ハイスクールU✕D   作:ボルメテウスさん

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裏切りと信頼

兵藤達は、ディオドラが待ち受ける神殿の中へと侵入した。

 

道中では、ディオドラの眷属達とかつての敵であるフリードが待ち受けていたが、メビウスからの特訓を受けた彼らにとっては、敵ではなかった。

 

そして、そのままディオドラの元へと辿り着く。

 

アーシアはぐったりと気絶しており、ディオドラは笑みを浮かべた。

 

「あはぁ、何がどうなっているのか、さっぱり分からないけど、最高に良い気分だなぁ」

 

そんな言葉を言いながらも、ディオドラは、そのまま兵藤達に目を向けた。

 

「まるで自分が自分じゃないみたいに冴え渡っていたよ。

今の、僕だったら、お前ら程度、敵じゃないよなぁ!」

 

「そうかよ、だったら、こっちも遠慮無くやるぞ」

 

「ははぁ、君程度で何が「遅いよ」へっ」

 

ディオドラが挑発している間に、兵藤は瞬く間に接近し、その拳を真っ直ぐと叩き込む。

 

それに対して、ディオドラは何の反応をする事もなく、吹き飛ばされた。

 

それと共に、兵藤は、そのまま捕まっているアーシアの元へと向かう。

 

「アーシアっ」

 

そのまま、アーシアの所へと向かう。

 

だけど

 

「来ないでください」

 

「アーシア」

 

兵藤に降りかかったのは、拒絶の言葉だった。

 

「イッセーさんのせいで、こんな目に遭いました。

私は、なんでっ」

 

「アーシア、違う、俺はっ」

 

「あの時だって、イッセーさんが早く助けてくれなかったから。

いつも、あなたはっ」

 

「アーシアっ」

 

その言葉にショックを隠せない状況だった。

 

いつものアーシアから出る言葉とは思えず、動揺を隠せない。

 

その最中。

 

「兵藤君。

あれは、アーシアちゃんじゃない」

 

「えっ」

 

ミライの言葉に対して、疑問に思った兵藤は思わず見つめる。

 

そこに立っているのは、間違いなくアーシア。

 

そのはずだった。

 

「何を言っているの、ミライさん」

 

「正確には、彼女の身体は本物だ。

だけど、今の彼女は、セレブロに意識を乗っ取られている」

 

「セレブロ?」

 

それに対して、アーシアは

 

「・・・はぁ、これだからウルトラ戦士は」

 

「あっアーシア」

 

それと共に発した言葉は、これまで心優しいアーシアから出たとは思えない程に冷たい声であった。

 

「まぁ、良い。

お膳立ては十分。

そこにいる下等生物達の絶望も十分。

そして、次は、お前達ウルトラマン達への復讐だ」

 

「セレブロとは、一体何者なの」

 

「これまで、多くの宇宙を破壊してきた生命体。

高い知能を持つが、肉体は弱く、それを補う為に他の生物に寄生する。

そして、奴の企みを、かつてZが阻止した」

 

「企みって」

 

「文明自滅ゲーム、あれは楽しかったなぁ」

 

そう、アーシアは悪魔のような笑みを浮かべる。

 

「最高の景色だぞ、自分たちで造り上げた兵器で滅んでいく愚かな者たちの阿鼻叫喚は…!文明を持つ星に恐怖を植え付け、防衛の為に次々と兵器を造らせる。そして最後は自ら造った最終兵器で文明そのものを滅亡させる。そんな最高のゲームを、あのZによって、阻止されたぁ!!」

 

その言葉と共に、アーシアは真っ直ぐとミライと麻中を睨む。

 

「貴様っアーシアの口からっ」

 

「だからこそ、復讐だ。

まずは、これを使わせて貰うよ」

 

その言葉と共に取り出したのはウルトラZライザーだった。

 

『アーシア!Access Granted.』

 

「暴君怪獣、古代怪獣、怪獣酋長」『タイラント!ゴモラ!ジェロニモン』

 

「キエテ カレカレータ」

 

その呟きと共に、ウルトラZライザーから鳴り響く音声。

 

それと共にアーシアの身体は光に包まれ、その姿はEXタイラントへと変わる。

 

「あーしあ」

 

助けようとした少女が、怪獣へと変わった。

 

その光景を見ながら、EXタイラントの鎌はそのまま真っ直ぐと兵藤達へと襲い掛かろうとした。

 

「ジードさん!」

 

『ディメンションロード!ウルトラマンジード!プリミティブ!』

 

鳴り響いた音声と共に、ディメンションナイザーから飛び出たジードは、そのままEXタイラントを蹴り上げる。

 

「まさか、またこいつと戦うとは」

 

「ふふっ、まだ、終わっていませんよ」

 

同時にEXタイラントの口からアーシアの声が聞こえる。

 

だが、それはまさしく魔女を思わせる声であった。

 

同時にEXタイラントの身体が光り始める。

 

それに対して、ジードは構える。

 

「一体何が」

 

「宇宙怪獣、古代怪獣、一角超獣、宇宙大怪獣」

 

そう名前を告げる度に、EXタイラントの身体が徐々に変化していく。

 

EXタイラントの頭に生えていた羽は取れ、その代わりにバキシムの顔へと変わっていく。

 

