とあるオタク女の受難(インフィニット・ストラトス編)。リメイク   作:SUN'S

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第12話(織斑千冬)

普段のスーツやジャケット等ではなく白色のノーカラーのシャツワンピースにカーディガンを身に付け、私はIS学園と日本本土を繋ぐモノレール乗り場の前に立っている。

 

数年前にドイツで出会った好敵手に紹介された恋人(もしかしたら結婚してくれる)候補と待ち合わせ、彼が到着するのをソワソワしながら待ち望む。

 

「(少し早かっただろうか…。いや、これくらいが普通のはずだ。一夏だってデートするときは早めに出ていたし、たぶん問題ない)」

 

「すまない。遅くなっただろうか?」

 

「……あっ、い、いいえ!私も今来たところで」

 

そう言って話しかけてきた金髪の美丈夫を見上げる。目測180cmはある彼に驚きつつ、どことなくアイツに似ている雰囲気を感じる。

 

「先ずは自己紹介を。私はリヒャルト・シュトロハイム、いつも愚妹が御世話になっております」

 

リヒャルト・シュトロハイム。そう名乗られて漸く理解することが出来た。あいつ、よりにもよって親族を紹介してきたのか!?

 

いや、まだ慌てるな。

 

とりあえず落ち着くんだ。アイツの親族だからと警戒するのは失礼だ。しかし、よくよく考えると一夏や先生以外に異性と話したことがない。

 

〈IS学園モノレール乗り場付近〉

 

私の歩幅に合わせて歩いてくれるシュトロハイムさんを篠ノ之にオススメされた喫茶店に連れていき、一緒にコーヒーを飲んで過ごす。

 

何の曲なのかも分からないクラシックの心地好い音色に聞き入りながらシュトロハイムさんの仕事について教えてもらい、かなり軌道に乗っていると詳しく話してくれる。

 

「そういえば千冬さんは日本古武術の使い手だと聞いているのですが、私も武術を学んでいるもので。もし宜しければ流派を教えていただけますか?」

 

「私は篠ノ之流です。シュトロハイムさんは?」

 

「シュトロハイム家に伝わる武術ですよ。愚妹の手当たり次第に織り混ぜたではなく正統派だと自負しています」

 

シュトロハイム家の武術なんて使っているところを見たことないのだが?と思いながらもシュトロハイムさんの話を聞けば聞くほどアイツの存在が分からなくなってきた。

 

「リヒャルト・シュトロハイムとお見受けする」

 

そんなことを考えているとただならぬ雰囲気を醸し出すか男が話しかけてきた。シュトロハイムさんを睨んでいるのがどういう関係なのだろうか。

 

アーデルハイド・バーンシュタイン、私はここでヤツと事を構えるつもりはない。なにより麗しき女性の前だ、血腥い戦いはやめておけ」

 

「お前のような男と二人きりのほうが危険だ。レディ、どうか私をご一緒しませんか?」

 

「はあ?千冬は私と話しているのです、さっさと立ち去りなさい」

 

「(こ、これは少女漫画でよくある『お前にこいつは渡さねえ』というやつなのか!?しかも外国のイケメンに取り合われている!モテ期、これが私のモテ期というものなのか!?)」

 

私を挟んで取り合うイケメンを見上げる。

 

どちらもかっこいい。そして、なによりも強者の気配を纏っている。そんな彼らが私を取り合っていると思うとラブコメのヒロインになったと勘違いしてしまうではないかぁ!!

 

 




『リヒャルト・シュトロハイム』

漫画版「餓狼伝説2」に登場するキャラクターです。
ヴォルフガング・クラウザーの息子であり、誤って彼に殺されてしまうのですが、この世界線ではオタク女の存在によって生きています。
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