「あっ、そう言えば、すっかりと忘れていた」
「忘れていたって、何を?」
その日、麻中はとある事を思い出す。
「いや、以前ロスヴァイセさんと会う約束するのを忘れていた」
「えぇ」
その言葉に対して、一緒に歩いていた新条は呆れたように見つめる。
「結局、その人と、どんな約束を?」
「それは、んっ?」
そんな会話を余所に感じた違和感。
それは、アブソリューティアンが結界を張られていた事を理解した。
「こういう時でも、本当に休みなんだから!」
それと共に、麻中はその腰にあるディメンションナイザーと共に向かう。
結界内にいた存在。
それには、カオスジラークがまさに誕生したばかりと言わんばかりに叫んでいた。
その近くには、カオスジラークが狙っている人物、オーディンがいた。
そんな彼の事を、麻中達は気づいていなかった。
『ディメンションロード! ウルトラマンX』
鳴り響く音声と共に、カオスジラークの前に立ちはだかった戦士。
それは、これまでのどのウルトラマンよりも近未来を思わせる容姿をしており、何よりも特徴的なのは、そのカラータイマーがXとなっている事だ。
まさしく、その名は、ウルトラマンX。
「ほぅ、あれがウルトラマンか」
そのウルトラマンXの登場に対して、オーディンは興味深そうに笑みを浮かべながら見る。
既に慣れている兵藤達は落ち着いているが、バラキエルは初めて見るウルトラマンの姿に驚きを隠せない。
「まさか、こうして、目の前で見るとは」
「ほれ、そう言っている間にも、戦いが始まるぞ」
その言葉の通り、カオスジラークは腕から放つ光のムチを真っ直ぐとウルトラマンXに向かって放つ。
それに対して、ウルトラマンXは素早く避けると同時に、そのまま蹴り上げる。
その攻撃にカオスジラークは怯みを見せるが、そのまま口から光の矢を無数に放っていく。
だが、ウルトラマンXもまたそれを受け止めるのではなく、軽く薙ぎ払う。
そのままカオスジラークが追撃しようとした瞬間だった。
『ディメンションロード! サイバーゴモラ!』
鳴り響く音声と共にカオスジラークの攻撃を止める怪獣、サイバーゴモラがそれを止める。
同時に後ろへと飛んだウルトラマンXもまたその姿が変わる。
『サイバーガンQ! ロードします』『サイバーガンQアーマー! アクティブ』
その音声が鳴り響くと共にウルトラマンXに新たな鎧が身に纏う。
鎧の色は赤色で、両肩のアーマーに黄色で「G」と刻まれ、左腕にサイバーガンQの顔を模した盾が付いている
「あれは、確か駒王で出てきた怪獣であるガンQと似ている」
「ほぅ、それはつまりあれは神器のような感じなのか」
それを聞いて、笑みを浮かべるアザゼル。
そうしている間にもカオスジラークは再び口からエネルギー弾を放つ。
それに対して、サイバーガンQの盾を前に出す。
すると、それらの攻撃は全て吸い込まれていき、そのまま撃ち返した。
「攻撃を吸収して、そのまま跳ね返したのか」
そうしている間にも、戦いはまさに終わりを告げようとしていた。
サイバーガンQアーマーの能力によって、カオスジラークは徐々に追い込まれる。
そして、そのままサイバーガンQアーマーをパージする。
同時に両腕を左へ振りかぶりながら左脚で踏ん張る動作があり、その際に足の裏から周囲の地面や建造物、空中にエネルギーの余波が放射される。
そして
「ザナディウム光線!」
腕をXの字に組んだ必殺光線を放った。
その攻撃に対して、カオスジラークは耐える事はできずに、消滅する。
「よっしっ」
そう、麻中もまた近づく。
「なんとかなったか」
そう、麻中が近づくと共に、オーディンが、その目を捕らえる。
「ほぅなるほどなるほど」
「えっ、なんですか」
麻中は、その目に疑問に首を傾げるだけだった。
「はぁはぁ、オーディン様、無事でしょうかって、麻中さん!」
「あっ、ロスヴァイセさん」
それと共に、まさかの再会に、驚きを隠せずにいられなかった。
麻中と一体化しているウルトラマンは
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ギンガ
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ビクトリー
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X
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オーブ
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ジード
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ロッソ
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ブル
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タイガ
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ゼット
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トリガー
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デッカー