あれから、麻中の事について調べようとした動きがあった。
しかし、それらは全て、無駄に終わっていた。
それは、麻中が普段からどのような行動をしているのか、謎に包まれているからだ。
ふらりと、人助け。
ふらりと、どこかで食事。
まるで気まぐれを人の形をしたように、その行動パターンを読む事はできなかった。
そんな日常の中で、一誠がとある依頼で、家に訪れた。
だが、そこには気味の悪い光景が広がっていた。
その家の住人は、はぐれ悪魔祓いの一人であるフリードによって、殺されていた。
そして、その場で、事情を知らないアーシアもまた巻き込まれていた。
一誠は、フリードによって、殺される直前。
だが、リアス達が現れた事によって、その形成は逆転しそうになった。
「マジですか、マジですか!
これは正直に言うとピンチですねぇ!
そんな時に、便利なのが、このアイテム!!」
その言葉と共に、フリードが懐から取り出したのは、半透明の金色のアイテムだった。
「なんだっ、それは」
「親切な親切な巫女様からの贈物だよ。
まぁ、一回しか使えないけど」
その言葉と共に、フリードはそのままそのアイテムにカードを読み込ませる。
『モンスロード! デマーガ!』
その音声が鳴り響くと共に、金色のアイテムは砕け散る。
それに合わせるように、家を破壊するように現れた巨大な恐竜を思わせる怪獣。
「あれって、まさか、怪獣っ!
なんでっ」
「本当に、一体何なのかしらね、あれらは」
そう言いながらも、リアスはそのまま睨みつける。
「いやぁ、凄いですねぇ!
強いですねぇ!
しかも、おまけも、分かっていますよねぇ!」
同時にリアス達は後ろを見れば、先程まで転移で使っていた魔法陣が消えていた。
「どうやら、結界に閉じ込められようですわね」
「つまりは、あれをなんとかしないといけないようね」
「けどけど、勝てるかなぁ!
この大怪獣くぅ」
そうフリードが言おうとした次の瞬間、怪獣はそのままフリードを尻尾で吹き飛ばしてしまう。
「ぎょえぇぇ!!
なんだ、こいつっ、全然言う事、聞かねぇ!!」
「なっ」
所有者の言う事を聞かない。
それは、つまり暴走状態を意味をしていた。
「どうすればっ」
そう考えながらも、思考する。
「朱野、私達の攻撃は」
「おそらくは通じないでしょう。
まず、身体の大きさが違いすぎます。
例え、当たったとしても、それ程、ダメージは与えられないでしょう」
「えぇ」
そう、言いながら、全員が物陰に隠れる。
幸い、怪獣は、その巨体故にリアス達を見つける事が困難な様子だった。
それでも、このままでは街が破壊されてしまう。
「どうすれば」
そう、言っていた時だった。
『ディメンションロード! ウルトラマンアグル!』
夜の住宅街、その存在は現れた。
青い光と共に現れたのは、青い巨人。
その名は既に知られている。
「ウルトラマンアグル」
その言葉と共に、夜の住宅街での戦いが始まろうとした。
デマーガは、その口を大きく開くと共に、真っすぐとウルトラマンアグルに向かって炎を吐き出す。
それに対して、ウルトラマンアグルは右手を前に出すと同時に叫ぶ。
『ガイア!!』
叫び声と共に出現したのは巨大な光の盾だった。
その盾によって、炎は全て防がれてしまう。
そして、次の瞬間にはアグルは走り出していた。
「行くぞ!!」
そう言うと同時にアグルは高く飛び上がる。
それを見て、デマーガも反応して上を見上げる。
だが、それよりも早く、アグルが右腕を振るう。
それと共に現れたのは青く透き通る細い光の剣だった。
光の剣は、そのまま迫りくるデマーガの炎を一閃。
炎は真っ二つに切り裂かれ、そして、炎の勢いは無くなり、街への被害はほとんど出なかった。
それと共に、ウルトラマンアグルはそのまま真っすぐとデマーガに向かって走り出す。
それに対して、デマーガはさらに次々と炎を放っていく。
だが、ウルトラマンアグルはその炎を街への被害を出さない為に避けながら接近していく。
「これなら……行けるな」
そんな事を呟きながらも、アグルは冷静に動き続ける。
デマーガの攻撃を避け続け、隙を見つけると同時に一気に攻め込むつもりだった。
だが、その時だった。
デマーガから放たれた炎の一部が街の方に飛んで行ってしまう。
それに気づき、アグルはすぐにそちらへと走る。
しかし、それでも間に合わない。
「っ!」
アグルは、デマーガの炎を街から守る為に、その身を盾になる。それと同時にデマーガの炎が街を襲う。
その炎が直撃した時、大きな爆発音が響いた。
だが、煙が晴れるとそこには無傷の街の姿があった。
いや、正確には無傷ではない。
先ほどまで、人々が歩いていた道路には無数の穴が開いていたのだ。
その穴の中心にいるのは、ウルトラマンアグルが、その身を盾に守ったおかげだ。
だが、その姿も少しばかり変わってしまっていた。
全身のカラータイマーの色は赤に変わり、点滅している。
それだけでもかなり危険な状態だという事がわかるだろう。
さらに言えば、デマーガの攻撃を完全に防ぐ事は出来なかったのか、体中から血を流していた。
だが、それでもアグルはまだ諦めていなかった。
再び、アグルセイバーを構える。
デマーガは、アグルの行動を見てすぐに突進してくる。
それを受け止める為、両手を広げて待ち構える。
デマーガは、ウルトラマンアグルに向かって、再び炎を放った。
だが、その炎を前に、ウルトラマンアグルは、両手を前に構える。
すると、アグルの光が、まるで渦のように回り、一つの光球へと形成していく。
同時に、ウルトラマンアグルに迫ってくる炎は、その回転に巻き込まれ、消えていく。
それに驚きを隠せないデマーガの隙を、見逃さなかった。
ウルトラマンアグルは、そのまま形成した光球を真っすぐと、デマーガに向けて放つ。
放たれた光球、フォトンスクリューはデマーガに直撃する。
それによって、デマーガは、その胴体に穴を開き、同時に爆発する。
「今よ」
その言葉と共にデマーガの消滅と同時に、結界が破壊される。
それはつまり、転移の魔法陣が使える事を意味をした。
「でもっアーシアがっ」
そう、叫びながら一誠は手を伸ばす。
だが、既に転移は行われた後だった。
無力なまま、一誠はそのまま姿を消した。
「ふむ、やはり複製しても、本来の能力は発揮されないか。
過去のダミーダークスパークを元に作ってみたが、やはりあれのような精巧な偽物は作れないか。
だが、混乱させるには十分のようだね」
「あれが、怪獣をね。
けど、言う事を聞かないなんて、役立たずじゃないの」
「仕方ない。
あのフリードには怪獣使いの才能がない。
操るという手段がない以上、従うはずがないさ。
だからこそ」
「えぇ、私は、この力で絶対に成り上がって見せるわ」
麻中と一体化しているウルトラマンは
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ギンガ
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ビクトリー
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X
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オーブ
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ジード
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ロッソ
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ブル
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タイガ
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ゼット
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トリガー
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デッカー