「まったく、これ以上、ここに付き合ってられないな」
そう言いながら、ジャグラーは既に盆栽を持ちながら、呟く。
「行くんですか?」
「ここにはお前がいるからな。
それに、ここには期待していたのは、それ程なさそうだ」
そう呟いたジャグラーの言葉は本心であり、その懐にある物をこちらに渡す。
「やるよ。
どうも、俺には合わないからな。
用がある時は、呼べよ」
そう、麻中に投げ渡したのは、ダークディメンションナイザーだった。
「まぁ、ウルトラマンを使うお前には、あまり向いていないけどな。
誰か、適当な奴を使えよ」
「あっ、ジャグラーさん」
そう、言っている間にもジャグラーさんは、そのまま姿を消した。
「行っちゃった。
はぁ、どうしようかなぁ」
そうしながら、それを見送った後、どうすれば良いのか、迷っていた時だった。
ふと、公園を見ると、見覚えのある人物がいた。
「ゼノヴィア」
「麻中なのか。
無事だったのか」
そこには、先日の戦いで知り合ったゼノヴィアがいた。
だが、その様子は、以前とは変わって、どこか生気はなかった。
「どうしたんだ」
「・・・少しな。
自分が信じていた神がいない事に戸惑ってしまっただけだ」
それは、どう答えれば良いのか分からない。
「麻中は、どう思う。
自分が信じていたのが、絶対ではないと言われたら」
「・・・それは、分からないな。
俺が信じている彼らも絶対の存在ではないから」
「ウルトラマンがか」
その言葉にゼノヴィアは驚いたように問いかける。
「ウルトラマンは、決して神ではない。どんなに頑張ろうと救えない命もあれば、届かない想いもある。
大切なのは、最後まで諦めないことだから」
「諦めない事か。
だが、この思いを、どう諦めないで」
「それは、分からない。
だけど、もしもゼノヴィアが夢を持ちたいんだったら、俺も応援するよ」
「どうして、そこまで」
「んっ、まぁ友達だからか?
何よりも、ショウさんのシェパードンを綺麗だと言った君を信じたいと思っただけだから」
「・・・そうか。
なんだか、君は、本当に可笑しな人間だよ」
その言葉に、麻生もまた、苦笑するのだった。
そんな麻中とゼノヴィアとの再会の最中、巫女は笑みを浮かべていた。
「やはり、ここは面白い場所だな」
その巫女が目を向けている人物。
それは、黄金の髪が特徴的なガタイのいい四十代そこそこの男だった。
「えぇ、この地の神器。
それらに封印されている存在は伝説に残る存在。
それは、つまり」
「怪獣墓場と似た場所があるという事。
そこを利用する事ができれば、光の国への侵略も簡単になる。
分かっているな、巫女よ」
「えぇ、お任せよ。
必ずや、その場所を探り当てて見せましょう」
そうした、暗躍を目論む存在は確かにいた。
麻中と一体化しているウルトラマンは
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ギンガ
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ビクトリー
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X
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オーブ
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ジード
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ロッソ
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ブル
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タイガ
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ゼット
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トリガー
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デッカー