ハイスクールU✕D   作:ボルメテウスさん

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修学旅行が始まる少し前。

 

麻中は、とある出来事に巻き込まれていた。

 

それは、禍の団からの襲撃だった。

 

「なんで、こうやって襲い掛かるんだよ」

 

その言葉を呟きながら、目の前に襲い掛かってくる禍の団に対して、戦っていく。

 

目の前で戦う構成員のほとんどは人間なのか、それらの攻撃は、様々な種類が行われていた。

 

しかし、数々の戦いを乗り越えた麻中にとっては、それらは簡単に倒す事ができた。

 

「にしても、こいつらは一体」

 

そうしている間にも、1人、何か変化する。

 

身体から溢れ出る力。

 

それに対して、すぐに構える。

 

「どうやらっ、1人はなれたかっ、ならばあとは!!」

 

それと共に、構成員の1人が服を破く。

 

その胸元には赤く禍々しい光が埋め込まれていた。

 

それの正体を、麻中は知っている。

 

「デビルスプリンターっ」

 

ウルトラマンベリアルがかつて宇宙中で暴れまわった際に残していった細胞の破片。

 

同時に、その手にはウルトラメダルがあった。

 

それを、その人物は呑み込む。

 

「まさかっ」

 

「ガアアァアァァ!!」

 

雄叫びと共に、その青年の身体は変化する。

 

それは、ウルトラマンベリアルの力によって、誕生した怪獣同士が合体した存在、ベリアル融合獣。

 

目の前にいるのは、そんなベリアル融合獣の一体である、スカルゴモラだった。

 

スカルゴモラの出現に対して、驚きを隠せない麻中。

 

そんな麻中に対して、スカルゴモラはそのまま尻尾を振り下ろした。

 

だが、それよりも早く、麻中はディメンションナイザーを取りだし、構える。

 

『ディメンションロード!ウルトラマンマックス!』

 

鳴り響く音声と共に、襲い掛かるスカルゴモラの尻尾を払いのけ、ウルトラマンマックスが現れる。

 

スカルゴモラはそのまま後ろへと吹き飛ばされる。

 

マックスは、そのまま構える。

 

対して、スカルゴモラは、地面を揺るがすような叫び声と共に、マックスへと襲い掛かる。

 

その怪力は凄まじく、周りの建物を簡単に壊す事ができる程だ。

 

しかし、マックスに対して、その攻撃は当たる事はできなかった。

 

「あいつ、なんで、あんな無茶な事を」

 

そう言いながら、麻中は見つめる。

 

スカルゴモラは、ベリアル融合獣の一体である事もあり、並の怪獣よりも強力な存在であるのは間違いない。

 

しかし、目の前にいるスカルゴモラに変身したと思われる構成員は、その力を十全に使いこなす事ができない。

 

元々、怪獣を凶暴化させる程の強力な力を持つそれを、制御しようとは考えていない様子が見られる。

 

「仲間を逃がす為に、犠牲になるつもりだったのか」

 

そう、目の前にいるスカルゴモラを見つめながら言う。

 

それに対して、マックスは、見つめる。

 

まるで、それは弱点を探るように冷静に。

 

闘牛士を思わせる動きで、スカルゴモラの攻撃を避ける。

 

「「・・・」」

 

冷静に、麻中も、同時に見つめる。

 

そして、瞬時に理解した麻中は叫ぶ。

 

「マックスさん!カラータイマーだ!」

 

「ジュワっ!」

 

麻中の言葉を聞くと共に、スカルゴモラが襲い掛かった際に受け止める。

 

そのまま宙高く吹き飛ばし、地面へと叩き込む。

 

同時に左手に装着されているマックススパークを空高く掲げて光を吸収し、両腕を逆L字型に組むことで発射する必殺光線、マキシムカノンをスカルゴモラのカラータイマーに向けて放つ。

 

放たれたマキシマムカノンは、そのままカラータイマーへと当たる。

 

それによって、スカルゴモラはそのまま倒れ、爆発する。

 

同時に麻中はすぐに近づく。

 

「ふぅ」

 

見ると、胸元にあったデビルスプリンターが砕け散った。

 

それは、スカルゴモラのカラータイマーにデビルスプリンターが集中している事が分かった。

 

だからこそ、マックスは、構成員を救う事を目的にマキシマムカノンを放った。

 

「ふぅ」

 

「ほぅ、まさか殺さないとはな」

 

「っ」

 

聞こえた声と共に、麻中はその場から離れた。

 

そこには中華風の服を身に纏った青年があり、その手には槍を持っていた。

 

「お前は、誰だ?」

 

「こいつの上司と言った所だ。

それにしても、やはり凄まじいな、この力は」

 

そう言いながら、構成員をそのまま抱える。

 

「さて、麻中、俺からの提案だが、俺の元に来ないか」

 

「何を言っているんだ」

 

それに対して、麻中は怒りを任せるように叫ぶ。

 

「こいつに、デビルスプリンターを使っておいて」

 

「なに、脅威に立ち向かうには力が必要だ。

巨大な存在には特には。

それは、君も、ウルトラマンの力を使っているだろ」

 

「だとしても、死ぬかもしれなかったんだぞ」

 

「彼も、その覚悟でやったんだよ。

君のように、立ち向かう為にね」

 

そう言いながら、男は笑みを浮かべる。

 

「何よりも俺達は自分を信じている。

自分を信じて夢を追い続けていれば、夢はいつか必ず叶う。

それこそ、この力もいつかね」

 

その言葉を最後に、男はその場から消えた。

 

それに対して、麻中はすぐに追いかける事ができなかった。

 

「本当に厄介な事になった」

麻中と一体化しているウルトラマンは

  • ギンガ
  • ビクトリー
  • X
  • オーブ
  • ジード
  • ロッソ
  • ブル
  • タイガ
  • ゼット
  • トリガー
  • デッカー

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