!

 

 

「ガフッ!?………」

 

盛大に吐血を漏らす奏。

 

だが次の瞬間!

 

「………!!」

 

翼の両肩を両手で掴み、自分の方に抱き寄せた!

 

それにより、腹に刺さっていた刀の刃が更に食い込むが、奏は構わず、そのまま翼の身体を抱き締める。

 

「!?」

 

「ゴメンよ、翼………お前がそんな風に思ってたなんて、分からなかったよ………! ゴフッ!!」

 

更に吐血しながらも、優しい口調で翼にそう語り掛ける奏。

 

「片翼にそんな寂しい思いさせちまってたなんて………相棒失格だな………」

 

「かな………で………」

 

「けど、アイツの事は嫌いにならないでやってくれ………」

 

そこで響に視線を向けてそう言う。

 

「アイツはアイツなりに………色々と抱えてんだ………だから………助けてやってくれ………」

 

「奏………」

 

「頼むよ………あたしの知ってる翼は………優しい奴なんだからな………」

 

とそう言った瞬間………

 

奏の身体がグラリと揺れ、地面に横向きに倒れ、シンフォギアが解除された。

 

「奏さんっ!!」

 

響の悲鳴の様な叫びが木霊する中、倒れた奏の下に血だまりが広がって行く………

 

「………奏? えっ? あ?………」

 

そこで翼の目に光が戻り、眼下に倒れている奏の姿を見て言葉を失う。

 

更に自分の手を見ると………

 

奏の物と思われる血が、ベットリと付いていた。

 

「!? イヤアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーッ!!………あ」

 

そこで、自分がやった事を認識し、絶叫の様な悲鳴を挙げ、精神が耐え切れず気を失い、シンフォギアも解除されてしまった。

 

「翼さんっ!!」

 

「フハハハハハハハッ! コレは良い! 邪魔者が2人纏めて片付けられたわ!!」

 

再度響の悲鳴の様な叫びが挙がる中、ダブルマン・ゾンビAが愉快そうに笑う。

 

「ノイズ共! そいつ等を炭に変えてしまえっ!! シンフォギアだけを頂ければ用は無い!!」

 

そしてそう言い放つと、ノイズ達が倒れている奏と翼に襲い掛かろうとする。

 

「! 奏さん! 翼さん! クッ! 出ろ! 出て来い、アームドギア!

 

響は必死に身体を動かそうとし、アームドギアを展開させようともするが、如何にもならない………

 

「何でだよ………如何すれば良いのか分かんないよぉ………」

 

泣きそうな声でそう漏らす響。

 

その間に、無情にもノイズ達は奏と翼に近づく。

 

「フアハハハハハハッ! 風鳴 翼と天羽 奏の最期だ!!………!? むっ!?」

 

勝利の高笑いを挙げるダブルマン・ゾンビAだったが、そこで何かに気付いた様に空を見上げる。

 

その視線の先には、星空を切り裂いて飛んで来る、サイバリアンに乗るギャバンの姿が在った!

 

「! ギャバンッ!!」

 

「サイバリアンレーザーッ!!」

 

そのまま上空から、サイバリアンに備え付けられたレーザー砲『サイバリアンレーザー』を連射するギャバン。

 

レーザー砲の雨が、ノイズ達を薙ぎ払った!!

 

「! あうっ!?」

 

拘束していた粘液を吐いていた捕獲型ノイズも倒された事で、響も解放される。

 

「チュウッ!!」

 

ギャバンはサイバリアンから跳び、響の傍に降り立つ。

 

「大丈夫か!? 響ちゃん!」

 

「翼さんと奏さんが!!」

 

「!?」

 

響にそう言われて、ギャバンは倒れている翼と奏を見やる。

 

「………おのれマクーッ!! むんっ!」

 

そしてすぐさま、ダブルマン・ゾンビAに向かって怒りの声を挙げると共にレーザーブレードを構えた!

