先日の戦いで気絶してしまった麻中は、翌日にすぐに回復していた。
「お前、本当は人間じゃなくて、ウルトラマンとかじゃないだろうな」
その異常な回復力に、アザゼルは思わず呟いてしまう。
「どうなんだろう。ディメンションナイザーを通じて、確かにウルトラマンの力は感じていたけど」
「そういう物なのか、とにかく、お前が目覚めたのならば、ここからすぐに行動できるな」
「何があったんだ」
気絶している間、麻中はその状況の変化に気づかなかった。
それは、英雄派と名乗る存在が、この地の当主である八坂を利用した計画がある事が判明した。
「だったら、すぐにでも止めに行かないとな」
「おい、無茶をって」
そう、アザゼルが止める前に、麻中はすぐに飛び出していた。
だが、その身体能力は、人間を。
いや、並の悪魔や天使を遙かに超えていた。
それが何を意味していたのか、僅かだが理解した。
「ディメンションナイザー。ウルトラマンと繋がる為の道具。まさか、既に麻中の身体にも」
そう言っている間にも、麻中は、走っていた。
彼は、彼自身が、必死になっている事で気づかなかった。
その速さは、道中の車を遙かに超える速さで走っている事に。
やがて、何かの結界に気づく。
それが、アブソリューティアンの結界とどこか似ている事に気づき、すぐに飛び込む。
同時に、こちらを見下ろしている存在が見える。
目的の場所の前で、まるで門番を思わせるように。
ダークロプス・ゼロとニセウルトラセブンがいた。
「こんな時に」
「どうやら、間に合ったようだな」
その言葉と共に、見るとそこにはガイがいた。
「ガイさんも」
「あぁ、道中、他の奴らとははぐれた。
だが、急がなければならない」
「えぇ、ですけど」
「分かっている、あいつらは、俺がなんとかする」
それと同時に、ガイはそのまま構える。
「セブンさん!」『ウルトラセブン!』
「ゼロさん!」『ウルトラマンゼロ!』
「親子の力、お借りします!!」『フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ! エメリウムスラッガー!』
オーブリングから鳴り響く音声と共に、ガイはそのままオーブリングを天に掲げる。
それと共に、ガイの姿が大きく変わる。
「智勇双全、光となりて!」
容姿は青い上半身に赤い下半身と、セブンとゼロの意匠を折り合わせたもので、正面の印象はゼロに似ているが、背面はセブンに準じたものとなっている。
それこそ、親子のウルトラマンの力を使って変身したオーブの姿、エメリウムスラッガーだった。
エメリウムスラッガーへと変身したオーブが、その眼前にいる2体の敵に対して、構える。
「ゼロさんとセブンさんの偽物相手。
ならば、容赦しない」
そのまま、オーブは真っ直ぐと構える。
それを見たニセウルトラセブンとダークロプスゼロが襲い掛かる。まず、最初に攻撃を仕掛けたのはダークロプスゼロだ。
ダークロプスゼロはその拳を振り上げて、一気に振り下ろす。
しかし、それをオーブは左腕で受け止めた。
そして、ダークロプスゼロの腕を掴んだまま、右腕を振るう。
その攻撃もダークロプスゼロは回避する。
次に仕掛けたのはダークロプスゼロの方だった。
ダークロプスゼロは左手を伸ばすと、そこから光線を放つ。
だが、それはオーブに当たる直前で軌道を変えてしまう。
どうやら、光線の軌道を操ることが出来るようだ。
ダークロプスゼロの攻撃を回避したオーブは、そのまま右手を伸ばして掌底打ちを叩き込む。
それによってダークロプスゼロは大きく吹き飛ばされる。
しかし、すぐに態勢を立て直すと、再び接近戦を挑む。
それはニセウルトラセブンも同じだった。
オーブに向けて、頭にあるニセアイスラッガーを手に取り、近づく。
その刃を突き出してくるが、オーブはそれを左腕で弾き飛ばす。
続けて、右脚による蹴りを放ってくるが、それも両腕でガードされる。
更に今度はダークロプスゼロが、ゴーグルから発射される破壊光線を放つ。
しかし、オーブはそれを回避する。
それを追撃するように、ダークロプスゼロとニセウルトラセブンが同時に殴りかかる。
その攻撃に対して、オーブは反撃を行う。
まず、ダークロプスゼロの腹部に強烈な膝蹴りを放ち、怯ませる。
そこに続いて、左拳による一撃を叩き込み、大きく後退させる。
そして、その直後に背後から迫るニセウルトラセブンに対しては、回し蹴りを放った後に肘打ちを叩き込んだ。
素早い動きで攻撃を繰り出していくオーブ。
その攻撃を受けているダークロプスゼロとニセウルトラセブンは、反撃に移る余裕すら与えられない状態だ。
それでもどうにか反撃を行おうとするが、悉く防がれてしまい、逆にダメージを受けることになる。
一方で、オーブの戦い方には隙が無い。
その為、ダークロプスゼロとニセウルトラセブンはすぐに攻めあぐねていた。
このままでは不味いと思ったのか、二人は一度距離を取ると、必殺技を発動する構えに入る。
それを見たオーブは、瞬時にアイスラッガーを手に取り、二つの刃であるゼロスラッガー。
3つの刃を同時に操り、二人の技を受け止める。
ニセウルトラセブンはすぐに自身のアイスラッガーで防御しようとする。
だが、その激しい斬撃を完全に防ぐ事ができず、激しい閃光と共に爆発が起こす。
それと共にダークロプスゼロは後方へと飛び退き、距離を離す。
しかし、その直後にダークロプスゼロは胸のディメンションコアを展開する。
その攻撃の危険性を、オーブは理解していた。
「ここで、倒す!」
それと共にオーブは腕をL字型に組む。
「ワイドスラッガーショット!」
その叫びと共に放った必殺光線。
同時にダークロプスゼロが放った光線が、激突する。
二つの光が激突した。
激突した事で威力が増したのか、ダークロプスゼロの光は一瞬にしてワイドスラッガーショットを飲み込む。
それによって、ワイドスラッガーショットは完全にかき消された。
「なんとか、倒せたのか」
そう、安堵の息を吐いている時だった。
京都から溢れ出る闇。
それは、英雄派が八坂を利用して行った計画によって出てきた物。
それらは、巨大であった。
だが、その闇は、黄金の光によって、一つの形に纏められていく。
「……まさかっ」
それと共に、麻中も、ガイもまた、その存在の正体が何か、理解できた。
「マガタノオロチ」
その存在に、構える。
麻中と一体化しているウルトラマンは
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ギンガ
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ビクトリー
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X
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オーブ
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ジード
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ロッソ
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ブル
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タイガ
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ゼット
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トリガー
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デッカー