新たにゴモラの角と尻尾、エレキングの角と尻尾、ツインテールの尻尾、バキシムの顔と尻尾、アストロモンスの鞭と鎌が追加される。

 

その名はグランドタイラント。

 

「嘘でしょ」

 

その光景に対して、リアスは思わず呟いてしまう。

 

まさに絶望的な状況の中。

 

兵藤の目は死んでいた。

 

「アーシアが」

 

そう、目の前にいた彼女を救う事ができなかった。

 

周りで起きている出来事も、まるで自分には関係ないように。

 

思考が停止するように。

 

「・・・君は諦めるのか」

 

それと共に声をかけたのは、他の誰でもない、ミライだった。

 

「俺は、あなたのようなウルトラマンじゃない」

 

「それは違うよ。

僕も過去にある人から教えて貰った。

どんなに辛い状況でも、未来を信じる心の強さが、不可能を可能にする」

 

そうミライが話している間にも、戦いは続く。

 

グランドタイラントの無数の触手が、地上を襲う。

 

それに対して、ジードは、その手に持つジードクローで触手を斬り裂き、応戦する。

 

迫り来る攻撃に対して、リアスを始めとしたメンバー達が応戦する。

 

「信じる力が勇気になるんだ」

 

「信じる力が勇気に」

 

それを受け止めて、兵藤は僅かだが、勇気が出た。

 

アーシアを今度こそ助けたい。

 

その思いと共にメビウスは、その手を重ねる。

 

「僕は、既にカオスロイドUとの戦いで、僅かしか変身エネルギーがない。

だからこそ、今は君に任せる。

君が、アーシアを、彼女を救うんだ」

 

それが何を意味するのか分からない。

 

しかし、言葉ではなく、心で理解した。

 

それと同時だった。

 

兵藤の身体が光に覆われる。

 

『BOOST』

 

鳴り響くは、兵藤の持つ赤龍帝の籠手。

 

それは、まるで、ミライの光を倍化させるように。

 

二倍に、四倍に、八倍に。

 

瞬きで、どれ程の倍化を行ったのか、分からない。

 

しかし、それは彼の身体を変化させるには十分だった。

 

「イッセーっ」

 

それを見たリアス達が見上げた先。

 

そこに立っていたのはメビウスだった。

 

しかし、通常のメビウスではない。

 

外見はメビウスのものだが、胸や顔には黒いラインが走っており、カラータイマーが大型化、額にはビームランプらしきものが備わった。

 

そして、その腕に装着されているメビウスブレスは、赤龍帝の籠手を思わせる形へと変わっていた。

 

「メビウスインフィニティー」

 

その名を、麻中は知っていた。

 

本来ならば、ウルトラ兄弟と融合しなければ、誕生しない姿。

 

だが、アーシアを救いたいという兵藤の思いがわずかな時間だが、確かに誕生させた。

 

同時にメビウスインフィニティーは動き出す。

 

グランドタイラントもまた、その存在に気づくと共に様々な箇所から、光線を、電撃を、炎を放たれる。

 

それに対して、メビウスインフィニティーは、メビウスブレスに手を置く。

 

『INFINITY』

 

鳴り響く音声と共に、メビウスインフィニティーの身体は虹色の光に包まれる。

 

同時に真っ直ぐとグランドタイラントへと突撃する。

 

襲い掛かってくる光線を全てを弾き返し、真っ直ぐと、グランドタイラントへ。

 

そのまま、グランドタイラントの腹部へと突っ込む。

 

「がぁっ、お前っまさかっがぁあ!!」

 

同時にグランドタイラントへから飛び出すメビウスインフィニティー。

 

飛び出した頃には、その大きさは、小さくなっていた。

 

姿は人間と変わらない身長となっており、抱き抱えていた。

 

それは、セレブロに取り憑かれていたアーシアだった。

 

衣服は身に纏っていない。

 

しかし、確かに無傷であった。

 

「イッセーっアーシアっ」

 

2人の無事に安堵するリアス達はすぐに駆けつける。

 

同時にメビウスインフィニティーの変身は解除され、分離される。

 

「はぁはぁ、やりましたよ、俺っ今度こそっアーシアを」

 

そのまま倒れそうになる兵藤を、リアスは抱える。

 

「貴様ぁ、よくも、この私にぃ!」

 

しかし、グランドタイラントは、セレブロは未だに残っていた。

 

危機的状況は変わらない。

 

しかし。

 

「お待たせ、麻中!」

 

聞こえた声と共に見れば、麻中の隣には新条がいた。

 

「行こう、あいつが不可能を可能にしたんだ。

今度は、俺達が、それを見せる番だ」

 

「状況はよく分からないけど、分かったよ」

 

その言葉と共に、ジードもまた頷く。

 

「「繋ぐぜ!願い!」」

 

『トゥルーディメンションロード!ウルトラマンジード!ウルティメイトファイナル!』

 

それと共に、麻中と新条は、そのままジードと共に一体化すると共に、その姿が変わる。

 

「さて、行くぜ」

 

そのまま一体化した麻中達は、眼前にいるグランドタイラントに向かって、構える。

麻中と一体化しているウルトラマンは

  • ギンガ
  • ビクトリー
  • X
  • オーブ
  • ジード
  • ロッソ
  • ブル
  • タイガ
  • ゼット
  • トリガー
  • デッカー
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