 

「ええいっ! 何をしている! ギャバンを始末しろ!!」

 

そこでダブルマン・ゾンビAは鎧の少女にそう命じる。

 

「!!」

 

戸惑う鎧の少女だったが、向かって来るギャバンの姿を見て、反射的にその前に躍り出る。

 

「オイ、お前………」

 

「退けぇっ!!」

 

ギャバンに対し何か言いかけたが、それを遮ってギャバンが叫び、ゴーグルの目を発光させた。

 

「! ヒイッ!?」

 

その鋭い目付きを見た鎧の少女は、その場に尻餅を着いてしまう。

 

「チュウッ!!」

 

尻餅を着いた鎧の少女の横を擦り抜け、ギャバンはダブルマン・ゾンビAに斬り掛かる!!

 

「クウッ! 役立たずがぁっ!!」

 

ダブルマン・ゾンビAは鎧の少女の少女にそう吐き捨てると、横笛を捨て、頭部をシールドで覆うと、盾でギャバンのレーザーブレードを受け止め、曲刀で反撃する。

 

「チュウッ!」

 

曲刀の攻撃をバク転で躱すと、素早くレーザーブレードを両手で握り、強烈な袈裟懸けを繰り出す。

 

「! グアッ!?」

 

その1撃で、盾を弾き飛ばされるダブルマン・ゾンビA。

 

「レーザーブレードッ!!」

 

そこでギャバンがレーザーブレードの刀身を撫でたかと思うと、バードニウムエネルギーを注入され、刀身が光を放つ!

 

「ヌウウアッ!!」

 

曲刀を両手で握って斬り掛かろうとしたダブルマン・ゾンビAだったが………

 

「ギャバン・ダイナミックッ!!」

 

それよりも早く、必殺のギャバン・ダイナミックが炸裂!!

 

「!? うおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」

 

断末魔を挙げて真っ二つになり、ダブルマン・ゾンビAは爆散したのだった。

 

「! チクショウッ!!」

 

と、それを見た鎧の少女は漸く立ち上がり、その場から去って行った………

 

「翼さん! 奏さん! しっかりして下さいっ!!」

 

奏の傷口を抑えながら、翼と奏に呼び掛ける響。

 

「響くん!」

 

とそこで、1台の車が乗り付け、運転席から弦十郎が降りて来る。

 

「奏さんがっ!!」

 

「! 了子くんっ!!」

 

「任せてっ!」

 

すぐさま助手席から降りた了子が応急処置に入る。

 

「私が………私のせいで翼さんと奏さんが………」

 

「響くん………」

 

責任を感じ、涙を流す響の肩に、弦十郎が慰める様に手を置く。

 

「…………」

 

その光景を見て、ギャバンは後ろ髪を引かれながらもその場から去って行ったのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、奏と翼はリディアン音楽院近くの二課のお抱え病院へと搬送された。

 

幸いにも翼の方は精神的なショックのみであり、奏も辛うじて急所を外れていた為、一命は取り留めた。

 

だが、両者共に未だに目を覚まさずに居る………

 

了子は先に二課へと戻り、弦十郎は2人を預けた後、エージェント達と共に鎧の少女の捜索へと向かった。

 

「…………」

 

残された響は、病院の休憩コーナーで椅子に座り、沈痛な面持ちで俯いている。

 

「貴方が気に病む必要は有りませんよ………と言っても、納得出来ないでしょうね」

 

そこへ慎次が現れ、自販機で飲み物を買う。

 

「緒川さん………」

 

「奏さんからもお聞きになってると思いますが、翼さんは特殊な家の出でして………幼い頃から常に守る為の修練を積んでいて、同じ世代の女の子が知ってしかるべき恋愛や遊びも覚えず、自分を殺して一振りの剣として生きてきました」

 

響の分の飲み物を渡しながら、慎次はそう語り始める。

 

「そんな翼さんが初めて出会った心許せる相手………それが奏さんだったんです。最初はお互いに苦手意識を持っていたのですが、共に戦い、時にぶつかり合っている内に、何時しかお互いに掛け替えの無い存在になって行ったのです」

 

「掛け替えの無い存在………」

 

翼と奏の関係に、自分と未来をダブらせる響。

 

「………ねえ、響さん。僕からのお願いを、聞いて貰っても良いですか?」

 

「お願い?」

 

「翼さんの事を、()()()()()()()()()()()

 

「!!」

 

「彼女は本当に不器用なんです。翼さんにはもっと、広い世界を知って貰いたい………その為には響さん。貴方の様な人が必要なんです」

 

