ハイスクールU✕D   作:ボルメテウスさん

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異世界からの来訪者

麻中が、冥界へと飛ばされてから、一ヶ月ばかりが過ぎた。

 

なんとか、無事に冥界から地上へと戻ってきた麻中だが、彼には最大の試練が待ち受けていた。

 

「まさか、あの地獄のような一ヶ月を過ぎたら、これが待ち構えていたとは」

 

そう言いながら、麻中はなんとか目の前にある宿題を行い続けていた。

 

ウルトラマンをこの世界に召喚する事ができるディメンションナイザーの持ち主である麻中ではあるが、高校生である事は変わりない。

 

だからこそ、彼が宿題を行うのは当然の義務であった。

 

そして、新学期が始まるまで残り1週間。

 

その間に、宿題を終わらせるのが先決だった。

 

「にしても、あの黒猫がまさかの悪魔だったとはねぇ」

 

「暇潰しに家に来るのは止めてくれませんか、アカネさん」

 

そう、麻中の目の前で余裕の表情を見せているアカネに対して、麻中はため息を吐きながら言う。

 

「何を言っているんだい。

君がいなくなって、私は心配だったのにぃ」

 

「それは、悪かったけど」

 

「悪かったならば、少しは構えよぉ」

 

そう我が儘を言うアカネに呆れながら、そのまま宿題を書き続ける。

 

そうした時だった。

 

まるで、それを妨げるように鳴り響く地響き。

 

それと共に、麻中が見つめた先にいたのは、超コッヴだった。

 

「こんな時に、あぁもぅやるしかないよな!」

 

同時に麻中は、その腰にあるディメンションナイザーを掲げる。

 

それと共に現れたのはウルトラマンオーブのディメンションカードと共に現れたのは、ウルトラZライザーだった。

 

「なるほど、そういう事か」

 

同時にウルトラZライザーに3枚のメダルをセットし、そのままディメンションナイザーにカードをスキャンする。

 

『ディメンションロード!ウルトラマンオーブオリジン!』

 

鳴り響く音声と同時に、セットした3枚のメダルをスキャンする。

 

『オーブ!ガイア!ビクトリー!』

 

「岩乗ボディに唸る剛腕!闇を砕いて光を照らせ!!」

 

『ウルトラマンオーブ!フォトンビクトリウム!』

 

鳴り響く音声と共に現れたオーブ。

 

大地の力を宿した頑丈なボディによる防御力と、巨大な剛腕による攻撃力が特徴的な姿だった。

 

「あぁ、あれって!」

 

「あぁ、行きましょう、ガイさん!」

 

麻中の言葉に対して、オーブは頷くと同時に、超コッヴへと向かって行く。

 

超コッヴは、その額から射ち出す光弾を次々と放っていく。

 

それに対して、オーブは、その強靱な2つの腕で、攻撃を防ぎながら進む。

 

真っ直ぐと進みながら、超コッヴに向けて、真っ直ぐと殴る。

 

それを避ける事ができなかった超コッヴは、そのまま倒れてしまう。

 

そのまま追撃を放とうと接近するオーブ。

 

だが、同時に、その動きが止まる。

 

「どうしたんですか?」

 

疑問に思い、見つめた先。

 

そこには、何時の間にか子供が泣いていた。

 

おそらく、今回の超コッヴが暴れている原因であり、狙っている対象だ。

 

すぐに動きたかったオーブだったが、強固な防御力を持つ為に、その分機動力が低いフォトンビクトリウムでは間に合わない。

 

「こうなったら、えっと。

んっ、これって、もしかして?」

 

すると、アカネが取り出したのは一枚のカードだった。

 

それに疑問に思いながらも、そのままアカネはそのカードをダークディメンションナイザーにスキャンする。

 

それと共に、現れた光と共にオーブが真っ直ぐと超コッヴが蹴り上げる。

 

その事に超コッヴは驚きを隠せずに、交互に見る。

 

先程まで、戦っていたはずのオーブが2人いる。

 

その見た目は、完全に同じであり、見分けがつかない。

 

2人のオーブは互いに見ると共に、そのまま構えて、超コッヴへと攻撃を仕掛ける。

 

同じ姿、同じ挙動で行われ、どの位置から攻撃が仕掛けられているのか分からない。

 

それによって、超コッヴは困惑する。

 

だからこそ、超コッヴは、その鎌を振る。

 

やがて、片方のオーブはその一撃を食らい、吹き飛ばされる。

 

「うわぁ!?」

 

同時に、そのオーブは姿が変わる。

 

それは、暗黒星人ババルウ星人。

 

だが、彼は過去に、ウルトラマンオーブと同じ世界にいたババルウ星人だった。

 

「行け、オーブ!」

 

ババルウ星人は、背後にいたオーブに向けて言う。

 

同時に、オーブの両腕とその額に光が集まる。

 

「フォトリウムシュート!」

 

その叫びと共に、そのまま腕から放たれる無数の光の鞭が超コッヴに放たれる。

 

その一撃を食らい、超コッヴは、そのまま後ろに倒れると共に爆散する。

 

「ふぅ、なんとかなったか」

 

そう言いながら、疲れた様子を見せる。

 

「それにしても、さっきの子。

んっ?」

 

それと共に、何か気づく。

 

それは、建物の影から何かが出てきた。

 

「もしかして?」

 

その存在に気づいて、麻中は向かう。

 

周りの建物には見えないが、奇妙な気配。

 

「ここら辺か」

 

「痛ぁ、まったく、なんだよぉ、ここはぁ」

 

そう言いながら、見ると。

 

「メトロン星人?」

 

「あぁ、誰だお前は!!」

 

そう言いながら、何やらこちらを警戒している。

 

「なんで、ここに?

まさか、侵略目的か」

 

「なんで、そうなる!

俺様は気づいたらここにいたんだ!あぁ、もぅウルトラマンがいたのもびっくりだけど」

 

「気づいたら?

というよりもウルトラマンを知っているのか?」

 

「おうよ、俺の所にはトリガーとデッカーというウルトラマンがいたけど」

 

「トリガーとデッカー?

もしかして、あなたはGUTS-SELECTの隊員ですか?」

 

「えっ、おう。

まさか、知っているのか?」

 

「まぁ、はい。

とりあえず、こっちに」

 

さすがに、この場では目立ってしまう事もあり、そのまま部屋に案内する事にした。

 

麻中と一体化しているウルトラマンは

  • ギンガ
  • ビクトリー
  • X
  • オーブ
  • ジード
  • ロッソ
  • ブル
  • タイガ
  • ゼット
  • トリガー
  • デッカー

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