夏休み。
それは、学生にとっては、まさに待ち望んでいた長期休暇だ。
そんな長い休みを目の前にして、浮かれていないはずがない。
麻中もそうであったし、きっと多くの学生がそうであるだろう。
だが、その夏休みは麻中にとっては、まさに苦労の連続だった。
始まりは、まさに夏休みが始まる前日。
学校からの帰り道だった。
麻中は何時ものように学校の帰り道を歩いていた。何の変哲もない日常の風景だ。
ただ、一つだけいつもと違うことがあった。
それは──―、
「さっきから、俺を追っているけど、何の用だ」
「えっバレたじゃなイカ!」
電柱の影に隠れていた宇宙人の存在だった。
その特徴的な巨大な耳が、電柱から飛び出ており、既にバレバレであった為、麻中は呆れた様子で見ていた。
「イカルス星人のようだけど、何の様だ」
「そんなの決まっているじゃなイカ!
お前の黒猫を狙っているんじゃなイカ!!
まぁ、人間であるお前には吾輩に敵う訳じゃなイカ!」
その言葉と共にイカルス星人はその巨大な耳から光線を放つ。
光線はそのまま地面に激突し、土煙に包まれる。
「やったじゃなイカ!」
「やってないよ」
「えっ?」
イカルス星人はそのまま間抜けな声を出すと同時に、既に後ろに回っていた麻中の蹴りを食らう。そのまま吹っ飛んだイカルス星人はそのまま地面へと叩きつけられる。
「ぐふぅ!?」
「全く、いきなり襲ってくるなんて卑怯じゃないか」
「卑怯というよりも、何、その身体能力」
「何って、宇宙拳法だけど。
ディメンションナイザーを通じて、ゼロさん達から教えて貰ったけど」
「そんな通信空手感覚で、宇宙拳法の使い手って、可笑しいじゃなイカ!」
その言葉と共にイカルス星人はそのまま、がむしゃらに攻撃を行っていく。
しかし、その攻撃に対して、
麻中は全て回避していく。
(この人間……強いじゃなイカ)
先程まで一方的にやられていた相手とは思えなかった。
まるで、自分よりも数段上の実力者と戦っているような気分だった。
事実として、麻中は数多くのウルトラマン達からの特訓を受けた事によって、並の人間を遙かに超える身体能力を持っている。それこそ、宇宙拳士とも戦えるレベルにまで。
だからこそ、今の状況は非常にまずいのだ。
このままでは負けてしまうと思ったイカルス星人は、最後の手段に出る事にした。
「こうなったら仕方がないじゃなイカ! 我輩の奥の手を見せてやるじゃなイカ!!」
そう言うと、イカルス星人は両手を広げる。
すると、地中から現れたのは、恐竜戦車だった。
「恐竜戦車をって!!」
すると、恐竜戦車は、そのまま麻中達とは正反対の方向へと向かっていく。
「そして、とぅ!」
同時にイカルス星人は巨大化すると共に、麻中を見下す。
「くくっ、ウルトラマンを呼んでも良いじゃなイカ!
だが、ウルトラマンを呼んでも、果たして1人だけで対応できるかなぁ!」
「悪いが、何時までも、成長しないと思っていたら、大間違いだぞ」
「なに?」
同時に麻中が取り出したのは、2枚のカードだった。
「2枚?」
「行きますよ、ネオスさん! セブン21!」
『ディメンションロード! ウルトラマンネオス! ディメンションロード! ウルトラセブン21!』
「えっ」
間抜けな声を出すイカルス星人に向けて、現れたウルトラマンネオスが真っ直ぐとイカルス星人を蹴り上げる。
それと共に、恐竜戦車の前に立ちはだかったのは、ウルトラセブン21だった。
「うっウルトラマンを2人も出すなんて、卑怯じゃなイカ!」
「お前に言われたくない」
イカルス星人に対して、呆れたように言う麻中の言葉に応えるように、ウルトラマンネオスは真っ直ぐと走り出す。
すぐに向かってくるイカルス星人は、そのまま耳から光線を真っ直ぐとウルトラマンネオスに放つ。
しかし、ウルトラマンネオスは、そのアクロバティックな飛躍と共に、真っ直ぐとイカルス星人に蹴り上げる。
「痛っ!!」
その蹴りを受けて、イカルス星人は、痛みを感じて悲鳴を上げる。
それと共にイカルス星人に対して、ネオスは素早い動きで、次々と攻撃を仕掛けていく。
同時に恐竜戦車と戦っていたウルトラセブン21は、ネオスとは正反対のパワーで、恐竜戦車の動きを止める。
キャタプラで進もうとする恐竜戦車だったが、セブン21の力強い腕力によって止められる。
「ウヌッ!?」
その瞬間、ネオスは、空高く飛び上がると、そのまま空中を蹴って加速して、再びイカルス星人へと向かっていく。
そして、勢いよく振り下ろした足は、見事にイカルス星人の頭に当たる。
それによって、イカルス星人は吹き飛ばされる。
それに合わせるように、セブン21もまた、恐竜戦車をそのままイカルス星人にぶつけるように投げ飛ばした。
その結果、二体はそのまま倒れてしまう。
「痛たっ、あっ」
イカルス星人はなんとか立ち上がると共に、見た光景。
それは、既にネオスとセブン21は必殺の光線を放とうとした瞬間だった。
「こりゃ、無理だわ」
同時にネオスは両腕を十字に組んで、セブン21は右腕を水平に伸ばした後に、腕をL時に組んで光線を放った。
それに対して、避ける事ができず、そのままイカルス星人は恐竜戦車と共に爆散する。
「はぁ、なんとかなったか。
でも、やはりウルトラマンを二人呼ぶのは、無茶だったかも」
同時にネオスとセブン21は麻中を心配するように目を向ける。
「すいません、いきなり呼んでしまって。
だけど、あの状況で、街への被害を抑えるには、これしかなかったので」
『本当にそうだね。
だからこそ、簡単に罠にかかるんだよ』
それと共にねっとりと聞こえる声と共に麻中は何かに包まれる。
驚きを隠せない間にも、ネオスとセブン21がすぐに追いかける。
「ぐっ」
ディメンションナイザーによる召喚したウルトラマン達を維持するには麻中の体力が大きく関係している。
一人のウルトラマンを召喚するのも、かなりの体力が必要であり、召喚ができる時間は3分。
そして、ウルトラマンの力が強く引き出す程に、その体力の消費が激しい。
その為、ウルトラマンのタイプチェンジでも、制限がある、
特に、最強の力を使う場合は一瞬にも満たない時間しか使えない。
そして、ゼットライザーやジードライザーなどを使った変身アイテムを使った強化を使用した場合は1分。
それと共に、今回のようにウルトラマンを二人呼び出した場合は、その場を動く事ができず、2分。
3人を呼び出す場合は1分程度であり、四人以上は現在は不可能とされている。
よって、麻中は、その手から逃れる事はできなかった。
「ぐっ」
暗闇から抜けた先に見えたのは森だった。
どこなのか分からない状況の最中、地面へと落ちていく。
そんな麻中を助けるように、ネオスとセブン21が受け止める。
そのままなんとか、近くの森へと降り立つ。
「ここは一体?」
それと共に、ネオスとセブン21がディメンションナイザーへと戻る。
「ここは一体、どこなんだ」
疑問に思いながら、空を見上げると、そこには紫色の空が見えた。
麻中と一体化しているウルトラマンは
-
ギンガ
-
ビクトリー
-
X
-
オーブ
-
ジード
-
ロッソ
-
ブル
-
タイガ
-
ゼット
-
トリガー
-
デッカー