「………ハイ」

 

少し逡巡した後、響はそう返事を返す。

 

何時しか夜が明けていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃………

 

ドルギラン船内にて………

 

「クソッ! まんまとマクーの陽動に引っ掛かって、この様か!」

 

壁を殴りながら、己の不甲斐無さを攻め立てる轟。

 

脳裏には響の泣き顔が過る………

 

(………すまない、響ちゃん)

 

未だ正体を明かせない事も有る上、やはり顔を合わせ辛い理由もあり、轟はただ心の中で響に詫びる。

 

「………あの鎧の少女は響ちゃんを狙っていた。シンフォギアの事も知っている様だったし、当然二課の事も知っているか」

 

だが、宇宙刑事の使命もあり、何時までも後悔しているワケには行かない轟は頭を切り替え、鎧の少女の事を考える。

 

「二課にマクーのスパイが? だが、ダブルマンは彼女を仲間と言っていたが、彼女は戸惑っている様だった………如何言う事なんだ?」

 

マクーの援護を受けながらも、その存在を知らなかった様子を見せていた鎧の少女の様子を思い出し、轟は頭を捻るのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日に放課後………

 

リィデアン音楽院・屋上広場にて………

 

「…………」

 

病院から直接登校した響は、余り授業に身が入らず、先生に何度も注意されながら、如何にか放課後まで過ごし、今はこの屋上のベンチに座り込んで黄昏ていた。

 

「………私が………もっと強かったら………」

 

「響」

 

「! 未来!」

 

とそこへ、未来が姿を見せた。

 

「最近、独りで居る事が多くなったんじゃない?」

 

「そ、そうかな? そうでもないよ。私、独りじゃ何にも出来ないし………あ、ホラ、この学校にだって、未来が進学するからって私も一緒にって決めたワケだし………」

 

「…………」

 

未来は響の隣に座る。

 

「あ、いや、何て言うか………此処って学費がビックリするぐらい安いじゃない? だったら、お母さんとお祖母ちゃんには負担掛けずに済むかなーって、アハハハハハハ」

 

そしてそのまま、響の右手に自分の左手を重ねた。

 

「!………やっぱり、未来には隠し事出来ないね」

 

「だって響、無理してるんだもの」

 

「うん………でもゴメン。もう少し独りで考えさせて。コレは、私が考えなくちゃいけない事なんだ………」

 

「………分かった」

 

未来は、重ねていた手を響と握り合う様にする。

 

「ありがとう、未来………」

 

「………あのね、響」

 

とそこで、未来は立ち上がりながら言う。

 

「どんなに悩んで、出した答えで1歩前進したとしても、()()()()()()()()()()

 

()()()()?………」

 

「そう、変わってしまうんじゃなく、響のまま成長するんだったら私も応援する。だって響の代わりは何処にも居ないんだもの。轟お兄ちゃんみたいに居なくなって欲しくない………」

 

轟の事を思い出し、一瞬表情を曇らせる未来。

 

「轟兄………私、私のままで居て良いのかな?」

 

「響は響じゃなきゃ嫌だよ」

 

「…………」

 

「響………よろしく勇気、でしょ」

 

「!!」

 

未来の口から轟の言葉を聞き、響は立ち上がると、翼と奏が入院している病院を見やる。

 

「…………」

 

そして引き締まった表情となると、決意を固めたかの様に右手で拳を握った。

 

「ありがとう、未来。私………私のまま歩いて行けそうな気がする」

 

「ふふ、どういたしまして………また一緒に星を見に行こうね」

 

「うん! 約束する!!」

 

未来とそう言い合うと、今度はリディアン音楽院の方を見下ろす。

 

(私にも、守りたいモノが在る。私に守れるモノなんて、小さな約束だったり、何でもない日常くらいなのかも知れないけど………それでも、守りたいモノを守れる様に………私は、私のまま強くなりたい………)

 

「よろしく………勇気!」

 

轟からの言葉を口にし、今一度己を奮い立たせる響だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後………

 

弦十郎宅にて………

 

「頼もー!」

 

「うおっ!? 何だいきなり?」

 

突然訪ねて来た響を、弦十郎は戸惑いながら出迎える。

 

「私に、戦い方を教えて下さい!」

 

