『この世界で、あいつらが狙うのは、結局何か調べてくれないか』
「えぇ、分かっています」
そう、麻中は光の空間の中で、目の前にいるウルトラマンゼロと会話を行っていた。
『それにしても、まさか堕天使や悪魔。
地球の神話に出てくる存在が、数多くいる世界だとは、思わなかった』
「俺も、長い間住んでいて、知らなかったです。
けど、奴らの狙いは結局、分かりませんからね」
『あぁ、確かに数多く存在するが、他の世界にもいる。
決して、珍しい存在ではない。
問題は、それらの中で、奴らが狙っているのが何かだ』
「そこは、俺に任せて下さい」
『頼んだ』
その会話を終えると共に、麻中はそのまま後ろにある扉から出て行く。
それはディメンションナイザーを通じて、ゲートから再び外に出る。
ディメンションナイザーは、様々な次元に繋がる事ができる万能アイテムである。
その為、緊急避難先としてヒーローズゲートを通じて、別の空間への転移も可能となっている。
「それにしても、奴らが狙っているのは一体」
そんな考えと共に、考察しながら、気配を感じる。
それが一体何なのか、理解するよりも前に走り出す。
「本当、一体っどうなっているのっ」
感じた気配。
見つめた先には、駒王学園の制服を身に纏っていると思われる少女。
黒髪の少女は、後ろから追っかけてくる存在に目を向けていた。
そこにいたのは木々を遙かに超える巨大な恐竜。
それらは、真っ直ぐとアカネに襲い掛かろうとしていた。
「なんでっこっちに戻ってきた途端にっ」
その悲痛な声が、聞こえた。
それに対して、麻中はすぐに動き出した。
恐竜が、真っ直ぐと少女に襲い掛かろうとする寸前。
麻中は、少女を抱き抱えるように、そのまま避ける。
「えっ、君っ、誰!」
「悪い!
けど、今、なんとかするから」
その言葉と共に、腰にあるディメンションナイザーを取り出す。
「えっ、ネオバトルナイザー?」
それは、一体何なのか、疑問に思いながらも、瞬時に麻中はカードをスキャンする。
「光の力、お借りします!」
『ディメンションロード! ウルトラマンオーブ!』
その音声が鳴り響くと同時に、その姿が現れたのは、オーブだった。
だが、その姿は普段のオーブと比べれば、全身が赤く染まっている。
「ふぅ」
そのまま、オーブはその姿は弱体化している事もあってか、あまり力を発揮出来ていない。
それでも、オーブは目の前に襲い掛かってくる恐竜達。
対して、襲い掛かったオーブは襲い掛かった恐竜を次々に倒していく。
地上から、飛び掛かってくる恐竜に対して、オーブは回し蹴りを放ち、上空へ吹き飛ばすと、そのまま、空中にいる状態で、両腕を広げると、そこから光の輪っかが出現して、それを掴んで投げ飛ばしていく。
そして、地上へと着地すると、今度は頭突きで、相手を怯ませると、すかさず、両手を合わせる事で、エネルギー状の刃を生み出し、それを一気に振り下ろした。
それにより、相手の身体を真っ二つにする。
しかし、恐竜は未だに数は多かった。
周りの木々に隠れながら、次々と現れる。
暗闇の中から襲い掛かる恐竜に対して、オーブは構えを取ると、手を前に出す。
「ハァ!」
その声と共に、腕を突き出し、光のエネルギー波を放つ。
それはまるでレーザービームのように、地面や木を貫きながら進んでいき、恐竜達に直撃する。
それによって、数体を巻き込み、爆発した。
だが、未だに恐竜達は襲い掛かる。
しかし、その狙いはオーブではなかった。
オーブの近くにいる少女だった。
それに対して、オーブは少女から守る為に赤色の光輪を恐竜達に放つ。
「ぐっ……」
それによって、動きを止める。
だが、それでもまだ、数が多かった。
「くそ……数が多すぎる」
そう、麻中はそう言いながらも、オーブは諦めずに戦い続ける。
「っ!
ガイさん、俺達と一緒に、空を飛べますか!」
その一言と共に、オーブは察したように頷くと共に、麻中と少女を乗せると共に、空えhと飛ぶ。
それに会わせて、恐竜達は、すぐに追いかけてきた。
森の中から、恐竜達が次々と現れる。
それと共に、オーブと麻中と見つめ合い、頷くと同時に、オーブはそのまま宙へ投げる。
「えっきゃぁぁあ!!」
その事に驚きを隠せず、悲鳴をあげる少女。
同時に、オーブはそのまま腕を重ねる。
「オリジウム光線!」
同時にオーブが放った光線は、真っ直ぐと恐竜達に向けて、放たれた。
恐竜達は、その光線を浴びて、一瞬で全滅する。
同時に、空へと投げ出された麻中達をすぐに救出すると共に、そのまま地上へと降り立つ。
「ありがとうございます、ガイさん!」
その言葉と共に、オーブは頷くと共に、その姿が消えていく。
「なんとか、なったか。
あっ」
それと同時に、思わず目の前の少女に力を見せてしまった。
その事に戸惑っていると。
「今の、ウルトラマンオーブだよね!
しかも、オリジン・ザ・ファースト!
どうして!」
「えっ、なんで、君が、それを?」
「えっと、それは私がまぁ、そういう特撮が好きで。
特にウルトラマンや怪獣なんかが」
「ウルトラマンの事を知っているのか?
なんでだ」
「あぁ、やっぱり引くか。
けど、現実でウルトラマンを出す君だって」
「いや、そもそも、ウルトラマンが特撮って、どういう事なんだ」
「……えぇ、まさか、こういうパターン」
その言葉に目の前にいる少女は苦笑いをする。
「いや、確かに部屋に違和感はあった。
けど、六花との約束を守りたいから、頑張って帰ってきたら、まさかの超時空の大決戦なの」
そう、何やらぶつぶつと言っていく。
「あの、君の名前は?」
「あぁ、うん。
そうだね、自己紹介をしておかないと」
そう、少し落ち着いた様子で、彼女は麻中を見る。
「私は、新条アカネ」
麻中と一体化しているウルトラマンは
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ギンガ
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ビクトリー
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X
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オーブ
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ジード
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ロッソ
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ブル
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タイガ
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ゼット
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トリガー
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デッカー