「俺が、君に?」

 

「ハイ! 弦十郎さんなら、きっと凄い武術とか知ってるんじゃないかと思って!」

 

やや興奮気味にそう言う響。

 

実は弦十郎は、幾度が現場に出て、クラッシャー達のみならず、ダブルマンやベム怪獣相手に戦った事がある。

 

生身でダブルマンやベム怪獣を撃破寸前まで追い込んだ事も有り、轟を驚愕させていた。

 

最終的には魔空空間に逃げられる為、完全に倒した事は無いが………

 

なので、響はそんな弦十郎に師事しようと考えたのだ。

 

「………俺のやり方は、厳しいぞ」

 

「大丈夫! よろしく勇気です!!」

 

「時に響くん。君は、アクション映画は嗜むかな?」

 

「………ハイ?」

 

こうして、弦十郎との特訓を開始した響………

 

その特訓内容は、アクション映画を見てその動きを真似たり、映画の中での修行法を実際にやってみると言うモノだったが………

 

不思議と効果は有り、響の戦闘技術は劇的に上がって行った。

 

だが、弦十郎は二課の司令と言う立場であり、本来の仕事もあって、常に響の面倒を見て遣れるワケではなかった。

 

そこで響は、もう1人師事を仰ぐ人物を立て様と、この街に住む親戚の元へ向かった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街外れの小さなバイクショップ………

 

「こんにちはーっ!」

 

「いらっしゃい………何だ、響ちゃんじゃないか」

 

響が尋ねると、店の奥からシガーパイプを加えたツナギ姿の中老ぐらいの男性が姿を見せた。

 

「伯父さん! 私を特訓してっ!!」

 

「はっ? オイオイ、いきなり来て何を言い出すんだ?」

 

思わぬ響の言葉に、伯父と呼ばれた男性は困惑する。

 

「伯父さん、昔コーチみたいな事してたって言ってたよね! 私、強くなりたいの!!」

 

「強くって、何でまた………?」

 

「それは………言えないけど! 兎に角、お願い!!」

 

伯父の目を真っ直ぐにジッと見据えてそう言う響。

 

「…………」

 

その目を見ていた伯父は、響が本気である事を感じ取る。

 

「響ちゃん。確かに俺は昔、コーチの様な事をしていた………だが、そいつは普通のコーチじゃない。俺の特訓は危険どころか、下手をすれば死ぬ可能性も在る。それでもやるのか?」

 

「ハイッ!!」

 

響は迷い無く返事を返す。

 

「………分かった。今日は店仕舞いするから、裏の空き地で待って居なさい」

 

「! 着替えさせて貰うね!」

 

着替える為、店の居住スペースに向かう響。

 

「…………」

 

伯父はそれを見送ると、店内の一角に飾られていた写真に目を遣る。

 

その写真には、伯父を中心に、()()()()()が写っていた………

 

「あんな小さな女の子が、お前達と同じ様な目をしているとはな………きっと何かあったんだろうが、聞いても答えてはくれまい」

 

パイプをふかしながら、写真をジッと見やる伯父。

 

「なら、俺に出来る事は何も聞かずに鍛えてやる事だけだ………嘗てのお前達の様にな」

 

そう言って伯父………『立花 藤兵衛』は父親の様な表情を見せるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

響の大ピンチに現れた奏。
しかしそれにより、翼は抱えていた感情を爆発させる。
翼の気持ちに気付いた奏は、己の身を犠牲に翼を正気に戻させる!

翼が奏を殺しかけると言う中々にショッキングな展開となりました。
響と翼の成長の為に、原作であった入院イベントはやった方が良いと思い、改変展開を考えた結果、こうなりました。
果たしてツヴァイウイングは立ち直れるのか?

自分が弱かったせいで翼と奏があんな事になってしまったと苦悩する響ですが、原作通りに未来の励まし、そしてお馴染みのよろしく勇気で奮起します。
そして原作通りに弦十郎に弟子入り………

更にこの作品では、あの『立花 藤兵衛』にもコーチを付けて貰います!
苗字が同じだったのでちょっと絡ませたいなと思いまして。
イメージとしては、弦十郎と修行すると拳技が、藤兵衛と特訓するとキック技が身に付くって感じにしようかなと。

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